dhcpd
dhcpd は、旧式の ISC DHCP サーバーです。
インストール
公式リポジトリの dhcp パッケージをインストールしてください。
設定
dhcpd がリスニングするインターフェース (ここでは eth0
) に静的な IPv4 アドレスを設定します。他のインターフェースのサブネットと重ならないように注意してください。
# ip link set up dev eth0 # ip addr add 139.96.30.100/24 dev eth0 # 任意のアドレス
デフォルトの設定ファイル dhcpd.conf
には多くのサンプルが含まれているため、元のファイルを移動しておきます。
# cp /etc/dhcpd.conf /etc/dhcpd.conf.example
特定のサブネット (139.96.30.0/24
) のみをリスニングするように、以下のような最小構成の設定ファイルを作成します。
/etc/dhcpd.conf
option domain-name-servers 8.8.8.8, 8.8.4.4; option subnet-mask 255.255.255.0; option routers 139.96.30.100; subnet 139.96.30.0 netmask 255.255.255.0 { range 139.96.30.150 139.96.30.250; }
この設定ファイルで使用されているオプションは次のとおりです。
domain-name-servers
クライアントに提供される DNS サーバーのアドレスを指定します。ここでは Google のパブリックDNSサーバーを使用しています。ローカルマシンに独自の DNS サーバーを設定している場合は、そのアドレスを指定してください (ここでは 139.96.30.0/24
)
subnet-mask
および routers
これらは、サブネットマスクとサブネット内で利用可能なルーターのリストを定義します。
また、routers
はクライアントに提供されるデフォルトゲートウェイも指定します。
小規模なネットワークでは、通常 255.255.255.0
をマスクとして使用し、dhcpd を実行しているマシンのIPアドレス(ここでは 139.96.30.100
) を指定できます。
subnet
dhcpd がリッスンしているネットワークインターフェースに適用される、個別のサブネットのオプションを定義します。
ここでは、単一のサブネット 139.96.30.0/24
(インターフェース eth0
) の利用可能な IP アドレスの範囲を定義しています。
詳細なオプションについては、dhcpd.conf(5) を参照してください。
PXE
Preboot Execution Environment (PXE) 設定は、次の2つのオプションで実行されます:
/etc/dhcpd.conf
next-server 192.168.0.2; filename "/pxelinux.0";
next-server
は TFTP サーバーのIPアドレスであり、filename
はブートするイメージを指定します。
このセクションは、subnet
全体に含めることも、特定の host
定義内に含めることもできます。
使用方法
dhcpd には dhcpd4.service
と dhcpd6.service
の2つのユニットファイルが含まれており、これらを使用してデーモンを制御できます。
これらのサービスは、それぞれ IPv4 および IPv6 用に すべての ネットワークインターフェース 上でデーモンを起動します。