Fluxbox
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Fluxbox は X11 用のウィンドウマネージャです。(現在は開発停止している) Blackbox 0.61.1 のコードをベースにしていて、様々な改善が加えられており継続して開発されています。Fluxbox はリソースの消費量がとても少なく、軽快でありながら、タブとグループなどの面白いウィンドウ管理ツールを提供します。設定ファイルはわかりやすく簡単に編集することができ、デスクトップの見栄えを良くするための数千もの Fluxbox "スタイル" が存在します。
インストール
起動
xinit を指定して startfluxbox
を実行します。
設定
システム共通の Fluxbox の設定ファイルは /usr/share/fluxbox
にあり、ユーザー別の設定ファイルは ~/.fluxbox
にあります。ユーザーの設定ファイルは:
- init - メインの Fluxbox リソース設定ファイル。Editing the init file を見て下さい
- menu - Fluxbox メニューの設定。下や Editing the menu file を見て下さい
- keys - Fluxbox のキーボードショートカット (ホットキー) ファイル。下や こちら を見て下さい
- startup - スタートアップアプリを起動する場所。下や こちら を見て下さい
- overlay - スタイルの要素を上書きする設定ファイル。こちら を見て下さい
- apps - 特定のアプリのウィンドウ設定を保存するための設定ファイル。こちら を見て下さい
- windowmenu - ウィンドウメニューを変更するための設定ファイル: こちら を読んで下さい
ディレクトリには他にもあまり重要でない設定ファイルもいくつか存在します。メインの設定ファイルとされるのは init, menu, keys そして startup です。
メニュー
Fluxbox を最初にインストールしたときに基本のアプリケーションメニューが ~/.fluxbox/menu
に作成されます。デスクトップを右クリックしてメニューにアクセスすることができます。他の軽量ウィンドウマネージャと同じように新しいアプリケーションをインストールしても Fluxbox はメニューを自動では更新しません。そのためシステムにアプリをインストールしたときはメニューを再生成・編集することが推奨されます。
メニュー項目を表示するための基本的な構文は次のとおりです:
[exec] (name) {command} <path to icon>
...ここで、name はそのメニュー項目に表示するテキスト、command はバイナリの場所です。例:
[exec] (Firefox Browser) {/usr/bin/firefox} <path to firefox icon>
<アイコンへのパス> はオプションであることに注意してください。サブメニューを作成する場合の構文は次のとおりです。
[submenu] (Name) ... ... [end]
編集が終了したら、ファイルを保存して終了します。Fluxbox を再起動する必要はありません。詳細については、Fluxbox メニューの編集 を参照してください。
メニューの自動生成
完全な Fluxbox ルートメニュー、または既存のルートメニュー定義に手動で含めることができるインストール済みアプリケーションのサブメニューを生成できるプログラムがいくつかあります。これらの概要を以下に示します。
Fluxbox に初めから付いているコマンドです:
$ fluxbox-generate_menu
このコマンドはインストールされているプログラムに基づいて ~/.fluxbox/menu
ファイルを自動生成します。ただし、生成されるメニューは MenuMaker によって生成されるメニューと比べると範囲が狭いものになります。
MenuMaker
MenuMaker は様々なウィンドウマネージャのための XML ベースのメニューを作成するパワフルなツールです、Fluxbox も対応しています。MenuMaker はコンピュータを検索して実行可能ファイルを見つけて、その結果に基づきメニューを生成します。必要に応じて Legacy X, GNOME, KDE, Xfce アプリケーションを外すように設定できます。
menumaker をインストールして、次のコマンドを実行することで完全なメニューを生成しデフォルトのメニューを上書きすることができます:
$ mmaker -f FluxBox
alsamixer などターミナルベースのアプリケーションがメニューに加えられないようにするには mmaker コマンドに次のスイッチを付けて実行します: --no-legacy
と --no-debian
例:
$ mmaker -f --no-legacy --no-debian FluxBox
MenuMaker の他のオプションを見るには:
$ mmaker --help
Xdg-menu を使ってメニューを生成することも可能です。Xdg-menu#FluxBox セクションを見て下さい。
その他のメニュー
ルートメニューに加えて、Fluxbox には次のメニューもあります:
- Workspaces Menu:デスクトップ上でミドルクリック。
- Configuration Menu:"Root" メニューの "Fluxbox" セクション内にあります。
- Window menu: ウィンドウのタイトルバーを右クリック。編集可能。fluxbox-menu(5) を参照してください。
- Toolbar menu:ツールバーの空いている部分を右クリック。設定メニューのサブメニューとしてもあります。
- Slit Menu: 設定メニューのサブメニューとしてあります。
キーボード
キーボードショートカット
Fluxbox ホットキーファイルは、~/.fluxbox/keys
にあります。
Control キーは Control
で表されます。Mod1
は Alt キーに対応し、Mod4
は Super に対応します (標準キーではありませんが、ほとんどのユーザーは Super を Win キーにマップします)
Fluxbox でキーボードレイアウトを設定する
次の行を ~/.fluxbox/startup
に追加するだけです:
setxkbmap us -variant intl & # to have a us keyboard with special characters enabled (like éóíáú)
