「PulseAudio/サンプル」の版間の差分

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サウンドカードには、アナログ出力とデジタル (iec958) 出力の両方がある場合があります。Pulseaudio は、デフォルトでは複合プロファイルを生成しません。デジタルまたはアナログ プロファイルのいずれかを選択できます。
 
サウンドカードには、アナログ出力とデジタル (iec958) 出力の両方がある場合があります。Pulseaudio は、デフォルトでは複合プロファイルを生成しません。デジタルまたはアナログ プロファイルのいずれかを選択できます。
   
両方の出力を利用できるようにする最も簡単な方法は、組み合わせたプロファイルをデフォルトのプロファイル構成ファイルの最後に追加することです。
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両方の出力を利用できるようにする最も簡単な方法は、組み合わせたプロファイルをデフォルトのプロファイル設定ファイルの最後に追加することです。
   
 
{{hc|/usr/share/pulseaudio/alsa-mixer/profile-sets/default.conf|...
 
{{hc|/usr/share/pulseaudio/alsa-mixer/profile-sets/default.conf|...
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# Simultaneous output to Internal Audio Digital Stereo (HDMI), Internal Audio
 
# Simultaneous output to Internal Audio Digital Stereo (HDMI), Internal Audio
   
MPlayer、VLC、mpd などの PulseAudio を使用するプログラムを起動し、"再生" タブに切り替えます。実行中のプログラム 3 つのソースのいずれかをドロップダウンリストから選択します。
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MPlayer、VLC、mpd などの PulseAudio を使用するプログラムを起動し、"再生" タブに切り替えます。実行中のプログラムから 3 つのソースのいずれかをドロップダウンリストから選択します。
   
 
このテーマのバリエーションについては [https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?id=118026 このスレッド] と [https://www.freedesktop.org/wiki/Software/PulseAudio/FAQ#Can_I_use_PulseAudio_to_playback_music_on_two_sound_cards_simultaneously] も参照してください。]
 
このテーマのバリエーションについては [https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?id=118026 このスレッド] と [https://www.freedesktop.org/wiki/Software/PulseAudio/FAQ#Can_I_use_PulseAudio_to_playback_music_on_two_sound_cards_simultaneously] も参照してください。]
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== HDMI 出力の設定 ==
 
== HDMI 出力の設定 ==
   
ftp://download.nvidia.com/XFree86/gpu-hdmi-audio-document/gpu-hdmi-audio.html#_issues_in_pulseaudio に書かれているように、HDMI 端子が一番最初の出力端子でないかぎり、PulseAudio は HDMI 音声出力をサポートしている特定のグラフィックカードで音声を鳴らすことができません。最初の HDMI 出力だけが選択されるという PulseAudio のバグが原因です。
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ftp://download.nvidia.com/XFree86/gpu-hdmi-audio-document/gpu-hdmi-audio.html#_issues_in_pulseaudio に書かれているように、
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HDMI オーディオをサポートする特定のグラフィック カードを使用している場合、PulseAudio はオーディオを受信できません。これは、デバイスの最初の HDMI 出力のみを選択する PulseAudio のバグが原因です。回避策としては、ALSA の {{ic|aplay}} ユーティリティ ({{Pkg|alsa-utils}} 内) を使用して、どの HDMI 出力が機能しているかを最初に見つけることです。
   
 
NVIDIA 製のカードで主に発生しますが、[https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?id=133222 フォーラムスレッド] に書かれているように他のカードでも発生することがあります。NVIDIA のカードをケーススタディとして取り上げますが、他のカードでも同じように解決することができます。
 
NVIDIA 製のカードで主に発生しますが、[https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?id=133222 フォーラムスレッド] に書かれているように他のカードでも発生することがあります。NVIDIA のカードをケーススタディとして取り上げますが、他のカードでも同じように解決することができます。
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Subdevice #0: subdevice #0
 
Subdevice #0: subdevice #0
   
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HDMI ポートが NVIDIA カードに配線されているが、{{ic|aplay}} が NVIDIA オーディオ カードを検出しない場合は、[[NVIDIA/トラブルシューティング#HDMI で音が出ない]] に従ってください。
===適切なカードでテスト===
 
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どれが TV やモニターに出力しているのかテストする必要があります:
 
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=== 適切なカードでテスト ===
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検出されたカードとデバイスのリストができたので、ユーザーはどれが TV/モニターに出力されているかをテストする必要があります。 たとえば、上記のリストからカード '''1'''、デバイス '''3''' をテストするには:
 
# aplay -D plughw:1,3 /usr/share/sounds/alsa/Front_Right.wav
 
# aplay -D plughw:1,3 /usr/share/sounds/alsa/Front_Right.wav
   
 
1 は前のセクションで確認した card の値、同じく 3 は device に置き換えてください。音がでない場合、別の device で試してみてください。
 
1 は前のセクションで確認した card の値、同じく 3 は device に置き換えてください。音がでない場合、別の device で試してみてください。
   
===PulseAudio を手動で設定して Nvidia HDMI を検出===
+
=== PulseAudio を手動で設定して Nvidia HDMI を検出 ===
  +
Having identified which HDMI device is working, PulseAudio can be forced to use it via an edit to {{ic|/etc/pulse/default.pa}}:
 
  +
動作している HDMI デバイスを特定したら、{{ic|/etc/pulse/default.pa}} を編集することで、PulseAudio にそのデバイスを強制的に使用させることができます。
 
# load-module module-alsa-sink device=hw:1,7
 
# load-module module-alsa-sink device=hw:1,7
   
  +
ここで、1 はカード、7 は前のセクションで動作することが判明したデバイスです。
where the 1 is the card and the 7 is the deivce found to work in the previous section
 
   
restart pulse audio
+
pulse audio を再起動します
 
$ pulseaudio -k
 
$ pulseaudio -k
 
$ pulseaudio --start
 
$ pulseaudio --start
   
open the sound settings manager, make sure that under the hardware tab the graphics cards HDMI audio is set to "Digital Stereo (HDMI) Output" ( My graphics card audio is called "GF100 High Definition Audio Controller"
+
サウンド設定マネージャーを開き、ハードウェア タブで、グラフィックスカードの HDMI オーディオが "Digital Stereo (HDMI) Output" に設定されていることを確認します (参考として、私のグラフィックスカードオーディオは "GF100 High Definition Audio Controller" と呼ばれます)
   
  +
次に、出力タブを開きます。 これで、グラフィックカード用の 2 つの HDMI 出力があるはずです。それらのいずれかを選択し、プログラムを使用してオーディオを再生して、どれが機能するかをテストします。たとえば、VLC を使用してムービーを再生し、それが機能しない場合は別のものを選択します。
Then, open the output tab. There should now be two HDMI outputs for the graphics card. Test which one works by selecting one of them, and then using a program to play audio. For example, use VLC to play a movie, and if it does not work, then select the other.
 
  +
  +
=== オーディオを自動的に HDMI に切り替えます ===
  +
  +
HDMI ケーブルが接続されている場合に、目的のオーディオプロファイルに切り替えるスクリプトを作成します。
  +
  +
{{hc|/usr/local/bin/hdmi_sound_toggle.sh|2=<nowiki>
  +
#!/bin/bash
  +
  +
export PATH=/usr/bin
  +
  +
USER_NAME=$(who | awk -v vt=tty$(fgconsole) '$0 ~ vt {print $1}')
  +
USER_ID=$(id -u "$USER_NAME")
  +
CARD_PATH="/sys/class/drm/card0/"
  +
AUDIO_OUTPUT="analog-surround-40"
  +
PULSE_SERVER="unix:/run/user/"$USER_ID"/pulse/native"
  +
  +
for OUTPUT in $(cd "$CARD_PATH" && echo card*); do
  +
OUT_STATUS=$(<"$CARD_PATH"/"$OUTPUT"/status)
  +
if [[ $OUT_STATUS == connected ]]
  +
then
  +
echo $OUTPUT connected
  +
case "$OUTPUT" in
  +
"card0-HDMI-A-1")
  +
AUDIO_OUTPUT="hdmi-stereo" # Digital Stereo (HDMI 1)
  +
;;
  +
"card0-HDMI-A-2")
  +
AUDIO_OUTPUT="hdmi-stereo-extra1" # Digital Stereo (HDMI 2)
  +
;;
  +
esac
  +
fi
  +
done
  +
echo selecting output $AUDIO_OUTPUT
  +
sudo -u "$USER_NAME" pactl --server "$PULSE_SERVER" set-card-profile 0 output:$AUDIO_OUTPUT+input:analog-stereo
  +
</nowiki>}}
  +
  +
スクリプトを [[ヘルプ:読み方#実行可能属性の付与|実行可能]] にします。
  +
  +
[[udev]] ルールを作成して、HDMI のステータスが変化したときにこのスクリプトを実行します。
  +
  +
{{hc|/etc/udev/rules.d/99-hdmi_sound.rules|2=
  +
KERNEL=="card0", SUBSYSTEM=="drm", ACTION=="change", RUN+="/usr/local/bin/hdmi_sound_toggle.sh"
  +
}}
  +
  +
変更を有効にするには、udev ルールを再読み込みすることを忘れないでください。
  +
udevadm control --reload-rules
  +
  +
再起動が必要になる場合があります。
   
 
==サラウンドサウンドシステム==
 
==サラウンドサウンドシステム==
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設定を編集したら PulseAudio を再起動してください。
 
設定を編集したら PulseAudio を再起動してください。
  +
  +
=== UCM/"HiFi" を無効にする ===
  +
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サラウンドサウンドを PulseAudio で動作させるためのほとんどのガイドでは、カード/HDMI 出力に適切なサラウンド サウンドプロファイルを選択する必要があることが示されています。これは、{{Pkg|pavucontrol}} の "構成" タブを使用して行うことができます。ただし、カードの唯一のプロファイルは "HiFi: Play HiFi quality Music" であり、サラウンドサウンドプロファイルではありません。その後、カードのプロファイルを作成したり、udev ルールを正しく設定したりしようとして、非常に多くの時間を無駄にする可能性があります。どちらも何もしません。
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{{Pkg|alsa-ucm-conf}} がインストールされているので、PulseAudio は自分自身のプロファイルを無視して、代わりに [https://www.alsa-project.org/alsa-doc/alsa-lib/group__ucm__conf.html ALSA Use Case Manager] プロファイルを使おうとしている、というのが実際のところです。 残念ながら、ALSA UCM があなたのカードに有用なプロファイルを持っていない場合、代わりにデフォルトの 2ch "HiFi" になってしまいます。 幸いなことに、PulseAudio プロファイルに切り替えることでこの問題を解決することができます。
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これを行う最も簡単な方法は、次のように {{ic|/etc/pulse/default.pa}} を [[編集]] することです:
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load-module module-udev-detect use_ucm=0
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{{ic|pulseaudio.service}} を [[ヘルプ:読み方#systemd ユニットのコントロール|リロード]] して、[https://wiki.archlinux.jp/index.php/Systemd/%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%B6%E3%83%BC ユーザーユニット] を 再読み込みしてください。
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PulseAudio インストールは UCM を無視し、PulseAudio プロファイルを使用します。上記の手順に従って default-sample-channels を変更した場合、サラウンドサウンドの出力に使用できるサラウンド サウンドプロファイルが含まれます。{{Pkg|pavucontrol}} の構成タブを確認すると、"HiFi" が表示されなくなっていることを確認できます。
   
 
=== フロント/リアの分割 ===
 
=== フロント/リアの分割 ===
   
  +
スピーカーを前面のアナログ出力に、ヘッドフォンを背面の出力に接続します。フロント/リアを分割して sink を分離すると便利です。{{ic|/etc/pulse/default.pa}} に追加:
Connect speakers to front analog output and headphones to rear output. It would be useful to split front/rear to separate sinks. Add to {{ic|/etc/pulse/default.pa}}:
 
   
 
load-module module-remap-sink sink_name=speakers sink_properties="device.description='Speakers'" remix=no master=alsa_output.pci-0000_05_00.0.analog-surround-40 channels=2 master_channel_map=front-left,front-right channel_map=front-left,front-right
 
load-module module-remap-sink sink_name=speakers sink_properties="device.description='Speakers'" remix=no master=alsa_output.pci-0000_05_00.0.analog-surround-40 channels=2 master_channel_map=front-left,front-right channel_map=front-left,front-right
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alsa_output.pci-0000_05_00.0.analog-surround-40 は 'pacmd list-sinks' で表示されるサウンドカードの名前に置き換えてください。
 
alsa_output.pci-0000_05_00.0.analog-surround-40 は 'pacmd list-sinks' で表示されるサウンドカードの名前に置き換えてください。
   
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これで、別々に使用できる sink が 2 つ追加されました。'sink_name' は、その名前の sink が存在しない限り、自由に選択できます。''remix'' パラメーターは、sink 内のチャンネルと一致するようにオーディオをダウン/アップミックスするかどうかを制御します。
Now you have 2 additional sinks which can be used separately. You can choose 'sink_name' freely, as long as there is no sink with that name already. The 'remix' parameter controls whether the audio should be down-/upmixed to match the channels in the sink.
 
   
{{Tip|pulseaudio が {{ic|master sink not found}} と表示する場合、リマップの行をコメントアウトしてから、PulseAudio を起動してカードの出力が正しく設定されているか確認してください (例: アナログサラウンド 4.0)もしくは、sink 名の代わりに [[#デフォルトの出力ソースを設定|sink index]] を使ってみてください。}}
+
{{Tip|pulseaudio が {{ic|master sink not found}} と表示する場合、リマップの行をコメントアウトしてから、PulseAudio を起動してカードの出力が正しく設定されているか確認してください (例: アナログサラウンド 4.0) もしくは、sink 名の代わりに [[PulseAudio/サンプル#デフォルトの出力 sink プロファイルを設定する|sink index]] を使ってみてください。}}
   
 
===7.1 を 5.1+2.0 に分割===
 
===7.1 を 5.1+2.0 に分割===
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pactl move-sink-input $INPUTID $BINAURALSINKNAME
 
pactl move-sink-input $INPUTID $BINAURALSINKNAME
   
==ネットワークを介して PulseAudio==
+
== ネットワーク経由の PulseAudio ==
PulseAudio のユニークな機能のひとつとして、TCP 経由で LAN 内のサーバーで動作している PulseAudio デーモンにクライアントから音声をストリーミングすることができます。クライアントとサーバーのシステム時刻が正しくないと、音声ストリームが途切れたり音が全く出ないことがあるので注意してください。
 
   
  +
PulseAudio のユニークな機能の 1 つに、LAN 内で確実に PulseAudio デーモンを実行しているサーバーに、TCP を介してクライアントからオーディオをストリーミングする機能があります。クライアントシステムとサーバーシステムの時刻が一致していること (つまり、NTP を使用すること) を確認してください。より詳細なガイドについては、[https://www.freedesktop.org/wiki/Software/PulseAudio/Documentation/User/Network/ Official PulseAudio Documentation] を参照してください。
ストリーミングを行うには、module-native-protocol-tcp を有効にする必要があります。
 
   
  +
サーバー (実際にサウンドを出力するコンピューター) で TCP モジュールを有効にし、{{ic|/etc/pulse/default.pa}} を編集して追加またはコメント解除します。
===TCP サポート (networked sound)===
 
TCP モジュールを有効にするために、クライアントとサーバーの両方で {{ic|/etc/pulse/default.pa}} に以下を追加してください (既に行が存在する場合はアンコメント):
 
 
load-module module-native-protocol-tcp
 
load-module module-native-protocol-tcp
   
  +
または、{{ic|paprefs}} GUI アプリケーションを使用できます (root は必要ありません):
For this to work, it is a requirement that both the client and server share the same cookie. Ensure that the clients and server share the same cookie file found under {{ic|~/.config/pulse/cookie}}. It does not matter whose cookie file you use (the server or a client's), just that the server and client(s) share the same one.
 
  +
Go to Network Server -> Enable network access to local sound devices
   
  +
module-native-protocol-tcp がサーバーにロードされていることを確認するには、次を使用します。
Note: If experiencing trouble connecting, use (on server)
 
pacmd list-modules
+
pacmd list-modules | grep module-native-protocol-tcp
   
  +
クライアントとサーバーの両方が同じ Cookie を共有する必要があります。クライアントとサーバーが {{ic|~/.config/pulse/cookie}} にある同じ Cookie ファイルを共有していることを確認してください。サーバーとクライアントが同じものを共有していれば、どちらの Cookie ファイル (サーバーまたはクライアント) を使用してもかまいません。
=== TCP サポートと匿名クライアント ===
 
If it is undesirable to copy the cookie file from clients, anonymous clients can access the server by giving these parameters to module-native-protocol-tcp on the server (again in {{ic|/etc/pulse/default.pa}}):
 
   
  +
クライアントから Cookie ファイルをコピーすることが望ましくない場合、匿名クライアントは、サーバー上の {{ic|module-native-protocol-tcp}} に {{ic|auth-anonymous}} を渡すことでサーバーにアクセスできます (これも {{ic|/etc/pulse/default.pa}} にあります。):
load-module module-native-protocol-tcp "auth-ip-acl=127.0.0.1;192.168.0.0/24 auth-anonymous=1"
 
   
  +
load-module module-native-protocol-tcp auth-anonymous=1
Change the LAN IP subnet to match that of the those clients you wish to have access to the server.
 
   
  +
クライアント IP アドレスに基づいて認証することも可能です。
===Zeroconf (Avahi) パブリッシング===
 
PulseAudio のリモートサーバーを PulseAudio Device Chooser ({{ic|pasystray}}) に表示させるには、適当な zeroconf モジュールをロードして、[[Avahi]] [[デーモン]]を有効化してください。
 
   
  +
load-module module-native-protocol-tcp auth-ip-acl=127.0.0.1;192.168.0.0/24
クライアントとサーバーの両方で {{Pkg|pulseaudio-zeroconf}} パッケージをインストールして、{{ic|avahi-daemon}} の systemd ユニットを[[起動]]・[[有効化]]してください。
 
   
  +
サーバーにアクセスしたいクライアントのサブネットと一致するように LAN IP サブネットを変更します。
サーバー側で、{{ic|load-module module-zeroconf-publish}} を {{ic|/etc/pulse/default.pa}} に追加して、クライアント側で、{{ic|load-module module-zeroconf-discover}} を {{ic|/etc/pulse/default.pa}} に追加してください。これで適切な sink を選択することでストリームや音声出力がリモートの PulseAudio サーバーに転送されます。
 
   
  +
=== サーバーの選択 ===
If you have issues with the remote syncs appearing on the client, try restarting the Avahi daemon on the server to rebroadcast the available interfaces.
 
   
  +
単一のシェルまたはコマンドの場合、{{ic|PULSE_SERVER}} [[環境変数]] を目的の PulseAudio サーバーのホスト名または IP アドレスに設定できます。
===サーバーの選択===
 
Run the graphical PulseAudio Volume Control {{ic|pavucontrol}}. Under the '''Output Devices''' tab, you should see the local and remote output devices. Under the '''Playback''' tab, to the left of the "X" Mute Audio button, you should see a box containing the name of an output device. That box is ''actually a button'', which will display a drop-down radio-button list of the available output devices, with one output device selected. Selecting an output device from the list will allow the audio stream to be switched to the PulseAudio server associated with that output device. This control is not at all obvious until you have used it, and is especially useful with a remote Headless sound server.
 
   
  +
$ env PULSE_SERVER=''server_hostname_or_ip'' mplayer test.mp3
Similarly, under the '''Input Devices''' tab, local and remote input devices will be seen. And under the '''Recording''' tab, there will be a box, to the left of the "X" Mute Audio button, with the name of an input device which is actually a button which will display a drop-down radio-button list of available input devices.
 
   
  +
{{ic|~/.config/pulse/client.conf}} または {{ic|/etc/pulse/client.conf}} を作成または変更して、デフォルトサーバーを永続的に設定することもできます。
Run {{ic|pavucontrol}} on the local or remote host associated with the audio stream to be directed. For instance, run {{ic|pavucontrol}} on the remote host to direct the remote audio output to the local host. Run {{ic|pavucontrol}} on the local host to direct the local audio output to some remote host.
 
   
  +
default-server = ''server_hostname_or_ip''
Setting up simultaneous inputs or outputs is a different thing. Search about "monitor" and "module-combine-sink" for that.
 
