コンソールマウスサポート
GPM (General Purpose Mouse の略) は Linux の仮想コンソールでのマウスサポートを提供するデーモンです。
インストール
gpm パッケージをインストールしてください。ノートパソコンのタッチパッドのサポートが必要な場合、xf86-input-synaptics もインストールしてください。
設定
-m
パラメータで使用するマウスを、-t
パラメータでマウスのタイプを定義します。-t
オプションで使用できるタイプのリストを確認するには、-t help
を付けて gpm
を実行してください:
# gpm -m /dev/input/mice -t help
gpm パッケージは複数のパラメータを付けて起動する必要があります。パラメータは /etc/conf.d/gpm
ファイルで指定したり、あるいは gpm を実行するときに直接使用できます。2016年現在、systemd 用の gpm.service
ファイルには USB マウスのパラメータが指定されています:
/usr/lib/systemd/system/gpm.service
ExecStart=/usr/bin/gpm -m /dev/input/mice -t imps2
他のタイプのマウスを使用する場合はパラメータを編集する必要があります。ユニットファイルの編集方法は systemd#ユニットファイルの編集 を参照してください。
- PS/2 マウスの場合、既存の行を以下のように置き換えてください:
-m /dev/psaux -t ps2
- USB マウスの場合:
-m /dev/input/mice -t imps2
- IBM トラックポイントの場合:
-m /dev/input/mice -t ps2
満足のいく設定が決められたら、gpm.service
を起動・有効化してください。
詳しい情報は gpm(8) を参照。
仮想環境
QEMU や VirtualBox でエミュレートされるマウスは、初期状態ではクリックやポインタの位置合わせに問題があります。 ホスト側のマウス位置が同期されず、仮想環境ウィンドウに繰り返し出入りしないとマウスを辿れない領域が生じています。Clicks register in a different location than the cursor was showing at.
絶対座標が用いられる USB タブレットとしてマウスをエミュレートすることで解決します。 そのためには、USB タブレット対応の Pull Request [1] がマージされた gpm-vmAUR を使う必要があります。
event
は標準では次のようになっていますが、場合によっては変更する必要があります:
/etc/gpm-vm.conf
event="/dev/input/event2"
event
の情報を集めるには evtest を実行します:
# evtest
... /dev/input/event2: QEMU QEMU USB Tablet ...
gpm に引数を追加で渡すには、/etc/gpm-vm.conf
の additional_args
を設定します。
満足のいく設定が決められたら、gpm.service
を起動・有効化してください。
参照
- GPM - Gentoo Wiki
- consolationAUR Alternative based on libinput