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Mozc の Unoficcial user repository が用意されています。これを使用する場合は以下を /etc/pacman.conf に追加します: |
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Server = http://downloads.sourceforge.net/project/pnsft-aur/pur/$arch |
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{{Note|用意されているのは現在 x86_64 用パッケージのみです。}} |
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2013年5月16日 (木) 10:58時点における版
Mozc は Chromium OS、Windows、Mac、あるいは Linux など、マルチプラットフォームで動作するよう設計された日本語インプットメソッドエディタ (IME) であり、このオープンソースプロジェクトは Google 日本語入力 から派生したものです。Mozc と Google 日本語入力との差異は About Mozc で説明されています (簡単に言うと、Mozc は辞書やその関連データが Google 日本語入力と異なっているか省略されており、Google 日本語入力と同等の変換品質は持ちません)。
インストール
Mozc は Unofficial user repository を使うか、AUR から自分でビルドしてインストールできます。
Mozc は AUR から利用可能です。このパッケージは以下のコンポーネントからなっています:
パッケージ | mozc | 説明 |
---|---|---|
グループ | mozc-im | |
コンポーネント | mozc | Mozc サーバ |
ibus-mozc | IBus 用モジュール | |
emacs-mozc | Emacs 用 Mozc (任意) |
Unofficial user repository を使う
Mozc の Unoficcial user repository が用意されています。これを使用する場合は以下を /etc/pacman.conf に追加します:
[pnsft-pur] SigLevel = Optional TrustAll Server = http://downloads.sourceforge.net/project/pnsft-aur/pur/$arch
そしてパッケージデータベースを更新します:
# pacman -Syy
インストールするパッケージは以下のようにグループ指定で選択することができます:
# pacman -S mozc-im
または、例えば以下のように直接指定します:
# pacman -S mozc ibus-mozc emacs-mozc
PKGBUILD を使って Mozc をコンパイル
自分で AUR からビルドする場合は以下の手順で行います。
まず mozc の tarball を AUR から入手するか、AUR ツールを使用し、必要であれば PKGBUILD を編集します。
$ wget https://aur.archlinux.org/packages/mo/mozc/mozc.tar.gz $ tar xvf mozc.tar.gz $ cd mozc
PKGBUILD の編集
Emacs で mozc.el を使用して日本語入力を行う場合は、_emacs_mozc=
の行をコメントから解除してください:
## If you will be using mozc.el on Emacs, uncomment below. _emacs_mozc="yes"
ビルドおよびインストール
PKGBUILD の編集が終わったら保存し、ビルド及びインストールします:
$ makepkg -s -i
Mozc を利用可能にする
X または IBus を再起動し、Mozc を利用できるようにします。
設定
IBus の設定に関しては IBus (日本語) を参照してください。
Mozc をデフォルトのインプットメソッドにするには、ibus-setup で設定します:
$ ibus-setup
「インプットメソッド」タブを選び、Mozc をインプットメソッドリストの先頭に移動します。
インプットメソッドの切り替えは、テンプレート:Keypress (IBus のデフォルト) で行えます。
Emacs で Mozc を使う
mozc.el (mozc-mode) を使用し、LEIM (Library of Emacs Input Method) 経由で日本語を入力することができます。mozc-mode を使用するには、以下を .emacs.d/init.el
あるいはその他の Emacs カスタム設定用ファイルに追加します:
(require 'mozc) ; or (load-file "/path/to/mozc.el") (setq default-input-method "japanese-mozc")
mozc.el は変換候補の表示スタイルに、候補のリストを入力中文字列のそばに表示する "overlay" モードを提供しています (Mozc r77以降)。このモードをデフォルトで利用する場合は、以下の設定を追加します:
(setq mozc-candidate-style 'overlay)
C-\
(`toggle-input-method') で mozc-mode のオン/オフを切り替えます。
Emacs 上で C-SPC が IM のオン・オフで使われてしまうのを抑止する
デスクトップ環境上で IM のオン・オフのキー割り当てに C-SPC を設定しており、Emacs 上でもそちらが優先されて C-SPC/C-@ で set-mark-command が使えなくて困る、という場合は、~/.Xresources
か ~/.Xdefaults
に以下を追加します。
Emacs*UseXIM: false
Tips
現在使用している Mozc のバージョンを表示する
Mozc 起動中に "ばーじょん" と入力し変換すると、変換候補の中に現在の Mozc のバージョン番号が表示されます:
ばーじょん
バージョン ヴァージョン ばーじょん Mozc-1.6.1187.102 ⇐ Mozc のバージョン ...