   
===ローカルの X クライアント使用する PulseAudio サーバーを切り替える===
+
=== Zeroconf でサーバーを選択す ===
  +
  +
{{Note|このセクションは、一部の人にとって信頼できないことが知られています。}}
  +
  +
リモート PulseAudio サーバーが PulseAudio Device Chooser ({{ic|pasystray}}) に表示されるようにするには、適切な zeroconf モジュールをロードし、[[Avahi]] [[デーモン]] を有効にします。その後、クライアントとサーバーの両方のマシンで、{{Pkg|pulseaudio-zeroconf}} パッケージを [[インストール]] して、{{ic|avahi-daemon.service}} を [[起動/有効化]] します。
  +
  +
サーバーで、{{ic|load-module module-zeroconf-publish}} を {{ic|/etc/pulse/default.pa}} に追加します。クライアントで、{{ic|load-module module-zeroconf-discover}} を {{ic|/etc/pulse/default.pa}} に追加します。適切な sink を選択して、ストリームまたは完全なオーディオ出力をリモート PulseAudio サーバーにリダイレクトします。
  +
  +
クライアントに表示されるリモート同期に問題がある場合は、サーバーで Avahi デーモンを再起動して、利用可能なインターフェイスを再ブロードキャストしてみてください。
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  +
グラフィカルな PulseAudio ボリューム コントロール {{ic|pavucontrol}} を実行します。"出力デバイス" タブの下に、ローカルおよびリモートの出力デバイスが表示されます。"再生" タブの下の "X" ミュートオーディオボタンの左側に、出力デバイスの名前を含むボックスが表示されます。このボックスは "実際はボタン" であり、1 つの出力デバイスが選択された状態で、使用可能な出力デバイスのドロップダウンラジオボタンリストが表示されます。リストから出力デバイスを選択すると、オーディオ ストリームをその出力デバイスに関連付けられた PulseAudio サーバーに切り替えることができます。このコントロールは、実際に使用するまでわかりませんが、リモートのヘッドレス サウンドサーバーでは特に便利です。
  +
  +
同様に、''入力デバイス'' タブの下に、ローカルおよびリモートの入力デバイスが表示されます。''録音'' タブの下には、"X" ミュートオーディオボタンの左側に、実際にはドロップダウンラジオボタンを表示するボタンである入力デバイスの名前が付いたボックスがあります。利用可能な入力デバイスのリストです。
  +
  +
送信するオーディオストリームに関連付けられたローカルホストまたはリモート ホストで {{ic|pavucontrol}} を実行します。たとえば、リモートホストで {{ic|pavucontrol}} を実行して、リモートオーディオ出力をローカルホストに転送します。ローカルホストで {{ic|pavucontrol}} を実行して、ローカルオーディオ出力をリモートホストに送信します。
  +
  +
同時入力または出力を設定することは別のことです。"monitor" と "module-combine-sink" について検索してください。
  +
  +
=== ローカルの X クライアントで使用する PulseAudio サーバーを切り替える ===
 
X の中からクライアントで使用するサーバーを切り替えるには {{ic|pax11publish}} コマンドを使います。例えば、デフォルトのサーバーからホストネーム foo のサーバーに切り替えるには:
 
X の中からクライアントで使用するサーバーを切り替えるには {{ic|pax11publish}} コマンドを使います。例えば、デフォルトのサーバーからホストネーム foo のサーバーに切り替えるには:
 
$ pax11publish -e -S foo
 
$ pax11publish -e -S foo
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上記のコマンドは (上で説明しているのと同じように) PulseAudio サーバーで音声をストリーミングする代わりに、X11 ルートウィンドウの PulseAudio 変数を編集します。それによって PulseAudio のクライアントライブラリが {{ic|localhost}} 以外の PulseAudio サーバーに接続するようになります。プログラムはローカルの {{ic|pulseaudio}} プロセスに依存しなくなるため、ローカルのプロセスは[[停止]]してかまいません。{{ic|pactl}}, {{ic|pacmd}}, {{ic|pavucontrol}} などのプログラムでリモートの PulseAudio サーバーを制御するには適切な {{ic|PULSE_SERVER}} 変数/X 変数を指定して実行する必要があります。
 
上記のコマンドは (上で説明しているのと同じように) PulseAudio サーバーで音声をストリーミングする代わりに、X11 ルートウィンドウの PulseAudio 変数を編集します。それによって PulseAudio のクライアントライブラリが {{ic|localhost}} 以外の PulseAudio サーバーに接続するようになります。プログラムはローカルの {{ic|pulseaudio}} プロセスに依存しなくなるため、ローカルのプロセスは[[停止]]してかまいません。{{ic|pactl}}, {{ic|pacmd}}, {{ic|pavucontrol}} などのプログラムでリモートの PulseAudio サーバーを制御するには適切な {{ic|PULSE_SERVER}} 変数/X 変数を指定して実行する必要があります。
   
  +
切り替えを明らかにするには、Pulse を使用するプログラムを再起動するか、PulseAudio クライアント ライブラリを再初期化する必要があることに注意してください (再生を完全に停止して再起動するだけで十分な場合があります)。この設定を永続的にするには、{{ic|~/.config/pulse/client.conf}} または {{ic|/etc/pulse/client.conf}} で {{ic|default-server}} を編集します。
Note that for the switch to become apparent, the programs using Pulse must be restarted, or their PulseAudio client library otherwise reinitialized (completely stopping and restarting playback may be enough). To make this setting permanent, edit {{ic|default-server}} in {{ic|~/.config/pulse/client.conf}} or {{ic|/etc/pulse/client.conf}}.
 
   
===何もかもが失敗しいるような場合===
+
=== すべまく行かい時 ===
The following is a quick fix and NOT a permanent solution
 
   
  +
以下は簡単な修正であり、恒久的な解決策ではありません
On the server:
 
  +
  +
サーバー上:
 
$ paprefs
 
$ paprefs
Go to Network Access -> Enable access to local sound devices (Also check both 'Allow discover' and 'Don't require authentication').
+
'ネットワークアクセス' -> 'ローカルサウンドデバイスへのアクセスを有効にする' に移動します ('Allow discover' 'Don't require authentication' の両方にもチェックを入れます)
   
  +
クライアントで:
On the client:
 
 
$ export PULSE_SERVER=server.ip && mplayer test.mp3
 
$ export PULSE_SERVER=server.ip && mplayer test.mp3
   
  +
=== native-protocol-tcp の代わりに RTP/UDP を使用する ===
==ALSA モニターのソース==
 
  +
To be able to record from a monitor source (a.k.a. "What-U-Hear", "Stereo Mix"), use {{ic|pactl list}} to find out the name of the source in PulseAudio (e.g. {{ic|alsa_output.pci-0000_00_1b.0.analog-stereo.monitor}}). Then add lines like the following to {{ic|/etc/asound.conf}} or {{ic|~/.asoundrc}}:
 
  +
TCP を介してリアルタイムでデータを送信しようとすると、特に wifi のような損失の多い接続を介して深刻な問題が発生します。これが、[[Wikipedia:ja:Real-time Transport Protocol|RTP over UDP]] が発明された理由です。信頼性を高め、待ち時間を短縮するために使用できます。
  +
  +
RTP が適切に機能している場合、TCP がパケットの再送信ロジスティクスを調整している間、遅延またはドロップされたパケットは、長い一時停止ではなく、数ミリ秒の無音を作成します。追加のボーナスとして、リモートサーバーが再起動されると、接続が自動的に再確立されます。ただし、サーバーのマスターボリュームをリモートで制御する方法はなくなり、代わりに各クライアント マシンが独自の独立したマスターボリュームを持ちます。
  +
  +
{{ic|native-protocol-tcp}} の代わりに RTP を使用するには、pulseaudio クライアントは最初にローカル pulseaudio サーバーに接続する必要があります。このローカルサーバーは、RTP を介してリモート pulseaudio サーバーに接続します。
  +
  +
pulseaudio で RTP を使用するには、リモートサーバーとローカルサーバーに {{pkg|pulseaudio-rtp}} をインストールします。
  +
  +
リモートの pulseaudio サーバを設定するには、以下を /etc/pulse/default.pa に追加します(pulseaudio を --system モードで実行している場合は /etc/pulse/system.pa に追加します)
  +
  +
load-module module-rtp-recv latency_msec=10 sap_address=0.0.0.0
  +
  +
{{ic|1=sap_address=0.0.0.0}} は pulseaudio がマルチキャストを使おうとするのを防ぐために重要で、[https://tools.ietf.org/id/draft-mcbride-mboned-wifi-mcast-problem-statement-01.html#rfc.section.1 doesn't work at all over wifi]{{Dead link|2022|09|22|status=404}} がこれにあたります。{{ic|latency_msec}} を使って、リモート側の受信バッファサイズを調整します。音声が不安定な場合は、この数値を大きくしてみてください。レイテンシーを重視する場合は、この値を小さくしてください。変更を有効にするには、リモートサーバを再起動します。
  +
  +
ローカル pulseaudio サーバーを構成するには、次を {{ic|/etc/pulse/default.pa}} に追加します。
  +
  +
load-module module-null-sink sink_name=rtp sink_properties="device.description='RTP'"
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load-module module-rtp-send source=rtp.monitor destination_ip=<remote host>
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{{ic|<リモート ホスト>}} は、リモート pulseaudio サーバーのホスト名です。
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ローカルサーバーを再起動すると、pavucontrol に ''RTP'' というラベルの付いた新しい sink が表示されます。特定のクライアントの出力をこれにルーティングするには、''再生'' タブでそのクライアントを見つけて、そのクライアントを現在のsink(例えば ''内蔵オーディオアナログステレオ'')から ''RTP'' に変更します。すべてのクライアントで RTP シンクをデフォルトで使用するには、{{ic|/etc/pulse/default.pa}} にこれを追加し、ローカルの pulseaudio サーバを再起動します。
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set-default-sink rtp
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=== 自動検出 AirPlay (raop) サーバーのサポートを有効にする ===
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AirPlay サーバーを自動検出して使用するには、{{Pkg|pulseaudio-zeroconf}} がインストールされ、[[Avahi]] が実行されていることを確認します (これは自動検出させるためです) {{Pkg|pulseaudio-rtp}} (raop プロトコル用) もインストールします。次に、以下を {{ic|/etc/puse/default.pa}} に追加します。
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load-module module-raop-discover
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{{ic|pulseaudio.service}} を再起動すると、デバイスが sink のリストに自動的に表示されます。
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この例は [https://gist.github.com/julianxhokaxhiu/e0891db7193f2df6ee57f20cbaaa2a8b julianxhokaxhiu の要点] からの抜粋です。
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== ALSA モニターのソース ==
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モニター音源 (別名 "What-U-Hear", "Stereo Mix") から録音するには、 {{ic|pactl list}} を使って PulseAudio の音源名 (例: {{ic|alsa_output.pci-0000_00_1b.0.analog-stereo.monitor}}) を見つけてください。そして、以下のような行を {{ic|/etc/asound.conf}} または {{ic|~/.asoundrc}} に追加してください。
 
pcm.pulse_monitor {
 
pcm.pulse_monitor {
 
type pulse
 
type pulse
440行目: 559行目:
 
}
 
}
   
  +
これで、{{ic|pulse_monitor}} を録音ソースとして選択できるようになりました。
Now you can select {{ic|pulse_monitor}} as a recording source.
 
   
  +
別の方法として、pavucontrol を使用してこれを行うこともできます。ディスプレイを "すべての入力デバイス" に設定していることを確認してから、録音ソースとして "Monitor of [あなたのサウンドカード]" を選択します。
Alternatively, you can use pavucontrol to do this: make sure you have set up the display to "All input devices", then select "Monitor of [your sound card]" as the recording source.
 
   
 
== 特定の出力のモニター ==
 
== 特定の出力のモニター ==
   
  +
たとえば、オーディオを音楽プレーヤーから VOIP アプリケーションにストリーミングするなど、特定の出力を監視することができます。
It is possible to monitor a specific output, for example to stream audio from a music player into a VOIP application.
 
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null 出力デバイスを作成するだけです。
Simply create a null output device:
 
   
pactl load-module module-null-sink sink_name=<name>
+
pactl load-module module-null-sink sink_name=<name> sink_properties=device.description=<description>
   
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Pulseaudio ボリューム コントロール (pavucontrol) の "再生" タブで、アプリケーションの出力を <name> に変更し、録音タブで、アプリケーションの入力を "<name> のモニター" に変更します。オーディオは、1 つのアプリケーションから別のアプリケーションに出力されるようになりました。
In Pulseaudio Volume Control (pavucontrol), under the "Playback" tab, change the output of an application to <name>, and in the recording tab change the input of an application to "Monitor of <name>". Audio will now be outputted from one application into the other.
 
   
 
==PulseAudio と JACK==
 
==PulseAudio と JACK==
467行目: 586行目:
 
まずは {{Pkg|cadence}} と {{Pkg|pulseaudio-jack}} をインストールしてください。インストールして起動したら、ウィンドウ右下の JACK ブリッジ設定を探してください。ALSA の音声ブリッジを ALSA -> PulseAudio -> JACK と設定して PulseAudio のブリッジを有効にしてください。{{ic|pavucontrol}} で Jack sink の全ての出力デバイスと Jack input の全ての入力デバイスをミュートにしてください。Force Restart ボタンを使って JACK を起動して、問題なく起動すれば PulseAudio プログラムは JACK に出力するようになっているはずです。
 
まずは {{Pkg|cadence}} と {{Pkg|pulseaudio-jack}} をインストールしてください。インストールして起動したら、ウィンドウ右下の JACK ブリッジ設定を探してください。ALSA の音声ブリッジを ALSA -> PulseAudio -> JACK と設定して PulseAudio のブリッジを有効にしてください。{{ic|pavucontrol}} で Jack sink の全ての出力デバイスと Jack input の全ての入力デバイスをミュートにしてください。Force Restart ボタンを使って JACK を起動して、問題なく起動すれば PulseAudio プログラムは JACK に出力するようになっているはずです。
   
===sink を手動で設定する方法===
+
=== sink を手動で設定する方法 ===
  +
この設定は jackdbus (D-Bus のサポートを有効にしてコンパイルされた JACK2) でのみ機能します。また、{{Pkg|pulseaudio-jack}} パッケージが必要です。{{ic|/etc/pulse/default.pa}} に以下の行を記述してください:
 
  +
この構成は、JACK と PulseAudio を同時に実行し、相互に出力できるようにする方法を提供します。JACK と PulseAudio の間を橋渡しするシステムの手動構成を使用します。この構成は、スクリプトやコマンドに依存せず、完全に設定に基づいています。
  +
  +
この設定は、jack2 でのみ機能します。この構成を使用するには、{{Pkg|pulseaudio-jack}} パッケージをインストールするだけです。{{ic|/etc/pulse/default.pa}} は、{{Pkg|pulseaudio-jack}} にモジュールが存在する場合、それらをロードするように既に構成されています。確認したい場合は、ファイルを開いて次の行を探します。
 
load-module module-jackdbus-detect ''options''
 
load-module module-jackdbus-detect ''options''
{{ic|''options''}} はモジュールによってサポートされているオプションならなんもかまいません。通常は {{ic|1=channels=2}} です。
+
{{ic|''options''}} は、このモジュールサポートされている任意のオプションであり、通常は {{ic|1=channels=2}} です。
   
[https://github.com/jackaudio/jackaudio.github.com/wiki/JackDbusPackaging Jack-DBUS Packaging] ページより:
+
[https://github.com/jackaudio/jackaudio.github.com/wiki/JackDbusPackaging Jack-DBUS Packaging] ページで説明されています:
   
 
''Server auto-launching is implemented as D-Bus call that auto-activates JACK D-Bus service, in case it is not already started, and starts the JACK server. Correct interaction with PulseAudio is done using a D-Bus based audio card "acquire/release" mechanism. When JACK server starts, it asks this D-Bus service to acquire the audio card and PulseAudio will unconditionally release it. When JACK server stops, it releases the audio card that can be grabbed again by PulseAudio.''
 
''Server auto-launching is implemented as D-Bus call that auto-activates JACK D-Bus service, in case it is not already started, and starts the JACK server. Correct interaction with PulseAudio is done using a D-Bus based audio card "acquire/release" mechanism. When JACK server starts, it asks this D-Bus service to acquire the audio card and PulseAudio will unconditionally release it. When JACK server stops, it releases the audio card that can be grabbed again by PulseAudio.''
   
{{ic|module-jackdbus-detect.so}} は jackdbus が起動・停止したとき動的に module-jack-sink module-jack-source をロードアンロードします。
+
{{ic|module-jackdbus-detect.so}} はjackdbus の開始および停止module-jack-sink および module-jack-source を動的にロードおよびアンロードします。
   
PulseAudio の音鳴らない場合、{{ic|pavucontrol}} で適当なプログラムが再生タブにていことを確認してください。存在しない場合、以下を {{ic|~/.asoundrc}} または {{ic|/etc/asound.conf}} に追加して ALSA を PulseAudio にリダイレクトしてください:
+
PulseAudio サウンド機能しない場合、{{ic|pavucontrol}} を使用して、関連するプログラムが再生タブに表示されるかどうかを確認してください。そうでない場合、{{ic|~/.asoundrc}} または {{ic|/etc/asound.conf}} に以下を追加してALSA を PulseAudio にリダイレクトします。
   
 
pcm.pulse {
 
pcm.pulse {
495行目: 617行目:
 
}
 
}
   
上記の設定上手かない場合、{{ic|pavucontrol}} で再生タブを確認してプログラムがオーディオカード (JACK が制御するため、機能しません) ではなく PulseAudio JACK Sink に出力するようになっている確認してくださまた、JACK のグラフで PulseAudio JACK Source がシステムオーディオ出力に接続されていることを確認してください。
+
それもうまかない場合、再生タブの {{ic|pavucontrol}} でチェックして、関連するプログラムがオーディオカードではなく PulseAudio JACK Sink に出力ていることを確認します(これは JACK がコントロールしているので、うまくいかないでしょう)また、JACK のグラフでPulseAudio JACK Source がシステムオーディオ出力に接続されていることを確認してください。
  +
  +
=== シェルスクリプトを使う方法 ===
   
  +
この方法では、JACK と PulseAudio を同時に出力できます。JACK sink と PulseAudio の動作の側面を管理するために、QJackCTL によって自動的に実行されるシェルスクリプトに主に依存しています。
===シェルスクリプトを使う方法===
 
This method allows JACK and PulseAudio to output at the same time. It mostly relies on shell scripts that are automatically run by QJackCTL to manage aspects of how the JACK sinks and PulseAudio behave.
 
   
  +
PulseAudio を強制終了すると、PulseAudio を使用するすべてのアプリケーションがクラッシュし、オーディオの再生が中断される可能性があるため、PulseAudio を強制終了することはお勧めできません。
The basic idea is that killing PulseAudio is a bad idea because it may crash any apps using PulseAudio and disrupt any audio playing.
 
