「Nextcloud」の版間の差分

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584行目: 584行目:
 
== トラブルシューティング ==
 
== トラブルシューティング ==
   
  +
=== ログを読む ===
=== Environment variables not available ===
 
   
  +
デフォルトでは、Web アプリケーションのログは {{ic|/var/log/nextcloud/nextcloud.log}} で利用できます。エントリ (行) は JSON 形式であり、非常に長くなる場合があります。{{Pkg|jq}} を使用すると、可読性が大幅に向上します。
{{ic|/etc/php/php-fpm.d/www.conf}} の以下の行をアンコメントしてください [https://docs.nextcloud.com/server/13/go.php?to=admin-php-fpm]:
 
env[PATH] = /usr/local/bin:/usr/bin:/bin
 
   
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{{bc|# jq . </var/log/nextcloud/nextcloud.log {{!}} less}}
=== 自己署名証明書が使えない ===
 
   
  +
=== ImageMagick によるバージョン警告 ===
ownCloud は [[Wikipedia:ja:cURL|cURL]] や [[Wikipedia:SabreDAV|SabreDAV]] を使って [[WebDAV]] が有効になっているかチェックします。([[LAMP]] の記事に書かれているように) 自己署名証明書で SSL/TLS を使って、ownCloud の管理者ページにアクセスすると、以下のエラーメッセージが表示されます:
 
   
  +
{{ic|/var/log/nextcloud/nextcloud.log}} に次のような警告が大量に表示される場合があります。
Your web server is not yet properly setup to allow files synchronization because the WebDAV interface seems to be broken.
 
   
  +
: Version warning: Imagick was compiled against ImageMagick version 1808 but version 1809 is loaded. Imagick will run but may behave surprisingly at Unknown#0
[[LAMP]] のチュートリアルにしたがって設定を行っている場合、以下の手順を実行してください:
 
   
  +
{{Bug|69636}} によると、これは誤報であり、無視して構いません。これらの警告を無くすには、ログ内の重要なメッセージをより目立つように、次の行を追加します。
証明書のためのローカルディレクトリを作成して、そこに [[LAMP]] の証明書をコピーします。これによって {{Ic|ca-certificates}} のアップデートによって証明書が上書きされるのを防ぎます。
 
   
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{{bc|1=
# cp /etc/httpd/conf/server.crt /usr/share/ca-certificates/''WWW.EXAMPLE.COM.crt''
 
  +
imagick.skip_version_check = 1
  +
}}
   
  +
{{ic|/etc/php-legacy/php-fpm.ini}} と {{ic|/etc/webapps/nextcloud/php.ini}} にあります。あるいは、{{ic|/etc/php-legacy/conf.d/imagick.ini}} でこの行のコメントを解除することもできます。
''WWW.EXAMPLE.COM.crt'' を {{ic|/etc/ca-certificates.conf}} に追加:
 
   
  +
=== アップグレード v25 &rarr; v26 ===
''WWW.EXAMPLE.COM.crt''
 
   
  +
バージョン 25 のインストールをバージョン 26 にアップグレードするには、次の手順が必要です。
そして証明書を更新:
 
   
  +
==== 拡張機能 sysvsem を有効にする ====
# update-ca-certificates
 
   
  +
バージョン 26 には、追加の PHP 拡張機能 ''sysvsem'' が 1 つ必要です。この拡張機能は次の 2 つの場所で有効にする必要があります。
httpd サービスを再起動して証明書を有効にしてください。
 
   
  +
* {{ic|/etc/webapps/nextcloud/php.ini}} {{ic|occ}} コマンドとバックグラウンドジョブによって使用されます。
これで動作しない場合は {{ic|/etc/php/php.ini}} で mod_curl を無効化してみてください。
 
  +
* 使用するアプリケーションサーバーに応じて、
  +
** {{ic|/etc/uwsgi/nextcloud.ini}} (''uWSGI'' の場合) または
  +
** ''FPM'' の場合は {{ic|/etc/php-legacy/php-fpm.d/nextcloud.conf}}
   
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他の拡張機能が有効になっている既存のセクションを探して、{{ic|sysvsem}} に対応する行を追加するだけです。
=== Android デバイスの自己署名証明書 ===
 
   
  +
==== /proc/cpuinfo を open_basedir に追加 ====
[[LAMP#TLS/SSL]] に書かれているように SSL のセットアップをした場合、古いバージョンの DAVdroid では証明書が信頼できないとして接続が拒否されます。以下のようにサーバーに証明書を作成できます:
 
   
  +
セットアップで PHP パラメータ {{ic|open_basedir}} も定義している場合 (推奨)、このディレクトリのリストに {{ic|/proc/cpuinfo}} を追加する必要があります。この行を見つけます
# openssl x509 -req -days 365 -in /etc/httpd/conf/server.csr -signkey /etc/httpd/conf/server.key -extfile android.txt -out CA.crt
 
# openssl x509 -inform PEM -outform DER -in CA.crt -out CA.der.crt
 
   
  +
* {{ic|/etc/webapps/nextcloud/php.ini}} {{ic|occ}} コマンドとバックグラウンドジョブによって使用されます。
{{ic|android.txt}} ファイルに以下を記述してください:
 
  +
* 使用するアプリケーションサーバーに応じて、
  +
** {{ic|/etc/uwsgi/nextcloud.ini}} (''uWSGI'' の場合) または
  +
** {{ic|/etc/php-legacy/php-fpm.d/nextcloud.conf}} (''FPM'' の場合)
   
  +
そして、行の最後に {{ic|:/proc/cpuinfo}} を追加します。(コロンに注意してください。)
basicConstraints=CA:true
 
   
  +
==== HTTP 応答ヘッダー X-Robots-Tag を適応させる ====
そして Android 端末に {{ic|CA.der.crt}} をインポートしてください:
 
   
  +
これは、Apache の '''httpd''' (例:''nginx'') を使用しないインストールにのみ適用されます。
Android 端末の SD カードに {{ic|CA.der.crt}} ファイルを保存してください (メールの添付ファイルなどを使って保存してください)。ファイルはルートディレクトリに配置してください。そして ''Settings > Security > Credential storage'' から ''Install from device storage'' を選択します。{{ic|.crt}} ファイルが検出されて、証明書の名前の入力が求められます。証明書をインポートしたら、''Settings > Security > Credential storage > Trusted credentials > User'' から確認できるはずです。
 
   
  +
v25 インストールから継承された Web サーバー設定を使用すると、Nextcloud は HTTP 応答ヘッダー {{ic|X-Robots-Tag}} が適切に設定されていないというメッセージを表示するようになります。これを {{ic|"none"}} から {{ic|"noindex, nofollow"}} に変更する必要があります。Web サーバーの設定内で関連する行を見つけて、それに応じて調整します。''nginx'' の場合、この行は次のようになります。
ソース: [http://www.leftbrainthings.com/2013/10/13/creating-and-importing-self-signed-certificate-to-android-device/]
 
   
  +
{{hc|''cloud.mysite.com''.conf|
[https://play.google.com/store/apps/details?id=at.bitfire.cadroid CAdroid] を使ってサーバーから直接証明書をインポートする方法もあります。
 
  +
add_header X-Robots-Tag "noindex, nofollow" always;
  +
}}
   
=== Cannot write into config directory! ===
+
==== php から php-legacy への移行 ====
   
  +
これはオプションであり、(パッケージ {{Pkg|php-legacy}} ではなく) パッケージ {{Pkg|php}} にまだ依存している Nextcloud のインストールにのみ適用されます。詳細と移行が推奨される理由については、[[Nextcloud#php-legacy への移行|php-legacy への移行]] を参照してください。
PHP やウェブサーバーの設定ファイル (例: {{ic|/etc/httpd/conf/extra/nextcloud.conf}}) で {{ic|open_basedir}} を設定している場合、{{ic|/etc/webapps}} が含まれていることを確認してください。
 
   
  +
=== php-legacy への移行 ===
変更を適用するにはウェブサーバーの再起動が必要です。
 
   
  +
過去に、{{Pkg|php}} パッケージが (Arch Linux のローリングリリースの理念に沿って) タイムリーに最新の PHP バージョンに更新されることが何度かありましたが、Nextcloud はこの新しいバージョンと互換性がありませんでした。既存のインストールが破壊され、パッケージ {{Pkg|nextcloud}} のメンテナとユーザーに多大な労力がかかります。パッケージ {{Pkg|php}} がバージョン 8.1 からバージョン 8.2 に切り替わったとき、この問題が再び発生しようとしていました。
=== Cannot create data directory ===
 
   
  +
この頻繁なトラブルを回避するために、新しい {{Pkg|php-legacy}} パッケージのセットが導入されました [https://archlinux.org/news/php-82-update-and-introduction-of-legacy-branch/] その時までに。これらは、最も古いもののまだ [https://www.php.net/supported-versions.php がアクティブにサポートされている PHP] ブランチに続きます。パッケージ {{Pkg|nextcloud}} は、{{Pkg|php}} および {{Pkg|php-legacy}} によって提供されるメタ パッケージ ''php-interpreter'' に依存するように変更されました。このようにして、パッケージ {{Pkg|nextcloud}} のユーザーは、Nextcloud インストールを {{Pkg|php}} の上に構築するか、{{Pkg|php-legacy}} の上に構築するかを選択できます。
PHP やウェブサーバーの設定ファイル (例: {{ic|/etc/httpd/conf/extra/nextcloud.conf}}) で {{ic|open_basedir}} を設定している場合、data ディレクトリが含まれていることを確認してください。
 