Mozc tool コマンド
Mozc tool は以下のコマンドで起動できます。
- Mozc プロパティ:
$ /usr/lib/mozc/mozc_tool --mode=config_dialog
- Mozc 辞書ツール:
$ /usr/lib/mozc/mozc_tool --mode=dictionary_tool
- Mozc 単語登録:
$ /usr/lib/mozc/mozc_tool --mode=word_register_dialog
- Mozc 手書き文字入力:
$ /usr/lib/mozc/mozc_tool --mode=hand_writing
- Mozc 文字パレット:
$ /usr/lib/mozc/mozc_tool --mode=character_palette
ASCII キーボードで CapsLock キーを英数キーとして使用する
Mozc のプリセットのキーバインドや多くの日本語入力メソッドでは、変換前入力中の英数入力切り替えは、テンプレート:Keypressキー、テンプレート:Keypressキー、あるいはテンプレート:Keypressキーなどに割り当てられていますが、ASCII キーボードにそれらはありません。CapsLock キーに英数キー (Eisu_toggle) を割り当てることで日本語キーボードと同じように使用できます (Mozc は CapsLock キーを認識しないようです)。
以下の設定では、OADG キーボードと等価な、Eisu_toggle を テンプレート:Keypress キーに、Caps_Lock を テンプレート:Keypress キーに割り当てます。
~/.Xmodmap
を以下のように編集します:
keycode 66 = Eisu_toggle Caps_Lock clear Lock
X 再起動するか、xmodmap コマンドを実行して編集を適用します:
$ xmodmap ~/.Xmodmap
トラブルシューティング
Mozc のビルドに失敗する (プロセスが強制終了される)
ビルドが以下のようなメッセージで異常終了した場合:
... /bin/sh: 1 行: xxxx 強制終了 ... make: *** [xxx/xxx ...] エラー 137 ...
メモリ不足になっていないか確認してください。
Mozc をアップグレードし、X または IBus を再起動しても (リブートはしていない) 古い Mozc が動いている
古いバージョンの Mozc が終了されずにずっとメモリ上で動作しているのかもしれません。Mozc のプロセスを一度 kill してみてください:
$ killall mozc_server
Mozc バリエーション on AUR
uim-mozc
MozcAUR は IBus にしか対応していませんが、macuim が uim-mozc プラグインを提供しています。無印Mozc に対しては uim-mozcAURがあり、mozc-svnAUR または mozc-utAUR ではそれぞれで利用できるようになっています (Input Japanese using uim を参照してください)。uim-mozc は他の Mozc パッケージと同様に Unoffical User Repository からインストールできます。
mozc-svn
mozc-svnAUR は Mozc 公開 svn リポジトリを使用してビルドします。uim-mozc および fcitx-mozc プラグインのビルドも対応しています。特に理由のない限り、mozc または mozc-ut を使用してください。mozc-svn は mozc とほとんど同じであり (公開されている svn リポジトリは実際は trunk ではなく mozc の公開バージョンがアップするタイミングでのみ更新されています)、makepkg にかかる時間はおそらく mozc-svn の方が長くなります。
mozc-ut
mozc-utAUR は Mozc に Mozc UT 辞書を追加します。これにより 35 万語以上がオリジナル辞書に追加されます。uim-mozc プラグインのビルドにも対応しています。
mozc-fcitx
mozc-fcitxAUR は Fcitx を使用する場合専用のパッケージです。
各パッケージは以下のように構成されています:
パッケージ | mozc | mozc-svn | mozc-ut | mozc-fcitx | 説明 |
---|---|---|---|---|---|
グループ | mozc-im | mozc-im-svn | mozc-im-ut | mozc-im | |
コンポーネント | mozc | mozc-svn | mozc-ut | -- | Mozc サーバ |
ibus-mozc | ibus-mozc-svn | ibus-mozc-ut | -- | IBus 用モジュール (任意) | |
(uim-mozc) | uim-mozc-svn | uim-mozc-ut | -- | uim 用モジュール (任意) | |
N/A | fcitx-mozc-svn | N/A | -- | Fcitx 用モジュール (任意) | |
emacs-mozc | emacs-mozc-svn | emacs-mozc-ut | -- | Emacs 用 Mozc (任意) | |
-- | -- | -- | mozc-fcitx | mozc-fcitx パッケージ |