   
  +
この設定の流れは次のとおりです。
The flow of how this setup works:
 
 
 
# PulseAudio releases the sound card
+
# PulseAudio がサウンドカードを解放する
  +
# JACK はサウンドカードを掴んで起動します。
# JACK grabs sound card and starts up
 
# script redirects PulseAudio to JACK
+
# スクリプトは PulseAudio JACK にリダイレクトします。
# manually send PulseAudio apps to JACK output (pavucontrol may come in helpful for this)
+
# 手動で PulseAudio のアプリを JACK の出力に送る(pavucontrol がこのために役に立つかもしれません)
  +
# JACK プログラムを使う
# use JACK programs etc
 
  +
# スクリプトによって、PulseAudio を JACK にリダイレクトするのを止める。
# via script, stop redirecting PulseAudio to JACK
 
  +
# JACK を停止し、サウンドカードを解放する
# stop JACK and release sound card
 
  +
# PulseAudio はサウンドカードを掴み、そこに直接オーディオをリルートします。
# PulseAudio grabs sound card and reroutes audio to it directly
 
   
  +
QJackCTL を使用して、次のスクリプトを設定します。
With QJackCTL, set up these scripts:
 
   
{{ic|pulse-jack-pre-start.sh}} set it up as the execute script on startup script
+
{{ic|pulse-jack-pre-start.sh}} 起動実行スクリプトとして設定します
 
#!/bin/bash
 
#!/bin/bash
 
pacmd suspend true
 
pacmd suspend true
   
{{ic|pulse-jack-post-start.sh}} set this one up as execute script after startup
+
{{ic|pulse-jack-post-start.sh}} このスクリプトを起動後に実行するように設定します
 
#!/bin/bash
 
#!/bin/bash
 
pactl load-module module-jack-sink channels=2
 
pactl load-module module-jack-sink channels=2
526行目: 649行目:
 
pacmd set-default-source jack_in
 
pacmd set-default-source jack_in
   
{{ic|pulse-jack-pre-stop.sh}} "execute script on shutdown"
+
{{ic|pulse-jack-pre-stop.sh}} "シャットダウン時にスクリプトを実行"
 
#!/bin/bash
 
#!/bin/bash
 
SINKID=$(pactl list | grep -B 1 "Name: module-jack-sink" | grep Module | sed 's/[^0-9]//g')
 
SINKID=$(pactl list | grep -B 1 "Name: module-jack-sink" | grep Module | sed 's/[^0-9]//g')
534行目: 657行目:
 
sleep 5
 
sleep 5
   
{{ic|pulse-jack-post-stop.sh}} "execute script after shutdown"
+
{{ic|pulse-jack-post-stop.sh}} "シャットダウン時にスクリプトを実行"
 
#!/bin/bash
 
#!/bin/bash
 
pacmd suspend false
 
pacmd suspend false
   
===PulseAudio を終了する方法===
+
=== PulseAudio を終了する方法 ===
  +
This method relies on shell scripts to automatically kill PulseAudio when JACK is started, and automatically restart it when JACK is stopped. This will result in lower CPU usage than having both running, but can cause errors in already running PulseAudio application and does not allow simultaneous output of both.
 
  +
このメソッドは、シェルスクリプトに依存して、JACK の開始時に PulseAudio を自動的に強制終了し、JACK の停止時に自動的に再起動します。これにより、両方を実行するよりも CPU 使用率が低くなりますが、既に実行中の PulseAudio アプリケーションでエラーが発生する可能性があり、両方の同時出力は許可されません。
 
 
  +
上記の設定を使用して、QjackCtl を使用して起動時とシャットダウン時にスクリプトを実行し、PulseAudio をロード/アンロードします。 ユーザーがこれを行う理由の 1 つは、上記の変更によって PulseAudio の自動ハードウェア検出モジュールが無効になるためです。この特定の設定は、PulseAudio を JACK で排他的に使用するためのものですが、スクリプトを変更して、代替の JACK 設定をアンロードおよびロードすることはできますが、プログラムが PulseAudio を使用している間に PulseAudio を強制終了および開始すると、問題が発生する可能性があります。
Using the settings listed above, use QjackCtl to execute a script upon startup and shutdown to load/unload PulseAudio. Part of the reason users may wish to do this is that the above changes disable PulseAudio's automatic hardware detection modules. This particular setup is for using PulseAudio in an exclusive fashion with JACK, though the scripts could be modified to unload and load an alternate non-JACK setup, but killing and starting PulseAudio while programs might be using it would become problematic.
 
 
 
  +
{{Note|次の例の padevchooser は非推奨です。pasystray に置き換えられます}}
{{Note|padevchooser in the following example is deprecated. It is replaced by pasystray}}
 
 
 
  +
次の例は、PulseAudio をデーモン化し、{{ic|jack_startup}} と呼ばれる ''padevchooser'' プログラム (オプション、AUR からビルドする必要があります) をロードする起動スクリプトとして使用および必要に応じて変更できます。
The following example could be used and modified as necessary as a startup script that daemonizes PulseAudio and loads the ''padevchooser'' program (optional, needs to be built from AUR) called {{ic|jack_startup}}:
 
 
#!/bin/bash
 
#!/bin/bash
 
#Load PulseAudio and PulseAudio Device Chooser
 
#Load PulseAudio and PulseAudio Device Chooser
 
pulseaudio -D
 
pulseaudio -D
 
padevchooser&
 
padevchooser&
  +
 
as well as a shutdown script to kill PulseAudio and the Pulse Audio Device Chooser, as another example called {{ic|jack_shutdown}} also in the home directory:
+
同様に、PulseAudio Pulse Audio Device Chooser を強制終了するためのシャットダウンスクリプトもホームディレクトリにある {{ic|jack_shutdown}} と呼ばれる別の例です。
 
#!/bin/bash
 
#!/bin/bash
 
#Kill PulseAudio and PulseAudio Device Chooser
 
#Kill PulseAudio and PulseAudio Device Chooser
557行目: 681行目:
 
killall padevchooser
 
killall padevchooser
   
  +
両方のスクリプトを [[ヘルプ:読み方#実行可能属性の付与|実行可能]] にする必要があります。
Both scripts need to be made executable:
 
chmod +x jack_startup jack_shutdown
 
   
then with QjackCtl loaded, click on the ''Setup'' button and then the ''Options'' tab and tick both "Execute Script after Startup:" And "Execute Script on Shutdown:" and put either use the ... button or type the path to the scripts (assuming the scripts are in the home directory) {{ic|~/jack_startup}} and {{ic|~/jack_shutdown}} making sure to save the changes.
+
そして、QjackCtl をロードした状態で、''Setup'' ボタンをクリックし、''Options'' タブをクリックして、"Execute Script after Startup:" "Execute Script on Shutdown:" の両方をチェックし、 ... ボタンを使うかスクリプトへのパス (ホームディレクトリにあると仮定) {{ic|~/jack_startup}} {{ic|~/jack_shutdown}} に入力して、変更を確実に保存してください。
  +
  +
== PulseAudio による JACK の問題 ==
  +
  +
=== JACK を起動すると、Firefox や Chrome などのアプリケーションの動画や音声が止まる ===
  +
  +
Firefox/Chrome/etc は JACK シンクの代わりに PulseAudio サウンドカードシンクを使用しています。{{ic|pavucontrol}} を開いて、''Playback'' タブで、すべてのオーディオストリームを "Built-in Audio Analog Stereo" のようなものから "Jack sink (PulseAudio JACK Sink)" のようなものへ切り替えてみてください。
  +
  +
=== JACK を起動すると、PulseAudio の音が歪む ===
  +
  +
QjackCtl で ''Setup'' をクリックし、''Settings'' タブの ''Parameters'' サブタブで、"Realtime" のチェックをはずします。さらに、Sample Rate, Frames/Period と Period/Buffer を調整するとよいでしょう。オーディオ制作ではやはり最小限のレイテンシーが欲しいので、右下のレイテンシーを調べてみてください。また、Sample Rate はオーディオインターフェイスでサポートされているレートの1つに合わせるべきです。({{ic|cat /proc/asound/cardN/codec#M}} で{{ic|rates}} を探すと、複数出てきます。)
  +
  +
== PulseAudio と OSS ==
   
==PulseAudio と OSS==
 
 
{{ic|/etc/pulse/default.pa}} に以下を追加してください:
 
{{ic|/etc/pulse/default.pa}} に以下を追加してください:
 
load-module module-oss
 
load-module module-oss
568行目: 702行目:
 
PulseAudio を再起動して、OSS デバイスの sink と source が定義されていることを確認してください。
 
PulseAudio を再起動して、OSS デバイスの sink と source が定義されていることを確認してください。
   
==chroot から PulseAudio==
+
== chroot から PulseAudio ==
  +
Since a chroot sets up an alternative root for the running/jailing of applications, PulseAudio must be installed within the chroot itself ({{ic|pacman -S pulseaudio}} within the chroot environment).
 
  +
chroot はアプリケーションの実行/監禁のための代替ルートをセットアップするため、PulseAudio は chroot 環境自体の中で [[PulseAudio#インストール|インストール]] する必要があります。
   
  +
PulseAudioは、特定のサーバに接続するように設定されていない場合(これは {{ic|/etc/pulse/client.conf}} や PULSE_SERVER 環境変数、あるいは module-x11-publish によるローカル X11 プロパティへの公開によって可能)、ローカルの pulse server に接続しようとしますが、失敗すると新しい pulse server が生成されます。各 pulse server は {{ic|/var/lib/dbus}} の machine-id 値に基づいた一意の ID を持っています。chroot されたアプリケーションが pulse server にアクセスできるようにするには、以下のディレクトリを chroot 内にマウントする必要があります:-
PulseAudio, if not set up to connect to any specific server (this can be done in {{ic|/etc/pulse/client.conf}}, through the PULSE_SERVER environment variable, or through publishing to the local X11 properties using module-x11-publish), will attempt to connect to the local pulse server, failing which it will spawn a new pulse server. Each pulse server has a unique ID based on the machine-id value in {{ic|/var/lib/dbus}}. To allow for chrooted apps to access the pulse server, the following directories must be mounted within the chroot:-
 
 
/run
 
/run
 
/var/lib/dbus
 
/var/lib/dbus
577行目: 712行目:
 
~/config/.pulse
 
~/config/.pulse
   
  +
{{ic|/dev/shm}} も、効率と優れたパフォーマンスのためにマウントする必要があります。通常、/home をマウントすると、{{ic|~/.pulse}} フォルダーの共有も許可されることに注意してください。
{{ic|/dev/shm}} should also be mounted for efficiency and good performance. Note that mounting /home would normally also allow sharing of the {{ic|~/.pulse}} folder.
 
   
PulseAudio は XDG_RUNTIME_DIR でソケットのパスを選択します。[[sudo]] を使って通常ユーザーとして chroot する場合は注意してください ([[Sudo#環境変数]]を参照)
+
PulseAudio は XDG_RUNTIME_DIR でソケットのパスを選択します。[[sudo]] を使って通常ユーザーとして chroot する場合は注意してください ([[Sudo#環境変数]] を参照)
   
  +
== sinks の再マッピング ==
For specific direction on accomplishing the appropriate mounts, please refer to the wiki on installing a bundled 32-bit system, especially the [[64ビット環境に32ビット環境をインストール#32ビットアプリケーションから64ビットの PulseAudio にアクセス|additional section]] specific to PulseAudio.
 
   
  +
[https://www.freedesktop.org/wiki/Software/PulseAudio/Documentation/User/Modules/#module-remap-sink module-remap-sink] モジュールは、一意の sink として識別される仮想 sink を作成します。しかし、仮想ストリームによってマスター sink に接続されています。そうすることで、マスター sink のチャネルが再生にどのように使用されるかを再マッピングする機能があります。
==PulseAudio サーバーの自動生成を無効化==
 
Some users may prefer to manually start the PulseAudio server before running certain programs and then stop the PulseAudio server when they are finished. A simple way to accomplish this is to edit {{ic|~/.config/pulse/client.conf}} or {{ic|/etc/pulse/client.conf}} and change {{ic|1=autospawn = yes}} to {{ic|1=autospawn=no}}. Make sure the line is uncommented as well.
 
{{hc|~/.config/pulse/client.conf #or /etc/pulse/client.conf|<nowiki>
 
autospawn=no
 
</nowiki>}}
 
Now you can manually start the pulseaudio server with
 
$ pulseaudio --start
 
and stop it with
 
$ pulseaudio --kill
 
   
  +
=== 選択したオーディオソースの再マッピング ===
This setting is also respected by the default pulseaudio dektop session startup script {{ic|start-pulseaudio-x11}} which is executed from {{ic|/etc/xdg/autostart/pulseaudio.desktop}}.
 
   
  +
当然、仮想 sink には独自のモニターがあり、仮想 sink を使用してアプリケーションをキャプチャするだけのソースとして使用できます。''sink_name'' は {{ic|pacmd list-sinks}} の ''name'' フィールドを見ることで決定できます。他のモジュールと同様に、{{ic|/etc/pulse/default.pa}} から、または {{ic|pacmd}} を使用して呼び出すことができます。
==pulseaudio デーモンの無効化==
 
pulseaudio デーモンを完全に無効にして起動しないようにしたい場合、設定ファイル ({{ic|~/.config/pulse/client.conf}} または {{ic|/etc/pulse/client.conf}}) に {{ic|1=daemon-binary=/bin/true}} を追加してください:
 
{{hc|~/.config/pulse/client.conf|2=daemon-binary=/bin/true}}
 
   
  +
$ pacmd load-module module-remap-sink sink_name=secondary master=''sink_name''
==ステレオからモノにリマップ==
 
  +
Remap a stereo input-sink to a mono sink by creating a virtual sink. It would be useful if you only have one speaker. Add to {{ic|/etc/pulse/default.pa}}:
 
  +
たとえば、他のシステムサウンドを含めずにプログラムの出力を録音するには、次のようにします。
  +
* コマンドを実行し、モジュールをロードします。
  +
* pavucontrol を使用して、''Playback'' タブで、目的のプログラムの出力デバイスをリマッピングに変更します。音声が含まれるべき他のチャンネルについても同様に行います。
  +
* レコードチャンネルを起動します。
  +
* pavucontrol の ''Recording'' タブで、レコードチャンネルの入力をリマッピングの''Monitor of''オプションに変更します。
  +
  +
=== ステレオをモノラルに再マッピング ===
  +
  +
仮想 sink を作成して、ステレオ入力 sink をモノ sink に再マッピングします。スピーカーが1つしかない場合に便利です。{{ic|/etc/pulse/default.pa}} に追加:
   
 
load-module module-remap-sink master=alsa_output.pci-0000_00_1f.5.analog-stereo sink_name=mono sink_properties="device.description='Mono'" channels=2 channel_map=mono,mono
 
load-module module-remap-sink master=alsa_output.pci-0000_00_1f.5.analog-stereo sink_name=mono sink_properties="device.description='Mono'" channels=2 channel_map=mono,mono
608行目: 742行目:
 
(replace alsa_output.pci-0000_00_1f.5.analog-stereo in the sound card name shown from {{ic|pacmd list-sinks}})
 
(replace alsa_output.pci-0000_00_1f.5.analog-stereo in the sound card name shown from {{ic|pacmd list-sinks}})
   
  +
仮想モノ sink とリアルステレオ sink の間でプレーヤーを切り替えます。
Switch player between virtual mono sink and real stereo sink.
 
   
==左/チャンネの交換==
+
=== またはをモノラに再マッピング ===
左と右のチャンネルが入れ替わる「リバースステレオ」と同じ設定です。
 
   
  +
オーディオストリームの左チャンネルと右チャンネルに異なるコンテンツがある場合に特に便利です。たとえば、バイリンガルオーディオを使用した日本のテレビ放送などです。
First, identify the card you want its channels swapped:
 
  +
  +
# For Japanese bilingual TV
  +
load-module module-remap-sink sink_name=Left-to-Mono sink_properties="device.description='Left to Mono (5.1 AC3 on ALC892 Digital)'" master=alsa_output.pci-0000_00_1b.0.iec958-ac3-surround-51 channels=2 master_channel_map=mono,mono channel_map=front-left,rear-left
  +
load-module module-remap-sink sink_name=Right-to-Mono sink_properties="device.description='Right to Mono (5.1 AC3 on ALC892 Digital)'" master=alsa_output.pci-0000_00_1b.0.iec958-ac3-surround-51 channels=2 master_channel_map=mono,mono channel_map=front-right,rear-right
  +
  +
{{ic|alsa_output.pci-0000_00_1b.0.iec958-ac3-surround-51}} (ALC892 Digital の 5.1 AC3) を独自のカード ({{ic|pacmd list-sinks}}) に置き換えます。
  +
  +
{{Note|
  +
* ''master_channel_map'' は再マッピング先の出力のリストです。
  +
* ''channel_map'' は再マッピングされる入力のリストです。
  +
* ステレオカードは多くのチャンネルを指定する必要はありません、例えば {{ic|1=channels=1 master_channel_map=mono channel_map=right}} です。}}
  +
  +
=== ブロードキャストソフトウェアの再マッピング ===
  +
  +
アプリケーションからサウンドをキャプチャしたくない場合は、再マッピング sink を作成する必要があります。
  +
  +
### Create Remap sink
  +
load-module module-remap-sink sink_name=Remap_sink master=SINK_NAME channels=2 remix=no
  +
set-default-sink Remap_sink
  +
  +
{{Note|1={{ic|SINK_NAME}} をマスター sink {{ic|pacmd list-sinks}} の実際の名前に置き換えます。}}
  +
  +
次に、PulseAudio デーモンを再起動します。
  +
  +
$ pulseaudio -k
  +
$ pulseaudio --start
  +
  +
{{ic|Remap_sink}} をブロードキャストソフトウェアのデフォルトの音源として設定する必要があります。
  +
  +
{{Note|1=環境変数 {{ic|1=PULSE_SINK=SINK_NAME}} をアプリケーション、キャプチャする必要のないサウンドに使用します。}}
  +
  +
=== 左(または右)の入力をステレオ用にモノラルに再マッピング ===
  +
  +
入力オーディオが 1 つのチャネルにのみ存在する場合があります (たとえば、デフォルトでステレオ入力として構成されている 2 チャネルオーディオインターフェイスでモノラル XLR マイクを使用する場合) {{ic|module-remap-source}} を使用すると、左チャンネルをモノラルソースに再マッピングして使用することができます。
  +
  +
load-module module-remap-source master=alsa_input.usb-BEHRINGER_UMC204HD_192k-00.analog-stereo channels=1 master_channel_map=front-left channel_map=mono
  +
  +
{{Note|
  +
* {{ic|alsa_input.usb-BEHRINGER_UMC204HD_192k-00.analog-stereo}} をソースの実名に置き換える {{ic|pacmd list-sources}}
  +
* 変数 {{ic|master_channel_map}} の {{ic|front-left}} をモノラルソースとするチャンネルで置き換えます。
  +
}}
  +
  +
== 左右のチャンネルを入れ替える ==
  +
  +
これは、左右のチャンネルを入れ替える "逆ステレオ" と同じです。
  +
  +
まず、チャンネルを入れ替えたいカードを特定します。
 
$ cat /proc/asound/cards
 
$ cat /proc/asound/cards
  +
使用するデバイスの名前文字列を使用します ([Intel] などの角括弧内の文字列)
and use the name string for the device you wish to use (the one in square brackets, e.g. [Intel]).
 
   
Edit {{ic|/etc/pulse/default.pa}} and comment out module-hal-detect and module-detect lines.
+
{{ic|/etc/pulse/default.pa}} を編集し、module-hal-detect および module-detect 行をコメントアウトします。
   
  +
"#load-module module-alsa-sink" で始まるコメントアウトされた行を検索し、コメントを外して次のように変更します。
Search for the commented-out line that starts "#load-module module-alsa-sink", uncomment it and change it to
 
   
load-module module-alsa-sink device=hw:[device name] channel_map=right,left
+
load-module module-alsa-sink device=hw:"device_name" channel_map=right,left
  +
pulseaudio デーモンを再起動します
Restart the pulseaudio deamon by running
 
 
pulseaudio -k; pulseaudio -D
 
pulseaudio -k; pulseaudio -D
   
[https://www.freedesktop.org/wiki/Software/PulseAudio/FAQ/#index34h3 Pulseaudio FAQ: How can I reverse my left and right speaker channels?]
+
こちらも参照 [https://www.freedesktop.org/wiki/Software/PulseAudio/FAQ/#index34h3 Pulseaudio FAQ: How can I reverse my left and right speaker channels?]
   
===default.pa 使===
+
=== default.pa 使===
  +
別の方法でチャンネルを入れ替えることもできます [https://superuser.com/a/144252/161008]:
 
  +
[https://superuser.com/a/144252] では、チャンネルを交換する別の方法が提案されています。
   
 
{{hc|~/.config/pulse/default.pa|2=
 
{{hc|~/.config/pulse/default.pa|2=
639行目: 820行目:
 
}}
 
}}
   
== PulseAudio ALSA のダムパイプする ==
+
== ソースsink に直接パイプする ==
  +
Some people do not want to run PulseAudio all the time for various reasons. This example will turn the full fledged audio server into an unobstrusive dumb pipe to ALSA devices that automatically starts '''and''' stops itself when done, allowing applications that requires PulseAudio to fully function while not touching any ALSA setting nor setting itself as the default ALSA device.
 