   
  +
{{Pkg|php-legacy}} を使用することを強くお勧めします。このわずかに古いバージョンの PHP では、システムのアップグレードによって既存の Nextcloud インストールが使用できなくなる可能性はほとんどありません。
変更を適用するにはウェブサーバーの再起動が必要です。
 
   
  +
{{Warning|PHP の最新かつ最高のバージョン (つまり、{{Pkg|php}}) を選択するユーザーは、パッケージ {{Pkg|php}} がメジャーバージョンまたはマイナーバージョンに切り替わるときの問題に備える必要があります。これらの問題は主に、パッケージ {{Pkg|nextcloud}} が突然 {{Pkg|php}} を依存関係として提供しなくなることで発生します (その時点でそのバージョンが Nextcloud でサポートされていないため) これにより、実質的に {{Pkg|php}} を使用するユーザーは一時的に {{Pkg|php-legacy}} に移行することになります。つまり、しばらくしてから {{Pkg|php}} に戻す必要があります。}}
=== CSync failed to find a specific file. ===
 
   
  +
{{Pkg|php-legacy}} への移行には、いくつかの手動操作が必要です。実際の設定に応じて、次のタスクのサブセットを適用する必要があります。
おそらく証明書に問題があります。証明書を再度作成して、名前を空にしないようにしてください。そうしないとエラーがまた発生します。
 
   
  +
{{Note|次のアクションのリストは、Nextcloud インストールがこの Wiki 記事に従って設定されていることを前提としています。セットアップがこのアプローチから逸脱する場合は、特に注意して手順を適切に調整してください。}}
# openssl req -new -x509 -nodes -newkey rsa:4096 -keyout server.key -out server.crt
 
   
  +
==== PHP 拡張機能 ====
=== ログイン後に白いページが表示される ===
 
   
  +
{{Pkg|php}} 拡張機能を対応する {{Pkg|php-legacy}} 拡張機能に置き換えます。例えば
おそらく新しくインストールしたアプリが原因です。修正するには、[https://docs.nextcloud.com/server/13/admin_manual/configuration_server/occ_command.html こちら] に書かれているように occ コマンドを使用します。アプリを全て確認するには:
 
# sudo -u http php /usr/share/webapps/nextcloud/occ app:list
 
問題のアプリを無効化するには (Nextcloud を標準のディレクトリにインストールした場合):
 
# sudo -u http php /usr/share/webapps/nextcloud/occ app:disable <nameOfExtension>
 
   
  +
{{bc|
もしくは [[phpMyAdmin]] を使って {{ic|oc_appconfig}} テーブルを編集するか (運が良いことにテーブルに edit オプションがある場合) mysql で手動で修正してください:
 
  +
$ pacman -R php-apcu php-fpm php-gd php-imagick php-pgsql
  +
$ pacman -S --asdeps php-legacy-apcu php-legacy-gd php-legacy-fpm php-legacy-imagick php-legacy-pgsql
  +
}}
   
  +
以前の拡張 ''php-intl'' は、{{Pkg|php}} および {{Pkg|php-legacy}} の不可欠な部分となっているため、例外です。したがって、ここでこのパッケージを明示的に処理する必要はありません。
$ mysql -u root -p owncloud
 
MariaDB [owncloud]> '''delete from''' oc_appconfig '''where''' appid='<nameOfExtension>' '''and''' configkey='enabled' '''and''' configvalue='yes';
 
MariaDB [owncloud]> '''insert into''' oc_appconfig (appid,configkey,configvalue) '''values''' ('<nameOfExtension>','enabled','no');
 
   
  +
実際の PHP 拡張機能のセットは、データベース、メモリ内のオブジェクト キャッシュ、アプリケーションサーバー、およびその他の要因によって異なります。もちろん、別のアプリケーションが最新の PHP バージョンに依存している場合には、非レガシーモジュールが引き続き必要になる可能性があります。同じことが {{Pkg|php}} 自体にも当てはまります。
テーブルから関連する設定が削除されるので、後でまた追加してください。
 
   
  +
==== {{ic|php.ini}} の Nextcloud 固有のコピー ====
=== GUI の同期クライアントで接続できない ===
 
   
  +
{{hc|1=/etc/webapps/nextcloud/php.ini|2=
HTTP のベーシック認証を使っている場合、{{ic|status.php}} が対象から外れていることを確認してください。このファイルは誰からでもアクセスできるようにしておく必要があります [https://github.com/owncloud/mirall/issues/734]。
 
  +
open_basedir=...:/usr/lib/php-legacy/modules:...
  +
extension_dir = "/usr/lib/php-legacy/modules/"
  +
;extension=imap <= 削除
  +
}}
   
  +
==== FPM 設定 ====
=== ファイルをアップロードすると 'Integrity constraint violation...' エラーが表示される ===
 
   
  +
(これは、アプリケーションサーバー ''FPM'' が使用されている場合にのみ適用されます。)
ownCloud の同期クライアントで以下のエラーが表示されることがあります:
 
   
  +
{{bc|
SQLSTATE[23000]: Integrity constraint violation: ... Duplicate entry '...' for key 'fs_storage_path_hash')...
 
  +
$ mv /etc/php/php-fpm.ini /etc/php-legacy/php-fpm.ini
  +
$ mv /etc/php/php-fpm.d/nextcloud.conf /etc/php-legacy/php-fpm.d/nextcloud.conf
  +
}}
   
  +
{{ic|/etc/php-legacy/php-fpm.ini}} を変更します
File Locking アプリの問題が原因です。ウェブーサーバーの設定の衝突が発生しているのに対処できていません。エラーが発生しない [https://docs.nextcloud.com/server/13/admin_manual/configuration_files/files_locking_transactional.html Transactional File Locking] が存在しますが、Redis の php キャッシュを使う必要があります。{{Pkg|redis}} と {{Pkg|php-redis}} をインストールして、現在使っている php のキャッシュをコメントアウトして、{{ic|/etc/php/conf.d/redis.ini}} から {{ic|1=extension=redis.so}} をアンコメントしてください。そして {{ic|config.php}} に以下の変更を加えます:
 
   
  +
{{hc|1=/etc/php-legacy/php-fpm.ini|2=
'memcache.local' => '\OC\Memcache\Redis',
 
  +
extension_dir = "/usr/lib/php-legacy/modules/"
'filelocking.enabled' => 'true',
 
  +
;extension=imap <= 削除
'memcache.locking' => '\OC\Memcache\Redis',
 
  +
}}
'redis' => array(
 
'host' => 'localhost',
 
'port' => 6379,
 
'timeout' => 0.0,
 
),
 
   
  +
{{ic|/etc/php-legacy/php-fpm.d/nextcloud.conf}} を変更します
設定したら [[Redis]] を[[再起動]]してください。
 
   
  +
{{hc|1=/etc/php-legacy/php-fpm.d/nextcloud.conf|2=
最後に、File Locking アプリを無効化して、Transational File Locking を使うようにしてください。
 
  +
listen = /run/php-fpm-legacy/nextcloud.sock
  +
; It's available in: /usr/share/php-legacy/fpm/status.html
  +
access.log = /var/log/php-fpm-legacy/access/$pool.log
  +
; uncomment if php-imap is installed and used <= 削除
  +
; php_value[extension] = imap <= 削除
  +
}}
   
  +
オプションですが推奨: {{ic|www.conf}} を no-op にしますが、{{Pkg|php-legacy-fpm}} の将来の更新で行われる可能性のあるこのファイルの変更を追跡できるようにします。
管理者ページのサーバーステータスに 'Transactional File Locking Enabled' が表示され、同期の問題が消えるはずです。
 
   
  +
{{bc|1=
=== "Cannot write into apps directory" ===
 
  +
$ mv /etc/php-legacy/php-fpm.d/www.conf /etc/php-legacy/php-fpm.d/www.conf.package
  +
$ echo "; just a no-op" > /etc/php-legacy/php-fpm.d/www.conf
  +
}}
   
  +
systemd サービス ''php-fpm.service'' を [[停止]] および [[無効化]] します。''php-fpm-legacy.service'' の [[ドロップインファイル]] を作成します。
[https://docs.nextcloud.com/server/13/admin_manual/installation/apps_management_installation.html 公式の管理者マニュアル] に書かれているように、http ユーザーからアプリディレクトリに書き込みができるようにするか、{{ic|appstoreenabled}} を {{ic|false}} に設定する必要があります。
 
 
=== MIME タイプエラーによってインストールしたアプリがブロックされる ===
 
   
  +
{{hc|/etc/systemd/system/php-fpm-legacy.service.d/override.conf|2=
apps フォルダを nextcloud のインストールディレクトリの外に配置した場合、ウェブサーバーが正しく設定されているか確認してください。
 
