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2022年8月8日 (月) 16:19時点における版
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このページでは AMD GPU 用のクローズドソースドライバーについて説明します。
目次
プロプライエタリなコンポーネントの利用目的
AMD は標準的な配布経路を通じてオープンソースドライバをリリースしています。また、定期的に Radeon Software for Linux スイートもリリースしています。このスイートにはオープンソースなコンポーネントとプロプライエタリなコンポーネントの両方が含まれています。オープンソースなコンポーネントについてはそのスイートから取り出す必要はありません。プロプライエタリなコンポーネントは最新の Ubuntu lts バージョンから再パッキングされます。それらは AUR の amdgpu-pro-installer パッケージベースで配布されています。
AMD によるコメントでは、AMD がまだクローズドソースドライバをパッケージングしている理由が説明されています:
These days our packaged drivers are mostly intended for: * customers using slower moving enterprise/LTS distros which do not automatically pick up the latest graphics drivers - we offer them both open source and proprietary/workstation options * customers using workstation apps who need the extra performance/certification from a workstation-oriented driver (although Marek has done a lot of great work over the last year to improve Mesa performance on workstation apps) * The third target audience is customers looking for ready-to-go OpenCL, either for use with the packaged open/closed drivers or with the upstream-based stack in a recent distro.
いくつかのプロプライエタリコンポーネントが存在します: OpenGL, OpenCL, Vulkan そして AMF。オープンソースなコンポーネントにはない特定の機能のためにこれらのコンポーネントを使いたい場合が時々あります。
AMDGPU PRO OpenGL はプロプライエタリな、バイナリのユーザランドドライバです。オープンソースの amdgpu カーネルドライバの上で動作します。Radeon Software 18.50 vs Mesa 19 benchmarks の記事によると、OpenGL ゲームの場合、RadeonSI Gallium3D ドライバは プロプライエタリな AMD OpenGL ドライバを圧倒しています。Radeon Pro 以外のグラフィックカードユーザは amdgpu グラフィックスタックを使用することをおすすめします。これは、一部のソフトウェアが必要とする互換レイヤが存在しないため、主に利用されています。
下記の gentoo wiki のリンクを参照してください。
AMDGPU PRO Vulkan - 現在レイトレーシング機能を持つ唯一の実装です(しかし、ユーザによってバグが報告されています)。また、これは AMF が依存関係として必要とします。
AMDGPU PRO OpenCL - Mesa OpenCL が完全ではないため、使用されています。Polaris GPU 専用のプロプライエタリなコンポーネントです。それ以降の GPU はオープンな ROCm OpenCL を使用します。
AMDGPU AMF - gpu エンコード/デコードに使用されます。
インストール
プロプライエタリな OpenGL 実装は amdgpu-pro-libglAUR をインストールしてください。オプションで 32 ビットアプリケーションのサポート用の lib32-amdgpu-pro-libglAUR もインストールしてください。
利用可能な OpenCL の実装については GPGPU#AMD/ATI を見てください。
プロプライエタリな Vulkan 実装は vulkan-amdgpu-proAUR をインストールしてください。オプションで 32 ビットアプリケーションのサポート用の lib32-vulkan-amdgpu-proAUR もインストールしてください。
Advanced Media Framework の実装は amf-amdgpu-proAUR をインストールしてください。
利用法
プロプライエタリな OpenGL を使う
progl を使ってアプリケーションを実行してください。例:
$ progl glmark2
AMDGPU-PRO ドライバを使用しているかどうかを確認する
以下のコマンドを実行してください:
$ glxinfo | grep "OpenGL vendor string" | cut -f2 -d":" | xargs
AMD
と出力された場合、オープンソースドライバを使用しています。Advanced Micro Devices, Inc.
と出力された場合、プロプライエタリドライバを使用しています。
または、glmark2 を実行してください。オープンソースドライバを使用している場合、OpenGL Information で以下のように出力されます:
GL_VENDOR: AMD GL_RENDERER: Radeon RX 580 Series (POLARIS10, DRM 3.40.0, 5.10.7-arch1-1, LLVM 11.0.1) GL_VERSION: 4.6 (Compatibility Profile) Mesa 20.3.3
しかし、クローズドドライバを使用している場合:
GL_VENDOR: ATI Technologies Inc. GL_RENDERER: Radeon RX 580 Series GL_VERSION: 4.6.14756 Compatibility Profile Context
プロプライエタリな Vulkan を使用する
vk_pro を使ってアプリケーションを実行してください。例:
$ vk_pro vkmark
さらなる情報は Vulkan#AMD Vulkan Prefixes で選択する を見てください。
Advanced Multimedia Framework を使う
FFmpeg#AMD AMF を見てください。
トラブルシューティング
Intel + AMD のハイブリッドグラフィックス
Intel GPU と AMD GPU の両方を使用しているユーザは、MESA の実装の違いにより、プロプライエタリの AMDGPU Pro Workstation Driver が期待通りに動作しないかもしれません。症状としては次のようなものです: マシンを起動すると、ブラックスクリーンになり、マウスカーソルのみが通常通り動く。残念ながら、Reverse PRIME は解決策にはなりません。この開発者の返答を見てください。
パッケージのアンインストール
問題が発生した場合(例えば、ブラックスクリーンによりシステムにログインできない場合)、amdgpu pro に関連するすべてのパッケージをアンインストールすることによりもとに戻せます。tty2 (ctrl+alt+f2)に切り替えて、システムにログインしたあとで次のコマンドを実行してください: pacman -R $(pacman -Qg Radeon_Software_for_Linux | cut -f2 -d" ")
。そして、再起動してください。
Southern Islands (SI) または Sea Islands (CIK) GPU
Southern Islands (SI) または Sea Islands (CIK) GPU を使用している場合、clinfo
を実行すると以下のようなメッセージが表示されます:
amdgpu_device_initialize: DRM version is 2.50.0 but this driver is only compatible with 3.x.x.
この場合、radeon ではなく amdgpu のドライバを使用していることを確認してください。lspci -k
を使用して、現在どのドライバが使用されているかを確認してください:
03:00.0 Display controller: Advanced Micro Devices, Inc. [AMD/ATI] Opal XT [Radeon R7 M265/M365X/M465] Subsystem: Acer Incorporated [ALI] Aspire V5 Radeon R7 M265 Kernel driver in use: radeon Kernel modules: radeon, amdgpu
さらなる情報については AMDGPU#Southern Islands (SI) と Sea Islands (CIK) のサポートの有効化 を見てください。