  +
トラブルシューティングのためにスピーカーでマイクを再生したい場合や、キャプチャカードのキャプチャされたオーディオを聞きたい場合など、入力を出力に複製したい場合があります。''pactl'' を使用して動的に設定する方法は次のとおりです。
  +
  +
$ pactl load-module module-loopback source=''input_source'' sink=''output_source''
  +
  +
このコマンドはモジュールの ID を出力するので、後で次のようにパイピングを停止できます。
  +
  +
$ pactl unload-module ''id''
  +
  +
ID が分からない場合は、{{ic|pactl list modules short}} から取得できます。
  +
  +
== S/PDIF からのデジタル入力をキャプチャし、(ほぼ) リアルタイムなアナログ出力で再生 ==
  +
  +
場合によっては、PCM または AC3 でエンコードされた S/PDIF 信号を出力するデジタル サウンドソース (スマート TV など) があり、Linux ボックスをこの信号からアナログ可聴信号へのコンバーターとして使用したい場合があります。課題は、デジタルソースとアナログ出力の間に可聴遅延がないようにすることです (スマート TV の例では、オーディオ/ビデオの同期が失われる可能性があります)
  +
  +
そのために {{AUR|audio_async_loopback-git}} ツールを使用できます。
  +
  +
使い方は S/PDIF ケーブルをサウンドカードのデジタル '''入力''' に接続して、次のコマンドを発行するだけです。
  +
  +
$ audio_async_loopback $my-digital-input-device $latency-in-microseconds
  +
  +
例えば:
  +
  +
$ audio_async_loopback alsa_input.pci-0000_04_00.0.iec958-stereo 12500
  +
  +
デジタルデバイス名を確認するには、次のコマンドを使用します:
  +
  +
$ pacmd list-sources |grep 'name:'
  +
  +
通常、デジタル入力には iec958 substring が含まれます。それでも不明な場合は、コマンドから grep の部分を削除し、フィールドを確認します。
  +
  +
properties:
  +
device.description
  +
  +
''マイクロ秒のレイテンシー'' は、ハードウェアの速度に大きく依存するため、試行錯誤で決定する必要があります。このパラメータを省略し、audio_async_loopback が自動的にレイテンシーを決定するようにすることもできます。クリックやクラックが聞こえる場合は、値を大きくしてください。音はクリアだが、オーディオが同期していない、または遅れている場合は、値を下げます。パッケージをビルドする前に {{ic|config.h}} で異なるバッファの微調整をすることもできますが、これは必要ないはずです。
  +
  +
著者はまた、このツールが正しく機能するために、入力ボリュームを 100% に設定し (お気に入りの pulseaudio ミキサーで行うことができます)、pulseaudio を 48kHz のサンプリングレートで動作するように設定することをお勧めします。
  +
  +
サンプリングレートを設定するには、/etc/pulse/daemon.conf を編集して次の行を変更します。
  +
  +
default-sample-rate = 44100
  +
  +
から:
  +
  +
default-sample-rate = 48000
  +
  +
変更を適用するには、{{ic|pulseaudio.service}} を [[ヘルプ:読み方#systemd ユニットのコントロール|再起動]] します。
  +
  +
== ALSA への最小限の邪魔にならない単純なパイプとしての PulseAudio ==
  +
  +
様々な理由で PulseAudio を常時稼働させたくないという人もいるでしょう。この例では、本格的なオーディオサーバーを ALSA デバイスへの控えめなパイプに変えて、それが終わったら自動的に起動 '''して''' 停止します。
   
  +
この構成は、ネイティブ PA クライアントが必要なときにデーモンを自動生成するように指示し、デーモンはすべてのクライアントが切断されるとすぐに自動終了するように構成されます。デーモン自体は、設定済みの {{ic|pcm.!default}} ALSA デバイスのみを使用する単純で単純な静的構成を使用します。ALSA のデフォルトの置き換え、ミキサーレベルでの再生、録音/再生以外の何ものでもありません。また、{{Pkg|pulseaudio-alsa}} が '''インストールされていない''' ことを確認してください。標準の ALSA クライアントはデフォルトで pulse に設定されません。{{Pkg|pulseaudio-alsa}} には設定ファイル {{ic|/etc/asound.conf}} のみが含まれているため、依存関係としてインストールされている場合は、{{ic|/etc/asound.conf のすべての内容をコメントするだけで済みます。}} {{ic|alsamixer}} は、他の ALSA クライアントと同様に適切に機能します。また、Xine、Gstreamer、Phonon などの一般的なフレームワークが ALSA を使用するように構成されていることを確認してください。デフォルトでは、PulseAudio がインストールされていることを検出すると、ALSA の前にそれを使用しようとします。
This configuration tells native PA clients to autospawn the daemon when they need it, then the daemon is configured to autoexit as soon as all clients have disconnected. The daemon itself uses a plain simple static configuration that uses your configured {{ic|pcm.!default}} ALSA devices and nothing more. No replacement of ALSA's default, no playing with mixer levels, nothing but record/playback. Also make sure {{Pkg|pulseaudio-alsa}} is '''not''' installed so standard ALSA clients don't default to pulse. {{ic|alsamixer}} functions properly as well as any other ALSA clients. Also make sure common frameworks like Xine, Gstreamer and Phonon are configured to use ALSA: by default if they detect PulseAudio is installed they will try to use it before ALSA.
 
   
 
{{hc|/etc/pulse/daemon.conf|<nowiki>
 
{{hc|/etc/pulse/daemon.conf|<nowiki>
687行目: 918行目:
 
</nowiki>}}
 
</nowiki>}}
   
== スピーカーとヘッド両方とも接続しソフトウェア切り替える ==
+
== スピーカーとヘッドフォ両方接続し、オンザフライでソフトウェア切り替える ==
   
  +
設計上、Pulseaudio は、ヘッドフォンが接続されている場合に Line Out を自動的にオフにし、代わりにヘッドフォンスライダーを使用します。この動作は {{ic|alsamixer}} で確認できます。必要なのは、ヘッドフォンとライン出力のスライダーを別々に同時に動作させることです。これは、Realtek のジャックを再マッピングして、たとえば、ヘッドフォン用にリア グリーン、スピーカー用にブルーにする場合に非常に便利です ({{Pkg|alsa-tools}} の {{ic|hdajackretask}} を使用します)
By design, Pulseaudio automatically turns off Line Out when headphones are plugged in and uses Headphone slider instead. You can observe this behavior in {{ic|alsamixer}}. What we want is to have Headphone and Line Out sliders working separately and at the same time. This is extremely useful if you want to remap Realtek's jacks to have, say, Rear Green for headphones and Blue for speakers (with the help of {{ic|hdajackretask}} from {{Pkg|alsa-tools}}).
 
  +
{{ic|hdajackretask}} から {{Pkg|alsa-tools}})
   
  +
これを実現するには、Pulseaudio ミキサーの構成を直接編集する必要があります。
To achieve this, you should directly edit Pulseaudio mixer's configuration.
 
   
  +
1. pulseaudio にヘッドフォンが常に接続されていることを伝えます。以下を編集:
1. We tell pulseaudio that headphones are always plugged in. Edit:
 
   
 
{{ic|/usr/share/pulseaudio/alsa-mixer/paths/analog-output-lineout.conf}}
 
{{ic|/usr/share/pulseaudio/alsa-mixer/paths/analog-output-lineout.conf}}
   
  +
以下を検索します:
Find:
 
 
{{bc|<nowiki>
 
{{bc|<nowiki>
 
[Jack Headphone]
 
[Jack Headphone]
704行目: 936行目:
 
</nowiki>}}
 
</nowiki>}}
   
Change {{ic|no}} to {{ic|yes}}
+
{{ic|no}} {{ic|yes}} に変更します
   
  +
2. デフォルトでは、Line Out のボリュームはマスターによってのみ制御され、Line Out スライダー自体では制御されません。Line Out と Master をマージします。
2. By default, Line Out's volume controlled only by Master, and not by Line Out slider itself. We want to merge Line Out with Master.
 
   
  +
このスニペットをファイルの末尾に追加します。
Add this snippet to the end of the file:
 
   
 
{{bc|<nowiki>
 
{{bc|<nowiki>
716行目: 948行目:
 
</nowiki>}}
 
</nowiki>}}
   
  +
3. ヘッドフォンを使用するときは、Line Out を完全に遮断する必要があります。以下を編集:
3. We need to completely cut off Line Out when we use headphones. Edit:
 
   
 
{{ic|/usr/share/pulseaudio/alsa-mixer/paths/analog-output-headphones.conf}}
 
{{ic|/usr/share/pulseaudio/alsa-mixer/paths/analog-output-headphones.conf}}
   
  +
このスニペットをファイルの末尾に追加します。:
Add this snippet to the end of the file:
 
   
 
{{bc|<nowiki>
 
{{bc|<nowiki>
728行目: 960行目:
 
</nowiki>}}
 
</nowiki>}}
   
  +
{{Note|一部のシステムでは、{{ic|[Element Line Out]}} の代わりに {{ic|[Element Front]}} を使用する必要がある場合があります。}}
4. Like Pulseaudio, Alsa itself cuts off speakers when headphones are plugged in. Open {{ic|alsamixer}} (in case of Realtek HDA {{ic|alsamixer -c0}}) and change {{ic|Auto-Mute mode}} to {{ic|disabled}}.
 
   
  +
4. Pulseaudio と同様に、ヘッドフォンが接続されている場合、Alsa 自体がスピーカーをオフにします。{{ic|alsamixer}} を開き (Realtek HDA {{ic|alsamixer -c0}} の場合)、{{ic|Auto-Mute mode}} を {{ic|disabled}} に変更します。
5. Restart Pulseaudio
 
  +
  +
5. Pulseaudio を再起動
   
 
{{bc|<nowiki>
 
{{bc|<nowiki>
737行目: 971行目:
 
</nowiki>}}
 
</nowiki>}}
   
  +
これで、pulseaudio の同じ sink に 2 つの別々のポートができました。それらは互いにミュートするので、ヘッドフォンに切り替えるとラインアウトがミュートされ、その逆も同様です。
Now you have two separate ports on the same sink in pulseaudio. They mute each other, so you can switch to headphones and this will mute Line Out, and vice versa.
 
  +
ポートを切り替えるには、Gnome または Plasma サウンドミキサーを使用するか、適切なデスクトップ拡張機能をインストールします。
To switch between ports you can use Gnome or Plasma sound mixer, or install appropriate desktop extension.
 
   
== 複数のユーザーが同時に PulseAudio を使えるようにする ==
+
== 複数のユーザーが PulseAudio デーモン共有できるようにする ==
   
  +
通常、各システムユーザーは PulseAudio の独自のインスタンスを実行し、インスタンスには、それを実行しているユーザーのみがアクセスできます。これは、他のユーザーが音声通話などの潜在的に機密性の高いオーディオチャネルにアクセスできないようにするためのセキュリティ対策です。ただし、アプリケーションを別のユーザーとして実行して分離することが望ましい場合もあります。たとえば、Web ブラウザーを別のユーザーとして実行したい場合がありますが、プライマリユーザーアカウントを使用している間はブラウザーから音声を聞くことができます。もう 1 つの用途は、複数のシステムユーザー間で Bluetooth ヘッドセットを共有したい場合などです。
ときにはデスクトップのメインユーザーとは別のユーザーを使ってソフトウェアを分離したいという場合があります。しかしながら、PulseAudio はデフォルトでは別のユーザーからの接続を拒否します。PulseAudio の UNIX ソケットを作成することで、メインユーザーで動作している PulseAudio デーモンに他のユーザーから接続することができるようになります。
 
   
  +
これは、UNIX ソケットを作成して、他のユーザーがプライマリユーザーの PulseAudio デーモンにアクセスできるようにすることで実現できます。このセットアップでは、プライマリユーザーアカウントが PulseAudio デーモンを実行し、他のユーザーアカウントがそれに接続して共有します。以下では、環境変数 `XDG_CONFIG_HOME` がデフォルトの場所 `~/.config` を指していると仮定していることに注意してください。そうでない場合は、以下の例の `~/.config/` を正しいパスに置き換えてください。
まず、{{ic|/etc/pulse/default.pa}} または {{ic|~/.config/pulse/default.pa}} を編集して unix ソケットのディレクティブを追加してください:
 
  +
  +
=== プライマリユーザーの設定 ===
  +
  +
プライマリユーザーは、次のディレクティブを {{ic|/home/<プライマリユーザー>/.config/pulse/default.pa}} に追加して、UNIX ソケットを作成し、他のユーザーからの接続を受け入れる必要があります。
   
 
{{hc|1=~/.config/pulse/default.pa|2=load-module module-native-protocol-unix auth-anonymous=1 socket=/tmp/pulse-socket}}
 
{{hc|1=~/.config/pulse/default.pa|2=load-module module-native-protocol-unix auth-anonymous=1 socket=/tmp/pulse-socket}}
   
  +
これにより、システム上の '''すべての''' ユーザーがプライマリユーザーの PulseAudio サーバーにアクセスできるため、すべての音声データにアクセスできることに注意してください。より安全な解決策は、共有オーディオ用のカスタムユーザーグループを作成し、ソケットをそれで制限することです。たとえば、グループ "sharepulse" 内のユーザーのみがソケットにアクセスできるようにするには、行を次のように変更します。
そして、作成した UNIX ソケットを別のユーザーから使うように PulseAudio をクライアントとして設定します:
 