  +
[Service]
  +
ExecStart=
  +
ExecStart=/usr/bin/php-fpm-legacy --nodaemonize --fpm-config /etc/php-legacy/php-fpm.conf --php-ini /etc/php-legacy/php-fpm.ini
  +
ReadWritePaths=/var/lib/nextcloud
  +
ReadWritePaths=/etc/webapps/nextcloud/config
  +
}}
   
  +
systemd サービス ''php-fpm-legacy.service'' を [[有効化]] および [[起動]] します。
nginx の場合、以下のように設定ファイルにデフォルトで含まれていないフォルダの location ブロックを追加する必要があります:
 
   
  +
==== uWSGI 設定 ====
location ~ /apps2/(.*)$ {
 
alias /var/www/nextcloud/apps/$1;
 
}
 
   
  +
(これは、アプリケーションサーバー ''uWSGI'' が使用されている場合にのみ適用されます。)
=== nginx.conf に推奨設定を記述したのにセキュリティの警告が表示される ===
 
   
  +
{{hc|1=/etc/uwsgi/nextcloud.ini|2=
管理者マニュアルにしたがって {{ic|Strict-Transport-Security}}, {{ic|X-Content-Type-Options}}, {{ic|X-Frame-Options}}, {{ic|X-XSS-Protection}}, {{ic|X-Robots-Tag}} を設定しても管理者ページの上部に警告が表示されることがあります。
 
  +
php-set = open_basedir=...:/usr/lib/php-legacy/modules...
  +
# uncomment if php-imap is installed and used <= 削除
  +
# php-set = extension=imap <= 削除
  +
}}
   
  +
==== Nginx 設定 ====
考えられる原因として ownCloud 自身が設定を行っていて、uWSGI によって nginx に設定が重複して追加されてしまっている可能性があります:
 
{{hc|$ curl -I https://domain.tld|
 
<nowiki>...
 
X-XSS-Protection: 1; mode=block
 
X-Content-Type-Options: nosniff
 
X-Frame-Options: Sameorigin
 
X-Robots-Tag: none
 
Strict-Transport-Security: max-age=15768000; includeSubDomains; preload;
 
X-Content-Type-Options: nosniff
 
X-Frame-Options: SAMEORIGIN
 
X-XSS-Protection: 1; mode=block
 
X-Robots-Tag: none</nowiki>}}
 
   
  +
アプリケーションサーバーへの特定のリクエストの転送が設定されているファイルを変更します。''FPM'' の場合、例:
fast_cgi のサンプル設定には重複を避けるためのパラメータが存在しますが ({{ic|fastcgi_param modHeadersAvailable true; #Avoid sending the security headers twice}})、uwsgi と nginx を使用する場合、{{ic|nginx.conf}} の uwsgi の部分に以下の修正を加えることで解決します:
 
   
{{hc| /etc/nginx/nginx.conf|
+
{{hc|1=''cloud.mysite.com''.conf|2=
  +
fastcgi_pass unix:/run/php-fpm-legacy/nextcloud.sock;
<nowiki>...
 
  +
}}
# pass all .php or .php/path urls to uWSGI
 
location ~ ^(.+\.php)(.*)$ {
 
include uwsgi_params;
 
uwsgi_modifier1 14;
 
# hode following headers received from uwsgi, because otherwise we would send them twice since we already add them in nginx itself
 
uwsgi_hide_header X-Frame-Options;
 
uwsgi_hide_header X-XSS-Protection;
 
uwsgi_hide_header X-Content-Type-Options;
 
uwsgi_hide_header X-Robots-Tag;
 
uwsgi_hide_header X-Frame-Options;
 
#Uncomment line below if you get connection refused error. Remember to commet out line with "uwsgi_pass 127.0.0.1:3001;" below
 
uwsgi_pass unix:/run/uwsgi/owncloud.sock;
 
#uwsgi_pass 127.0.0.1:3001;
 
}
 
...</nowiki>}}
 
   
  +
''uWSGI'' の場合、適応する必要はありません。
=== "Reading from keychain failed with error: 'No keychain service available'" ===
 
Gnome の場合、{{Pkg|libgnome-keyring}} と {{Pkg|gnome-keyring}} パッケージをインストールすることで解決します。KDE の場合、{{Pkg|libgnome-keyring}} と {{Pkg|qtkeychain}}{{Broken package link|置換パッケージ: {{Pkg|qtkeychain-qt5}}}} パッケージをインストールしてください。
 
   
=== FolderSync: "Method Not Allowed" ===
+
==== Apache HTTP server 設定 ====
   
  +
Apache の HTTP サーバーとアプリケーションサーバーとして ''FPM'' を使用する場合は、構成内でこの行を調整してください。
FolderSync は {{ic|/nextcloud/remote.php/webdav}} へのアクセス権限を必要とするため、{{ic|/etc/httpd/conf/extra/nextcloud.conf}} にエイリアスを作成してください:
 
<IfModule mod_alias.c>
 
Alias /nextcloud /usr/share/webapps/nextcloud/
 
Alias /owncloud /usr/share/webapps/nextcloud/
 
</IfModule>
 
   
  +
{{bc|1=
=== Nextcloud 13 : "Unable to load dynamic library 'mcrypt.so" ===
 
  +
SetHandler "proxy:unix:/run/php-fpm-legacy/nextcloud.sock{{!}}fcgi://nextcloud/"
  +
}}
   
  +
''uWSGI'' の場合、適応する必要はありません。
php 7.2 から mcrypt 拡張は削除されました [https://wiki.php.net/rfc/mcrypt-viking-funeral]。
 
   
  +
==== バックグラウンドジョブ ====
mcrypt に関する Nextcloud のエラーを修正するには、PECL で php 7.2 に対応した拡張をインストールします。
 
   
  +
Nextcloud のスケジュールされたバックグラウンドジョブの [[ドロップインファイル]] を更新します。
1. [https://wiki.php.net/rfc/mcrypt-viking-funeral/ php-pear] をインストール (インストールしていない場合)。
 
   
  +
{{hc|/etc/systemd/system/nextcloud-cron.service.d/override.conf|2=
2. PECL チャンネルを更新:
 
  +
[Service]
# pecl channel-update pecl.php.net
 
  +
ExecStart=
  +
ExecStart=/usr/bin/php-legacy -c /etc/webapps/nextcloud/php.ini -f /usr/share/webapps/nextcloud/cron.php
  +
}}
   
  +
==== Pacman フック ====
3. mcrypt 1.0.1 をインストール:
 
# pecl install mcrypt-1.0.1
 
   
  +
pacman フック {{ic|/etc/pacman.d/hooks/10-nextcloud.hook}} も調整する必要があります。{{ic|Exec}} で始まる行を次のように変更します。
4. {{ic|/etc/php/php.conf}} の以下の行をアンコメント:
 
   
  +
{{hc|1=/etc/pacman.d/hooks/10-nextcloud.hook|2=
;extension=mcrypt.so
 
  +
Exec = /usr/bin/runuser -u nextcloud -- /usr/bin/php-legacy --php-ini /etc/webapps/nextcloud/php.ini /usr/share/webapps/nextcloud/occ upgrade
  +
}}
  +
  +
そうしないと、Nextcloud の次回のアップグレード中に pacman が {{ic|/usr/bin/php}} が見つからないというエラーを表示します。
  +
  +
==== クリーンアップ ====
  +
  +
古くなった可能性のあるファイルとディレクトリをクリーンアップすることを忘れないでください。潜在的な候補者は次のとおりです。
  +
  +
{{bc|
  +
/usr/lib/php
  +
/etc/php
  +
}}
   
 
== 参照 ==
 
== 参照 ==

2023年7月2日 (日) 04:16時点における版

関連記事

Wikipedia より:

Nextcloud はファイルホストサービスを作成して使用するためのクライアントサーバーソフトウェアスイートである。広く使われている Dropbox と同じような機能を持ち、フリーでオープンソースであるため、誰でもプライベートサーバーにインストール・使用することができる。Dropbox などのプロプライエタリサービスと異なり、オープンなアーキテクチャを活用してサーバーに機能 (アプリケーション) を簡単に追加することが可能。

Nextcloud は ownCloud のフォークです。Nextcloud と ownCloud の違いについては [1] を見てください。

目次

セットアップの概要

Nextcloud の完全なインストールには、(少なくとも) 次のコンポーネントが含まれます。

データベース を使用して Nextcloud (つまり、PHP コード) を実行する アプリケーションサーバー とペアになった Web サーバー

この記事では、データベースとして MariaDB/MySQL および PostgreSQL と、Web サーバーとアプリケーションサーバーの次の組み合わせについて説明します。

  • nginx → uWSGI (および uwsgi-plugin-php)
  • nginx → FPM,
  • Apache HTTP サーバー (mod_proxy_uwsgi を使用) → uWSGI (および uwsgi-plugin-php)
  • Apache HTTP サーバー (mod_proxy_fcgi を使用) → FPM

Nextcloud パッケージは ウェブアプリケーションパッケージガイドライン に準拠しています。これにより、特に、専用ユーザー (この場合は nextcloud) で Web アプリケーションを実行することが義務付けられます。これが、ここでアプリケーションサーバーが登場する理由の 1 つです。まったく同じ理由で、php-apache を使用して Apache プロセスで Nextcloud の PHP コードを直接実行することはできなくなりました。

