「V4l2loopback」の版間の差分
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=== スクリーンキャスト === |
=== スクリーンキャスト === |
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+ | 以下は、仮想ウェブカメラとして使用できる v4l2 ループバックデバイスにスクリーンをストリーミングして、画面共有を実装する例です。 |
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− | Below are examples how to implement screen sharing by streaming the screen to a v4l2 loopback device, which can be used as a virtual webcam. |
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==== FFmpeg を使って X11 をキャストする ==== |
==== FFmpeg を使って X11 をキャストする ==== |
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− | {{Note| |
+ | {{Note|ここでは、{{ic|1=exclusive_caps=1}} で[[#カーネルモジュールをロードする]]必要があり、作成されたビデオデバイスは {{ic|/dev/video0}} であると仮定します。}} |
+ | [[FFmpeg]] を使用することにより、[[X11]] ディスプレイ上の領域を選択して、その領域を v4l2 ループバックデバイスへストリーミングすることができます: |
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− | [[FFmpeg]] can be used to select a region on a [[X11]] display and then stream it to a v4l2 loopback device: |
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$ ffmpeg -f x11grab -select_region 1 -show_region 1 -framerate 25 -i $DISPLAY -vf format=yuv420p -f v4l2 /dev/video0 |
$ ffmpeg -f x11grab -select_region 1 -show_region 1 -framerate 25 -i $DISPLAY -vf format=yuv420p -f v4l2 /dev/video0 |
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− | + | 全ての引数説明は [https://www.ffmpeg.org/ffmpeg-devices.html#x11grab x11grab docs] を参照してください。 |
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==== wf-recorder を使って Wayland をキャストする ==== |
==== wf-recorder を使って Wayland をキャストする ==== |
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{{Note| |
{{Note| |
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− | * |
+ | * 別のアプローチは [[PipeWire#WebRTC 画面共有]] を参照してください。 |
+ | * ここでは、{{ic|1=exclusive_caps=1}} で[[#カーネルモジュールをロードする]]必要があり、作成されたビデオデバイスは {{ic|/dev/video0}} であると仮定します。 |
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− | * This requires [[#Loading the kernel module]] with {{ic|1=exclusive_caps=1}} and assumes the created video device is {{ic|/dev/video0}}. |
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}} |
}} |
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− | + | {{Pkg|wf-recorder}} (または {{AUR|wf-recorder-git}}) を[[インストール]]してください。{{ic|wf-recorder}} で画面の録画を開始し、映像を v4l2 ループバックデバイスにストリーミングするには、以下を使用してください: |
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$ wf-recorder --muxer=v4l2 --codec=rawvideo --file=/dev/video0 -x yuv420p |
$ wf-recorder --muxer=v4l2 --codec=rawvideo --file=/dev/video0 -x yuv420p |
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− | + | {{ic|Unknown V4L2 pixel format equivalent for rgb0}} というエラーが発生した場合、{{ic|--force-yuv}} または {{ic|-t}} を付けて {{ic|wf-recorder}} を実行して、GPU へデータを送る前にデータから yuv フォーマットへの変換を強制してください。[https://github.com/ammen99/wf-recorder/issues/164] |
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===== 特定の領域のみをスクリーンキャストする ===== |
===== 特定の領域のみをスクリーンキャストする ===== |
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+ | {{Warning|この方法では、ウィンドウがリサイズされた後も共有される領域が変わらないため、個々のアプリケーションの画面共有を適切に実装することはできません。}} |
