Libcanberra

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Libcanberra はイベントサウンドを再生するためのシンプルな抽象インターフェイスです。GNOME などのフリーなデスクトップでイベントサウンドを流すための XDG Sound Theme and Naming Specifications を実装しています。詳しい説明は こちら。

インストール

Libcanberra は公式リポジトリの libcanberra パッケージでインストールできます。パッケージにはライブラリと GTK+ モジュールが含まれています。

サウンドを再生するためのバックエンドを選択してください:

• ALSA バックエンドは libcanberra パッケージに入っています。
• GStreamer バックエンドは公式リポジトリの libcanberra-gstreamer パッケージでインストールできます。
• PulseAudio バックエンドは公式リポジトリの libcanberra-pulse パッケージでインストールできます。

また、イベントサウンドを聞くためにはサウンドテーマをインストールする必要があります:

• デフォルトのサウンドテーマは 'freedesktop' で、公式リポジトリの sound-theme-freedesktop パッケージでインストールできます。
• もしくは、Arch User Repository から ubuntu-sounds^AUR をインストールすることも可能です。

設定

デフォルトでは、GTK+ アプリケーションが起動した時に GTK+ モジュールが自動的にロードされます。ユーザーの Gtk 設定ファイルでデフォルトの設定を上書きすることができます:

$HOME/.gtkrc-2.0 and $XDG_CONFIG_HOME/gtk-3.0/settings.ini

gtk-enable-event-sounds=true
gtk-enable-input-feedback-sounds=true
gtk-sound-theme-name=freedesktop

GNOME では、以上の設定は gnome-settings-daemon によって管理されており、GSettings の org.gnome.desktop.sound スキーマで設定を変更できます。

Systemd

canberra を使って起動・シャットダウン・再起動サウンドを有効にするには、次を実行:

# systemctl enable canberra-system-bootup.service

ヒントとテクニック

canberra アプリの書き方

libcanberra のサウンドイベントは様々なプログラミング言語で簡単に書くことができます。

Bash

• 依存パッケージ: libcanberra

hello_world.sh

#!/bin/bash
canberra-gtk-play -i phone-incoming-call -d "hello world"

C

• 依存パッケージ: libcanberra
• ビルド: gcc hello_world.c -o hello_world `pkg-config --cflags --libs glib-2.0 libcanberra`

hello_world.c

#include <glib.h>
#include <canberra.h>
void main () {
	ca_context * hello;
	ca_context_create (&hello);
	ca_context_play (hello, 0,
		CA_PROP_EVENT_ID, "phone-incoming-call",
		CA_PROP_EVENT_DESCRIPTION, "hello world",
		NULL);
	g_usleep (2000000);
}

Genie

• 依存パッケージ: libcanberra
• ビルド依存パッケージ: vala
• ビルド: valac --pkg libcanberra hello_world.gs

hello_world.gs

uses
	Canberra
init
	hello: Context
	Context.create(out hello)
	hello.play (0,
		PROP_EVENT_ID, "phone-incoming-call",
		PROP_EVENT_DESCRIPTION, "hello world")
	Thread.usleep (2000000)

Vala

• 依存パッケージ: libcanberra
• ビルド依存パッケージ: vala
• ビルド: valac --pkg libcanberra hello_world.vala

hello_world.vala

using Canberra;
public class HelloWorld {
	static void main () {
	Context hello;
	Context.create(out hello);
	hello.play (0,
		PROP_EVENT_ID, "phone-incoming-call",
		PROP_EVENT_DESCRIPTION, "hello world");
	Thread.usleep (2000000);
	}
}

参照

• Libcanberra リファレンスマニュアル