インストール

ノート: パッケージ nextcloud (メタパッケージ php-interpreter への依存関係による) は、php の上に Nextcloud のインストールを構築するか、またはパッケージ php-legacy 安全のために php-legacy を選択することを強くお勧めします。詳細については、php-legacy への移行 を参照してください。この記事の残りの部分では、php-legacy を使用したインストールを想定しています。

nextcloud パッケージをインストールします。尋ねられたら、PHP バージョンとして php-legacy を選択します。これにより、かなりの数の依存パッケージが取り込まれます。すべての 必要な PHP 拡張機能 はこの方法で処理されます。

プレビュー生成用にパッケージ php-legacy-imagicklibrsvg を追加インストールすることをお勧めします (できれば pacman オプション --asdeps を使用した依存パッケージとして)。他のオプションの依存関係については、具体的な設定 (選択したデータベースなど) に応じて後で説明します。

設定

PHP

このガイドは、PHP の中央構成ファイル /etc/php-legacy/php.ini を改ざんするものではなく、他の PHP ベースのアプリケーションの設定に干渉する可能性のない場所に Nextcloud 固有の PHP 構成を配置します。これらの場所は次のとおりです。

  • /etc/webapps/nextcloud/php.ini 内の php.ini の専用コピー (occ コマンドラインツールとバックグラウンドジョブ用)
  • アプリケーションサーバーの構成における対応する設定。これらについては、アプリケーションサーバーに関するセクションで説明します。

/etc/php-legacy/php.ini のコピーを /etc/webapps/nextcloud に作成します。厳密に必要というわけではありませんが、コピーの所有権を変更します。

# chown nextcloud:nextcloud /etc/webapps/nextcloud/php.ini

Nextcloud の インストール手順 にリストされている前提条件のほとんどは、ベア PHP インストールですでに有効になっています。さらに、次の拡張機能を有効にします。

/etc/webapps/nextcloud/php.ini
extension=bcmath
extension=bz2
extension=exif
extension=gd
extension=iconv
extension=intl
extension=sysvsem
; in case you installed php-imagick (as recommended)
extension=imagick

date.timezone を希望のタイムゾーンに設定します。例:

/etc/webapps/nextcloud/php.ini
date.timezone = Europe/Berlin

PHP のメモリ制限を少なくとも 512MiB に引き上げます。

/etc/webapps/nextcloud/php.ini
memory_limit = 512M

オプション: セキュリティを強化するには、open_basedir を構成します。これにより、Nextcloud の PHP コードがファイルを読み書きできる場所が制限されます。実証済みの設定は、

/etc/webapps/nextcloud/php.ini
open_basedir=/var/lib/nextcloud:/tmp:/usr/share/webapps/nextcloud:/etc/webapps/nextcloud:/dev/urandom:/usr/lib/php-legacy/modules:/var/log/nextcloud:/proc/meminfo:/proc/cpuinfo

設定する追加の拡張機能に応じて、このリストを拡張する必要がある場合があります (例: Redis を選択した場合は /run/redis)

この php.ini は、occ コマンド ラインツールとバックグラウンド ジョブ、つまり短時間実行される PHP プロセスによってのみ使用されるため、ここで opcache を設定する必要はありません。

Nextcloud

次のエントリを Nextcloud の設定ファイルに追加します。

/etc/webapps/nextcloud/config/config.php
'trusted_domains' =>
  array (
    0 => 'localhost',
    1 => 'cloud.mysite.com',
  ),    
'overwrite.cli.url' => 'https://cloud.mysite.com/',
'htaccess.RewriteBase' => '/',

指定されたホスト名例 cloud.mysite.com を変更します。Nextcloud インストールがサブフォルダー経由でアクセスできる場合 (例: https://www.mysite.com/nextcloud) overwrite.cli.url htaccess.RewriteBase はそれに応じて変更する必要があります。

システムと環境

Nextcloud 固有の php.iniocc ツールで使用されるようにするには、環境変数 NEXTCLOUD_PHP_CONFIG を設定します。

$ export NEXTCLOUD_PHP_CONFIG=/etc/webapps/nextcloud/php.ini

また、この設定を永続的にするには、この行を .bashrc (または .bash_profile ) に追加します。

プライバシーとセキュリティの予防措置として、セッションデータ用の専用ディレクトリを作成します。

# install --owner=nextcloud --group=nextcloud --mode=700 -d /var/lib/nextcloud/sessions

データベース

MariaDB/MySQL は Nextcloud の標準的な選択肢です。

MySQL または MariaDB データベースが推奨されるデータベースエンジンです。[2]

Nextcloud のデータベースに関するほとんどの情報は、MariaDB/MySQL を扱います。Nextcloud 開発者は、[3] があることを認めています。他のデータベースでは、あまり詳細な専門知識がありません。

PostgreSQL は、MariaDB/MySQL と比較してパフォーマンスが向上し、全体的に癖が少ないと言われています。SQLite は主にテスト/開発インストールでサポートされており、運用環境では推奨されません。 サポートされるデータベースのリスト には、Oracle データベースも含まれています。この製品についてはここでは扱いません。

MariaDB / MySQL

2013 年以降、MariaDB が Arch Linux のデフォルトの MySQL 実装になっているため [4] 、このテキストでは MariaDB についてのみ言及しています。

Nextcloud と同じホストでデータベースを実行する場合は、configure および 起動 mariadb をインストールします (まだ実行していない場合)。詳細については、対応する article を参照してください。mariadb-install-db で MariaDB を初期化することを忘れないでください。セキュリティを強化するために、MariaDB を ローカルの Unix ソケットでのみリッスンする ように設定することをお勧めします。

/etc/my.cnf.d/server.cnf
[mysqld]
skip_networking

Nextcloud 独自のドキュメント を推奨 では、トランザクション分離レベルを READ-COMMITTED に設定します。これは、多くの同時トランザクションによる高負荷が予想される場合に特に重要です。

/etc/my.cnf.d/server.cnf
[mysqld]
transaction_isolation=READ-COMMITTED

binlog_format=ROW を設定するというもう 1 つの推奨事項は廃止されました。最近の MariaDB バージョンのデフォルトの MIXED は、推奨される ROW と少なくとも同じくらい優れています。いずれの場合も、設定はレプリケーションが適用される場合にのみ関係します。

データベースをユーザー root で CLI ツール mysql を起動します。(デフォルトのパスワードは空ですが、できるだけ早く変更してください。)

$ mysql -u root -p

Nextcloud のユーザーとデータベースを作成します。

CREATE USER 'nextcloud'@'localhost' IDENTIFIED BY 'db-password';
CREATE DATABASE IF NOT EXISTS nextcloud CHARACTER SET utf8mb4 COLLATE utf8mb4_general_ci;
GRANT ALL PRIVILEGES on nextcloud.* to 'nextcloud'@'localhost';
FLUSH privileges;

(db-password は、選択する必要がある DB ユーザー nextcloud の実際のパスワードのプレースホルダーです。) \q でツールを終了します。

ノート: MariaDB は、UTF8 の意味についての理解に欠陥があり、その結果、コードポイント 0x10000 以上の文字 (絵文字など) を保存できなくなります。彼らは、utf8mb4 と呼ばれる新しいエンコーディングを導入することにより、バージョン 5.5 でこの問題を 修正 しました。結論: MariaDB の utf8 は決して使用せず、常に utf8mb4 を使用してください。移行が必要な場合は、[5] を参照してください。

Nextcloud インストールのデータベースとして MariaDB を使用することに決めたので、対応する PHP 拡張機能を有効にする必要があります。

/etc/webapps/nextcloud/php.ini
extension=pdo_mysql

これ以上の設定 (MariaDB に関連する) は必要ありません (Nextcloud の [6] に記載されている情報とは異なります) データベース管理者マニュアル])

次に、Nextcloud のデータベーススキーマを次のように設定します。

$ occ maintenance:install \
    --database=mysql \
    --database-name=nextcloud \
    --database-host=localhost:/run/mysqld/mysqld.sock \
    --database-user=nextcloud \
    --database-pass=db-password \
    --admin-pass=admin-password \
    --admin-email=admin-email \
    --data-dir=/var/lib/nextcloud/data

プレースホルダー (例: db-password) に注意して、適切な値に置き換えてください。このコマンドは、データベースを Nextcloud と同じホスト上で実行していることを前提としています。occ help maintenance:install と入力し、他のオプションについては Nextcloud の ドキュメント を参照してください。このツールに関する Arch 固有の詳細については、"occ" コマンドラインツールの使用 を参照してください。

PostgreSQL

PostgreSQL の詳細については、対応する article を参照してください。 Nextcloud と同じホストでデータベースを実行する場合は、設定 および postgresql起動 (まだ実行していない場合) をインストールします。このシナリオでのセキュリティを強化するには、PostgreSQL を ローカルの UNIX ソケットでのみリッスンする ように構成することをお勧めします。

/var/lib/postgres/data/postgresql.conf
listen_addresses = ''

特に、initdb を使用してデータベースを初期化することを忘れないでください。それが完了したら、PostgreSQL の CLI ツール psql を起動します。