   
{{hc|/home/''secondaryuser''/.config/pulse/client.conf|2=default-server = unix:/tmp/pulse-socket}}
+
{{hc|1=~/.config/pulse/default.pa|2=load-module module-native-protocol-unix auth-group=sharepulse socket=/tmp/pulse-socket}}
  +
  +
行を追加したら、プライマリユーザーのアカウントで PulseAudio デーモンを開始します。
  +
  +
=== セカンダリーユーザーの設定 ===
  +
  +
セカンダリユーザーは、次の行を {{ic|/home/<セカンダローユーザー>/.config/pulse/client.conf}} に追加する必要があります。
  +
  +
{{hc|1=~/.config/pulse/client.conf|2=default-server = unix:/tmp/pulse-socket}}
  +
  +
ここで、''/tmp/pulse-socket'' は、上記のプライマリユーザーの ''default.pa'' ファイルで設定された UNIX ソケットへのパスです。プライマリユーザーがソケットを特定のシステムグループに制限している場合は、セカンダリユーザーを追加する必要があります。ログインしているユーザーがグループに追加された場合、ユーザーがログアウトして再度ログインするまで有効になりません。
  +
  +
セカンダリユーザは、プライマリユーザの PulseAudio デーモン cookie ({{ic|/home/<プライマリユーザー>/.config/pulse/cookie}}) を、自分の設定ディレクトリの {{ic|/home/<セカンダリーユーザー>/.config/pulse/cookie}} にコピーする必要があります。あるいは、プライマリユーザが意図したシステムユーザがアクセスできる場所 (例えば ''/tmp/sharepulse/pa_cookie'') に cookie をコピーし、セカンダリユーザはクライアント設定ファイルに以下の行を追加してアクセスすることが可能です。
  +
  +
{{hc|1=~/.config/pulse/client.conf|2=cookie-file = /tmp/sharepulse/pa_cookie}}
  +
  +
これで、セカンダリユーザーはプライマリユーザーの PulseAudio デーモンに完全にアクセスできるようになります、さらに多くのユーザーにアクセス権を付与するには、各ユーザーアカウントでセカンダリ ユーザーのセットアップを繰り返すだけです。
  +
  +
=== 代替セットアップ ===
  +
  +
共有 PulseAudio デーモンを確実に実行するプライマリユーザーがいない場合、次のスクリプトをグループ (この例では ''sharepulse'') 内のすべてのユーザーが使用して、共有サーバーが既に実行されているかどうかを確認し、実行されていない場合は起動できます。
  +
  +
{{hc|1=pulseaudio-shared|2=
  +
<nowiki>#!/usr/bin/bash
  +
set -eu
  +
  +
# The group with access to the shared PulseAudio daemon.
  +
PA_GROUP=sharepulse
  +
  +
# The shared directory.
  +
PA_DIR=/tmp/sharepulse
  +
  +
# Restrict access to users outside of the group.
  +
umask 007
  +
  +
# Create a group-restricted common directory for the socket and cookie if missing.
  +
if [[ ! -e $PA_DIR ]]
  +
then
  +
/usr/bin/mkdir -p -- "$PA_DIR"
  +
/usr/bin/chgrp -- "$PA_GROUP" "$PA_DIR"
  +
/usr/bin/chmod -- g+s "$PA_DIR"
  +
fi
  +
  +
function start_daemon()
  +
{
  +
  +
# Only start the daemon if one is not already running.
  +
if [[ ! -e $PA_DIR/socket ]]
  +
then
  +
echo "Attempting to (re)start the PulseAudio daemon."
  +
  +
# Create a new random common cookie.
  +
/usr/bin/dd if=/dev/urandom of="$PA_DIR/cookie" bs=256 count=1
  +
  +
# Copy it to the configuration directory of the user running the daemon.
  +
/usr/bin/cp -- "$PA_DIR/cookie" "${XDG_CONFIG_HOME:-$HOME/.config}/pulse/cookie"
  +
  +
# Start the daemon.
  +
/usr/bin/pulseaudio "$@" || true
  +
  +
# Kill the daemon if it is not the owner of the socket.
  +
if [[ ! -O $PA_DIR/socket ]]
  +
then
  +
/usr/bin/pulseaudio --check && /usr/bin/pulseaudio -k
  +
fi
  +
fi
  +
}
  +
  +
# Restart the daemon when necessary.
  +
while true
  +
do
  +
# Wait for the socket to be deleted when a running daemon is killed. If the
  +
# socket does not exist then this will be skipped.
  +
inotifywait -e delete_self "$PA_DIR/socket" || true
  +
start_daemon
  +
done
  +
</nowiki>}}
  +
  +
各ユーザーは、PulseAudio 設定ファイルに次の行を追加して、共有ソケットと cookie を使用するようにデーモンとクライアントを設定する必要があります。
  +
  +
{{hc|1=~/.config/pulse/default.pa|2=
  +
load-module module-native-protocol-unix auth-group=sharepulse socket=/tmp/sharepulse/socket}}
  +
  +
{{hc|1=~/.config/pulse/client.conf|2=
  +
default-server = unix:/tmp/sharepulse/socket
  +
cookie-file = /tmp/sharepulse/cookie}}
  +
  +
''pulseaudio-shared'' は、必要に応じてデーモンを開始するために、(たとえば、Bash プロファイルまたはデスクトップ環境の自動開始ファイルを介して) ログインするときに各ユーザーが実行する必要があります。スクリプトに渡されるすべての引数は、PulseAudio デーモンに渡されます。共有デーモンが停止すると、''pulseaudio-shared'' は現在のユーザーとして自動的に再起動し、他のすべてのユーザーは新しいデーモンに自動的に再接続する必要があります。
  +
  +
=== トラブルシューティング ===
  +
  +
==== TTY 切り替え時に音が出ない ====
  +
  +
異なる TTY またはデスクトップ環境 ('''<ctrl>+<alt>+Fx''') でユーザーを切り替えるときにサウンドが停止する場合、TTY セッションが選択されていないときにユーザーがサウンドハードウェアにアクセスできない可能性があります。これは、ユーザーを ''audio'' グループに追加することで修正できます: [[ユーザーとグループ#systemd 以前のグループ]]
  +
  +
== 追加のオーディオをマイクのオーディオにミキシングする ==
  +
  +
null sink とループバックのセットアップを使用して、任意のアプリケーションのオーディオ出力をマイクのオーディオにミックスできます。たとえば、ボイス チャット アプリケーションで効果音や音楽を再生できます。
  +
  +
ここで提案されている設定では、効果音を再生しながら、[https://www.freedesktop.org/wiki/Software/PulseAudio/Documentation/User/Modules/#module-echo-cancel PulseAudio エコーキャンセル] します。マイクへのフィードバックからの影響を抑える効果。
  +
  +
=== pulse-autoconf による PulseAudio 管理 ===
  +
  +
2020 年 8 月の時点で {{AUR|pulse-autoconf}} があります。これは、''EchoCancellationWithSourcesMix'' プリセットでこのセットアップをサポートし、PulseAudio サーバーの変更に動的に反応するなど、さらなる利点をもたらす PulseAudio サーバーの動的構成デーモンです。たとえば、ヘッドセットまたは Web カメラが接続されているか、接続されていない場合などです。
  +
  +
{{AUR|pulse-autoconf}} がユースケースでうまくいかない場合は、手動の方法を読んでください。
  +
  +
=== PulseAudio の設定 ===
  +
  +
シンボル体系: {{ic|(Application)}}, {{ic|<nowiki>{Audio source}</nowiki>}}, {{ic|[Audio sink]}}, {{ic|<nowiki>{m} = Monitor of audio sink</nowiki>}}, {{ic|<nowiki>{}* = Fallback (default) source</nowiki>}}, {{ic|<nowiki>[]* = Fallback (default) sink</nowiki>}}
  +
  +
{Microphone}
  +
||
  +
{src_ec} -----------------> [sink_mix]{m}=={src_main}* -----> (Voice chat)
  +
Loopback ^ |
  +
| Loopback |
  +
| v
  +
(Soundboard) ---------> [sink_fx]{m} -----------------------> [sink_main]*
  +
Loopback ||
  +
[Speakers]
  +
; {src_ec}, [sink_main]
  +
: マイクとスピーカーのエコーキャンセレーション "clones"
  +
; [sink_fx]
  +
: 効果音が再生される仮想 sink
  +
; [sink_mix]
  +
: マイクと効果音をミックスした仮想 sink
  +
; {src_main}
  +
: モニターソースからの録音を許可しないアプリケーションを回避するための "Monitor of sink_mix" の再マップ
  +
  +
=== アプリケーション設定 ===
  +
  +
効果音を提供するアプリケーションは、
  +
* "sink_fx" への出力
  +
  +
ボイスチャットを含む他のすべてのアプリケーションは、以下の条件を満たす必要があります。
  +
* src_main" から音声を録音します。
  +
* "sink_main" に出力すること。
  +
従って、これらのデバイスはデフォルトとして設定されます。どのアプリケーションがどの オーディオソース/sink を使用するかの制御は、通常、グラフィカルな PulseAudio コントロールパネル {{ic|pavucontrol}} で行うことができます。
  +
  +
一部のアプリケーションでは、{{ic|pavucontrol}} でソースまたはシンクを変更しても効果がありません。この場合、通常、アプリケーションのオーディオ設定でソースまたは sink を選択できます。
  +
  +
アプリケーションは、'''実際の''' マイクやスピーカーから録音したり、スピーカーに出力したりしてはいけません。
  +
  +
ボイスチャットアプリケーションによって提供されるエコーキャンセレーションまたはその他のオーディオ処理は無効にする必要があります。PulseAudio はマイクでも既にこれを行っています。
  +
  +
=== セットアップ手順 ===
  +
  +
# マイクとヘッドフォンを接続し、PulseAudio がそれらの使用に正しく設定されていることを 確認します。例えば {{ic|pavucontrol}} の "Configuration" タブで確認します。
  +
# ''初回のみ:''
  +
## 以下のテンプレートスクリプトを任意の実行ファイルに保存してください。
  +
## マイクとヘッドフォンの名前をそれぞれ {{ic|<nowiki>pactl list short sources | grep -v ".monitor"</nowiki>}} と {{ic|pactl list short sinks}} で検索してください。
  +
## スクリプトの中で、"microphone" と "speakers" の値を、あなたのマイク/ヘッドフォンの名前に置き換えます。
  +
# スクリプトの実行
  +
# ボイスチャットアプリケーションを起動し、"src_main" から音声を録音、"sink_main" に音声を出力するようにする。
  +
# サウンドエフェクトアプリケーションを実行し、"sink_fx" に再生させる。
  +
  +
効果音を再生できるアプリケーションについては、{{AUR|castersoundboard-git}} が非常にうまく機能することがわかっています。
  +
ただし、PulseAudio を再起動するときに、閉じてから再度開く必要があります。
  +
  +
=== 破棄する ===
  +
  +
スクリプトが実行中の PulseAudio サーバーに加えた変更は永続的ではなく、PulseAudio が終了すると失われます。
  +
  +
カスタム構成を破棄するには、{{ic|pactl exit}} などを使用して PulseAudio を再起動します。(PulseAudio はソケットでアクティブ化され、オンデマンドで自動的に開始されます。)
  +
  +
=== テンプレートスクリプト ===
  +
  +
#!/bin/bash
  +
  +
microphone="alsa_input.pci-0000_00_1b.0.analog-stereo"
  +
speakers="alsa_output.pci-0000_00_1b.0.analog-stereo"
  +
  +
echo "Setting up echo cancellation"
  +
pactl load-module module-echo-cancel use_master_format=1 aec_method=webrtc \
  +
aec_args="analog_gain_control=0\\ digital_gain_control=1\\ experimental_agc=1\\ noise_suppression=1\\ voice_detection=1\\ extended_filter=1" \
  +
source_master="$microphone" source_name=src_ec source_properties=device.description=src_ec \
  +
sink_master="$speakers" sink_name=sink_main sink_properties=device.description=sink_main
  +
  +
echo "Creating virtual output devices"
  +
pactl load-module module-null-sink sink_name=sink_fx sink_properties=device.description=sink_fx
  +
pactl load-module module-null-sink sink_name=sink_mix sink_properties=device.description=sink_mix
  +
  +
echo "Creating remaps"
  +
pactl load-module module-remap-source master=sink_mix.monitor \
  +
source_name=src_main source_properties="device.description=src_main"
  +
  +
echo "Setting default devices"
  +
pactl set-default-source src_main
  +
pactl set-default-sink sink_main
  +
  +
echo "Creating loopbacks"
  +
pactl load-module module-loopback latency_msec=60 adjust_time=6 source=src_ec sink=sink_mix
  +
pactl load-module module-loopback latency_msec=60 adjust_time=6 source=sink_fx.monitor sink=sink_mix
  +
pactl load-module module-loopback latency_msec=60 adjust_time=6 source=sink_fx.monitor sink=sink_main
  +
  +
このスクリプトは https://askubuntu.com/a/915064 に触発されたものです。より詳細な情報については、その投稿の著者の [https://github.com/toadjaune/pulseaudio-config pulseaudio-config GitHub リポジトリ] も参照してください。
  +
  +
{{ic|module-remap-source}} を使用して、ソースが https://unix.stackexchange.com/a/608482 から取得されるため、モニターを受け入れないアプリケーションを回避します。
  +
  +
== 1 つのオーディオチャンネルで位相を反転させる ==
  +
  +
これは、スピーカーの 1 つが間違った極性で配線されている場合に補正するのに役立ちます。これが必要かどうかをテストするには、[https://www.audiocheck.net/audiotests_polaritycheck.php] を参照してください。
  +
  +
[https://askubuntu.com/a/194345 LADSPA Assigning a LADSPA filter to a single audio channel] より一般的な例から適応。
  +
  +
{{Pkg|swh-plugins}} が必要です。
  +
  +
#!/bin/bash
  +
master=alsa_output.pci-0000_07_00.0.analog-stereo
  +
pacmd load-module module-ladspa-sink sink_name=ladspa_out sink_master=$master plugin=inv_1429 label=inv
  +
pacmd load-module module-remap-sink sink_name=remapR master=ladspa_out channels=1 master_channel_map=front-right channel_map=front-right
  +
pacmd load-module module-remap-sink sink_name=remapL master=$master channels=1 master_channel_map=front-left channel_map=front-left
  +
pacmd load-module module-combine-sink sink_name=invert sink_properties=device.description='"Invert\ phase"' slaves=remapL,remapR channels=2
  +
  +
== デバイスの名前変更 ==
  +
  +
サウンド デバイスには、デフォルトで紛らわしい名前が割り当てられていることがあります。''CM106 Like Sound Device'' のような名前はあまり説明的ではありません。
  +
これは簡単に修正でき、Pulseaudio のソースと sink の両方で機能します。
  +
  +
最も簡単な方法は、次の行を {{ic|/etc/pulse/default.pa}} ファイルの末尾に追加することです。
  +
  +
ソース名を更新するには:
  +
  +
update-source-proplist <DEVICE_NAME> device.description="<NEW_NAME>"
  +
  +
sink 名を更新するには:
  +
  +
update-sink-proplist <DEVICE_NAME> device.description="<NEW_NAME>"
  +
  +
デバイス名が、sources の場合は {{ic|pacmd list-sources {{!}} grep name:}} Command、sink の場合は {{ic|pacmd list-sinks {{!}} grep name:}} コマンドで照会することができます。
  +
  +
この設定は、ユーザーごとに保持することもでき、次のように {{ic|~/.config/pulse/default.pa}} に書き込むことができます。
  +
  +
#!/usr/bin/pulseaudio -nF
  +
  +
## Include defaults
  +
.include /etc/pulse/default.pa
  +
  +
## Rename devices
  +
update-source-proplist <DEVICE_NAME> device.description="<NEW_NAME>"
   
  +
デフォルトの Pulseaudio の設定に含める必要があります。そうしないと、デーモンが起動しません。
PulseAudio デーモンを再起動すると、メインユーザーの PulseAudio デーモンを使って他のユーザーから音声を流すことができるようになります。
 

2023年2月9日 (木) 18:38時点における最新版

関連記事

目次

ユーザー設定ファイルの作成

システム全体の設定ファイルは /etc/pulse の下にありますが、ユーザー設定ファイルは $XDG_CONFIG_HOME/pulse の下にあり、デフォルトは ~/.config/pulse です。ユーザーの設定ファイルを変更する以下の例では、最初にファイルを作成する必要がある場合があります。これは、/etc/pulse の下にあるシステム ファイルをユーザーの構成ディレクトリにコピーするか、構文 .include/etc/pulse/name システム全体のデフォルトが変更されたときにユーザーがファイルを更新する必要がないため、単純な変更の場合は後者が推奨されます。

ユーザークライアント設定ファイルの例

~/.config/pulse/client.conf
.include /etc/pulse/client.conf
# User's directives go here.

この構文は、default.padaemon.conf、および system.pa に対して機能しますが、後者がユーザー設定ファイルとして意味をなさない場合でも同様です。

ヒント: クリップボードからコピーした可能性のあるカード名などの文字列から末尾の空白を必ず削除してください。

Sink alsa_output.pci-0000_03_00.0.analog-stereo does not exist. こういうエラーは存在しません、このような空白を間接的に示す場合があります。

デフォルトの入力ソースを設定

利用可能な入力ソースの一覧を表示するには:

$ pacmd list-sources | grep -e 'index:' -e device.string -e 'name:'
  index: 0
    name: <input>
      device.string = "hw:2"
* index: 1
    name: <oss_input.dsp>
      device.string = "/dev/dsp"
  index: 2
    name: <alsa_output.pci-0000_04_01.0.analog-stereo.monitor>

インデックスの前の * は現在のデフォルト入力を示します。

システム全体のデフォルトとして設定するには、使用する入力ソースを /etc/pulse/default.pa に追加してください:

/etc/pulse/default.pa
...
set-default-source alsa_output.pci-0000_04_01.0.analog-stereo.monitor
...

一時的に使用するには:

$ pacmd "set-default-source alsa_output.pci-0000_04_01.0.analog-stereo.monitor"
ヒント: デフォルトのソースは、コマンド内で @DEFAULT_SOURCE@ として参照できます。たとえば: $ pactl set-source-mute @DEFAULT_SOURCE@ toggle

デフォルトの出力ソースを設定

index の前に * が付いている新しいソースの名前を確認:

$ pacmd list-sinks | grep -e 'name:' -e 'index:'
* index: 0
	name: <alsa_output.pci-0000_04_01.0.analog-stereo>
  index: 1
	name: <combined>

システム全体のデフォルトとして設定するには、以下を /etc/pulse/default.pa に追加してください:

/etc/pulse/default.pa
...
set-default-sink alsa_output.pci-0000_04_01.0.analog-stereo
...

設定したら変更を有効にするためにログアウト/ログインまたは PulseAudio を手動で再起動してください。

ノート:
  • デフォルトに設定されている sink には、インデックスの前に * 印が付きます。
  • sink の番号付けは永続的ではないため、default.pa ファイル内ではすべての sink を名前で識別する必要があります。
  • 実行時に素早く識別したい場合 (音量の制御など)、sink 名の代わりに sink index を使用することができます:
    $ pactl set-sink-volume 0 +3%
    $ pactl set-sink-volume 0 -3%
    $ pactl set-sink-mute 0 toggle
    
  • 通常の音量 (100%) を不必要に上書きしないようにするには、サウンドを管理するための別のユーティリティを使用する方がよいでしょう。詳細については フォーラムスレッド を参照してください。
ヒント: デフォルトの sink は @DEFAULT_SINK@ で指定することができます。たとえば: $ pactl set-sink-volume @DEFAULT_SINK@ +5%

デフォルトの出力 sink プロファイルを設定する

PulseAudio は、開始時に目的のプロファイルをロードしない場合があります (同じカード上の独立したアナログおよびデジタル出力 を持つためのプロファイルなど) デフォルトのプロファイルを変更するには、次を default.pa に追加します。

/etc/pulse/default.pa
...
set-card-profile <symbolic-name> <profilename>
ノート:

<symbolic-name> の代わりに <cardindex> を使用することもできますが、<symbolic-name> を使用すると、正しいデバイスを確実に参照できます。<cardindex> は動的で、新しいデバイスが接続されると変化します。

pacmd list-cards を実行して <symbolic-name> を見つけます。

$ pacmd list-cards
3 card(s) available.
    index: 0
	name: <alsa_card.pci-0000_01_00.1>
	driver: <module-alsa-card.c>
	owner module: 6
        (...)

    index: 1
	name: <alsa_card.usb-Sony_Interactive_Entertainment_Wireless_Controller-00>
	driver: <module-alsa-card.c>
	owner module: 7
        (...)
				
    index: 2
	name: <alsa_card.pci-0000_00_14.2>
	driver: <module-alsa-card.c>
	owner module: 8
	(...)

この場合、インデックス番号 2 のデバイスを使用したいので、<symbolic-name>alsa_card.pci-0000_00_14.2 にする必要があります。

<profilename> を見つけるには、目的のプロファイルを手動で設定してから pacmd list-cards :

$ pacmd list-cards | grep 'active profile'
        active profile: <off>
	active profile: <off>
	active profile: <output:analog-stereo+output:iec958-stereo+input:analog-stereo>

この場合、default.pa を次のように変更する必要があります。

/etc/pulse/default.pa
...
 set-card-profile alsa_card.pci-0000_00_14.2 output:analog-stereo+output:iec958-stereo+input:analog-stereo

pactl set-card-profile <symbolic-name> <profilename> を実行して、構成をテストできます。

同じカード上の独立したアナログおよびデジタル出力

サウンドカードには、アナログ出力とデジタル (iec958) 出力の両方がある場合があります。Pulseaudio は、デフォルトでは複合プロファイルを生成しません。デジタルまたはアナログ プロファイルのいずれかを選択できます。

両方の出力を利用できるようにする最も簡単な方法は、組み合わせたプロファイルをデフォルトのプロファイル設定ファイルの最後に追加することです。

/usr/share/pulseaudio/alsa-mixer/profile-sets/default.conf
...

# Profile must be a '+' separated list of relevant mappings configured above
[Profile output:analog-stereo+output:iec958-stereo+input:analog-stereo]
# Human readable description
description = Analog and digital stereo output and analog stereo intput
output-mappings = analog-stereo iec958-stereo
input-mappings = analog-stereo

このようにして、定義済みのプロファイルが使用可能なプロファイルのリストの最後に追加されます。

これは機能しますが、pulseaudio には自動生成されたプロファイルにフォールバックするという厄介な癖があるため、最終的にカードを組み合わせたプロファイルに戻す必要がある場合があります。これを克服する最善の方法は、auto-profiles を無効にしてカスタムの設定を作成することです。 default.confcustom-profile.conf にコピーし、必要に応じて編集します (この例はステレオ出力/入力用です)

/usr/share/pulseaudio/alsa-mixer/profile-sets/custom-profile.conf

[General]
auto-profiles = no # disable  profile auto-generation
# Leave only relevant mappings:
[Mapping analog-stereo]
device-strings = front:%f
channel-map = left,right
paths-output = analog-output analog-output-lineout analog-output-speaker analog-output-headphones analog-output-headphones-2
paths-input = analog-input-front-mic analog-input-rear-mic analog-input-internal-mic analog-input-dock-mic analog-input analog-input-mic analog-input-linein analog-input-aux analog-input-video analog-input-tvtuner analog-input-fm analog-input-mic-line analog-input-headphone-mic analog-input-headset-mic
priority = 15

[Mapping iec958-stereo]
device-strings = iec958:%f
channel-map = left,right
paths-input = iec958-stereo-input
paths-output = iec958-stereo-output
priority = 5

[Profile output:analog-stereo+output:iec958-stereo+input:analog-stereo]
description = Analog and digital stereo output and analog stereo intput
output-mappings = analog-stereo iec958-stereo
input-mappings = analog-stereo
skip-probe=yes # since you know what your sound card has, there is no need for checking which sinks are available

カスタムプロファイルが作成されたので、それを使用するよう pulseaudio に指示する必要があります。これは、udev ルール を定義することで実行できます。

まず、サウンド カードに関する関連情報を取得します。

$ pactl list cards

Card #0
        Name: alsa_card.pci-0000_00_1b.0
--- snip ----
        Properties:
--- snip ---
                device.vendor.id = "8086" # This is a 'vendor' attribute for udev rule
                device.product.id = "1c20" # This is a 'device' attribute for udev rule

次に、設定ファイルを作成します。

/usr/lib/udev/rules.d/91-pulseaudio-custom.rules

SUBSYSTEM!="sound", GOTO="pulseaudio_end"
ACTION!="change", GOTO="pulseaudio_end"
KERNEL!="card*", GOTO="pulseaudio_end"

SUBSYSTEMS=="pci", ATTRS{vendor}=="0x8086", ATTRS{device}=="0x1c20", ENV{PULSE_PROFILE_SET}="custom-profile.conf"

LABEL="pulseaudio_end"

ここで、udev にサウンドサブシステム udevadm trigger -ssound をリロードするように指示し (root ユーザーとして)、pulseaudio を再起動します。サウンドカードは、定義されたプロファイルのみを使用し、アナログ出力とデジタル出力の両方を使用できるようになります。

HDMIとアナログの同時出力

PulseAudio では、複数のソースへの同時出力が可能です。この例では、HDMI を使用するように構成されたアプリケーションと、アナログを使用するように構成されたアプリケーションがあっても。複数のアプリケーションが同時に音声を受信できます。(aplayalsa-utils パッケージに含まれています。)

$ aplay -l
**** List of PLAYBACK Hardware Devices ****
card 0: Intel [HDA Intel], device 0: ALC889A Analog [ALC889A Analog]
  Subdevices: 0/1
  Subdevice #0: subdevice #0
card 0: Intel [HDA Intel], device 1: ALC889A Digital [ALC889A Digital]
  Subdevices: 1/1
  Subdevice #0: subdevice #0
card 0: Intel [HDA Intel], device 3: HDMI 0 [HDMI 0]
  Subdevices: 0/1
  Subdevice #0: subdevice #0

または pacmd コマンドを使用して:

$ pacmd list-sinks  | grep -e 'name:'  -e 'alsa.device ' -e 'alsa.subdevice '
	name: <alsa_output.pci-0000_00_1b.0.analog-stereo>
		alsa.subdevice = "0"
		alsa.device = "0"

このような構成の鍵は、pavucontrol で 構成 > 内部オーディオ の下で選択されているものが、デフォルトのデバイスであることを理解することです。pavucontrol > Configuration をロードし、HDMI をプロファイルとして選択します。

アナログ デバイスをセカンダリ ソースとしてセットアップするには、他のモジュールがロードされる前に、最初に /etc/pulse/default.pa 構成に次を追加します。

### Load analog device
load-module module-alsa-sink device=hw:0,0
load-module module-combine-sink sink_name=combined
set-default-sink combined

PulseAudio を再起動し、pavucontrol を実行して、出力デバイス タブを選択します。次の 3 つの設定が表示されます。

  1. Internal Audio Digital Stereo (HDMI)
  2. Internal Audio
  3. Simultaneous output to Internal Audio Digital Stereo (HDMI), Internal Audio

MPlayer、VLC、mpd などの PulseAudio を使用するプログラムを起動し、"再生" タブに切り替えます。実行中のプログラムから 3 つのソースのいずれかをドロップダウンリストから選択します。

このテーマのバリエーションについては このスレッド[1] も参照してください。]

遅延補正付きのモジュールループバックを使用した代替ソリューション

上記の例が、たとえばエコーや遅延のために機能しない場合は、次の構成を試すことができます。

この場合、module-combine-sink を使用すると、HDMI-Audio はアナログより 65ms 遅れています。

/etc/pulse/default.pa
[...]
load-module module-alsa-sink device=hw:0,0 sink_name=analog sink_properties=device.description=analog
load-module module-alsa-sink device=hw:0,1 sink_name=digital sink_properties=device.description=digital
load-module module-alsa-sink device=hw:0,3 sink_name=hdmi sink_properties=device.description=hdmi
load-module module-loopback sink=analog latency_msec=65
[...]
set-default-sink hdmi

