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プロキシはリモートの、資源を消費する、または直接使うのが難しいサービスのためのインターフェイスです。ソース: Proxy - Wiktionary。
目次
環境変数
(wget など) いくつかのプログラムは "protocol_proxy" という形式の環境変数を使って特定のプロコトルのプロキシを決定します (例: HTTP, FTP, ...)。
以下はそれらの変数をシェルで設定する方法の例です:
export http_proxy=http://10.203.0.1:5187/ export https_proxy=$http_proxy export ftp_proxy=$http_proxy export rsync_proxy=$http_proxy export no_proxy="localhost,127.0.0.1,localaddress,.localdomain.com"
プログラムによっては大文字の環境変数を使用することがあります。
プロキシ環境変数を全てのユーザーと全てのアプリケーションで使えるようにするために、上記の export コマンドをスクリプトに追加することができます。例えば /etc/profile.d/
に "proxy.sh" を作成。スクリプトには実行可能属性を付与してください。この方法はプロクシ設定のオプションが存在しない Xfce などのデスクトップ環境を使ってる場合に便利です。例えば、Chromium ブラウザは Xfce の実行中、この方法を使って設定されて変数を利用します。
システム全体でプロキシを簡単に設定できることを標榜している ProxyMan という名前のツールも存在します。Git, npm, Dropbox などのソフトウェアのプロキシ設定も管理されます。Alan Pope によるスクリプトに影響を受けています。
また、.bashrc
に関数を追加することで変数の切り替えを自動化することも可能です (スクリプトのアイデアは Alan Pope):
function proxy_on() { export no_proxy="localhost,127.0.0.1,localaddress,.localdomain.com" if (( $# > 0 )); then valid=$(echo $@ | sed -n 's/\([0-9]\{1,3\}.\)\{4\}:\([0-9]\+\)/&/p') if [[ $valid != $@ ]]; then >&2 echo "Invalid address" return 1 fi export http_proxy="http://$1/" \ https_proxy=$http_proxy \ ftp_proxy=$http_proxy \ rsync_proxy=$http_proxy echo "Proxy environment variable set." return 0 fi echo -n "username: "; read username if [[ $username != "" ]]; then echo -n "password: " read -es password local pre="$username:$password@" fi echo -n "server: "; read server echo -n "port: "; read port export http_proxy="http://$pre$server:$port/" \ https_proxy=$http_proxy \ ftp_proxy=$http_proxy \ rsync_proxy=$http_proxy \ HTTP_PROXY=$http_proxy \ HTTPS_PROXY=$http_proxy \ FTP_PROXY=$http_proxy \ RSYNC_PROXY=$http_proxy } function proxy_off(){ unset http_proxy https_proxy ftp_proxy rsync_proxy \ HTTP_PROXY HTTPS_PROXY FTP_PROXY RSYNC_PROXY echo -e "Proxy environment variable removed." }
ユーザー名やパスワードが必要ない場合は削除してください。
別の手段として、以下のスクリプトを使うこともできます。"YourUserName", "ProxyServerAddress:Port", "LocalAddress", "LocalDomain" の文字列を置き換えてから、~/.bashrc
を編集して関数を含めて下さい。新しい bash ウィンドウでは自動的に新しい関数が使えます。既存の bash ウィンドウでは、source ~/.bashrc
と入力して下さい。.bashrc
に全てを記述するのではなく、functions
などの別のファイルに関数の定義を記述して .bashrc
に source functions
を追加することもできます。また、"myProxy" はもっと短く書くことができます。
#!/bin/bash assignProxy(){ PROXY_ENV="http_proxy ftp_proxy https_proxy all_proxy HTTP_PROXY HTTPS_PROXY FTP_PROXY ALL_PROXY" for envar in $PROXY_ENV do export $envar=$1 done for envar in "no_proxy NO_PROXY" do export $envar=$2 done } clrProxy(){ PROXY_ENV="http_proxy ftp_proxy https_proxy all_proxy HTTP_PROXY HTTPS_PROXY FTP_PROXY ALL_PROXY" for envar in $PROXY_ENV do unset $envar done } myProxy(){ user=YourUserName read -p "Password: " -s pass && echo -e " " proxy_value="http://$user:$pass@ProxyServerAddress:Port" no_proxy_value="localhost,127.0.0.1,LocalAddress,LocalDomain.com" assignProxy $proxy_value $no_proxy_value }
sudo でもプロキシを使う
プロキシ環境変数を (手動コマンドや .bashrc で) 単一のユーザーでのみ設定した場合、sudo でコマンドを実行するとプロキシ設定は失われます (もしくは yaourt などのプログラムで sudo を内部的に使用した場合)。
sudo の設定ファイル (visudo で編集できます) に次の行を追加することでプロキシ設定を通すことができます:
Defaults env_keep += "http_proxy https_proxy ftp_proxy"
rsync_proxy や no_proxy など他の環境変数を追加することも可能です。
ネットワークマネージャによる自動化
- NetworkManager は環境変数を変更することができません。
- netctl は環境変数を設定することはできますが、netctl の子供ではない他のアプリケーションから変数を参照することはできません。
libproxy について