$ sudo -u postgres -- psql

そして、データベースユーザー nextcloud と同じ名前のデータベースを作成します

CREATE USER nextcloud WITH PASSWORD 'db-password';
CREATE DATABASE nextcloud TEMPLATE template0 ENCODING 'UNICODE';
ALTER DATABASE nextcloud OWNER TO nextcloud;
GRANT ALL PRIVILEGES ON DATABASE nextcloud TO nextcloud;
\q

(db-password は、選択する必要があるデータベースユーザー nextcloud のパスワードのプレースホルダーです。)

追加パッケージ php-pgsql を依存関係としてインストールし (pacman オプション --asdeps)、/etc/webapps/nextcloud/php.ini で対応する PHP 拡張機能を有効にします。

/etc/webapps/nextcloud/php.ini
extension=pdo_pgsql

Now setup Nextcloud's database schema with:

$ occ maintenance:install \
    --database=pgsql \
    --database-name=nextcloud \
    --database-host=/run/postgresql \
    --database-user=nextcloud \
    --database-pass=db-password \
    --admin-pass=admin-password \
    --admin-email=admin-email \
    --data-dir=/var/lib/nextcloud/data

プレースホルダー (例: db-password) に注意して、適切な値に置き換えてください。このコマンドは、データベースを Nextcloud と同じホスト上で実行していることを前提としています。occ help maintenance:install と入力し、他のオプションについては Nextcloud の ドキュメント を参照してください。このツールに関する Arch 固有の詳細については、"occ" コマンドラインツールの使用 を参照してください。

アプリケーションサーバー

PHP コードの処理に使用できる一般的なアプリケーションサーバーは uWSGI または FPM の 2 つです。FPM はPHPに特化したものです。Web サーバーと FPM の間で使用されるプロトコルは fastcgi です。このツールの ドキュメント には改善の余地があります。一方、uWSGI は、言語固有のプラグインを使用して、少数の言語 で記述されたコードを提供できます。使用されるプロトコルは uwsgi(小文字)です。このツールは 広範囲に文書化されています ですが、膨大な量の文書が混乱を招き、扱いにくくなる可能性があります。

uWSGI

uWSGI には独自の article があります。そこでは役立つ情報がたくさん見つかります。uwsgi とプラグイン uwsgi-plugin-php-legacy を、できれば依存関係として、つまり --asdeps とともにインストールします。Nextcloud のコードを uWSGI で (または uWSGI 内で) 実行するには、1 つの uWSGI 固有の構成ファイル (nextcloud.ini) を構成し、1 つの systemd サービスを定義する必要があります。

警告: 最近、uWSGI、特にその PHP プラグインのメンテナンスがまばらになっていることに言及しなければなりません[7] これはすでに の問題 を引き起こしており、Arch Linux パッケージの管理者 (アップストリームではない) が uWSGI コードにパッチを適用することによってのみ解決できます。

nextcloud.ini

nextcloud パッケージには、適切な場所 /etc/uwsgi/nextcloud.ini にサンプル構成ファイルがすでに含まれています。ほとんどの場合、このファイルを要件と設定に適合させる必要があります。 バージョンに多くのコメント付き変更が含まれている を見つけます (パッケージのバージョンと比較) これは、個人使用 (つまり、中程度の負荷) を目的とした、シンプルな Nextcloud インストールを前提としています。

一般に、有効な拡張機能、拡張機能固有の設定、および open_basedir/etc/webapps/nextcloud/php.ini と同期させます (opcache を除く)

ヒント: /etc/uwsgi/nextcloud.ini への変更は広範囲になる可能性があります。パッケージ nextcloud によって提供される元のファイルに変更があった場合に備えて、パッケージの更新中に nextcloud.ini.pacnew という名前のファイルが作成されます。この後者のファイルの変更をより適切に追跡し、それらを /etc/uwsgi/nextcloud.ini に適用するには、次のアプローチを適用できます。:
  • パッケージによって提供されるファイルのコピーを (パッケージから抽出するなどして) 作成し、それを nextcloud.ini.package として保存します。
  • パッケージ nextcloud の更新により nextcloud.ini.pacnew が生成される場合は、diff nextcloud.ini.package nextcloud.ini.pacnew で変更を識別できます。
  • ご使用のバージョンに適しているかどうかに応じて、変更を nextcloud.ini に選択的に適用します。

uWSGI サービス

uwsgi パッケージは、テンプレートユニットファイル (uwsgi@.service) を提供します。インスタンス ID (ここでは nextcloud) は、適切な構成ファイルを選択するために使用されます。 uwsgi@nextcloud.service有効化 および 起動 します。

このように開始されたサービスが複数 (例: 2 つ) あり、これがリソースの無駄であると感じた場合は、emperor モード の使用を検討してください。

FPM

アプリケーションサーバーとして FPM を使用する場合は、php-legacy-fpm を依存パッケージ (--asdeps) としてインストールしてください。

構成は、FPM によって提供されるすべてのアプリケーションに関連する php.ini のコピーと、アプリケーション (ここでは Nextcloud) に固有のいわゆるプールファイルで構成されます。最後に、systemd サービスファイルを調整する必要があります。

php-fpm.ini

前に述べたように、この記事では、/etc/php-legacy/php.ini にある PHP の中央設定の変更を回避しています。代わりに、FPM 固有のコピーを作成します。

# cp /etc/php-legacy/php.ini /etc/php-legacy/php-fpm.ini

所有者であり、root のみが書き込み可能であることを確認してください (-rw-r--r-- 1 root root ... php-fpm.ini) 演算キャッシュを有効にします。つまり、行のコメントを解除します。

/etc/php-legacy/php-fpm.ini
;zend_extension=opcache

そして、次のパラメータを既存の行 [opcache] の下に配置します。

/etc/php-legacy/php-fpm.ini
opcache.enable = 1
opcache.interned_strings_buffer = 8
opcache.max_accelerated_files = 10000
opcache.memory_consumption = 128
opcache.save_comments = 1
opcache.revalidate_freq = 1
警告: php_value[...] および php_flag[...] を使用してこれらの設定をプールファイルに入れようとしないでください。FPM プロセスは、最初のリクエストで常にクラッシュします。

nextcloud.conf

次に、FPM 用のいわゆるプールファイルを作成する必要があります。これは、Nextcloud アプリケーション用の専用の FPM プロセスを生成する役割を果たす。ファイル /etc/php-legacy/php-fpm.d/nextcloud.conf を作成します - これが 機能バージョン を開始点として使用できます。

もう一度、このプールファイルが root によって所有され、書き込み可能であることを確認してください (つまり、-rw-r--r-- 1 root root ... nextcloud.conf) アクセスログが設定されているかどうかに応じて (上記のサンプル nextcloud.conf の場合)、対応するディレクトリを作成する必要がある場合があります (ここでは {{ic|/var/log/php-fpm-legacy/access}) }) 好みに合わせて設定 (特に pm...php_value[...]、および php_flag[...]) を調整または追加します。php_value[...] および php_flag[..] の設定は、/etc/webapps/nextcloud/php.ini の対応する設定と一致している必要があります。(ただし、/etc/php-legacy/php-fpm.ini ではありません)

php_value[...] および php_flag[...] によって行われた設定は、代わりに php-fpm.ini で指定できます。ただし、php-fpm.ini の設定は、FPM によって提供されるすべてのアプリケーションに適用されることに注意してください。

ヒント: パッケージ php-legacy-fpm には独自のプールファイル www.conf が付属していますが、ここではほとんど役に立ちません。これを取り除く良い方法は、名前を www.conf.package に変更し、コメント行 (セミコロンで始まる行) だけを含むファイル www.conf を作成することです。このようにすると、www.conf は何も行わなくなります。また、新しいバージョンの php-legacy-fpm のインストール中に上書きされることもありません。代わりに、ファイル www.conf.pacnew が作成されます。これを www.conf.package と比較して、nextcloud.conf で再現する必要がある重要な変更がプール ファイルにないかどうかを確認できます。この手順の最後に、www.conf.pacnew の名前を www.conf.package に変更することを忘れないでください。

Systemd サービス

FPM は systemd サービスとして実行されます。Nextcloud を実行できるようにするには、サービス構成を変更する必要があります。これは、ドロップインファイル を使用して実現するのが最適です。

/etc/systemd/system/php-fpm-legacy.service.d/override.conf
[Service]
ExecStart=
ExecStart=/usr/bin/php-fpm-legacy --nodaemonize --fpm-config /etc/php-legacy/php-fpm.conf --php-ini /etc/php-legacy/php-fpm.ini
ReadWritePaths=/var/lib/nextcloud
ReadWritePaths=/etc/webapps/nextcloud/config
  • ExecStart 行を、前のセクションで説明した php-fpm.ini を使用する起動コマンドに置き換えます。
  • ディレクトリ /var/lib/nextcloud および /etc/webapps/nextcloud/config (および以下のすべて) が書き込み可能になります。 元のサービス定義の ProtectSystem=full により、/usr/boot、および /etc が読み取り専用でマウントされます。FPM プロセスの場合。

php-fpm-legacy サービスを 有効化 および 起動 することを忘れないでください。

/etc を整理整頓する

Nextcloud パッケージは、uWSGI 設定ファイル /etc/uwsgi/nextcloud.ini を無条件に作成します。もちろん、uWSGI の代わりに FPM を実行する場合には役に立ちません (そして、何の害もありません) それでも削除したい場合は、次の行を /etc/pacman.conf に追加してください。

