「ディスクのクローン」の版間の差分
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== ディスククローンソフトウェア == |
== ディスククローンソフトウェア == |
2021年12月7日 (火) 21:19時点における版
ディスクのクローンとはパーティションやハードドライブ全体のイメージを作成することを言います。バックアップやリカバリ用に他のコンピューターにドライブをコピーするのに役立ちます。
dd を使う
dd#ディスクの複製と復元を参照してください。
ddrescue を使う
ddrescueは、データの複製と復元のために設計されたツールです。あるファイルやブロックデバイス(ハードディスクやcdromなど)から別のデバイスにデータをコピーし、読み取りエラーが発生した場合は、無事な部分を最初に救い出すようにして、復元データを最大化します。
故障したり死にかけているドライブのクローンを作るには、ddrescueを2回実行します。1回目では、読み取りエラーが存在しないブロックを全てコピーして、エラーをrescue.map
にマッピングします。
# ddrescue -n /dev/sdX /dev/sdY rescue.map
ここでX
はコピー元の、Y
はコピー先のブロックデバイスのパーティションレターです。
2回目では、不良ブロックだけをコピーして、ソースからの読み込みを3回試してからあきらめます。
# ddrescue -d -r3 /dev/sdX /dev/sdY rescue.map
コピーできたらファイルシステムをチェックして新しいドライブをマウントできます。
# fsck -f /dev/sdY
ファイルシステムのクローン
e2image を使う
e2image は e2fsprogs にデバッグ用として含まれているツールです。使用ブロックのみをコピーして効率的に ext2, ext3, ext4 パーティションをコピーできます。e2image が使えるのは ext2, ext3, ext4 ファイルシステムだけです。未使用ブロックはコピーされないため、削除したファイルを復元するのには役に立ちません。
e2image を使って、物理ディスク /dev/sda
の1番目のパーティションを物理ディスク /dev/sdb
の1番目のパーティションに複製するには:
# e2image -ra -p /dev/sda1 /dev/sdb1
ディスククローンソフトウェア
以下のアプリケーションはファイルシステム全体をバックアップして、故障したときに簡単に復元することができます。ほとんどが Live CD や USB ドライブとして使えます。特定の時間の完全なシステムイメージを保存することができ、良い状態の設定を確認したいときにもよく使われます。
完全なシステムバックアップを作成できる他のアプリケーションについてはバックアッププログラムを参照してください。
- Acronis True Image — Windows 用の商用ディスク複製ツール。(Windows の中から) ライブ環境を作成できるため、使用するマシンに Windows がインストールされていなくても使えます。ウェブサイトで Acronis ソフトウェアを登録すれば、Linux ベースのライブ CD や Windows ベースのライブ環境 CD を作成するための BartPE のプラグインをダウンロードできます。Windows ベースの Windows PE のライブ CD を作成することも可能です。Acronis によって作成された ISO ライブ CD イメージは ハイブリッドブート 機能を持っていないため直接 USB ストレージに書き込むことはできません。
- Arch Backup — シンプルな設定を使用する平凡なバックアップスクリプト。
- 圧縮方法を設定可能。
- 複数の場所にバックアップ。
- Clonezilla — 障害復旧、ディスククローン、ディスクイメージング、デプロイメントソリューション。
- Deepin Clone — Deepin によるバックアップとリストアのツール。ディスクまたはパーティションのクローン作成、バックアップ、リストアをサポートします。
- FSArchiver — 安全で柔軟性のあるファイルシステムバックアップ・デプロイメントツール。
- 基本的なファイル属性をサポート (パーミッション, 所有者, ...)。
- ひとつのアーカイブで複数のファイルシステムをサポート。
- (SELinux によって使われる) 拡張属性をサポート。
- 全ての Linux ファイルシステムで共通のファイルシステム属性をサポート (ラベル, uuid, ブロックサイズ)。
- ntfs ファイルシステム をサポート (Windows パーティションの複製を作成可能)。
- アーカイブに書き込まれたデータのチェックサムを作成 (ヘッダ, データブロック, ファイル全体)。
- 破損しているアーカイブの復旧ができます (作業ファイルをスキップ)。
- lzo, gzip, bzip2, lzma のマルチスレッド圧縮。
- 巨大なアーカイブを複数のファイルに分割することでファイルの最大容量を固定することができます。
- パスワードによるアーカイブの暗号化。OpenSSL の libcrypto による blowfish を使用。
- マウントされている root ファイルシステムのバックアップのサポート (-A オプション)。
- System Rescue CD に同梱されています。
- Mondo Rescue — バックアップメディアを作成する障害復旧ソリューション。損害を受けたシステムを再配置することができます。
- イメージベースのバックアップ。Linux/Windows をサポート。
- 圧縮率は調整可能。
- ライブ環境をバックアップできます (システムを止める必要がありません)。
- イメージを多数のファイルに分割可能。
- Live CD で起動することで完全なリストアが出来ます。
- NFS, CD, テープドライブなどのメディアからバックアップ・リストアできます。
- バックアップの検証ができます。
- Partclone — 使用しているブロックだけを考慮してパーティションをバックアップ・リストアできるツール。
- PartedMagic — PartImage などのリカバリツールが同梱されているライブ CD/USB。
- Partimage — Linux/UNIX 環境向けのディスク複製ユーティリティ。
- Q7Z — Linux 向けの P7Zip GUI。データの圧縮とバックアップを楽にします。次の圧縮ファイルを作成することが可能: 7z, BZip2, Zip, GZip, Tar。
- 既存のアーカイブを素早くアップデート。
- 複数のフォルダを一つのストレージにバックアップ。
- 保護されたアーカイブを作成・展開。
- アーカイブのプロファイル・リストを使うことで負担を軽減。
- Redo Backup and Recovery — Linux CD ブータブルイメージから実行できるバックアップ・障害復旧アプリケーション。
- http://www.redobackup.org/ || パッケージが存在しないか AUR で検索
- System Tar & Restore — フルシステムバックアップと復元を行うための bash スクリプトのセット。
- CLI とダイアログインターフェイス。
- 簡単なバックアップと復元ウィザード。
- .tar.gz, .tar.bz2, .tar.xz, .tar アーカイブを作成。
- openssl / gpg 暗号化をサポート。
- rsync を使って実行中のシステムを転送。
- GRUB2, Syslinux, EFISTUB/efibootmgr, Systemd/bootctl をサポート。
dd のスピンオフ
- dcfldd
- dcflddAUR は dd の代替品で、オンザフライのハッシュ機能を持ち、完全性を保証します。dd のほとんどのパラメータを受け入れ、ステータス出力も備えています。安定版の dcfldd は 最後のリリースは 2006 年 です。
- ddrescue
- GNU ddrescue は、読み込みエラーを無視できるデータ復旧ツールです。ddrescueは、あるデバイスから別のデバイスへのデータのコピーに使用できることを除いて、ddとは何の関係もありません。重要な違いは、ddrescueが高度なアルゴリズムを使用して、故障したドライブからデータをコピーし、できるだけ追加のダメージを与えないことです。詳しくは、ddrescue manualを参照してください。