Dell XPS 15 (9550)
デバイス | 状態 | モジュール |
ビデオ | 設定が必要 | i915, nvidia |
ワイヤレス | 動作 | brcmfmac |
Bluetooth | 設定が必要 | bluez bluez-utils |
オーディオ | 動作 | snd_hda_intel |
タッチパッド | 設定が必要 | libinput libinput-gestures |
ウェブカメラ | 動作 | ? |
カードリーダー | 動作 | rtsx_pci |
無線スイッチ | 動作 | intel_hid |
ファンクション/マルチメディアキー | 設定が必要 | ? |
電源管理 | バグが存在 | ... |
このページでは Arch におけるハードウェアの対応状況、インストール前のシステム設定、システムを使いやすくするインストール後の推奨事項を取り上げています。
XPS 15 9550 に Arch をインストールする手順は他の PC と変わりません。インストールについてはインストールガイドや UEFI を見てください。Windows とのデュアルブートをする方法は Windows と Arch のデュアルブートを見てください。
カーネル 4.3 現在、Intel Skylake アーキテクチャは Linux カーネルでサポートされています。
目次
インストール前のシステム設定
インストールする前に、起動中に F2 を押して UEFI ファームウェアを開いてください。
- レガシー ROM をオフにしてください。
- System -> SATA: AHCI に変更してください。
- Secure Boot: 無効にしてください。
- POST Behavior: Fastboot: Thorough
ソース: [1]
Arch のインストールは通常通りに行うことができます。詳しくはインストールガイドを見てください。
ブートパラメータ
以下のカーネルパラメータを使用することで解決できる問題があります:
i915.edp_vswing=2 i915.preliminary_hw_support=1 intel_idle.max_cstate=1 acpi_backlight=vendor acpi_osi=Linux
パラメータ | 機能 |
i915.edp_vswing=2 |
画面のちらつきを抑えます。 |
i915.preliminary_hw_support=1 |
Intel Graphics の問題を解決します。 |
intel_idle.max_cstate=1 |
CPU の C ステート が 1 より大きくならなくなります。 |
acpi_backlight=vendor acpi_osi=Linux |
バックライトが制御できるようになります。 |
グラフィック設定
Dell XPS 15 9550 は Intel HD Graphics 530 内蔵グラフィックを搭載しています。モデルによっては Nvidia GeForce GTX 960 カードが接続されていたりハイブリッド構成になっています。
内蔵グラフィックしか存在しないコンピュータでは、xf86-video-intel ドライバーをインストールしてください。
ハイブリッドグラフィック構成の XPS の場合 (GTX960M + HD Graphics 530)、Intel Graphics だけを使うようにすることでバッテリーの寿命を伸ばせます。
Intel だけを使う
使用しているモデルに nVidia のカードが接続されていて、使用することがない場合、ACPI コマンドで無効化することができます。モデルによっては、ノートパソコンの温度やバッテリーの持ちに影響があります (バッテリーが二倍持つようになることもあります)。
- xf86-video-intel パッケージで Intel のビデオドライバーをインストールしてください。
nvidia
とnouveau
モジュールをブラックリストに追加してください。- ACPI コマンドを使って GPU の電源を切って下さい。詳しくはハイブリッドグラフィック#ディスクリート GPU の完全な電源オフを参照。
Optimus 設定 (Intel と Nvidia のハイブリッド)
Optimus では内蔵の Intel のチップがノートパソコンのディスプレイに接続されており、Nvidia のカードは Intel のチップを経由して動作します。そのため、Intel のチップがないと Nvidia のチップが使えません (他のノートパソコンでは BIOS から Intel をオフにして Nvidia だけを使うようにするオプションがある場合もありますが、XPS 15 では存在しません)。詳しくは Bumblebee のページを見てください。特に Bumblebee#インストールの Intel/Nvidia のセクションを参照してください。Nvidia カードのドライバーは nvidia を使用することを推奨します。
タッチパッド
デフォルトではタッチパッドはタップ入力や2本指のスクロールに反応しません。Libinput をインストールして 30-touchpad.conf
を /etc/X11/xorg.conf.d
に追加することで動作を変えることができます:
Section "InputClass" Identifier "MyTouchPad" MatchIsTouchpad "on" Driver "libinput" Option "Tapping" "on" Option "Natural Scrolling" "on" EndSection
ソース: [4]
ジェスチャー
libinput-gesturesAUR パッケージを使うことでカスタムジェスチャーを設定できます。ドキュメント に書かれている指示に従ってください。以下は設定例です:
~/.config/libinput-gestures.conf
# Go back/forward in chrome gesture: swipe right 3 xdotool key Alt+Left gesture: swipe left 3 xdotool key Alt+Right # Zoom in / Zoom out gesture: pinch out xdotool key Ctrl+plus gesture: pinch in xdotool key Ctrl+minus # Switch between desktops gesture: swipe left 4 xdotool set_desktop --relative 1 gesture: swipe right 4 xdotool set_desktop --relative -- -1
キーボード
デフォルトでは特殊なタッチキーのマッピングが正しくありません。画面の明るさを変更しようとすると、プレイヤーの次の曲が再生されます。同じ動作をする Fn+F# キーと同じキーシーケンスが原因です。以下のファイルを作成することで解決します:
/opt/dell_touchkeys_keymap
0x90 previoussong # Previous song 0xA2 playpause # Play/Pause 0x99 nextsong # Next song 0xDB computer # First touch key, Dell apparently uses a key sequence here where 0xDB is a modifer, 0x2D stands for the touch key and 0x19 for the monitor toggle 0x85 prog1 # Second touch key 0x84 media # Third touch key
それから /etc/rc.local
に以下を追加してください:
/etc/rc.local
… # Fix touch keys /usr/lib/udev/keymap input/event0 /opt/dell_touchkeys_keymap
ソース: [5]
電源管理
サスペンドとハイバネート
サスペンドは問題なく機能しますが、ハイバネートは安定性に欠けます。/etc/systemd/sleep.conf
に以下を記述してください:
[Sleep] HibernateState=disk HibernateMode=shutdown
バッテリー
powertop をインストールして設定することでバッテリーの消耗を減らせます。詳しくは Powertop を見てください。BIOS でタッチスクリーンを無効化することで、さらにバッテリーを長く使うことができます。
Bluetooth
Bluetooth はデフォルトでは無効になっています。Bluetooth を使用するにはファームウェアのインストールが必要です。詳しくは Bluetooth を見てください。
Thunderbolt 3 ドック
BIOS をバージョン 1.2.19 以上にアップデートして BIOS 設定で Thunderbolt のセキュリティを無効化すればビデオ・音声・Ethernet・USB デバイスが動作するようになります。Thunderbolt のセキュリティを無効化しなかった場合、ビデと電源だけが機能します (Dell TB16 ドックで確認)。