「Reiser4」の版間の差分

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[[Wikipedia:Reiser4|Reiser4]] は [[Wikipedia:Namesys|Namesys]] と [[Wikipedia:ja:ハンス・ライザー|Hans Reiser]] によってスクラッチから開発された、ReiserFS の後継ファイルシステムです。小さなファイルをとても効率的に扱うことができ (そのため {{ic|/var}} でよく使われます)、安価な透過圧縮やブロックのサブアロケーションなどの機能を備えています。Reiser4 はアトミックなファイルシステムなので"ファイルシステムの操作は完全に行われたか、あるいは完全に行われていないかのどちらかしかなく、中途半端に行われることでファイルシステムが破損することはありません"。他の Linux ファイルシステムとの [http://vizzzion.org/?id=reiser4 ベンチマーク] もあります。
 
[[Wikipedia:Reiser4|Reiser4]] は [[Wikipedia:Namesys|Namesys]] と [[Wikipedia:ja:ハンス・ライザー|Hans Reiser]] によってスクラッチから開発された、ReiserFS の後継ファイルシステムです。小さなファイルをとても効率的に扱うことができ (そのため {{ic|/var}} でよく使われます)、安価な透過圧縮やブロックのサブアロケーションなどの機能を備えています。Reiser4 はアトミックなファイルシステムなので"ファイルシステムの操作は完全に行われたか、あるいは完全に行われていないかのどちらかしかなく、中途半端に行われることでファイルシステムが破損することはありません"。他の Linux ファイルシステムとの [http://vizzzion.org/?id=reiser4 ベンチマーク] もあります。
   
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== インストール ==
==注意事項==
 
* Reiser4 を使うにはパッチが適用されたカーネルが必要です。
 
* 他のファイルシステムよりも消費する CPU は多少、少なくなります。
 
* [[LILO]] が唯一公式に Reiser4 をサポートしているブートローダーですが、{{ic|/boot}} を Reiser4 でフォーマットすると問題が発生します。
 
* まだ安定している状態とは言えません。
 
   
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{{Note|
{{Note|systemd 219 では、Reiser4 パーティションでは[[アクセス制御リスト]]はデフォルトでは有効になりません。{{ic|/var}} を Reiser4 ファイルシステム上に配置する場合、アクセス制御リストを有効にしないと [[Tmpfs]] が正しくマウントされません。詳しくは [[Systemd#トラブルシューティング]] を見て下さい。}}
 
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* Reiser4 はまだ公式の Linux カーネルには含まれていません。メインラインカーネルに適用するパッチが提供されています。
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* 他のファイルシステム ([[Btrfs]] と同様) よりも少し多くの CPU を消費します。省電力に [[TLP]] を使用しているラップトップで問題が発生しないようにするには、{{ic|/etc/default/tlp}} で {{ic|SATA Link}} 省電力のオプションを無効にすることをお勧めします (繰り返しになりますが、 [[Btrfs]] と同様です)
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* [[LILO]] は Reiser4 を正式にサポートする唯一のブートローダーですが、{{ic|/boot}} が Reiser4 としてフォーマットされている場合に問題が発生するようです
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* [[アクセス制御リスト]] は実装されていないため、[[systemd/ジャーナル|journald]] が別のロギング [[デーモン]] または [[tmpfs]] にログを記録する必要があります。もう 1 つの回避策は、ACL サポートを使用せずにソースによって systemd をコンパイルすることですが、これはお勧めできません。
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}}
   
{{Tip|[http://gparted.sourceforge.net/livecd.php Gparted LiveCD] は Gparted を起動するための小規模な Linux ディストリビューションです。Reiser4 サポートしてます。}}
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{{Tip|[http://gparted.sourceforge.net/livecd.php Gparted LiveCD] はGparted を直接起動する小規模な Linux ディストリビューションです。Reiser4 サポートしており、既存のファイルシステムから Reiser4 への移行に使用できます。}}
   
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Reiser4 ボリュームの作成、fsck、デバッグ用のユーティリティを提供する {{AUR|reiser4progs}} パッケージを [[インストール]] します。
==パッケージ==
 
1. {{AUR|reiser4progs}} パッケージを[[インストール]]してください。
 
   
2. reiser4 のパッチ適用されたカーネルが必要です。パッチは http://sourceforge.net/projects/reiser4/files/reiser4-for-linux-3.x/ にあります。
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Reiser4 パッチ適用済みカーネルが必要です。パッチは [https://sourceforge.net/projects/reiser4/files/ Sourceforge]、または最近作成された [https://github.com/edward6/reiser4 Git リポジトリ] で見つけることができます。このリポジトリは現在、開発者、数学者、プログラマーの '''Edward Shishkin'''よって管理されています。
   
