HP EliteBook 2570p

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デバイス 動作
ファン制御 Yes
Intel Graphics Yes
DisplayPort Yes
VGA Yes
オーディオ Yes
USB 3.0 Yes
イーサネット Yes
WLAN Yes
WWAN Yes
GPS Yes
Bluetooth バグが存在
タッチパッド Yes
ポイントスティック Yes
バックライト制御 Yes
ファンクションキー Yes
ハードウェアスイッチ Yes
カードリーダー Yes
ウェブカメラ Yes
指紋リーダー No

HP EliteBook 2570p は Ivy Bridge プロセッサが搭載されたパワフルでカスタマイズができる 12.5インチのノートパソコンです (仕様)。SuSE の認証 も受けています。Arch Linux のインストール・起動に特に問題はありません。電源管理機能を全て有効化してバッテリーの持ちを伸ばすハックが存在します。

ハードウェアのサポート

ハードウェアの対応状況は右の表を見てください。

Intel CPU マイクロコード

マイクロコード#Intel のマイクロコードのアップデートを有効にするを見てください。

Synaptics タッチパッド

タッチパッドを使うには xf86-input-synaptics ドライバーが必要です。Synaptics タッチパッドを見てください。ただしポイントスティックは初めから動作します。

WWAN (と GPS) アダプタ

NetworkManager で WWAN カード (ID 03f0:371d Hewlett-Packard) を正しく機能させるには modemmanager が必要です。GPS をテストする方法は GPS#ModemManager を見てください。

Bluetooth アダプタ

内蔵されている Bluetooth デバイス BCM20702A0 (ID 0a5c:21e1 Broadcom Corp. HP Portable SoftSailing) にはバグが存在し BT4.0 デバイスで使った際にランダムに切断が発生します。解決方法としては HP のエンジニアが選んだ問題のある内蔵デバイスを Intel® Centrino® Advanced-N 6235 などの Wi-Fi+BT コンボカードに置き換えて (2570p の後期 BIOS では WLAN のホワイトリストはなくなっています)、カードの Bluetooth インターフェイスをドックコネクタの接続端子に 接続 してください。USB 端子は WLAN miniPCIe インターフェイスに接続されていないため、このように接続する必要があり、Intel® Centrino® Advanced-N 6235 の 6205 から改善された電力消費量のメリットを享受できます。

電源管理

ハードウェア固有の電源管理機能について以下で説明します。パソコン一般に関する情報は電源管理を見てください。オールインワンの電源管理パッケージとして TLP を推奨します。

Intel Graphics

以下のカーネルパラメータを有効にして Intel Graphics の電源管理を強化することができます。ただし、Ivy Bridge ハードウェアでは実験的なパラメータもあり問題が発生する可能性もあります。

GRUB_CMDLINE_LINUX="i915.i915_enable_rc6=7 i915.i915_enable_fbc=1 i915.lvds_downclock=1 i915.semaphores=1 drm.vblankoffdelay=1"

ASPM

このノートパソコンでは ASPM がデフォルトで無効になっており、後期版の BIOS では ASPM を有効化するオプションがなくなっています。しかしながら ASPM を有効にすることでバッテリーの持続時間を約 25% 長くすることができます。GRUB を使用してカーネルが起動する前に設定レジスタのビットを書き換えることで ASPM を強制的に有効にすることが可能です。/etc/grub.d/01_enable-aspm に以下を追加するのが一番簡単です:

#! /bin/sh
set -e
 
prefix="/usr"
exec_prefix="/usr"
datarootdir="/usr/share"
 
. "${datarootdir}/grub/grub-mkconfig_lib"
 
export TEXTDOMAIN=grub
export TEXTDOMAINDIR="${datarootdir}/locale"
 
# HP EliteBook 2570p ASPM hardware enable
#cho "write_byte 0xB9CF506D 0x03" # Enable in ACPI FADT/FACP (BIOS F.40-)
echo "write_byte 0xB9FFC06D 0x03" # Enable in ACPI FADT/FACP (BIOS F.40+)
echo "write_byte 0xB9FFC019 0x10" # Correct checksum

ASPM が有効になると、dmesg | grep ASPM でエラーが表示されなくなります。pcie_aspm=force カーネルパラメータでソフトウェアの ASPM を強制することは必須ではありませんが、カーネルが起動した後は全ての PCI デバイスで ASPM を有効にする必要があります。/etc/rc.local などのスタートアップスクリプトを使って以下のように実行することで設定できます:

# HP EliteBook 2570p ASPM hardware enable
setpci -s "00:1c.0" "50.b=0x43" # PCI Express Root Port 1
setpci -s "00:1c.1" "50.b=0x43" # ExpressCard (alternatively 50.b=0x03)
setpci -s "00:1c.2" "50.b=0x43" # PCI Express Root Port 3
#etpci -s "00:1c.3" "50.b=0x43" # PCI Express Root Port 4
setpci -s "02:00.0" "90.b=0x43" # SD/MMC Host Controller
setpci -s "02:00.2" "90.b=0x43" # SD Host Controller
#etpci -s "03:00.0" "f0.b=0x43" # Network controller

一部のワイヤレスカード (例: Intel® Centrino® Advanced-N 6235) では ASPM が正しく動作せず、カーネルからカードが認識されなくなってしまうため上記の行は一部コメントアウトしています (再起動が必要になります)。再起動後に lspci -vv | grep ASPM.*abled\; を root で実行して全てが問題ないか最終確認してください。

参照

ドキュメント

回路図

HP EliteBook 2560p の回路図が こちら にあります。2570p で変更されたのは Ivy Bridge CPU や USB 3.0 くらいで他はあまり変わらないので 2570p でも役に立つはずです。

電源管理

  • PM の設定: 1 and 2
  • GRUB による ASPM の有効化: 1 and 2