HDMI 出力の設定

ftp://download.nvidia.com/XFree86/gpu-hdmi-audio-document/gpu-hdmi-audio.html#_issues_in_pulseaudio に書かれているように、 HDMI オーディオをサポートする特定のグラフィック カードを使用している場合、PulseAudio はオーディオを受信できません。これは、デバイスの最初の HDMI 出力のみを選択する PulseAudio のバグが原因です。回避策としては、ALSA の aplay ユーティリティ (alsa-utils 内) を使用して、どの HDMI 出力が機能しているかを最初に見つけることです。

NVIDIA 製のカードで主に発生しますが、フォーラムスレッド に書かれているように他のカードでも発生することがあります。NVIDIA のカードをケーススタディとして取り上げますが、他のカードでも同じように解決することができます。

HDMI 出力の確認

利用可能なカードを表示して出力を確認してください:

# aplay -l

出力例:

**** List of PLAYBACK Hardware Devices ****
card 0: NVidia [HDA NVidia], device 0: ALC1200 Analog [ALC1200 Analog]
  Subdevices: 1/1
  Subdevice #0: subdevice #0
card 0: NVidia [HDA NVidia], device 3: ALC1200 Digital [ALC1200 Digital]
  Subdevices: 1/1
  Subdevice #0: subdevice #0
card 1: NVidia_1 [HDA NVidia], device 3: HDMI 0 [HDMI 0]
  Subdevices: 1/1
  Subdevice #0: subdevice #0
card 1: NVidia_1 [HDA NVidia], device 7: HDMI 0 [HDMI 0]
  Subdevices: 0/1
  Subdevice #0: subdevice #0
card 1: NVidia_1 [HDA NVidia], device 8: HDMI 0 [HDMI 0]
  Subdevices: 1/1
  Subdevice #0: subdevice #0
card 1: NVidia_1 [HDA NVidia], device 9: HDMI 0 [HDMI 0]
  Subdevices: 1/1
  Subdevice #0: subdevice #0

HDMI ポートが NVIDIA カードに配線されているが、aplay が NVIDIA オーディオ カードを検出しない場合は、NVIDIA/トラブルシューティング#HDMI で音が出ない に従ってください。

適切なカードでテスト

検出されたカードとデバイスのリストができたので、ユーザーはどれが TV/モニターに出力されているかをテストする必要があります。 たとえば、上記のリストからカード 1、デバイス 3 をテストするには:

# aplay -D plughw:1,3 /usr/share/sounds/alsa/Front_Right.wav

1 は前のセクションで確認した card の値、同じく 3 は device に置き換えてください。音がでない場合、別の device で試してみてください。

PulseAudio を手動で設定して Nvidia HDMI を検出

動作している HDMI デバイスを特定したら、/etc/pulse/default.pa を編集することで、PulseAudio にそのデバイスを強制的に使用させることができます。

# load-module module-alsa-sink device=hw:1,7

ここで、1 はカード、7 は前のセクションで動作することが判明したデバイスです。

pulse audio を再起動します

$ pulseaudio -k
$ pulseaudio --start

サウンド設定マネージャーを開き、ハードウェア タブで、グラフィックスカードの HDMI オーディオが "Digital Stereo (HDMI) Output" に設定されていることを確認します (参考として、私のグラフィックスカードオーディオは "GF100 High Definition Audio Controller" と呼ばれます)

次に、出力タブを開きます。 これで、グラフィックカード用の 2 つの HDMI 出力があるはずです。それらのいずれかを選択し、プログラムを使用してオーディオを再生して、どれが機能するかをテストします。たとえば、VLC を使用してムービーを再生し、それが機能しない場合は別のものを選択します。

オーディオを自動的に HDMI に切り替えます

HDMI ケーブルが接続されている場合に、目的のオーディオプロファイルに切り替えるスクリプトを作成します。

/usr/local/bin/hdmi_sound_toggle.sh
#!/bin/bash

export PATH=/usr/bin

USER_NAME=$(who | awk -v vt=tty$(fgconsole) '$0 ~ vt {print $1}')
USER_ID=$(id -u "$USER_NAME")
CARD_PATH="/sys/class/drm/card0/"
AUDIO_OUTPUT="analog-surround-40"
PULSE_SERVER="unix:/run/user/"$USER_ID"/pulse/native"

for OUTPUT in $(cd "$CARD_PATH" && echo card*); do
  OUT_STATUS=$(<"$CARD_PATH"/"$OUTPUT"/status)
  if [[ $OUT_STATUS == connected ]]
  then
    echo $OUTPUT connected
    case "$OUTPUT" in
      "card0-HDMI-A-1")
        AUDIO_OUTPUT="hdmi-stereo" # Digital Stereo (HDMI 1)
     ;;
      "card0-HDMI-A-2")
        AUDIO_OUTPUT="hdmi-stereo-extra1" # Digital Stereo (HDMI 2)
     ;;
    esac
  fi
done
echo selecting output $AUDIO_OUTPUT
sudo -u "$USER_NAME" pactl --server "$PULSE_SERVER" set-card-profile 0 output:$AUDIO_OUTPUT+input:analog-stereo

スクリプトを 実行可能 にします。

udev ルールを作成して、HDMI のステータスが変化したときにこのスクリプトを実行します。

/etc/udev/rules.d/99-hdmi_sound.rules
KERNEL=="card0", SUBSYSTEM=="drm", ACTION=="change", RUN+="/usr/local/bin/hdmi_sound_toggle.sh"

変更を有効にするには、udev ルールを再読み込みすることを忘れないでください。

udevadm control --reload-rules

再起動が必要になる場合があります。

サラウンドサウンドシステム

大抵の人はサラウンド対応のサウンドカードを持っていても、2チャンネルのスピーカーしか持っていないため、PulseAudio はサラウンド音声の設定をデフォルトとしません。全てのチャンネルを有効にするには、/etc/pulse/daemon.conf を編集して default-sample-channels 行をアンコメント (行頭のセミコロンを削除) して、5.1 チャンネルなら値を 6 に、7.1 チャンネルなら 8 に設定してください:

# Default
default-sample-channels=2
# For 5.1
default-sample-channels=6
# For 7.1
default-sample-channels=8

チャンネルが正しくマッピングされなかったり、pavucontrol で個々のチャンネルのボリュームコントロールが機能しない場合、HDMI とアナログサウンドカードがあるのであれば、以下の行を /etc/pulse/default.pa に追加してみてください:

load-module module-combine channels=6 channel_map=front-left,front-right,rear-left,rear-right,front-center,lfe

上記は 5.1ch での設定例です。

設定を編集したら PulseAudio を再起動してください。

UCM/"HiFi" を無効にする

サラウンドサウンドを PulseAudio で動作させるためのほとんどのガイドでは、カード/HDMI 出力に適切なサラウンド サウンドプロファイルを選択する必要があることが示されています。これは、pavucontrol の "構成" タブを使用して行うことができます。ただし、カードの唯一のプロファイルは "HiFi: Play HiFi quality Music" であり、サラウンドサウンドプロファイルではありません。その後、カードのプロファイルを作成したり、udev ルールを正しく設定したりしようとして、非常に多くの時間を無駄にする可能性があります。どちらも何もしません。

alsa-ucm-conf がインストールされているので、PulseAudio は自分自身のプロファイルを無視して、代わりに ALSA Use Case Manager プロファイルを使おうとしている、というのが実際のところです。 残念ながら、ALSA UCM があなたのカードに有用なプロファイルを持っていない場合、代わりにデフォルトの 2ch "HiFi" になってしまいます。 幸いなことに、PulseAudio プロファイルに切り替えることでこの問題を解決することができます。

これを行う最も簡単な方法は、次のように /etc/pulse/default.pa編集 することです:

load-module module-udev-detect use_ucm=0

pulseaudio.serviceリロード して、ユーザーユニット を 再読み込みしてください。

PulseAudio インストールは UCM を無視し、PulseAudio プロファイルを使用します。上記の手順に従って default-sample-channels を変更した場合、サラウンドサウンドの出力に使用できるサラウンド サウンドプロファイルが含まれます。pavucontrol の構成タブを確認すると、"HiFi" が表示されなくなっていることを確認できます。

フロント/リアの分割

スピーカーを前面のアナログ出力に、ヘッドフォンを背面の出力に接続します。フロント/リアを分割して sink を分離すると便利です。/etc/pulse/default.pa に追加:

load-module module-remap-sink sink_name=speakers sink_properties="device.description='Speakers'" remix=no master=alsa_output.pci-0000_05_00.0.analog-surround-40 channels=2 master_channel_map=front-left,front-right channel_map=front-left,front-right
load-module module-remap-sink sink_name=headphones sink_properties="device.description='Headphones'" remix=no master=alsa_output.pci-0000_05_00.0.analog-surround-40 channels=2 master_channel_map=rear-left,rear-right channel_map=front-left,front-right

alsa_output.pci-0000_05_00.0.analog-surround-40 は 'pacmd list-sinks' で表示されるサウンドカードの名前に置き換えてください。

これで、別々に使用できる sink が 2 つ追加されました。'sink_name' は、その名前の sink が存在しない限り、自由に選択できます。remix パラメーターは、sink 内のチャンネルと一致するようにオーディオをダウン/アップミックスするかどうかを制御します。

ヒント: pulseaudio が master sink not found と表示する場合、リマップの行をコメントアウトしてから、PulseAudio を起動してカードの出力が正しく設定されているか確認してください (例: アナログサラウンド 4.0) もしくは、sink 名の代わりに sink index を使ってみてください。

7.1 を 5.1+2.0 に分割

上記の例と同じように、7.1 構成を 5.1 サラウンドとステレオ出力に分割することもできます。使用しているカードを 7.1 モードに設定してから、以下の行を /etc/pulse/default.pa に追加してください:

load-module module-remap-sink sink_name=Surround sink_properties="device.description='Surround'" remix=no master=alsa_output.pci-0000_00_14.2.analog-surround-71 channels=6 master_channel_map=front-left,front-right,rear-left,rear-right,front-center,lfe channel_map=front-left,front-right,rear-left,rear-right,front-center,lfe
load-module module-remap-sink sink_name=Stereo sink_properties="device.description='Stereo'" remix=no master=alsa_output.pci-0000_00_14.2.analog-surround-71 channels=2 master_channel_map=side-left,side-right channel_map=front-left,front-right

alsa_output.pci-0000_00_14.2 は使用しているサウンドカードの名前に置き換えてください (pacmd list-sinks で確認できます)。上記の設定は 5.1 sink ではフロント/リア/センター+LFE (緑/黒/橙) のジャックを使い stereo sink ではサイドスピーカー (灰) のジャックを使います。stereo sink 用に音声はステレオにダウンミックスされますが、5.1 出力には何も手を加えません。

ヒント: pulseaudio が master sink not found と表示する場合、リマップの行をコメントアウトしてから、PulseAudio を起動してカードの出力がアナログサラウンド 7.1 に設定されているか確認してください。もしくは、sink 名の代わりに sink index を使ってみてください。

LFE リミックスの無効化

デフォルトで、PulseAudio はチャンネル数を default-sample-channels にリミックスし、バージョン 7 から LFE チャンネルもリミックスされます。LFE リミックスを無効化したい場合、以下の行をアンコメントして:

; enable-lfe-remixing = yes

以下のように yes を no に置き換えてください:

enable-lfe-remixing = no

設定したら PulseAudio を再起動してください。

バイノーラルヘッドフォン

ladspa-bs2bAUR にはステレオヘッドホンでサラウンド音声をシミュレートするプラグインが入っています。使用するには、まずヘッドホンを確認:

$ pacmd list-sinks | grep -e 'name:'
name: <alsa_output.pci-0000_00_1b.0.iec958-ac3-surround-51>
name: <alsa_output.pci-0000_00_1b.0.iec958-ac3-surround-51.equalizer>
name: <bluez_sink.00_1F_82_28_93_51>

プラグインをロード (new sink_name is up to you, master=headphone's sink name):

pacmd load-module module-ladspa-sink sink_name=binaural master=bluez_sink.00_1F_82_28_93_51 plugin=bs2b label=bs2b control=700,4.5

pavucontrol を使ってストリームを新しい sink に転送、または:

pactl move-sink-input $INPUTID $BINAURALSINKNAME

ネットワーク経由の PulseAudio

PulseAudio のユニークな機能の 1 つに、LAN 内で確実に PulseAudio デーモンを実行しているサーバーに、TCP を介してクライアントからオーディオをストリーミングする機能があります。クライアントシステムとサーバーシステムの時刻が一致していること (つまり、NTP を使用すること) を確認してください。より詳細なガイドについては、Official PulseAudio Documentation を参照してください。

サーバー (実際にサウンドを出力するコンピューター) で TCP モジュールを有効にし、/etc/pulse/default.pa を編集して追加またはコメント解除します。

load-module module-native-protocol-tcp

または、paprefs GUI アプリケーションを使用できます (root は必要ありません):

 Go to Network Server -> Enable network access to local sound devices

module-native-protocol-tcp がサーバーにロードされていることを確認するには、次を使用します。

pacmd list-modules | grep module-native-protocol-tcp

クライアントとサーバーの両方が同じ Cookie を共有する必要があります。クライアントとサーバーが ~/.config/pulse/cookie にある同じ Cookie ファイルを共有していることを確認してください。サーバーとクライアントが同じものを共有していれば、どちらの Cookie ファイル (サーバーまたはクライアント) を使用してもかまいません。

クライアントから Cookie ファイルをコピーすることが望ましくない場合、匿名クライアントは、サーバー上の module-native-protocol-tcpauth-anonymous を渡すことでサーバーにアクセスできます (これも /etc/pulse/default.pa にあります。):

load-module module-native-protocol-tcp auth-anonymous=1

クライアント IP アドレスに基づいて認証することも可能です。

load-module module-native-protocol-tcp auth-ip-acl=127.0.0.1;192.168.0.0/24

サーバーにアクセスしたいクライアントのサブネットと一致するように LAN IP サブネットを変更します。

サーバーの選択

単一のシェルまたはコマンドの場合、PULSE_SERVER 環境変数 を目的の PulseAudio サーバーのホスト名または IP アドレスに設定できます。

$ env PULSE_SERVER=server_hostname_or_ip mplayer test.mp3

~/.config/pulse/client.conf または /etc/pulse/client.conf を作成または変更して、デフォルトサーバーを永続的に設定することもできます。

default-server = server_hostname_or_ip

Zeroconf でサーバーを選択する

ノート: このセクションは、一部の人にとって信頼できないことが知られています。

リモート PulseAudio サーバーが PulseAudio Device Chooser (pasystray) に表示されるようにするには、適切な zeroconf モジュールをロードし、Avahi デーモン を有効にします。その後、クライアントとサーバーの両方のマシンで、pulseaudio-zeroconf パッケージを インストール して、avahi-daemon.service起動/有効化 します。

サーバーで、load-module module-zeroconf-publish/etc/pulse/default.pa に追加します。クライアントで、load-module module-zeroconf-discover/etc/pulse/default.pa に追加します。適切な sink を選択して、ストリームまたは完全なオーディオ出力をリモート PulseAudio サーバーにリダイレクトします。

クライアントに表示されるリモート同期に問題がある場合は、サーバーで Avahi デーモンを再起動して、利用可能なインターフェイスを再ブロードキャストしてみてください。

グラフィカルな PulseAudio ボリューム コントロール pavucontrol を実行します。"出力デバイス" タブの下に、ローカルおよびリモートの出力デバイスが表示されます。"再生" タブの下の "X" ミュートオーディオボタンの左側に、出力デバイスの名前を含むボックスが表示されます。このボックスは "実際はボタン" であり、1 つの出力デバイスが選択された状態で、使用可能な出力デバイスのドロップダウンラジオボタンリストが表示されます。リストから出力デバイスを選択すると、オーディオ ストリームをその出力デバイスに関連付けられた PulseAudio サーバーに切り替えることができます。このコントロールは、実際に使用するまでわかりませんが、リモートのヘッドレス サウンドサーバーでは特に便利です。

同様に、入力デバイス タブの下に、ローカルおよびリモートの入力デバイスが表示されます。録音 タブの下には、"X" ミュートオーディオボタンの左側に、実際にはドロップダウンラジオボタンを表示するボタンである入力デバイスの名前が付いたボックスがあります。利用可能な入力デバイスのリストです。

送信するオーディオストリームに関連付けられたローカルホストまたはリモート ホストで pavucontrol を実行します。たとえば、リモートホストで pavucontrol を実行して、リモートオーディオ出力をローカルホストに転送します。ローカルホストで pavucontrol を実行して、ローカルオーディオ出力をリモートホストに送信します。

同時入力または出力を設定することは別のことです。"monitor" と "module-combine-sink" について検索してください。

ローカルの X クライアントで使用する PulseAudio サーバーを切り替える

X の中からクライアントで使用するサーバーを切り替えるには pax11publish コマンドを使います。例えば、デフォルトのサーバーからホストネーム foo のサーバーに切り替えるには:

$ pax11publish -e -S foo

もしくは、デフォルトのサーバーに戻すには:

$ pax11publish -e -r

上記のコマンドは (上で説明しているのと同じように) PulseAudio サーバーで音声をストリーミングする代わりに、X11 ルートウィンドウの PulseAudio 変数を編集します。それによって PulseAudio のクライアントライブラリが localhost 以外の PulseAudio サーバーに接続するようになります。プログラムはローカルの pulseaudio プロセスに依存しなくなるため、ローカルのプロセスは停止してかまいません。pactl, pacmd, pavucontrol などのプログラムでリモートの PulseAudio サーバーを制御するには適切な PULSE_SERVER 変数/X 変数を指定して実行する必要があります。

切り替えを明らかにするには、Pulse を使用するプログラムを再起動するか、PulseAudio クライアント ライブラリを再初期化する必要があることに注意してください (再生を完全に停止して再起動するだけで十分な場合があります)。この設定を永続的にするには、~/.config/pulse/client.conf または /etc/pulse/client.confdefault-server を編集します。

すべてがうまく行かない時

以下は簡単な修正であり、恒久的な解決策ではありません

サーバー上:

$ paprefs 

'ネットワークアクセス' -> 'ローカルサウンドデバイスへのアクセスを有効にする' に移動します ('Allow discover' と 'Don't require authentication' の両方にもチェックを入れます)

クライアントで:

$ export PULSE_SERVER=server.ip && mplayer test.mp3

native-protocol-tcp の代わりに RTP/UDP を使用する

TCP を介してリアルタイムでデータを送信しようとすると、特に wifi のような損失の多い接続を介して深刻な問題が発生します。これが、RTP over UDP が発明された理由です。信頼性を高め、待ち時間を短縮するために使用できます。

RTP が適切に機能している場合、TCP がパケットの再送信ロジスティクスを調整している間、遅延またはドロップされたパケットは、長い一時停止ではなく、数ミリ秒の無音を作成します。追加のボーナスとして、リモートサーバーが再起動されると、接続が自動的に再確立されます。ただし、サーバーのマスターボリュームをリモートで制御する方法はなくなり、代わりに各クライアント マシンが独自の独立したマスターボリュームを持ちます。

native-protocol-tcp の代わりに RTP を使用するには、pulseaudio クライアントは最初にローカル pulseaudio サーバーに接続する必要があります。このローカルサーバーは、RTP を介してリモート pulseaudio サーバーに接続します。

pulseaudio で RTP を使用するには、リモートサーバーとローカルサーバーに pulseaudio-rtp をインストールします。

リモートの pulseaudio サーバを設定するには、以下を /etc/pulse/default.pa に追加します(pulseaudio を --system モードで実行している場合は /etc/pulse/system.pa に追加します)

load-module module-rtp-recv latency_msec=10 sap_address=0.0.0.0

sap_address=0.0.0.0 は pulseaudio がマルチキャストを使おうとするのを防ぐために重要で、doesn't work at all over wifi[リンク切れ 2022-09-22] がこれにあたります。latency_msec を使って、リモート側の受信バッファサイズを調整します。音声が不安定な場合は、この数値を大きくしてみてください。レイテンシーを重視する場合は、この値を小さくしてください。変更を有効にするには、リモートサーバを再起動します。

