「TLP」の版間の差分
細 (→除外されている機能) |
(同期) |
||
12行目: | 12行目: | ||
[[公式リポジトリ]]から {{Pkg|tlp}} を[[インストール]]してください。任意の依存パッケージをインストールすれば省電力機能がさらに追加されます。 |
[[公式リポジトリ]]から {{Pkg|tlp}} を[[インストール]]してください。任意の依存パッケージをインストールすれば省電力機能がさらに追加されます。 |
||
+ | |||
+ | TLP のインストールを完了するために、systemd サービスの {{ic|tlp.service}} と {{ic|tlp-sleep.service}} を[[有効化]]してください。また、TLP の無線デバイスの切り替えオプションが適切に動作するように systemd サービスの {{ic|systemd-rfkill.service}} を[[systemd#ユニットを使う|無効化]]してください。 |
||
+ | |||
+ | {{Note|{{ic|tlp.service}} は {{ic|NetworkManager.service}} が存在する場合、サービスを起動します: {{bug|43733}}。別の[[アプリケーション一覧/インターネット#ネットワーク管理|ネットワークマネージャ]]を使用している場合、{{ic|tlp.service}} を[[Systemd#ユニットファイルの編集|編集]]して {{ic|1=Wants=}} を削除するか、NetworkManager のサービスを[[systemd#ユニットを使う|マスク]]してください。}} |
||
+ | |||
+ | === ThinkPad === |
||
+ | 充電の閾値の設定や再測定など、高度なバッテリー機能を使いたい場合、以下のパッケージをインストールしてください: |
||
+ | * {{Pkg|tp_smapi}} – X220 や T420 以前のモデル |
||
+ | * {{Pkg|acpi_call}} – X220 や T420 以降のモデル |
||
+ | |||
+ | == 起動 == |
||
+ | |||
+ | TLP はインストールしたらシステムの起動時に自動的に有効になります。すぐに起動して設定を適用するには、次のコマンドを実行: |
||
+ | |||
+ | # tlp start |
||
== 設定 == |
== 設定 == |
||
設定ファイルは {{ic|/etc/default/tlp}} にあり、デフォルトで、ほぼ全ての分野を最適化して消費電力を抑えます。オプションの説明の完全なリスト: [http://linrunner.de/en/tlp/docs/tlp-configuration.html TLP configuration]。このページでは特に効果のある設定を載せています。 |
設定ファイルは {{ic|/etc/default/tlp}} にあり、デフォルトで、ほぼ全ての分野を最適化して消費電力を抑えます。オプションの説明の完全なリスト: [http://linrunner.de/en/tlp/docs/tlp-configuration.html TLP configuration]。このページでは特に効果のある設定を載せています。 |
||
+ | |||
+ | === Btrfs === |
||
+ | |||
+ | Btrfs でフォーマットされているパーティションのファイルシステムが破壊されないように、以下を設定してください: |
||
+ | |||
+ | SATA_LINKPWR_ON_BAT=max_performance |
||
=== CPU 周波数スケーリングガバナー === |
=== CPU 周波数スケーリングガバナー === |
||
39行目: | 60行目: | ||
=== 無線デバイスウィザード === |
=== 無線デバイスウィザード === |
||
− | TLP Radio Device Wizard は Bluetooth, WiFi, WWAN デバイスの電源状態を管理します。依存パッケージとして [[ |
+ | TLP Radio Device Wizard は Bluetooth, WiFi, WWAN デバイスの電源状態を管理します。依存パッケージとして [[NetworkManager]] と {{pkg|tlp-rdw}} を[[公式リポジトリ]]からインストールして、{{ic|NetworkManager-dispatcher}} サービスを起動する必要があります。RDW に関連するオプションは {{ic|/etc/default/tlp}} の一番下にあり、デフォルトではコメントアウトされています。 |
起動時に無線デバイスの状態をリストアするには: |
起動時に無線デバイスの状態をリストアするには: |
||
53行目: | 74行目: | ||
# ln -s /dev/null /etc/systemd/system/systemd-rfkill@.service |
# ln -s /dev/null /etc/systemd/system/systemd-rfkill@.service |
||
− | |||
− | == サービスの起動 == |
||
− | |||
− | サービスを起動する前に、TLP と衝突する可能性がある省電力サービスは無効化してください。また、{{AUR|laptop-mode-tools}} がインストールされていると {{pkg|tlp}} のロードがされないので laptop-mode-tools は削除する必要があります。 |
||
− | |||
− | TLP をロードするには、systemd のユニットを[[Systemd#ユニットを使う|有効化して起動]]してください: {{ic|tlp.service}} と {{ic|tlp-sleep.service}} です。 |
||
== コマンドラインツール == |
== コマンドラインツール == |
||
66行目: | 81行目: | ||
ロードされている設定とデバイスの現在の電源状態のレポートを生成するには、次を実行: |
ロードされている設定とデバイスの現在の電源状態のレポートを生成するには、次を実行: |