3. ブートローダー ''(任意、{{ic|/}} (root) を reiser4 でフォーマットしたい場合は必須)''
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=== ブートローダー ===
   
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{{Note|
{{Note|ブートローダーの設定はバックアップするようにしてください。}}
 
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* Reiser4 ボリュームに {{ic|/boot}} を常駐させる場合は、ブートローダー設定ファイルのバックアップを検討する必要があります。
 
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* [[EFI]] システムは一般に、カーネルの起動に [[FAT32]] パーティションを必要とするため、EFI だけではなく、そのパーティションに {{ic|/boot}} ディレクトリを常駐させることが有利で、問題がない可能性があります。多くの EFI ユーザーは、{{ic|/boot}} ディレクトリ全体を [[ESP]] 上に持っています。
a) '''推奨:''' [[GParted]] を使って Reiser4 以外のファイルシステムで {{ic|/boot}} 用の小さな (20-200mb) パーティションを作成して、{{ic|/boot}} フォルダをそのパーティションにコピーする。ブートローダーの設定を更新してください。例えば [[GRUB|Grub2]] を使用する場合:
 
  +
}}
# grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg
 
 
b) Reiser4 パーティションに {{ic|/boot}} を含むあらゆるファイルを置きたい場合、[[LILO]] を使う必要があります。{{ic|lilo.conf}} を更新するときにおそらくエラーが表示されるため、推奨されません:
 
# lilo
 
   
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Reiser4 以外のファイルシステムを使用して、{{ic|/boot}} 用の小さな (20 〜 200mb) パーティションを作成し、{{ic|/boot}} フォルダを次の場所にコピーすることをお勧めします。それに応じてブートローダー設定を更新します。たとえば、[[#/boot/grub/grub.cfg]] を参照してください。
4. 再起動
 
   
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[[EFI]] を使用せず、{{ic|/boot}} を含むすべてを Reiser4 パーティションに配置したい場合 (非推奨)、[[LILO]] を使用する必要があります。{{ic|lilo.conf}} を更新しようとするとエラーが発生する可能性があるため、これはお勧めできません。[[#/etc/lilo.conf]] を参照してください。
{{Note|以下は Reiser4 を / (root) として使用する手順です。Reiser を /var (など) のみで使用したい場合は、必要に応じて以下の手順を読み替えて下さい。}}
 
   
 
==Reiser4 に移動==
 
==Reiser4 に移動==
  +
 
次に、現在の root パーティションから新しい Reiser4 パーティションにデータをコピーします。Reiser4 パーティションに十分なディスク容量が存在することを確認してください:
 
次に、現在の root パーティションから新しい Reiser4 パーティションにデータをコピーします。Reiser4 パーティションに十分なディスク容量が存在することを確認してください:
 
# df -h
 
# df -h
   
 
===サンプル環境===
 
===サンプル環境===
  +
 
<pre>
 
<pre>
 
# fdisk -l
 
# fdisk -l
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</pre>
 
</pre>
   
===フォーマット===
+
=== フォーマット ===
以下のコマンドを実行:
 
   
  +
Reiser4 は、さまざまな種類のストレージメディア (SSD、HDD) に最適化されたさまざまなトランザクションモデルをサポートしているため、フォーマットおよびマウント中に使用されるオプションは異なります。
<pre>
 
mkfs.reiser4 /dev/sdaX
 
mkdir /mnt/reiser4
 
mount -t reiser4 /dev/sdaX /mnt/reiser4
 
</pre>
 
   
  +
{{Note|
{{Note|''X'' はあなたのパーティション番号に置き換えてください。}}
 
  +
* ''mkfs.reiser4'' のデフォルトには、zstd 圧縮が含まれています。
  +
** zstd の代わりに lzo または gzip を使用するには、{{ic|1=-o compress=lzo1}} または {{ic|1=-o compress=gzip1}} を追加します。
  +
** 圧縮を完全に無効にするには、{{ic|1=-o create=reg40}} を使用します。
  +
* さらに、インラインチェックサムプラグインは、{{ic|1=-o node=node41}} で有効にできます。
  +
* 機能、プラグイン、オプションの詳細については、[https://reiser4.wiki.kernel.org/index.php/Reiser4_Howto ドキュメント] を参照してください。
  +
}}
   
  +
{{bc|1=
以下のコマンドでフォーマットして Cryptcompress プラグインを使うことを推奨します:
 
mkfs.reiser4 -o create=ccreg40,compress=lzo1 /dev/sda'''X'''
+
# mkfs.reiser4 /dev/sd''xY''
  +
# mkdir /mnt/reiser4
  +
# mount -t reiser4 -o txmod=journal,defaults,onerror=remount-ro /dev/sd''xY'' /mnt/reiser4
  +
}}
   