/etc/pacman.conf
# uWSGI configuration that comes with Nextcloud is not needed
NoExtract = etc/uwsgi/nextcloud.ini

Web サーバー

選択できる Web サーバーは豊富にあります。最終的にどのオプションを選択する場合でも、Nextcloud アプリケーションは独自のシステムユーザー nextcloud で実行する必要があることに留意する必要があります。したがって、リクエストを上記のアプリケーションサーバーのいずれかに転送する必要があります。

nginx

nginx の構成は、この記事の範囲をはるかに超えています。詳細については、関連する article を参照してください。詳細な構成については、Nextcloud のドキュメント も参照してください。ほとんどの場合、これを適切な名前のファイル (ここでは例として cloud.mysite.com.conf) を /etc/nginx/sites-available の下にコピーする必要があります。対応するシンボリックリンクを /etc/nginx/sites-enabled に作成します。

上にリンクされている Nextcloud ドキュメントのサンプル nginx 構成を使用する場合は、ルートディレクトリを次のように変更する必要があります。

cloud.mysite.com.conf
  root /usr/share/webapps/nextcloud;

ブロック upstream php-handler { ... } を使用する必要はありません。PHP URI を含むリクエストのアプリケーション サーバーへの転送を処理する location ブロックに fastcgi_pass unix:/run/php-fpm-legacy/nextcloud.sock; を指定するだけです。FPM の代わりに uWSGI を使用する場合は、この location ブロックを次のように置き換えます。

cloud.mysite.com.conf
location ~ \.php(?:$|/) {
    include uwsgi_params;
    uwsgi_modifier1 14;
    # Avoid duplicate headers confusing OC checks
    uwsgi_hide_header X-Frame-Options;
    uwsgi_hide_header X-XSS-Protection;
    uwsgi_hide_header X-Content-Type-Options;
    uwsgi_hide_header X-Robots-Tag;
    uwsgi_hide_header X-Download-Options;
    uwsgi_hide_header X-Permitted-Cross-Domain-Policies;
    uwsgi_pass unix:/run/uwsgi/nextcloud.sock;
}

適応する必要がある可能性のあるもの (すべてではありません):

  • サーバー名 (server_name 句2倍)、つまり Nextcloud インストールが到達可能な URL のサーバー部分です。
  • SSL/TLS に使用する証明書とキーの名前。
  • アクセスログをどこに書き込むか。
  • Certbot (または他の ACME クライアント) がドメイン検証チャレンジを置く場所。ここでは、try_files の代わりに alias を使用する方が適切でしょう。
  • Nextcloud のインストール先へのパス。(URL のサーバー名&ポートセクションの右側の部分)
  • 使用しているアプリケーションサーバー (uWSGI または FPM)、つまり PHP コードをトリガーする必要があるリクエストを nginx がどこにどのように渡すか。(上記参照)
  • OCSP_stapling を設定します。

nginx は FastCGI と uwsgi の両方のプロトコルをネイティブにサポートしているため、追加のモジュールをインストールする必要はありません。

Apache HTTP server

Apache HTTP Server に関する記事には役立つ情報がたくさんあります。Nextcloud のドキュメントには サンプル設定 が含まれており、/usr/share/doc/nextcloud/apache.example.conf にもあります。どちらも暗黙的に mod_php に依存していますが、これはもう使用できません。 mod_proxy_fcgi または mod_proxy_uwsgi を適用する必要があります。

Apache と FPM を統合する 方法に関する情報は、この Wiki にあります。uWSGI のドキュメントには、uWSGI および mod_proxy_uwsgi を使用して Apache と PHP を統合する 方法に関する情報が記載されています。Apache パッケージには mod_proxy_fcgimod_proxy_uwsgi の両方のモジュールが付属していることに注意してください。必要に応じてロードする必要があります。

Nextcloud を実行するには、次の Apache モジュールが必要です。

/etc/httpd/conf/httpd.conf
# these are already loaded in a standard Apache installation
LoadModule headers_module modules/mod_headers.so
LoadModule env_module modules/mod_env.so
LoadModule dir_module modules/mod_dir.so
LoadModule mime_module modules/mod_mime.so
LoadModule setenvif_module modules/mod_setenvif.so

# these need to be uncommented explicitely
LoadModule rewrite_module modules/mod_rewrite.so
LoadModule ssl_module modules/mod_ssl.so
LoadModule socache_shmcb_module modules/mod_socache_shmcb.so
LoadModule proxy_module modules/mod_proxy.so

# either this one in case you use FPM
LoadModule proxy_fcgi_module modules/mod_proxy_fcgi.so
# or this one in case you opt for uWSGI
LoadModule proxy_uwsgi_module modules/mod_proxy_uwsgi.so

また、TLS 設定パラメータを取り込むには、次のディレクティブのコメントを解除します。

/etc/httpd/conf/httpd.conf
Include conf/extra/httpd-ssl.conf

TLS 設定を最適化する方法の詳細については、Mozilla の SSL configurator を参照してください。

Nextcloud インストールへのアクセス方法に応じて、次の 2 つのサンプル設定ファイルを参照してください。

  • Nextcloud のインストールが専用ホスト名でアクセスされる場合 (例:https://cloud.mysite.com/)、/etc/httpd/conf/extra/httpd-vhosts.confこれ を記述してください。
  • Nextcloud が Web サイトのサブフォルダ (例:https://www.mysite.com/nextcloud/) にインストールされている場合は、/etc/httpd/conf/httpd.confこれ を記述してください。

もちろん、これらのサンプル設定ファイルを実際の設定に適合させる必要があります。uWSGI を使用する場合は、SetHandler ディレクティブを SetHandler "proxy:unix:/run/uwsgi/nextcloud.sock|uwsgi://nextcloud/" に置き換えます。

Nextcloud パッケージには、多くの書き換えやヘッダー処理がすでに行われている .htaccess が付属しています。occ maintenance:update:htaccess を実行して、このファイルを調整します。これには、/etc/webapps/nextcloud/config/config.php のパラメータ htaccess.RewriteBase が重要です。

バックグラウンドジョブ

Nextcloud では、特定のタスクをスケジュールに従って実行する必要があります。詳細については、Nextcloud の ドキュメント を参照してください。これらのバックグラウンドジョブを設定する最も簡単な (そして最も信頼性の高い) 方法は、nextcloud によってすでにインストールされている systemd サービスとタイマーユニットを使用することです。ジョブが正しい PHP ini ファイル (グローバルの php.ini ではなく) を使用するように、サービス ユニットを微調整する必要があります。ドロップインファイル を作成し、以下を追加します。

/etc/systemd/system/nextcloud-cron.service.d/override.conf
[Service]
ExecStart=
ExecStart=/usr/bin/php-legacy -c /etc/webapps/nextcloud/php.ini -f /usr/share/webapps/nextcloud/cron.php

その後 nextcloud-cron.timer有効化 して 起動 (サービスではありません)

警告: nextcloud-systemd-timersAUR をインストールして使用しないでください。時代遅れで、メンテナンスされていません。4 つのスケジュールされたジョブをインストールします。

1. nextcloud-preview-pre-generateoccreview:pre-generate を実行します。このコマンドは、nextcloud-app-previewgeneratorAUR がインストールされている場合にのみ存在します。

2. nextcloud-preview-generate-alloccreview:generate-all を実行します。このコマンドも、nextcloud-app-previewgeneratorAUR がインストールされている場合にのみ存在します。さらに、これは はスケジュールに基づいて実行されることを意図したものではありません

3. nextcloud-files-scan-allocc files:scan --all を実行します。これは標準のバックグラウンドジョブですでにカバーされています。テーブル oc_jobs を見て、class = 'OCA\Files\BackgroundJob\ScanFiles' のエントリを見つけてください。

4. nextcloud-app-update-allocc app:update --all を実行します。Nextcloud アプリの自動更新は、完全に危険ではないにしても、少なくとも疑わしいです。アプリの新しいバージョンは、過去にもすでに問題を引き起こしています。バックアップを行い運用環境でのアプリの更新は監視する必要があります。

In-memory キャッシュ

Nextcloud の ドキュメント では、パフォーマンスを大幅に向上させるために、ある種のメモリ内オブジェクト キャッシュを適用することを推奨しています。

ノート: プッシュ通知 (サーバーによる通知によってクライアントのポーリングを置き換え、同期遅延を大幅に短縮する Nextcloud サービス) は Redis に依存していることに注意してください。

同期

デスクトップ

公式クライアントは、nextcloud-client パッケージでインストールできます。代替バージョンは AUR: nextcloud-client-gitAUR で入手できます。Nextcloud での owncloud-client の使用はサポートされていないことに注意してください。

デスクトップクライアントは基本的に、デスクトップコンピューターの 1 つ以上のディレクトリを Nextcloud のファイル サービス内の対応するフォルダーと同期します。デスクトップのファイルマネージャー (KDE Plasma の Dolphin、Gnome の Nautilus) とうまく統合され、同期と共有ステータスを表すオーバーレイが表示されます。各ファイルのコンテキストメニューには、このファイルの共有とパブリックまたは内部共有リンクの取得を管理するための追加エントリ Nextcloud が表示されます。Nextcloud のドキュメントには、デスクトップクライアントのみに関する volume があります。