||
− | tlp stat |
+ | # tlp stat |
このツールを使ってサポートされているノートパソコンのバッテリーの充電と放電を制御することもできます。放電するには: |
このツールを使ってサポートされているノートパソコンのバッテリーの充電と放電を制御することもできます。放電するには: |
||
− | tlp discharge |
+ | # tlp discharge |
コマンドの完全なリストを見るには {{ic|man tlp}} を実行してください。 |
コマンドの完全なリストを見るには {{ic|man tlp}} を実行してください。 |
||
76行目: | 91行目: | ||
== 除外されている機能 == |
== 除外されている機能 == |
||
+ | * ファン制御については[[ファンスピード制御]]を参照。 |
||
− | [http://linrunner.de/en/tlp/docs/tlp-faq.html#featuresexcluded このリンク]のリストを読んで下さい。バックライトを省電力化したい場合は、[[バックライト]]を見て下さい。 |
||
+ | |||
+ | * バックライトの輝度については[[バックライト]]を参照。 |
||
== 参照 == |
== 参照 == |
2016年3月16日 (水) 16:48時点における版
関連記事
プロジェクトページ より:
- TLP を使うことで技術的な内容を理解する必要なく Linux の高度な電源管理を享受することができます。TLP には電池寿命を最適化する設定が初めから付いており、インストールだけすればあとはもう忘れてかまいません。さらに TLP はあなたの要件を満たすように細かくカスタマイズすることも可能です。
目次
インストール
公式リポジトリから tlp をインストールしてください。任意の依存パッケージをインストールすれば省電力機能がさらに追加されます。
TLP のインストールを完了するために、systemd サービスの tlp.service
と tlp-sleep.service
を有効化してください。また、TLP の無線デバイスの切り替えオプションが適切に動作するように systemd サービスの systemd-rfkill.service
を無効化してください。
ThinkPad
充電の閾値の設定や再測定など、高度なバッテリー機能を使いたい場合、以下のパッケージをインストールしてください:
起動
TLP はインストールしたらシステムの起動時に自動的に有効になります。すぐに起動して設定を適用するには、次のコマンドを実行:
# tlp start
設定
設定ファイルは /etc/default/tlp
にあり、デフォルトで、ほぼ全ての分野を最適化して消費電力を抑えます。オプションの説明の完全なリスト: TLP configuration。このページでは特に効果のある設定を載せています。
Btrfs
Btrfs でフォーマットされているパーティションのファイルシステムが破壊されないように、以下を設定してください:
SATA_LINKPWR_ON_BAT=max_performance
CPU 周波数スケーリングガバナー
TLP は CPU 周波数スケーリングガバナーを制御できます。ガバナーは ondemand
に変更するのが一般的に推奨されています:
CPU_SCALING_GOVERNOR_ON_AC=perfomance CPU_SCALING_GOVERNOR_ON_BAT=ondemand
ハードディスク
ほとんどのディスクには省電力機能が存在し、設定を変更することが可能です: 無効化するには 255、最大限節電するには 128、ディスクのスピンダウンとその他の省電力機能を有効にするには 128 未満に設定します。スピンダウンの値を設定する前に、慎重に考えてから使って下さい: スピンダウンにはディスクのウェイクアップが必要で、ディスクの寿命が悪化します。
DISK_APM_LEVEL_ON_AC="254 254" DISK_APM_LEVEL_ON_BAT="128 128"
光学ドライブ
光学ドライブのパワーダウンは電力を多少節約することができます (トレイを開け閉めするとまた通電します)。
BAY_POWEROFF_ON_BAT=1
無線デバイスウィザード
TLP Radio Device Wizard は Bluetooth, WiFi, WWAN デバイスの電源状態を管理します。依存パッケージとして NetworkManager と tlp-rdw を公式リポジトリからインストールして、NetworkManager-dispatcher
サービスを起動する必要があります。RDW に関連するオプションは /etc/default/tlp
の一番下にあり、デフォルトではコメントアウトされています。
起動時に無線デバイスの状態をリストアするには:
RESTORE_DEVICE_STATE_ON_STARTUP=1
起動時に特定のデバイスを有効化・無効化するには、以下のオプションを使用します:
DEVICES_TO_DISABLE_ON_STARTUP="wifi" DEVICES_TO_ENABLE_ON_STARTUP=""
上記の3つのオプションのどれかを使うときは、衝突がおこらないように systemd サービスの systemd-rfkill
をマスクしてください:
# ln -s /dev/null /etc/systemd/system/systemd-rfkill@.service
コマンドラインツール
tlp
という名前のコマンドラインツールが存在し、主としてデバッグ用に使います。
ロードされている設定とデバイスの現在の電源状態のレポートを生成するには、次を実行:
# tlp stat
このツールを使ってサポートされているノートパソコンのバッテリーの充電と放電を制御することもできます。放電するには:
# tlp discharge
コマンドの完全なリストを見るには man tlp
を実行してください。
除外されている機能
- ファン制御についてはファンスピード制御を参照。
- バックライトの輝度についてはバックライトを参照。
参照
- TLP - Linux Advanced Power Management - プロジェクトのホームページとドキュメント。