ローカル pulseaudio サーバーを構成するには、次を /etc/pulse/default.pa に追加します。

load-module module-null-sink sink_name=rtp sink_properties="device.description='RTP'"
load-module module-rtp-send source=rtp.monitor destination_ip=<remote host>

<リモート ホスト> は、リモート pulseaudio サーバーのホスト名です。

ローカルサーバーを再起動すると、pavucontrol に RTP というラベルの付いた新しい sink が表示されます。特定のクライアントの出力をこれにルーティングするには、再生 タブでそのクライアントを見つけて、そのクライアントを現在のsink(例えば 内蔵オーディオアナログステレオ)から RTP に変更します。すべてのクライアントで RTP シンクをデフォルトで使用するには、/etc/pulse/default.pa にこれを追加し、ローカルの pulseaudio サーバを再起動します。

set-default-sink rtp

自動検出 AirPlay (raop) サーバーのサポートを有効にする

AirPlay サーバーを自動検出して使用するには、pulseaudio-zeroconf がインストールされ、Avahi が実行されていることを確認します (これは自動検出させるためです) pulseaudio-rtp (raop プロトコル用) もインストールします。次に、以下を /etc/puse/default.pa に追加します。

load-module module-raop-discover

pulseaudio.service を再起動すると、デバイスが sink のリストに自動的に表示されます。

この例は julianxhokaxhiu の要点 からの抜粋です。

ALSA モニターのソース

モニター音源 (別名 "What-U-Hear", "Stereo Mix") から録音するには、 pactl list を使って PulseAudio の音源名 (例: alsa_output.pci-0000_00_1b.0.analog-stereo.monitor) を見つけてください。そして、以下のような行を /etc/asound.conf または ~/.asoundrc に追加してください。

pcm.pulse_monitor {
  type pulse
  device alsa_output.pci-0000_00_1b.0.analog-stereo.monitor
}

ctl.pulse_monitor {
  type pulse
  device alsa_output.pci-0000_00_1b.0.analog-stereo.monitor
}

これで、pulse_monitor を録音ソースとして選択できるようになりました。

別の方法として、pavucontrol を使用してこれを行うこともできます。ディスプレイを "すべての入力デバイス" に設定していることを確認してから、録音ソースとして "Monitor of [あなたのサウンドカード]" を選択します。

特定の出力のモニター

たとえば、オーディオを音楽プレーヤーから VOIP アプリケーションにストリーミングするなど、特定の出力を監視することができます。 null 出力デバイスを作成するだけです。

pactl load-module module-null-sink sink_name=<name> sink_properties=device.description=<description>

Pulseaudio ボリューム コントロール (pavucontrol) の "再生" タブで、アプリケーションの出力を <name> に変更し、録音タブで、アプリケーションの入力を "<name> のモニター" に変更します。オーディオは、1 つのアプリケーションから別のアプリケーションに出力されるようになりました。

PulseAudio と JACK

音楽を作曲・編集するときは JACK Audio Connection Kit が人気があり、Linux のオーディオアプリケーションによって広くサポートされています。PulseAudio と同じような機能を提供しますが、特にプロフェッショナルなオーディオ作業環境に特化しています。音楽をモニタリングするときの遅延を少なくして、マルチ I/O を備えたサウンドデバイスの入出力を多彩に制御できます。

KXStudio を使う方法

JACK の開発者 によって公式に推奨されている方法です。

jack2-dbus[リンク切れ: 置換パッケージ: jack2]jack2 パッケージの両方で動作します。

JACK には ALSA と PulseAudio、そして JACK とブリッジする機能がネイティブで備わっています。JACK と PulseAudio を両方動かして同時に出力することが可能であり、設定の編集やターミナルコマンドは必要ありません。

qjackctl を使用している場合、先に進む前にアンインストールすることが推奨されます。

まずは cadencepulseaudio-jack をインストールしてください。インストールして起動したら、ウィンドウ右下の JACK ブリッジ設定を探してください。ALSA の音声ブリッジを ALSA -> PulseAudio -> JACK と設定して PulseAudio のブリッジを有効にしてください。pavucontrol で Jack sink の全ての出力デバイスと Jack input の全ての入力デバイスをミュートにしてください。Force Restart ボタンを使って JACK を起動して、問題なく起動すれば PulseAudio プログラムは JACK に出力するようになっているはずです。

sink を手動で設定する方法

この構成は、JACK と PulseAudio を同時に実行し、相互に出力できるようにする方法を提供します。JACK と PulseAudio の間を橋渡しするシステムの手動構成を使用します。この構成は、スクリプトやコマンドに依存せず、完全に設定に基づいています。

この設定は、jack2 でのみ機能します。この構成を使用するには、pulseaudio-jack パッケージをインストールするだけです。/etc/pulse/default.pa は、pulseaudio-jack にモジュールが存在する場合、それらをロードするように既に構成されています。確認したい場合は、ファイルを開いて次の行を探します。

load-module module-jackdbus-detect options

options は、このモジュールでサポートされている任意のオプションであり、通常は channels=2 です。

Jack-DBUS Packaging ページで説明されています:

Server auto-launching is implemented as D-Bus call that auto-activates JACK D-Bus service, in case it is not already started, and starts the JACK server. Correct interaction with PulseAudio is done using a D-Bus based audio card "acquire/release" mechanism. When JACK server starts, it asks this D-Bus service to acquire the audio card and PulseAudio will unconditionally release it. When JACK server stops, it releases the audio card that can be grabbed again by PulseAudio.

module-jackdbus-detect.so は、jackdbus の開始および停止時に、module-jack-sink および module-jack-source を動的にロードおよびアンロードします。

PulseAudio サウンドが機能しない場合は、pavucontrol を使用して、関連するプログラムが再生タブに表示されるかどうかを確認してください。そうでない場合は、~/.asoundrc または /etc/asound.conf に以下を追加して、ALSA を PulseAudio にリダイレクトします。

pcm.pulse {
    type pulse
}

ctl.pulse {
    type pulse
}

pcm.!default {
    type pulse
}
ctl.!default {
    type pulse
}

それでもうまくいかない場合、再生タブの pavucontrol でチェックして、関連するプログラムがオーディオカードではなく PulseAudio JACK Sink に出力していることを確認します(これは JACK がコントロールしているので、うまくいかないでしょう)また、JACK のグラフで、PulseAudio JACK Source がシステムオーディオ出力に接続されていることを確認してください。

シェルスクリプトを使う方法

この方法では、JACK と PulseAudio を同時に出力できます。JACK sink と PulseAudio の動作の側面を管理するために、QJackCTL によって自動的に実行されるシェルスクリプトに主に依存しています。

PulseAudio を強制終了すると、PulseAudio を使用するすべてのアプリケーションがクラッシュし、オーディオの再生が中断される可能性があるため、PulseAudio を強制終了することはお勧めできません。

この設定の流れは次のとおりです。

  1. PulseAudio がサウンドカードを解放する
  2. JACK はサウンドカードを掴んで起動します。
  3. スクリプトは PulseAudio を JACK にリダイレクトします。
  4. 手動で PulseAudio のアプリを JACK の出力に送る(pavucontrol がこのために役に立つかもしれません)
  5. JACK プログラムを使う
  6. スクリプトによって、PulseAudio を JACK にリダイレクトするのを止める。
  7. JACK を停止し、サウンドカードを解放する
  8. PulseAudio はサウンドカードを掴み、そこに直接オーディオをリルートします。

QJackCTL を使用して、次のスクリプトを設定します。

pulse-jack-pre-start.sh 起動実行スクリプトとして設定します

#!/bin/bash
pacmd suspend true

pulse-jack-post-start.sh このスクリプトを起動後に実行するように設定します

#!/bin/bash
pactl load-module module-jack-sink channels=2
pactl load-module module-jack-source channels=2
pacmd set-default-sink jack_out
pacmd set-default-source jack_in

pulse-jack-pre-stop.sh "シャットダウン時にスクリプトを実行"

#!/bin/bash
SINKID=$(pactl list | grep -B 1 "Name: module-jack-sink" | grep Module | sed 's/[^0-9]//g')
SOURCEID=$(pactl list | grep -B 1 "Name: module-jack-source" | grep Module | sed 's/[^0-9]//g')
pactl unload-module $SINKID
pactl unload-module $SOURCEID
sleep 5

pulse-jack-post-stop.sh "シャットダウン時にスクリプトを実行"

#!/bin/bash
pacmd suspend false

PulseAudio を終了する方法

このメソッドは、シェルスクリプトに依存して、JACK の開始時に PulseAudio を自動的に強制終了し、JACK の停止時に自動的に再起動します。これにより、両方を実行するよりも CPU 使用率が低くなりますが、既に実行中の PulseAudio アプリケーションでエラーが発生する可能性があり、両方の同時出力は許可されません。

上記の設定を使用して、QjackCtl を使用して起動時とシャットダウン時にスクリプトを実行し、PulseAudio をロード/アンロードします。 ユーザーがこれを行う理由の 1 つは、上記の変更によって PulseAudio の自動ハードウェア検出モジュールが無効になるためです。この特定の設定は、PulseAudio を JACK で排他的に使用するためのものですが、スクリプトを変更して、代替の JACK 設定をアンロードおよびロードすることはできますが、プログラムが PulseAudio を使用している間に PulseAudio を強制終了および開始すると、問題が発生する可能性があります。

ノート: 次の例の padevchooser は非推奨です。pasystray に置き換えられます

次の例は、PulseAudio をデーモン化し、jack_startup と呼ばれる padevchooser プログラム (オプション、AUR からビルドする必要があります) をロードする起動スクリプトとして使用および必要に応じて変更できます。

#!/bin/bash	
#Load PulseAudio and PulseAudio Device Chooser
pulseaudio -D
padevchooser&

同様に、PulseAudio と Pulse Audio Device Chooser を強制終了するためのシャットダウンスクリプトもホームディレクトリにある jack_shutdown と呼ばれる別の例です。

#!/bin/bash	
#Kill PulseAudio and PulseAudio Device Chooser		
pulseaudio --kill	
killall padevchooser	

両方のスクリプトを 実行可能 にする必要があります。

そして、QjackCtl をロードした状態で、Setup ボタンをクリックし、Options タブをクリックして、"Execute Script after Startup:" と "Execute Script on Shutdown:" の両方をチェックし、 ... ボタンを使うかスクリプトへのパス (ホームディレクトリにあると仮定) を ~/jack_startup~/jack_shutdown に入力して、変更を確実に保存してください。

PulseAudio による JACK の問題

JACK を起動すると、Firefox や Chrome などのアプリケーションの動画や音声が止まる

Firefox/Chrome/etc は JACK シンクの代わりに PulseAudio サウンドカードシンクを使用しています。pavucontrol を開いて、Playback タブで、すべてのオーディオストリームを "Built-in Audio Analog Stereo" のようなものから "Jack sink (PulseAudio JACK Sink)" のようなものへ切り替えてみてください。

JACK を起動すると、PulseAudio の音が歪む

QjackCtl で Setup をクリックし、Settings タブの Parameters サブタブで、"Realtime" のチェックをはずします。さらに、Sample Rate, Frames/Period と Period/Buffer を調整するとよいでしょう。オーディオ制作ではやはり最小限のレイテンシーが欲しいので、右下のレイテンシーを調べてみてください。また、Sample Rate はオーディオインターフェイスでサポートされているレートの1つに合わせるべきです。(cat /proc/asound/cardN/codec#Mrates を探すと、複数出てきます。)

PulseAudio と OSS

/etc/pulse/default.pa に以下を追加してください:

load-module module-oss

PulseAudio を再起動して、OSS デバイスの sink と source が定義されていることを確認してください。

chroot から PulseAudio

chroot はアプリケーションの実行/監禁のための代替ルートをセットアップするため、PulseAudio は chroot 環境自体の中で インストール する必要があります。

PulseAudioは、特定のサーバに接続するように設定されていない場合(これは /etc/pulse/client.conf や PULSE_SERVER 環境変数、あるいは module-x11-publish によるローカル X11 プロパティへの公開によって可能)、ローカルの pulse server に接続しようとしますが、失敗すると新しい pulse server が生成されます。各 pulse server は /var/lib/dbus の machine-id 値に基づいた一意の ID を持っています。chroot されたアプリケーションが pulse server にアクセスできるようにするには、以下のディレクトリを chroot 内にマウントする必要があります:-

/run
/var/lib/dbus
/tmp
~/config/.pulse

/dev/shm も、効率と優れたパフォーマンスのためにマウントする必要があります。通常、/home をマウントすると、~/.pulse フォルダーの共有も許可されることに注意してください。

PulseAudio は XDG_RUNTIME_DIR でソケットのパスを選択します。sudo を使って通常ユーザーとして chroot する場合は注意してください (Sudo#環境変数 を参照)

sinks の再マッピング

module-remap-sink モジュールは、一意の sink として識別される仮想 sink を作成します。しかし、仮想ストリームによってマスター sink に接続されています。そうすることで、マスター sink のチャネルが再生にどのように使用されるかを再マッピングする機能があります。

選択したオーディオソースの再マッピング

当然、仮想 sink には独自のモニターがあり、仮想 sink を使用してアプリケーションをキャプチャするだけのソースとして使用できます。sink_namepacmd list-sinksname フィールドを見ることで決定できます。他のモジュールと同様に、/etc/pulse/default.pa から、または pacmd を使用して呼び出すことができます。

$ pacmd load-module module-remap-sink sink_name=secondary master=sink_name

たとえば、他のシステムサウンドを含めずにプログラムの出力を録音するには、次のようにします。

  • コマンドを実行し、モジュールをロードします。
  • pavucontrol を使用して、Playback タブで、目的のプログラムの出力デバイスをリマッピングに変更します。音声が含まれるべき他のチャンネルについても同様に行います。
  • レコードチャンネルを起動します。
  • pavucontrol の Recording タブで、レコードチャンネルの入力をリマッピングのMonitor ofオプションに変更します。

ステレオをモノラルに再マッピング

仮想 sink を作成して、ステレオ入力 sink をモノ sink に再マッピングします。スピーカーが1つしかない場合に便利です。/etc/pulse/default.pa に追加:

load-module module-remap-sink master=alsa_output.pci-0000_00_1f.5.analog-stereo sink_name=mono sink_properties="device.description='Mono'" channels=2 channel_map=mono,mono
# Optional: Select new remap as default
set-default-sink mono

(replace alsa_output.pci-0000_00_1f.5.analog-stereo in the sound card name shown from pacmd list-sinks)

仮想モノ sink とリアルステレオ sink の間でプレーヤーを切り替えます。

左または右をモノラルに再マッピング

オーディオストリームの左チャンネルと右チャンネルに異なるコンテンツがある場合に特に便利です。たとえば、バイリンガルオーディオを使用した日本のテレビ放送などです。

# For Japanese bilingual TV
load-module module-remap-sink sink_name=Left-to-Mono sink_properties="device.description='Left to Mono (5.1 AC3 on ALC892 Digital)'" master=alsa_output.pci-0000_00_1b.0.iec958-ac3-surround-51 channels=2 master_channel_map=mono,mono channel_map=front-left,rear-left
load-module module-remap-sink sink_name=Right-to-Mono sink_properties="device.description='Right to Mono (5.1 AC3 on ALC892 Digital)'" master=alsa_output.pci-0000_00_1b.0.iec958-ac3-surround-51 channels=2 master_channel_map=mono,mono channel_map=front-right,rear-right

alsa_output.pci-0000_00_1b.0.iec958-ac3-surround-51 (ALC892 Digital の 5.1 AC3) を独自のカード (pacmd list-sinks) に置き換えます。

ノート:
  • master_channel_map は再マッピング先の出力のリストです。
  • channel_map は再マッピングされる入力のリストです。
  • ステレオカードは多くのチャンネルを指定する必要はありません、例えば channels=1 master_channel_map=mono channel_map=right です。

ブロードキャストソフトウェアの再マッピング

アプリケーションからサウンドをキャプチャしたくない場合は、再マッピング sink を作成する必要があります。

### Create Remap sink
load-module module-remap-sink sink_name=Remap_sink master=SINK_NAME channels=2 remix=no
set-default-sink Remap_sink 
ノート: SINK_NAME をマスター sink pacmd list-sinks の実際の名前に置き換えます。

次に、PulseAudio デーモンを再起動します。

$ pulseaudio -k
$ pulseaudio --start

Remap_sink をブロードキャストソフトウェアのデフォルトの音源として設定する必要があります。

ノート: 環境変数 PULSE_SINK=SINK_NAME をアプリケーション、キャプチャする必要のないサウンドに使用します。

左(または右)の入力をステレオ用にモノラルに再マッピング

入力オーディオが 1 つのチャネルにのみ存在する場合があります (たとえば、デフォルトでステレオ入力として構成されている 2 チャネルオーディオインターフェイスでモノラル XLR マイクを使用する場合) module-remap-source を使用すると、左チャンネルをモノラルソースに再マッピングして使用することができます。

load-module module-remap-source master=alsa_input.usb-BEHRINGER_UMC204HD_192k-00.analog-stereo channels=1 master_channel_map=front-left channel_map=mono
ノート:
  • alsa_input.usb-BEHRINGER_UMC204HD_192k-00.analog-stereo をソースの実名に置き換える pacmd list-sources
  • 変数 master_channel_mapfront-left をモノラルソースとするチャンネルで置き換えます。

左右のチャンネルを入れ替える

これは、左右のチャンネルを入れ替える "逆ステレオ" と同じです。

まず、チャンネルを入れ替えたいカードを特定します。

$ cat /proc/asound/cards

使用するデバイスの名前文字列を使用します ([Intel] などの角括弧内の文字列)

/etc/pulse/default.pa を編集し、module-hal-detect および module-detect 行をコメントアウトします。

"#load-module module-alsa-sink" で始まるコメントアウトされた行を検索し、コメントを外して次のように変更します。

load-module module-alsa-sink device=hw:"device_name" channel_map=right,left

pulseaudio デーモンを再起動します

pulseaudio -k; pulseaudio -D

こちらも参照 Pulseaudio FAQ: How can I reverse my left and right speaker channels?

default.pa の使用

[2] では、チャンネルを交換する別の方法が提案されています。

~/.config/pulse/default.pa
#!/usr/bin/pulseaudio -nF

.include /etc/pulse/default.pa

load-module module-remap-sink sink_name=reverse-stereo master=0 channels=2 master_channel_map=front-right,front-left channel_map=front-left,front-right
set-default-sink reverse-stereo

ソースを sink に直接パイプする

トラブルシューティングのためにスピーカーでマイクを再生したい場合や、キャプチャカードのキャプチャされたオーディオを聞きたい場合など、入力を出力に複製したい場合があります。pactl を使用して動的に設定する方法は次のとおりです。

$ pactl load-module module-loopback source=input_source sink=output_source

このコマンドはモジュールの ID を出力するので、後で次のようにパイピングを停止できます。

$ pactl unload-module id

ID が分からない場合は、pactl list modules short から取得できます。

S/PDIF からのデジタル入力をキャプチャし、(ほぼ) リアルタイムなアナログ出力で再生

場合によっては、PCM または AC3 でエンコードされた S/PDIF 信号を出力するデジタル サウンドソース (スマート TV など) があり、Linux ボックスをこの信号からアナログ可聴信号へのコンバーターとして使用したい場合があります。課題は、デジタルソースとアナログ出力の間に可聴遅延がないようにすることです (スマート TV の例では、オーディオ/ビデオの同期が失われる可能性があります)

そのために audio_async_loopback-gitAUR ツールを使用できます。

使い方は S/PDIF ケーブルをサウンドカードのデジタル 入力 に接続して、次のコマンドを発行するだけです。

$ audio_async_loopback $my-digital-input-device $latency-in-microseconds

例えば:

$ audio_async_loopback alsa_input.pci-0000_04_00.0.iec958-stereo 12500

デジタルデバイス名を確認するには、次のコマンドを使用します:

$ pacmd list-sources |grep 'name:'

通常、デジタル入力には iec958 substring が含まれます。それでも不明な場合は、コマンドから grep の部分を削除し、フィールドを確認します。

properties:
   device.description

マイクロ秒のレイテンシー は、ハードウェアの速度に大きく依存するため、試行錯誤で決定する必要があります。このパラメータを省略し、audio_async_loopback が自動的にレイテンシーを決定するようにすることもできます。クリックやクラックが聞こえる場合は、値を大きくしてください。音はクリアだが、オーディオが同期していない、または遅れている場合は、値を下げます。パッケージをビルドする前に config.h で異なるバッファの微調整をすることもできますが、これは必要ないはずです。

著者はまた、このツールが正しく機能するために、入力ボリュームを 100% に設定し (お気に入りの pulseaudio ミキサーで行うことができます)、pulseaudio を 48kHz のサンプリングレートで動作するように設定することをお勧めします。

サンプリングレートを設定するには、/etc/pulse/daemon.conf を編集して次の行を変更します。

default-sample-rate = 44100

から:

default-sample-rate = 48000

変更を適用するには、pulseaudio.service再起動 します。

ALSA への最小限の邪魔にならない単純なパイプとしての PulseAudio

様々な理由で PulseAudio を常時稼働させたくないという人もいるでしょう。この例では、本格的なオーディオサーバーを ALSA デバイスへの控えめなパイプに変えて、それが終わったら自動的に起動 して 停止します。

この構成は、ネイティブ PA クライアントが必要なときにデーモンを自動生成するように指示し、デーモンはすべてのクライアントが切断されるとすぐに自動終了するように構成されます。デーモン自体は、設定済みの pcm.!default ALSA デバイスのみを使用する単純で単純な静的構成を使用します。ALSA のデフォルトの置き換え、ミキサーレベルでの再生、録音/再生以外の何ものでもありません。また、pulseaudio-alsaインストールされていない ことを確認してください。標準の ALSA クライアントはデフォルトで pulse に設定されません。pulseaudio-alsa には設定ファイル /etc/asound.conf のみが含まれているため、依存関係としてインストールされている場合は、/etc/asound.conf のすべての内容をコメントするだけで済みます。 alsamixer は、他の ALSA クライアントと同様に適切に機能します。また、Xine、Gstreamer、Phonon などの一般的なフレームワークが ALSA を使用するように構成されていることを確認してください。デフォルトでは、PulseAudio がインストールされていることを検出すると、ALSA の前にそれを使用しようとします。

/etc/pulse/daemon.conf
# Replace these with the proper values
exit-idle-time = 0 # Exit as soon as unneeded
flat-volumes = yes # Prevent messing with the master volume
/etc/pulse/client.conf
# Replace these with the proper values

# Applications that uses PulseAudio *directly* will spawn it,
# use it, and pulse will exit itself when done because of the
# exit-idle-time setting in daemon.conf
autospawn = yes
/etc/pulse/default.pa
# Replace the *entire* content of this file with these few lines and
# read the comments

.fail
    # Set tsched=0 here if you experience glitchy playback. This will
    # revert back to interrupt-based scheduling and should fix it.
    #
    # Replace the device= part if you want pulse to use a specific device
    # such as "dmix" and "dsnoop" so it doesn't lock an hw: device.
    