統合が説明どおりに機能しない場合は、パッケージ nextcloud-client (pacman -Qi nextcloud-client) のオプションの依存関係を調べてください。たとえば、Nautilus (Gnome) には python-nautilus が必要です。pacman -S --asdeps を使用して依存パッケージとしてインストールします。

Thunderbird

バージョン 91 以降 Thunderbird は、自動検出を使用しても CalDAV と CardDAV を完全にサポートしています (つまり、カレンダーやアドレス帳にアクセスするために長い URL を指定する必要はありません) Nextcloud の ドキュメント は、この点に関して最新ではありません。

カレンダー

Mozilla ThunderbirdLightning カレンダーを使って Nextcloud のカレンダーにアクセスするには以下の URL を使います:

https://ADDRESS/remote.php/caldav/calendars/USERNAME/CALENDARNAME

Kontact や Evolution など CalDAV に対応するプログラムを使って Nextcloud のカレンダーにアクセスするには、以下の URL を使います:

https://ADDRESS/remote.php/caldav

詳しくは 公式ドキュメント を見てください。

連絡先

Thunderbird と連絡先を同期するには、SOGo フロントエンドLightning エクステンションをインストールして公式ドキュメントの 手順 に従う必要があります。

davfs2 でファイルをマウントする

ownCloud を永続的にマウントしたい場合、まず davfs2 をインストールしてください (Davfs2 に説明があります)。

もし ownCloud が https://own.example.com にある場合、WebDAV の URL は https://own.example.com/remote.php/webdav になります (ownCloud 6.0 現在)。

ownCloud をマウントするには、次のコマンドを使います:

# mount -t davfs https://own.example.com/remote.php/webdav /path/to/mount

/etc/fstab にエントリを作成することもできます:

/etc/fstab
https://own.example.com/remote.php/webdav /path/to/mount davfs rw,user,noauto 0 0
ヒント: 自動でマウントしたい場合、Davfs2#接続情報の保存で説明されているようにファイルにユーザー名 (と必要であればパスワード) を保存できます。
ノート: ディレクトリは作成・コピーできるのに、ファイルの作成やコピーができない場合、Davfs2#ファイルの作成やコピーができないを見てください。

GNOME Files (Nautilus) でファイルをマウントする

Nautilus ('+ Other Locations') では WebDAV プロトコルを使ってファイルに直接アクセスできます。Nextcloud のインストール Web GUI で表示されるリンクを使ってください (通常は https://example.org/remote.php/webdav/)。ただしプロトコルの名前は 'https' から 'davs' に置き換えてください。Nautilus は接続時にユーザー名とパスワードを要求します。

Android

Nextcloud の公式アプリは Google PlayF-Droid からダウンロードできます。

連絡先やカレンダーの同期を有効化するには (Android 4 以上):

  1. DAVdroid (Play Store, F-Droid) をダウンロード。
  2. httpd.confmod_rewrite.so を有効化。
  3. Account 設定で DAVdroid アカウントを新しく作成して、短いサーバーアドレス (例: https://cloud.example.com、リダイレクトをウェブサーバーで正しく設定していれば /remote.php/{carddav,webdav} の部分は不要です。DAVdroid は自動的に URL を検索します) とログイン名・パスワードを指定する。

iOS

App Store から Nextcloud の公式アプリをダウンロードしてください。

ヒントとテクニック

"occ" コマンドラインツールの使用

サーバー管理に役立つツールは occ です Nextcloud のドキュメント の詳細 を参照してください。occ を使用すると、ユーザーの管理やアプリの構成など、多くの一般的なサーバー操作を実行できます。

元の /usr/share/webapps/nextcloud/occ の便利なラッパーは、デフォルトユーザー (nextcloud) として自動的に実行される /usr/bin/occ で提供されます。)、デフォルトの PHP 実行可能ファイルと PHP 設定ファイルを使用します。環境変数 NEXTCLOUD_USERNEXTCLOUD_PHP、および NEXTCLOUD_PHP_CONFIG を使用して、デフォルト以外のユーザー、PHP 実行可能ファイル、および PHP 設定ファイルを (それぞれ) 指定できます。 特に後者 (NEXTCLOUD_PHP_CONFIG を使用) は、セクション 設定 および Application サーバー で説明されている方法で Nextcloud がセットアップされた場合、つまり、 Nextcloud に固有の PHP 設定。この場合、export NEXTCLOUD_PHP_CONFIG=/etc/webapps/nextcloud/php.ini.bashrc に追加します。

推奨パッケージ php-legacy の代わりにパッケージ php を使用する場合は、NEXTCLOUD_PHP も設定する必要があります。つまり、export NEXTCLOUD_PHP=/usr/ bin/php

警告: キャッシュに php-apcu を使用する場合は、必ず /etc/webapps/nextcloud/php.iniapc.enable_cli=1 を設定してください。そうしないと、occ コマンドは、APCu が適切に設定されていないというエラーを表示します。

Pacman フック

nextcloud パッケージには、パッケージの更新後に Nextcloud データベースを自動的にアップグレードする pacman フック が付属しています。/usr/share/doc/nextcloud/nextcloud.hook をご覧ください。

残念ながら、このフックは occ upgrade の実行時にグローバルの php.ini を無条件に使用します。つまり、前述したように環境変数 NEXTCLOUD_PHP_CONFIG の値は考慮されません。上記の "occ" コマンドラインツールの使用 で説明しています。

考えられる回避策として、提供されたフックファイルのコピーを適切な場所に作成します。

# mkdir -vp /etc/pacman.d/hooks
# cp -a /usr/share/doc/nextcloud/nextcloud.hook /etc/pacman.d/hooks/10-nextcloud.hook

Exec で始まる行を次のように変更します。

/etc/pacman.d/hooks/10-nextcloud.hook
Exec = /usr/bin/runuser -u nextcloud -- /usr/bin/php-legacy --php-ini /etc/webapps/nextcloud/php.ini /usr/share/webapps/nextcloud/occ upgrade

Nextcloud をサブディレクトリで実行する

Web サーバー セクションの手順により、Nextcloud インストールが専用サーバー名 (例: cloud.mysite.com) 経由でアクセスできるセットアップが行われます。Nextcloud をサブディレクトリに置きたい場合。例: www.mysite.com/nextcloud の場合:

  • nginx については、これを明示的に説明している Nextcloud のドキュメントのセクションを参照してください ウェブルートトピック
  • apache の場合は、インクルードされた /etc/httpd/conf/extra/nextcloud.conf を編集して、<VirtualHost *:80> ... </VirtualHost> の部分をコメントアウトします。
ノート: サービス検出用に .well-known URL を構成することを忘れないでください。詳細については、Nextcloud のドキュメントの サービス検出 を参照してください。

Docker

DockerownCloud あるいは Nextcloud リポジトリを見てください。

Office 統合

現在、Office 統合には 3 つの異なるソリューションがあります。

3 つの共通点は、専用サーバーが必要であり、特定のリクエストをオフィスサービスに転送するように Web サーバーを適合させる必要があるという点です。Nextcloud との実際の統合は、上記の製品のいずれかに固有の Nextcloud アプリを使用して実現されます。

3 つの製品はすべてビジネス向けであることに注意してください。つまり、オフィス サービスの料金を支払う必要があります。Collabora のみが開発者プラン (CODE) を無料で提供しています。 ONLYOFFICE は、ホーム サーバー プランを手頃な価格で提供しています。

インストール、セットアップ手順、Nextcloud との統合については、以下を参照してください。

アプリの推奨を無効にする

デフォルトでは、Nextcloud は新しいクライアントにアプリを推奨するため、大量の通知が発生する可能性があります。これを無効にするには、occ app:disable Recommendation を使用してレコメンデーションアプリを無効にします。

calcardbackup を使用してカレンダーとアドレス帳をバックアップする

calcardbackupAUR パッケージをインストールして構成すると、カレンダーやアドレス帳のデータベースを定期的にバックアップできます。/etc/calcardbackup/calcardbackup.conf を好みに合わせて編集し、calcardbackup.timer起動 して 有効化 します。

トラブルシューティング

ログを読む

デフォルトでは、Web アプリケーションのログは /var/log/nextcloud/nextcloud.log で利用できます。エントリ (行) は JSON 形式であり、非常に長くなる場合があります。jq を使用すると、可読性が大幅に向上します。

# jq . </var/log/nextcloud/nextcloud.log | less

ImageMagick によるバージョン警告

/var/log/nextcloud/nextcloud.log に次のような警告が大量に表示される場合があります。

Version warning: Imagick was compiled against ImageMagick version 1808 but version 1809 is loaded. Imagick will run but may behave surprisingly at Unknown#0

FS#69636 によると、これは誤報であり、無視して構いません。これらの警告を無くすには、ログ内の重要なメッセージをより目立つように、次の行を追加します。

imagick.skip_version_check = 1

/etc/php-legacy/php-fpm.ini/etc/webapps/nextcloud/php.ini にあります。あるいは、/etc/php-legacy/conf.d/imagick.ini でこの行のコメントを解除することもできます。