libproxy (extra リポジトリに入っています) はネットワークリソースにアクセスする全てのアプリケーションによって使われることを目指している抽象レイヤーです。開発中ですが、広く採用されたら、GNU/Linux における統合的な自動プロキシ管理が実現するでしょう。
libproxy の役割は様々なソースからプロキシ設定を読み込んで、ライブラリを使用するアプリケーションから使えるようにすることです。libproxy の面白いところは Web Proxy Autodiscovery Protocol の実装と Proxy Auto-Config の実装を提供しているところです。
/usr/bin/proxy
バイナリには引数として URL を指定することができ、ネットワークリソースを取得するのに使えるプロキシを返します。
2009年4月6日現在、libproxy は libsoup に依存されています。そのため midori ブラウザによって間接的に利用されます。
ウェブプロキシ
- Squid はとても人気のあるキャッシュ/最適化プロキシです。
- Privoxy は匿名化とアドブロックを行うプロキシです。
- シンプルなプロキシが欲しい場合、ssh とポートフォワーディングを使うことができます。
SSH によるシンプルなプロキシ
以下のようにアカウント (USER) があるサーバー (HOST) に接続してください:
ssh -D PORT USER@HOST
PORT については、IANA で登録されてないポート番号を選択してください。ローカル PORT のトラフィックを指定し、リモート HOST に転送されます。ssh は SOCKS サーバーのように動作します。SOCKS プロキシサーバーをサポートしているソフトウェアを設定することで localhost の PORT に接続することができます。
SOCKS プロキシを使う
2つのケースが考えられます:
- 使いたいアプリケーションが SOCKS5 プロキシに対応している場合 (例えば Firefox)、プロキシを使うようにアプリケーションを設定するだけです。
- 使いたいアプリケーションが SOCKS プロキシに対応していない場合、tsocks や proxychains-ng を使うことができます。
Firefox では、設定 > ネットワーク > 接続設定から SOCKS プロキシを使うことができます。"手動でプロキシを設定する" を選択して、SOCKS ホストを設定してください (HTTP プロキシや SSL プロキシなどの他のフィールドは空のままにしておいてください)。例えば、SOCKS5 プロキシが localhost のポート 8080 で動作している場合、SOCKS ホストフィールドには "127.0.0.1" と書いて、ポートには "8080" と書きます。
proxychains-ng を使う場合、設定は /etc/proxychains.conf
で行います。最後の行をアンコメントする必要があり (デフォルトでは Tor を使うように設定されています)、SOCKS プロキシのパラメータで置き換えてください。例えば、上記と同じ SOCKS5 プロキシを使う場合、最後の行を以下のように置き換えます:
socks5 127.0.0.1 8080
proxychains-ng は次のコマンドで起動できます:
proxychains <program>
<program> はシステムにインストールされているどのプログラムにも置き換えられます (例: xterm, gnome-terminal など)。
tsocks を使う場合、設定は /etc/tsocks.conf
に記述します。オプションについては tsocks.conf(5) を見て下さい。最小限の設定ファイルは以下のようになります:
/etc/tsocks.conf
server = 127.0.0.1 server_port = 8080 server_type = 5
curl と pacman
all_proxy
環境変数を設定することで curl と pacman で socks5 プロキシを使用できます:
$ export all_proxy="socks5://your.proxy:1080"
GNOME3 のプロキシ設定
Chromium など、プログラムによっては gnome で保存された設定を優先的に使うことがあります。この設定は gnome-control-center フロントエンドや gsettings で変更することが可能です。
gsettings set org.gnome.system.proxy mode 'manual' gsettings set org.gnome.system.proxy.http host 'proxy.localdomain.com' gsettings set org.gnome.system.proxy.http port 8080 gsettings set org.gnome.system.proxy.ftp host 'proxy.localdomain.com' gsettings set org.gnome.system.proxy.ftp port 8080 gsettings set org.gnome.system.proxy.https host 'proxy.localdomain.com' gsettings set org.gnome.system.proxy.https port 8080 gsettings set org.gnome.system.proxy ignore-hosts "['localhost', '127.0.0.0/8', '10.0.0.0/8', '192.168.0.0/16', '172.16.0.0/12' , '*.localdomain.com' ]"
AUR の proxydriverAUR パッケージを使用することで、NetworkManager が特定のネットワークに接続した際に自動的に実行するように設定することもできます。
Microsoft NTLM プロキシ
Windows ネットワークでは、NT LAN Manager (NTLM) がユーザーの認証や整合性、機密性を実現する Microsoft セキュリティプロトコルのサービスを提供します。
AUR の cntlmAUR はアプリケーションと NTLM プロキシの間に入って、NTLM 認証をオンザフライで追加します。複数の "parent" プロキシを指定することができ Cntlm はどれか一つが動作するまで試行します。認証済みの接続は全てキャッシュされ効率を高めるために再利用されます。
(NTLM PROXY IP:PORT + CREDENTIALS + OTHER INFO) -----> (127.0.0.1:PORT)
設定
/etc/cntlm.conf
の設定を必要に応じて変更してください。パスワードは絶対に変更してください。それから次を実行:
$ cntlm -H
このコマンドによってプロキシのホスト名、ユーザー名、パスワードそれぞれの暗号化されたパスワードハッシュが生成されます。
/etc/cntlm.conf
をもう一度編集して生成された3つのハッシュを全て記述して、cntlm.service
を有効化してください。
設定をテストするには、次を実行:
$ cntlm -v
使用方法
プロキシには次のアドレスを使って下さい:
127.0.0.1:PORT
もしくは:
localhost:PORT
PORT
は /etc/cntlm.conf
の Listen
パラメータに合わせてください。デフォルトは 3128
です。