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− | {{Warning|This method does not involve a proper implementation of individual application sharing as the region being shared will not change after resizing any windows.}} |
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+ | 先のセクションで説明した通り、{{Pkg|slurp}} で領域を選択しておくことにより、{{ic|wf-recorder}} は画面の一部分のみを録画することができます。この機能を使って仮想ビデオデバイスを介して特定の領域/アプリケーションウィンドウを共有するには、以下の修正されたコマンドを使って画面の録画を開始してください: |
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− | As explained above, {{ic|wf-recorder}} is able to record only a portion of the screen by first selecting a region with {{Pkg|slurp}}. To use this functionality for sharing a specific region/application window through a virtual video device, start recording the screen with the following modified command: |
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$ wf-recorder '''-g "$(slurp)"''' --muxer=v4l2 --codec=rawvideo --file=/dev/video0 -x yuv420p |
$ wf-recorder '''-g "$(slurp)"''' --muxer=v4l2 --codec=rawvideo --file=/dev/video0 -x yuv420p |
2023年7月1日 (土) 17:41時点における版
関連記事
プロジェクトのリポジトリより:
- v4l2loopback - V4L2 ループバックデバイスを作成するためのカーネルモジュール
- このモジュールにより、"仮想ビデオデバイス"を作成することができます。通常の (v4l2) アプリケーションは仮想ビデオデバイスを通常のビデオデバイスかのように読み取りますが、ビデオはキャプチャカードなどから読み取られずに他のアプリケーションによって生成されます。
インストール
v4l2loopback-dkms パッケージに加えて対象のカーネルのヘッダーファイルもインストールしてください (Dynamic Kernel Module Support#インストール を参照)。例えば、デフォルトの linux カーネルの場合、ヘッダファイルは linux-headers です。他のカーネルにはそれぞれのヘッダファイルパッケージがあります
コマンドラインユーティリティは v4l2loopback-utils と v4l-utils によって提供されています。
この記事で紹介している使用例の多くは ffmpeg も使用します。
カーネルモジュールをロードする
v4l2loopback
カーネルモジュールは Dynamic Kernel Module Support でロードすることができます:
# modprobe v4l2loopback
v4l2-ctl
を使って全てのビデオデバイスを一覧表示することができます。v4l2loopback
デバイスが新たに現れるはずです:
$ v4l2-ctl --list-devices
v4l2loopback
は、デバイスの作成に関する様々なオプションを指定してロードすることができます:
# modprobe v4l2loopback video_nr=9 card_label=Video-Loopback exclusive_caps=1
このコマンドにより、/dev/video9
がループバックデバイスとして作成されます。exclusive_caps=1
は一部の Chromium/WebRTC ベースのアプリケーション (jitsi-meet-desktop-binAUR や zoomAUR など) で必要です。その他のオプションは公式のドキュメントで確認できます。
モジュールがすでにロードされている場合、上記のコマンドを実行してもおそらく何も起こりません。モジュールをまずアンロードし、その後にロードし直す必要があります:
# modprobe -r v4l2loopback
詳細は カーネルモジュール#手動でモジュールを扱う を参照してください。
devices
引数を使うことで、複数のループバックデバイスを作成することができます。それぞれのデバイスのオプションはコンマで区切って指定します。以下のコマンドは、exclusive_caps
が有効化された 3 つのループバックデバイスを作成します。ループデバイスは、/dev/video8
、/dev/video9
、そして利用可能な最初の /dev/videoX
となります。
# modprobe v4l2loopback devices=3 video_nr=8,9 exclusive_caps=1,1,1 card_label="Loopback-1,Loopback-2,Loopback-3"
システムを再起動するとモジュールがアンロードされてしまいますが、起動時にカスタムのデバイスオプションを指定してモジュールを自動的にロードさせることができます。これは、ループバックデバイスが内部ウェブカメラとして使用されている場合に便利です。詳細は カーネルモジュール#モジュールの自動ロード と公式のドキュメントを参照してください。
v4l2loopback のビデオフィードを見る
ループバックデバイス /dev/video0
は、ffplay
(ffmpeg に同梱) や mpv、gst-launch
(gstreamer に同梱) を使ってプレビューすることができます:
$ ffplay /dev/video0
$ mpv av://v4l2:/dev/video0
$ gst-launch-1.0 -v v4l2src device=/dev/video0 ! glimagesink
#カーネルモジュールをロードする で説明されている通り、exclusive_caps=1