    # INPUT/RECORD
    load-module module-alsa-source device="default" tsched=1
    
    # OUTPUT/PLAYBACK
    load-module module-alsa-sink device="default" tsched=1 
    
    # Accept clients -- very important
    load-module module-native-protocol-unix

.nofail
.ifexists module-x11-publish.so
    # Publish to X11 so the clients know how to connect to Pulse. Will
    # clear itself on unload.
    load-module module-x11-publish
.endif

スピーカーとヘッドフォンの両方を接続し、オンザフライでソフトウェアを切り替える

設計上、Pulseaudio は、ヘッドフォンが接続されている場合に Line Out を自動的にオフにし、代わりにヘッドフォンスライダーを使用します。この動作は alsamixer で確認できます。必要なのは、ヘッドフォンとライン出力のスライダーを別々に同時に動作させることです。これは、Realtek のジャックを再マッピングして、たとえば、ヘッドフォン用にリア グリーン、スピーカー用にブルーにする場合に非常に便利です (alsa-toolshdajackretask を使用します) hdajackretask から alsa-tools)

これを実現するには、Pulseaudio ミキサーの構成を直接編集する必要があります。

1. pulseaudio にヘッドフォンが常に接続されていることを伝えます。以下を編集:

/usr/share/pulseaudio/alsa-mixer/paths/analog-output-lineout.conf

以下を検索します:

[Jack Headphone]
state.plugged = no
state.unplugged = unknown

noyes に変更します

2. デフォルトでは、Line Out のボリュームはマスターによってのみ制御され、Line Out スライダー自体では制御されません。Line Out と Master をマージします。

このスニペットをファイルの末尾に追加します。

[Element Line Out]
switch = mute
volume = merge

3. ヘッドフォンを使用するときは、Line Out を完全に遮断する必要があります。以下を編集:

/usr/share/pulseaudio/alsa-mixer/paths/analog-output-headphones.conf

このスニペットをファイルの末尾に追加します。:

[Element Line Out]
switch = off
volume = off
ノート: 一部のシステムでは、[Element Line Out] の代わりに [Element Front] を使用する必要がある場合があります。

4. Pulseaudio と同様に、ヘッドフォンが接続されている場合、Alsa 自体がスピーカーをオフにします。alsamixer を開き (Realtek HDA alsamixer -c0 の場合)、Auto-Mute modedisabled に変更します。

5. Pulseaudio を再起動

$ pulseaudio -k
$ pulseaudio --start

これで、pulseaudio の同じ sink に 2 つの別々のポートができました。それらは互いにミュートするので、ヘッドフォンに切り替えるとラインアウトがミュートされ、その逆も同様です。 ポートを切り替えるには、Gnome または Plasma サウンドミキサーを使用するか、適切なデスクトップ拡張機能をインストールします。

複数のユーザーが PulseAudio デーモンを共有できるようにする

通常、各システムユーザーは PulseAudio の独自のインスタンスを実行し、インスタンスには、それを実行しているユーザーのみがアクセスできます。これは、他のユーザーが音声通話などの潜在的に機密性の高いオーディオチャネルにアクセスできないようにするためのセキュリティ対策です。ただし、アプリケーションを別のユーザーとして実行して分離することが望ましい場合もあります。たとえば、Web ブラウザーを別のユーザーとして実行したい場合がありますが、プライマリユーザーアカウントを使用している間はブラウザーから音声を聞くことができます。もう 1 つの用途は、複数のシステムユーザー間で Bluetooth ヘッドセットを共有したい場合などです。

これは、UNIX ソケットを作成して、他のユーザーがプライマリユーザーの PulseAudio デーモンにアクセスできるようにすることで実現できます。このセットアップでは、プライマリユーザーアカウントが PulseAudio デーモンを実行し、他のユーザーアカウントがそれに接続して共有します。以下では、環境変数 `XDG_CONFIG_HOME` がデフォルトの場所 `~/.config` を指していると仮定していることに注意してください。そうでない場合は、以下の例の `~/.config/` を正しいパスに置き換えてください。

プライマリユーザーの設定

プライマリユーザーは、次のディレクティブを /home/<プライマリユーザー>/.config/pulse/default.pa に追加して、UNIX ソケットを作成し、他のユーザーからの接続を受け入れる必要があります。

~/.config/pulse/default.pa
load-module module-native-protocol-unix auth-anonymous=1 socket=/tmp/pulse-socket

これにより、システム上の すべての ユーザーがプライマリユーザーの PulseAudio サーバーにアクセスできるため、すべての音声データにアクセスできることに注意してください。より安全な解決策は、共有オーディオ用のカスタムユーザーグループを作成し、ソケットをそれで制限することです。たとえば、グループ "sharepulse" 内のユーザーのみがソケットにアクセスできるようにするには、行を次のように変更します。

~/.config/pulse/default.pa
load-module module-native-protocol-unix auth-group=sharepulse socket=/tmp/pulse-socket

行を追加したら、プライマリユーザーのアカウントで PulseAudio デーモンを開始します。

セカンダリーユーザーの設定

セカンダリユーザーは、次の行を /home/<セカンダローユーザー>/.config/pulse/client.conf に追加する必要があります。

~/.config/pulse/client.conf
default-server = unix:/tmp/pulse-socket

ここで、/tmp/pulse-socket は、上記のプライマリユーザーの default.pa ファイルで設定された UNIX ソケットへのパスです。プライマリユーザーがソケットを特定のシステムグループに制限している場合は、セカンダリユーザーを追加する必要があります。ログインしているユーザーがグループに追加された場合、ユーザーがログアウトして再度ログインするまで有効になりません。

セカンダリユーザは、プライマリユーザの PulseAudio デーモン cookie (/home/<プライマリユーザー>/.config/pulse/cookie) を、自分の設定ディレクトリの /home/<セカンダリーユーザー>/.config/pulse/cookie にコピーする必要があります。あるいは、プライマリユーザが意図したシステムユーザがアクセスできる場所 (例えば /tmp/sharepulse/pa_cookie) に cookie をコピーし、セカンダリユーザはクライアント設定ファイルに以下の行を追加してアクセスすることが可能です。

~/.config/pulse/client.conf
cookie-file = /tmp/sharepulse/pa_cookie

これで、セカンダリユーザーはプライマリユーザーの PulseAudio デーモンに完全にアクセスできるようになります、さらに多くのユーザーにアクセス権を付与するには、各ユーザーアカウントでセカンダリ ユーザーのセットアップを繰り返すだけです。

代替セットアップ

共有 PulseAudio デーモンを確実に実行するプライマリユーザーがいない場合、次のスクリプトをグループ (この例では sharepulse) 内のすべてのユーザーが使用して、共有サーバーが既に実行されているかどうかを確認し、実行されていない場合は起動できます。

pulseaudio-shared
#!/usr/bin/bash
set -eu

# The group with access to the shared PulseAudio daemon.
PA_GROUP=sharepulse

# The shared directory.
PA_DIR=/tmp/sharepulse

# Restrict access to users outside of the group.
umask 007

# Create a group-restricted common directory for the socket and cookie if missing.
if [[ ! -e $PA_DIR ]]
then
  /usr/bin/mkdir -p -- "$PA_DIR"
  /usr/bin/chgrp -- "$PA_GROUP" "$PA_DIR"
  /usr/bin/chmod -- g+s "$PA_DIR"
fi

function start_daemon()
{

  # Only start the daemon if one is not already running.
  if [[ ! -e $PA_DIR/socket ]]
  then
    echo "Attempting to (re)start the PulseAudio daemon."

    # Create a new random common cookie.
    /usr/bin/dd if=/dev/urandom of="$PA_DIR/cookie" bs=256 count=1

    # Copy it to the configuration directory of the user running the daemon.
    /usr/bin/cp -- "$PA_DIR/cookie" "${XDG_CONFIG_HOME:-$HOME/.config}/pulse/cookie"

    # Start the daemon.
    /usr/bin/pulseaudio "$@" || true

    # Kill the daemon if it is not the owner of the socket.
    if [[ ! -O $PA_DIR/socket ]]
    then
      /usr/bin/pulseaudio --check && /usr/bin/pulseaudio -k
    fi
  fi
}

# Restart the daemon when necessary.
while true
do
  # Wait for the socket to be deleted when a running daemon is killed. If the
  # socket does not exist then this will be skipped.
  inotifywait -e delete_self "$PA_DIR/socket" || true
  start_daemon
done

各ユーザーは、PulseAudio 設定ファイルに次の行を追加して、共有ソケットと cookie を使用するようにデーモンとクライアントを設定する必要があります。

~/.config/pulse/default.pa
load-module module-native-protocol-unix auth-group=sharepulse socket=/tmp/sharepulse/socket
~/.config/pulse/client.conf
default-server = unix:/tmp/sharepulse/socket
cookie-file = /tmp/sharepulse/cookie

pulseaudio-shared は、必要に応じてデーモンを開始するために、(たとえば、Bash プロファイルまたはデスクトップ環境の自動開始ファイルを介して) ログインするときに各ユーザーが実行する必要があります。スクリプトに渡されるすべての引数は、PulseAudio デーモンに渡されます。共有デーモンが停止すると、pulseaudio-shared は現在のユーザーとして自動的に再起動し、他のすべてのユーザーは新しいデーモンに自動的に再接続する必要があります。

トラブルシューティング

TTY 切り替え時に音が出ない

異なる TTY またはデスクトップ環境 (<ctrl>+<alt>+Fx) でユーザーを切り替えるときにサウンドが停止する場合、TTY セッションが選択されていないときにユーザーがサウンドハードウェアにアクセスできない可能性があります。これは、ユーザーを audio グループに追加することで修正できます: ユーザーとグループ#systemd 以前のグループ

追加のオーディオをマイクのオーディオにミキシングする

null sink とループバックのセットアップを使用して、任意のアプリケーションのオーディオ出力をマイクのオーディオにミックスできます。たとえば、ボイス チャット アプリケーションで効果音や音楽を再生できます。

ここで提案されている設定では、効果音を再生しながら、PulseAudio エコーキャンセル します。マイクへのフィードバックからの影響を抑える効果。

pulse-autoconf による PulseAudio 管理

2020 年 8 月の時点で pulse-autoconfAUR があります。これは、EchoCancellationWithSourcesMix プリセットでこのセットアップをサポートし、PulseAudio サーバーの変更に動的に反応するなど、さらなる利点をもたらす PulseAudio サーバーの動的構成デーモンです。たとえば、ヘッドセットまたは Web カメラが接続されているか、接続されていない場合などです。

pulse-autoconfAUR がユースケースでうまくいかない場合は、手動の方法を読んでください。

PulseAudio の設定

シンボル体系: (Application), {Audio source}, [Audio sink], {m} = Monitor of audio sink, {}* = Fallback (default) source, []* = Fallback (default) sink

{Microphone}
    ||
{src_ec} -----------------> [sink_mix]{m}=={src_main}* -----> (Voice chat)
              Loopback            ^                                |
                                  | Loopback                       |
                                  |                                v
(Soundboard) ---------> [sink_fx]{m} -----------------------> [sink_main]*
                                             Loopback             ||
                                                              [Speakers]
{src_ec}, [sink_main]
マイクとスピーカーのエコーキャンセレーション "clones"
[sink_fx]
効果音が再生される仮想 sink
[sink_mix]
マイクと効果音をミックスした仮想 sink
{src_main}
モニターソースからの録音を許可しないアプリケーションを回避するための "Monitor of sink_mix" の再マップ

アプリケーション設定

効果音を提供するアプリケーションは、

  • "sink_fx" への出力

ボイスチャットを含む他のすべてのアプリケーションは、以下の条件を満たす必要があります。

  • src_main" から音声を録音します。
  • "sink_main" に出力すること。

従って、これらのデバイスはデフォルトとして設定されます。どのアプリケーションがどの オーディオソース/sink を使用するかの制御は、通常、グラフィカルな PulseAudio コントロールパネル pavucontrol で行うことができます。

一部のアプリケーションでは、pavucontrol でソースまたはシンクを変更しても効果がありません。この場合、通常、アプリケーションのオーディオ設定でソースまたは sink を選択できます。

アプリケーションは、実際の マイクやスピーカーから録音したり、スピーカーに出力したりしてはいけません。

ボイスチャットアプリケーションによって提供されるエコーキャンセレーションまたはその他のオーディオ処理は無効にする必要があります。PulseAudio はマイクでも既にこれを行っています。

セットアップ手順

  1. マイクとヘッドフォンを接続し、PulseAudio がそれらの使用に正しく設定されていることを 確認します。例えば pavucontrol の "Configuration" タブで確認します。
  2. 初回のみ:
    1. 以下のテンプレートスクリプトを任意の実行ファイルに保存してください。
    2. マイクとヘッドフォンの名前をそれぞれ pactl list short sources | grep -v ".monitor"pactl list short sinks で検索してください。
    3. スクリプトの中で、"microphone" と "speakers" の値を、あなたのマイク/ヘッドフォンの名前に置き換えます。
  3. スクリプトの実行
  4. ボイスチャットアプリケーションを起動し、"src_main" から音声を録音、"sink_main" に音声を出力するようにする。
  5. サウンドエフェクトアプリケーションを実行し、"sink_fx" に再生させる。

効果音を再生できるアプリケーションについては、castersoundboard-gitAUR が非常にうまく機能することがわかっています。 ただし、PulseAudio を再起動するときに、閉じてから再度開く必要があります。

破棄する

スクリプトが実行中の PulseAudio サーバーに加えた変更は永続的ではなく、PulseAudio が終了すると失われます。

カスタム構成を破棄するには、pactl exit などを使用して PulseAudio を再起動します。(PulseAudio はソケットでアクティブ化され、オンデマンドで自動的に開始されます。)

テンプレートスクリプト

#!/bin/bash

microphone="alsa_input.pci-0000_00_1b.0.analog-stereo"
speakers="alsa_output.pci-0000_00_1b.0.analog-stereo"

echo "Setting up echo cancellation"
pactl load-module module-echo-cancel use_master_format=1 aec_method=webrtc \
      aec_args="analog_gain_control=0\\ digital_gain_control=1\\ experimental_agc=1\\ noise_suppression=1\\ voice_detection=1\\ extended_filter=1" \
      source_master="$microphone" source_name=src_ec  source_properties=device.description=src_ec \
      sink_master="$speakers"     sink_name=sink_main sink_properties=device.description=sink_main

echo "Creating virtual output devices"
pactl load-module module-null-sink sink_name=sink_fx  sink_properties=device.description=sink_fx
pactl load-module module-null-sink sink_name=sink_mix sink_properties=device.description=sink_mix

echo "Creating remaps"
pactl load-module module-remap-source master=sink_mix.monitor \
      source_name=src_main source_properties="device.description=src_main"

echo "Setting default devices"
pactl set-default-source src_main
pactl set-default-sink   sink_main

echo "Creating loopbacks"
pactl load-module module-loopback latency_msec=60 adjust_time=6 source=src_ec          sink=sink_mix
pactl load-module module-loopback latency_msec=60 adjust_time=6 source=sink_fx.monitor sink=sink_mix
pactl load-module module-loopback latency_msec=60 adjust_time=6 source=sink_fx.monitor sink=sink_main

このスクリプトは https://askubuntu.com/a/915064 に触発されたものです。より詳細な情報については、その投稿の著者の pulseaudio-config GitHub リポジトリ も参照してください。

module-remap-source を使用して、ソースが https://unix.stackexchange.com/a/608482 から取得されるため、モニターを受け入れないアプリケーションを回避します。

1 つのオーディオチャンネルで位相を反転させる

これは、スピーカーの 1 つが間違った極性で配線されている場合に補正するのに役立ちます。これが必要かどうかをテストするには、[3] を参照してください。

LADSPA Assigning a LADSPA filter to a single audio channel より一般的な例から適応。

swh-plugins が必要です。

#!/bin/bash
master=alsa_output.pci-0000_07_00.0.analog-stereo
pacmd load-module module-ladspa-sink sink_name=ladspa_out sink_master=$master plugin=inv_1429 label=inv
pacmd load-module module-remap-sink sink_name=remapR master=ladspa_out channels=1 master_channel_map=front-right channel_map=front-right
pacmd load-module module-remap-sink sink_name=remapL master=$master channels=1 master_channel_map=front-left channel_map=front-left
pacmd load-module module-combine-sink sink_name=invert sink_properties=device.description='"Invert\ phase"' slaves=remapL,remapR channels=2

デバイスの名前変更

サウンド デバイスには、デフォルトで紛らわしい名前が割り当てられていることがあります。CM106 Like Sound Device のような名前はあまり説明的ではありません。 これは簡単に修正でき、Pulseaudio のソースと sink の両方で機能します。

最も簡単な方法は、次の行を /etc/pulse/default.pa ファイルの末尾に追加することです。

ソース名を更新するには:

 update-source-proplist <DEVICE_NAME> device.description="<NEW_NAME>"

sink 名を更新するには:

 update-sink-proplist <DEVICE_NAME> device.description="<NEW_NAME>"

デバイス名が、sources の場合は pacmd list-sources | grep name: Command、sink の場合は pacmd list-sinks | grep name: コマンドで照会することができます。

この設定は、ユーザーごとに保持することもでき、次のように ~/.config/pulse/default.pa に書き込むことができます。

 #!/usr/bin/pulseaudio -nF
 
 ## Include defaults
 .include /etc/pulse/default.pa
 
 ## Rename devices
 update-source-proplist <DEVICE_NAME> device.description="<NEW_NAME>"

デフォルトの Pulseaudio の設定に含める必要があります。そうしないと、デーモンが起動しません。