アップグレード v25 → v26

バージョン 25 のインストールをバージョン 26 にアップグレードするには、次の手順が必要です。

拡張機能 sysvsem を有効にする

バージョン 26 には、追加の PHP 拡張機能 sysvsem が 1 つ必要です。この拡張機能は次の 2 つの場所で有効にする必要があります。

  • /etc/webapps/nextcloud/php.ini occ コマンドとバックグラウンドジョブによって使用されます。
  • 使用するアプリケーションサーバーに応じて、
    • /etc/uwsgi/nextcloud.ini (uWSGI の場合) または
    • FPM の場合は /etc/php-legacy/php-fpm.d/nextcloud.conf

他の拡張機能が有効になっている既存のセクションを探して、sysvsem に対応する行を追加するだけです。

/proc/cpuinfo を open_basedir に追加

セットアップで PHP パラメータ open_basedir も定義している場合 (推奨)、このディレクトリのリストに /proc/cpuinfo を追加する必要があります。この行を見つけます

  • /etc/webapps/nextcloud/php.ini occ コマンドとバックグラウンドジョブによって使用されます。
  • 使用するアプリケーションサーバーに応じて、
    • /etc/uwsgi/nextcloud.ini (uWSGI の場合) または
    • /etc/php-legacy/php-fpm.d/nextcloud.conf (FPM の場合)

そして、行の最後に :/proc/cpuinfo を追加します。(コロンに注意してください。)

HTTP 応答ヘッダー X-Robots-Tag を適応させる

これは、Apache の httpd (例:nginx) を使用しないインストールにのみ適用されます。

v25 インストールから継承された Web サーバー設定を使用すると、Nextcloud は HTTP 応答ヘッダー X-Robots-Tag が適切に設定されていないというメッセージを表示するようになります。これを "none" から "noindex, nofollow" に変更する必要があります。Web サーバーの設定内で関連する行を見つけて、それに応じて調整します。nginx の場合、この行は次のようになります。

cloud.mysite.com.conf
    add_header X-Robots-Tag "noindex, nofollow" always;

php から php-legacy への移行

これはオプションであり、(パッケージ php-legacy ではなく) パッケージ php にまだ依存している Nextcloud のインストールにのみ適用されます。詳細と移行が推奨される理由については、php-legacy への移行 を参照してください。

php-legacy への移行

過去に、php パッケージが (Arch Linux のローリングリリースの理念に沿って) タイムリーに最新の PHP バージョンに更新されることが何度かありましたが、Nextcloud はこの新しいバージョンと互換性がありませんでした。既存のインストールが破壊され、パッケージ nextcloud のメンテナとユーザーに多大な労力がかかります。パッケージ php がバージョン 8.1 からバージョン 8.2 に切り替わったとき、この問題が再び発生しようとしていました。

この頻繁なトラブルを回避するために、新しい php-legacy パッケージのセットが導入されました [8] その時までに。これらは、最も古いもののまだ がアクティブにサポートされている PHP ブランチに続きます。パッケージ nextcloud は、php および php-legacy によって提供されるメタ パッケージ php-interpreter に依存するように変更されました。このようにして、パッケージ nextcloud のユーザーは、Nextcloud インストールを php の上に構築するか、php-legacy の上に構築するかを選択できます。

php-legacy を使用することを強くお勧めします。このわずかに古いバージョンの PHP では、システムのアップグレードによって既存の Nextcloud インストールが使用できなくなる可能性はほとんどありません。

警告: PHP の最新かつ最高のバージョン (つまり、php) を選択するユーザーは、パッケージ php がメジャーバージョンまたはマイナーバージョンに切り替わるときの問題に備える必要があります。これらの問題は主に、パッケージ nextcloud が突然 php を依存関係として提供しなくなることで発生します (その時点でそのバージョンが Nextcloud でサポートされていないため) これにより、実質的に php を使用するユーザーは一時的に php-legacy に移行することになります。つまり、しばらくしてから php に戻す必要があります。

php-legacy への移行には、いくつかの手動操作が必要です。実際の設定に応じて、次のタスクのサブセットを適用する必要があります。

ノート: 次のアクションのリストは、Nextcloud インストールがこの Wiki 記事に従って設定されていることを前提としています。セットアップがこのアプローチから逸脱する場合は、特に注意して手順を適切に調整してください。

PHP 拡張機能

php 拡張機能を対応する php-legacy 拡張機能に置き換えます。例えば

$ pacman -R php-apcu php-fpm php-gd php-imagick php-pgsql
$ pacman -S --asdeps php-legacy-apcu php-legacy-gd php-legacy-fpm php-legacy-imagick php-legacy-pgsql

以前の拡張 php-intl は、php および php-legacy の不可欠な部分となっているため、例外です。したがって、ここでこのパッケージを明示的に処理する必要はありません。

実際の PHP 拡張機能のセットは、データベース、メモリ内のオブジェクト キャッシュ、アプリケーションサーバー、およびその他の要因によって異なります。もちろん、別のアプリケーションが最新の PHP バージョンに依存している場合には、非レガシーモジュールが引き続き必要になる可能性があります。同じことが php 自体にも当てはまります。

php.ini の Nextcloud 固有のコピー

/etc/webapps/nextcloud/php.ini
open_basedir=...:/usr/lib/php-legacy/modules:...
extension_dir = "/usr/lib/php-legacy/modules/"
;extension=imap                                            <= 削除

FPM 設定

(これは、アプリケーションサーバー FPM が使用されている場合にのみ適用されます。)

$ mv /etc/php/php-fpm.ini /etc/php-legacy/php-fpm.ini
$ mv /etc/php/php-fpm.d/nextcloud.conf /etc/php-legacy/php-fpm.d/nextcloud.conf

/etc/php-legacy/php-fpm.ini を変更します

/etc/php-legacy/php-fpm.ini
extension_dir = "/usr/lib/php-legacy/modules/"
;extension=imap                                            <= 削除

/etc/php-legacy/php-fpm.d/nextcloud.conf を変更します

/etc/php-legacy/php-fpm.d/nextcloud.conf
listen = /run/php-fpm-legacy/nextcloud.sock
;       It's available in: /usr/share/php-legacy/fpm/status.html
access.log = /var/log/php-fpm-legacy/access/$pool.log
; uncomment if php-imap is installed and used              <= 削除
; php_value[extension] = imap                              <= 削除

オプションですが推奨: www.conf を no-op にしますが、php-legacy-fpm の将来の更新で行われる可能性のあるこのファイルの変更を追跡できるようにします。

$ mv /etc/php-legacy/php-fpm.d/www.conf /etc/php-legacy/php-fpm.d/www.conf.package
$ echo "; just a no-op" > /etc/php-legacy/php-fpm.d/www.conf

systemd サービス php-fpm.service停止 および 無効化 します。php-fpm-legacy.serviceドロップインファイル を作成します。

/etc/systemd/system/php-fpm-legacy.service.d/override.conf
[Service]
ExecStart=
ExecStart=/usr/bin/php-fpm-legacy --nodaemonize --fpm-config /etc/php-legacy/php-fpm.conf --php-ini /etc/php-legacy/php-fpm.ini
ReadWritePaths=/var/lib/nextcloud
ReadWritePaths=/etc/webapps/nextcloud/config

systemd サービス php-fpm-legacy.service有効化 および 起動 します。

uWSGI 設定

(これは、アプリケーションサーバー uWSGI が使用されている場合にのみ適用されます。)

/etc/uwsgi/nextcloud.ini
php-set = open_basedir=...:/usr/lib/php-legacy/modules...
# uncomment if php-imap is installed and used               <= 削除
# php-set = extension=imap                                  <= 削除

Nginx 設定

アプリケーションサーバーへの特定のリクエストの転送が設定されているファイルを変更します。FPM の場合、例:

cloud.mysite.com.conf
fastcgi_pass unix:/run/php-fpm-legacy/nextcloud.sock;

uWSGI の場合、適応する必要はありません。

Apache HTTP server 設定

Apache の HTTP サーバーとアプリケーションサーバーとして FPM を使用する場合は、構成内でこの行を調整してください。

SetHandler "proxy:unix:/run/php-fpm-legacy/nextcloud.sock|fcgi://nextcloud/"

uWSGI の場合、適応する必要はありません。

バックグラウンドジョブ

Nextcloud のスケジュールされたバックグラウンドジョブの ドロップインファイル を更新します。

/etc/systemd/system/nextcloud-cron.service.d/override.conf
[Service]
ExecStart=
ExecStart=/usr/bin/php-legacy -c /etc/webapps/nextcloud/php.ini -f /usr/share/webapps/nextcloud/cron.php

Pacman フック

pacman フック /etc/pacman.d/hooks/10-nextcloud.hook も調整する必要があります。Exec で始まる行を次のように変更します。

/etc/pacman.d/hooks/10-nextcloud.hook
Exec = /usr/bin/runuser -u nextcloud -- /usr/bin/php-legacy --php-ini /etc/webapps/nextcloud/php.ini /usr/share/webapps/nextcloud/occ upgrade

そうしないと、Nextcloud の次回のアップグレード中に pacman が /usr/bin/php が見つからないというエラーを表示します。

クリーンアップ

古くなった可能性のあるファイルとディレクトリをクリーンアップすることを忘れないでください。潜在的な候補者は次のとおりです。

/usr/lib/php
/etc/php

参照