Termite

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2021年6月3日 (木) 15:00時点におけるKgx (トーク | 投稿記録)による版 (翻訳を修正)
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ノート: Termite はもはや活発に開発/保守されておらず、 開発者は代わりに Alacritty を推奨します Alacritty には、 Termite にヒントを得たキーボードテキスト選択モードがあり、次期バージョンの0.8にも同様のヒントモードがあります。 Alacritty は VTE よりも劇的に高速で、より堅牢で、より安全で、モダンな設計になっています。

Termite はタイル型ウィンドウマネージャでの使用を想定して作られたミニマルなターミナルエミュレータです。モーダルアプリケーションであり、Vim と同じように、キーバインディングの機能が異なる挿入モードとコマンドモードがあります。Termite は VTE ライブラリを使っています。

設定ファイルでカラーやキーバインディングを変更することができます。Termite は透過や256色やトゥルーカラー (1677万色) のパレットをサポートします。ルックアンドフィールは urxvt と似ています。

インストール

termite パッケージをインストールしてください。開発版を使いたいときは termite-gitAUR をインストールしてください。Wayland のタイル型ウィンドウマネージャを使っている場合、クライアントサイドデコレーションを無効化した termite-nocsdAUR をインストールすると良いでしょう。

使用方法

Termite はデフォルトで挿入モードで起動します。マウスやコマンドモードのキーを使ってテキストを選択することが可能です。挿入モードでは、Ctrl-Shift-c を使って選択したテキストをクリップボードにコピーして、Ctrl-Shift-v でペーストします。Ctrl-tab はスクロールバックの補完を開始し、Ctrl-Shift-up / Ctrl-Shift-down は画面を上下にスクロールします。

Ctrl-Shift-space でコマンドモードに入ります。ほとんどのコマンドは Vim にあやかっています。例えば、ビジュアルモードは v、ビジュアルラインモードは Shift-v、ビジュアルブロックモードは Ctrl-v、選択したテキストのコピー ("yank") は y、検索は /?、移動は wb^$、挿入モードに戻るには Escape となっています。

設定

Termite の設定ファイルは $XDG_CONFIG_HOME/termite/config, ~/.config/termite/config, $XDG_CONFIG_DIRS/termite/config, /etc/xdg/termite.cfg です。設定ファイルを使うことでフォントや色、ウィンドウヒントなどのオプションを変更できます。設定ファイルは ini フォーマットになっており、3つのセクションが存在します: options, colors, hints

termite をカスタマイズするときはまずホームディレクトリにベースのサンプルファイルをコピーしてください:

$ cp /etc/xdg/termite/config ~/.config/termite/config

フォント

フォントは options セクションの下に font=<font_name> <font_size> という形式で指定します。<font_name> の指定は fontconfig に従います。Xft ではありません。fc-list を使うことで利用できるフォントを確認できます (フォント設定#フォントパスを参照)。

~/.config/termite/config
[options]
font = Monospace 9
font = xos4 Terminus 12px
font = Droid Sans Mono 8

カラー

色は24ビットの16進数 (例: #4a32b1) あるいは rgba ベクトル (例: rgba(16, 32, 64, 0.5)) で指定します。色のプロパティとしては foreground, foreground_bold, foreground_dim, background, cursor, colorN (N は0から254までの整数値に置き換えます。ターミナルの colorN の24ビット色の値を指定するのに使います) が使えます。

termite のカラースキームは次のページにまとまっています: https://github.com/khamer/base16-termite/tree/master/themes

~/.config/termite/config
[colors]
foreground = #dcdccc
background  = #3f3f3f

終了せずに構成をリロードする

Termite 内から Ctrl+Shift+r を押すと、終了せずに Termite の構成ファイルを再ロードできます。

または、USR1 信号をすべての Termite インスタンスに送信することもできます。

$ killall -USR1 termite

透過

バージョン 9 から、Termite は色の定義でアルファチャンネルの値を指定することで完全透過をサポートしています [1]PicomXcompmgr などのコンポジタを動作させる必要があります。Termite で透過を使うのにコンポジタに特別な設定をする必要は基本的にありません。

~/.config/termite/config
[colors]
background = rgba(63, 63, 63, 0.8)
ノート: i3 のスタック・タブレイアウトでは、Termite の後ろに直接デスクトップ (ルートウィンドウ) が表示されるのではなく積み重ねられた全てのウィンドウが表示されます。タイルモードでは i3 はウィンドウを非表示にするのではなく順番を置き換えるためです。_NET_WM_STATE=_NET_WM_STATE_HIDDEN を使ってウィンドウを完全に透過させることで問題を解決できます。例:
~/.picom.conf
opacity-rule = [
  "0:_NET_WM_STATE@:32a *= '_NET_WM_STATE_HIDDEN'"
];

トラブルシューティング

Ctrl+Shift+t

Ctrl+Shift+t で新しいタブを開こうとすると no directory uri set というエラーで失敗する場合、/etc/profile.d/vte.shsource してください。GNOME/ヒントとテクニック#新しいターミナルを開いた時に現在のディレクトリを引き継ぐようにするを参照。

Remote SSH error

Termite がリモート SSH 接続を使用している場合、エラーが発生することがあります: Error opening terminal: xterm-termite. or Open terminal failed: missing or unsuitable terminal: xterm-termite.

このエラーは、 vim または nano でファイルを編集しようとしたときに発生する可能性があります。この問題を修正するには、リモートシステムで次のコマンドを実行する必要があります。

$ export TERM=xterm-color

Termite の Github も参照してください、それでもうまく行かない場合こちらを参照 [2]

SSH での端末の問題

Terminfo を持たないリモートシステムへの SSH 接続に Termite を使用すると、さまざまな問題 (バックスペースが機能しない、カーソルの動作がおかしいなど) が発生する可能性があります。 解決策は、 Terminfo をリモートホストに送信することです。

ローカルホストで、 Termite を使用します。

 $ infocmp > termite.terminfo  # TermiteのTerminfoをエクスポートします
 $ scp termite.terminfo user@remote-host:~/  # またはリモートホストにコピーするその他の方法

リモートホストで、 termite.terminfo をコピーしたディレクトリ:

 $ tic -x termite.terminfo  # 現在のユーザーのTerminfoをインポート
 $ rm termite.terminfo  # オプション: Terminfo ファイルを削除します
ノート: この後、リモートシェルに新しい Terminfo をロードさせるために、新しい SSH セッションを開始する必要があります。
ヒント: リモートシステムが ArchLinux の場合、 .terminfo ファイルを手動でエクスポート、転送、インポートする代わりに、 termite-terminfo をインストールすることもできます。

参照