を使えば、Chromium や jitsi-meet-desktop-binAUR や zoomAUR といったアプリケーションはループバックデバイスを仮想ウェブカメラとして使用することができるようになるはずです (ビデオストリームがそのループバックデバイスにパイプで接続されている限り)。webcamtests.com でブラウザで仮想ウェブカメラをテストできます。
ウェブカメラ#アプリケーション も参照してください。
使用例
一般に、FFmpeg は v4l2loopback と組み合わせて使うと非常に便利です。FFmpeg は、ffmpeg
の引数 -vf format=yuv420p -f v4l2
を使用することにより、様々な入力ストリームを広くサポートされている yuv420p ピクセルフォーマットにトランスコードし、その出力を v4l2loopback デバイスにパイプで接続できるからです。以下の例を参照してください。
また、FFmpeg は v4l2loopback デバイスを入力ストリームとして使用することもできます。FFmpeg#ウェブカメラの録画 を参照してください。
GStreamer もまた、v4l2loopback デバイスをソースやシンクとして使用することができます。
その他の例はv4l2loopback の公式 wikiにあります。
スクリーンキャスト
以下は、仮想ウェブカメラとして使用できる v4l2 ループバックデバイスにスクリーンをストリーミングして、画面共有を実装する例です。
FFmpeg を使って X11 をキャストする
FFmpeg を使用することにより、X11 ディスプレイ上の領域を選択して、その領域を v4l2 ループバックデバイスへストリーミングすることができます:
$ ffmpeg -f x11grab -select_region 1 -show_region 1 -framerate 25 -i $DISPLAY -vf format=yuv420p -f v4l2 /dev/video0
全ての引数説明は x11grab docs を参照してください。
wf-recorder を使って Wayland をキャストする
wf-recorder (または wf-recorder-gitAUR) をインストールしてください。wf-recorder
で画面の録画を開始し、映像を v4l2 ループバックデバイスにストリーミングするには、以下を使用してください:
$ wf-recorder --muxer=v4l2 --codec=rawvideo --file=/dev/video0 -x yuv420p
Unknown V4L2 pixel format equivalent for rgb0
というエラーが発生した場合、--force-yuv
または -t
を付けて wf-recorder
を実行して、GPU へデータを送る前にデータから yuv フォーマットへの変換を強制してください。[1]
特定の領域のみをスクリーンキャストする
先のセクションで説明した通り、slurp で領域を選択しておくことにより、wf-recorder
は画面の一部分のみを録画することができます。この機能を使って仮想ビデオデバイスを介して特定の領域/アプリケーションウィンドウを共有するには、以下の修正されたコマンドを使って画面の録画を開始してください:
$ wf-recorder -g "$(slurp)" --muxer=v4l2 --codec=rawvideo --file=/dev/video0 -x yuv420p
gPhoto でフォトカメラをウェブカメラとして使う
If gPhoto is installed and working with your camera, you can use gphoto2
and FFmpeg to pipe the liveview stream of the camera to a v4l2 loopback device:
$ gphoto2 --stdout --capture-movie | ffmpeg -i - -vf format=yuv420p -f v4l2 /dev/video0
For troubleshooting refer to gPhoto#Troubleshooting. This should work with all cameras, which have the liveview functionality listed on the official gPhoto website.
ネットワークストリームをウェブカメラとして使う
FFmpeg can be used to capture a network stream and pipe it to a v4l2 loopback device:
$ ffmpeg -i http://ip_address:port/video -vf format=yuv420p -f v4l2 /dev/video0
Android デバイスをウェブカメラとして使う
On Android IP Webcam can be used to broadcast a network video stream. Then the command above can be used to pipe it into a v4l2 loopback device and use it like a webcam. IP Webcam defaults to port 8080.
Depending on the network connection, the network stream over WiFi might have a lot of latency and could be stuttering. If you have Android Debug Bridge configured with your computer and the Android device, it is possible to tunnel the stream over a USB cable using adb forward
, which provides a more stable connection:
$ adb wait-for-usb-device && adb forward tcp:8080 tcp:8080 && ffmpeg -i http://127.0.0.1:8080/video -vf format=yuv420p -f v4l2 /dev/video0
トラブルシューティング
Firefox
Firefox がビデオストリームを読み込むことができず、AbortError: Starting video failed
のようなメッセージが出力される場合、v4l2compat.so をプリロードしてみてください:
$ LD_PRELOAD=/usr/lib/v4l1compat.so firefox
ioctl(VIDIOC_G_FMT)
ffmpeg
でビデオデバイスを使おうとしたときに ioctl(VIDIOC_G_FMT)
エラーが発生する場合、カーネルモジュールを一旦アンロードし、再びロードし直してみてください。 [2]