'us' の代わりに、言語コードを渡してバリアントオプションを削除することもできます (例:'us_intl' 一部のセットアップでは上記のコマンドと同様に機能します) その他のオプションについては、setxkbmap(1) を参照してください。
メニューにヘルプ機能を作成するには、~/.fluxbox/menu
を追加するだけです:
[submenu] (Keyboard) [exec] (normal) {setxkbmap us} [exec] (international) {setxkbmap us -variant intl} [end]
Fluxbox のクリップボードマネージャー
Fluxbox では、好みのクリップボードマネージャーをほぼすべて使用できます。parcellite パッケージは Fluxbox と非常によく連携します。単純に parcellite をインストールし、exec fluxbox
を呼び出す前に ~/.fluxbox/startup
に次のコードを追加することで、Fluxbox の起動時に parcellite を開始します:
## clipboard manager clipmgr=$(type -p parcellite) [ -x "$clipmgr" ] && "$clipmgr" &
ワークスペース
Fluxbox にはデフォルトで4つのワークスペースが出来ます。これらのワークスペースには Ctrl+F1-F4 ショートカットを使ったり、ツールバーの矢印を左マウスボタンでクリックすることでアクセス可能です。また、デスクトップで中マウスボタンをクリックすることでワークスペースメニューがポップアップしてワークスペースにアクセスできます。
タブとグループ
少なくともデスクトップ上に2つのウィンドウが出ているとき、あるウィンドウの上のウィンドウタブで ctrl + 左クリックをして他のウィンドウにドラッグしてみてください。2つのウィンドウはグループ化され上のウィンドウタブバーにウィンドウタブが表示されます。これで一つのウィンドウ操作によってウィンドウ"グループ"全体に影響を与えることができます。タブを戻すにはタブ上で Ctrl+左クリック
をしてデスクトップの空きスペースにドラッグしてください。
自動起動
Fluxbox は自らアプリケーションを自動起動する機能を提供しています。~/.fluxbox/startup
ファイルは Fluxbox を起動するだけではなくアプリケーションを自動起動するためのスクリプトでもあります。#
シンボルはコメントを意味しています。アプリケーションを開始する行が、Fluxbox 自体を開始する呼び出しの前にあることを確認してください。そうしないと、Fluxbox 自体が終了するまでこれらの行に到達できません。
壁紙
Fluxbox は、壁紙の設定に役立つラッパースクリプト fbsetbg を提供します。詳細については、Fluxbox wiki を参照してください。あるいは、必要に応じて、feh や Nitrogen などの壁紙セッターを個別に使用することもできます。以下を参照してください。
複数の壁紙を簡単に取り替える
Fluxbox メニューに以下のサブメニューを配置してください:
[submenu] (Backgrounds) [wallpapers] (~/.fluxbox/backgrounds) {feh --bg-scale} [wallpapers] (/usr/share/fluxbox/backgrounds) {feh --bg-scale} [end]
そして壁紙画像を ~/.fluxbox/backgrounds
に置くか、または他のフォルダを指定してください。スタイルと同じように表示されます。
'xinerama' を使わないシステムでデュアルスクリーンの壁紙にも同じことが適用されます (例えば NVidia TwinView):
[submenu] (Backgrounds) [wallpapers] (/path/to/your/backgrounds) {feh --bg-scale --no-xinerama } [end]
Fluxbox で feh を使う
feh をインストールしてください。
次に起動した時に Fluxbox が feh で壁紙をロードするようにさせるには:
1. .fehbg
を実行可能にしてください:
$ chmod 770 ~/.fehbg
2. そして次の行を ~/.fluxbox/init
ファイルに追加 (または修正) してください:
session.screen0.rootCommand: ~/.fehbg
3. または次の行を ~/.fluxbox/startup
ファイルに追加 (または修正) してください:
~/.fehbg
テーマ
Fluxbox テーマをインストールするには、テーマの圧縮ファイルを styles ディレクトリに展開してください。デフォルトのディレクトリは:
- 全ユーザー共通 -
/usr/share/fluxbox/styles
- 各ユーザー個別 -
~/.fluxbox/styles
ArchLinux の AUR には見た目が良い Fluxbox テーマの寄せ集めが "fluxmod-styles" という名前で含まれています。ここ から入手して多数のテーマが入ったパッケージをインストールできます。適切にインストールすると Fluxbox メニューの Styles セクションにテーマが表示されます。
Fluxbox スタイルを自分で作成するには fluxbox-style(5) や Fluxbox Style Guide やこちらの style guide を読んで下さい。
mmaker -f FluxBox を使ってメニューを作成すると、スタイルをインストールした後にスタイルのメニュー選択が表示されなくなります。これを修正するには ~/.fluxbox/menu
の restart メニューアイテムの後に以下を追加してください:
[submenu] (System Styles) {Choose a style...} [stylesdir] (/usr/share/fluxbox/styles) [end] [submenu] (User Styles) {Choose a style...} [stylesdir] (~/.fluxbox/styles) [end]
Slit
Fluxbox や WindowMaker など複数の軽量ウィンドウマネージャには "Slit" があります。これは'ドックに収容できる'全てのアプリケーションのためのドックです。ドックに入れられたアプリケーションは固定されて全てのワークスペースで表示されます。自由に移動することはできず、ウィンドウ操作を受け付けません。基本的には小さなウィジェットです。ドックアプリは時計・システムモニター・天気などが想定されています。dockapps.net を見て下さい。