  +
次のオプションでフォーマットして ''cryptcompress'' プラグインを使用することが推奨されており、デフォルトでもあります。
===システムをコピー===
 
パーティションをフォーマットしたら、現在のシステムを新しいパーティションにコピーしてシステムディレクトリを作成します。Arch Linux からコピーすることもできますが、[http://gparted.sourceforge.net/livecd.php Gparted LiveCD] を起動して新しい Reiser4 パーティションと現在の root パーティションをマウントする方が簡単です (後で makedev を使う必要がありません)。その後、以下のようにして (root で) 全てをコピーします:
 
   
  +
# mkfs.reiser4 -o create=ccreg40 /dev/sd''xY''
<pre>
 
cd /mnt
 
mkdir oldroot
 
mkdir reiser4
 
mount /dev/sdaX oldroot
 
mount /dev/sdaY reiser4 (the Reiser4 partition)
 
cp -R -a /mnt/oldroot/* /mnt/reiser4/
 
</pre>
 
   
  +
Reiser4 には SSD ユーザー専用のオプションもあるため、ファイルシステムの作成時に {{ic|-d}} スイッチを追加してパーティションを破棄することをお勧めします。
そして、{{ic|/boot}} パーティションが既に存在する場合はマウントして、元の root パーティションから {{ic|/boot}} をコピーする必要があります:
 
{{Note|It is suggested to empty your /boot from the Reiser4 partition to use it as a mountpoint, which is reflected later in your fstab}}
 
   
  +
すでにハードウェア圧縮が行われているコントローラー (SandForce コントローラーなど) を備えたドライブの場合、SSD などでは圧縮プラグインを無効にしたほうがよい場合があります。
<pre>
 
  +
mkdir bootpart
 
  +
# mkfs.reiser4 -d -o create=reg40,node=node41 /dev/nvme0n''X''p''Y''
mount /dev/sdaZ bootpart
 
  +
cp -R -a /mnt/oldroot/boot/* /mnt/bootpart/
 
  +
=== システムをコピー ===
</pre>
 
  +
  +
パーティションをフォーマットしたら、現在のシステムを新しいパーティションにコピーしてシステムディレクトリを作成します。Arch Linux からコピーすることもできますが、[http://gparted.sourceforge.net/livecd.php Gparted LiveCD] を起動して新しい Reiser4 パーティションと現在の root パーティションをマウントする方が簡単です (後で makedev を使う必要がありません)。その後、以下のようにして全てをコピーします:
  +
  +
{{bc|
  +
# cd /mnt
  +
# mkdir oldroot
  +
# mkdir reiser4
  +
# mount /dev/sd''xZ'' oldroot
  +
}}
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  +
さまざまな種類のストレージメディアに最適化された、使用したいトランザクションモデルに応じて、マウントオプション {{ic|1=txmod=wa}} (SSD の場合)、{{ic|1=txmod=journal}} (HDD の場合) は、{{ic|-o}} スイッチを介してパーティションをマウントするときに定義する必要があります。デフォルトは {{ic|1=txmod=hybrid}} で、"wa"(write-anywhere)モデルと "ジャーナル" モデルをヒューリスティックに切り替えて、回転ディスク上のパフォーマンスを最適化すると同時に、過剰な断片化を回避しようとします。
  +
  +
{{bc|1=
  +
# mount -t reiser4 -o txmod=hybrid,defaults,onerror=remount-ro /dev/sd''xY'' /mnt/reiser4
  +
# cp -R -a /mnt/oldroot/* /mnt/reiser4/
  +
}}
  +
  +
次に、{{ic|/boot}} パーティションをマウントする必要があります。まだマウントしていない場合は、元のルートパーティションから {{ic|/boot}} をコピーします。
  +
  +
{{Note|Reiser4 パーティションから {{ic|/boot}} を空にしてマウントポイントとして使用することをお勧めします。これは後で fstab に反映されます。}}
  +
  +
{{bc|
  +
# mkdir bootpart
  +
# mount /dev/sd''xW'' bootpart
  +
# cp -R -a /mnt/oldroot/boot/* /mnt/bootpart/
  +
}}
   
ブートローダーの設定を忘れずに適切に編集してください (記事下方にある例を参照)
+
ブートローダーの設定を適切に編集することを忘れないでください ([[#ブートローダーの例]] を参照)
   
  +
{{Note|再起動する前に GRUB をアップグレードした場合は、手動で grub を {{ic|/boot}} パーティションにインストールする必要がある場合があります。そうしないと、問題が発生して起動できなくなる可能性があります。この場合、LiveCD を使用して Chroot する必要があります。}}
{{Note|In case you upgraded grub before rebooting you may need to manually install grub to your /boot partition, otherwise, things may break and prevent you from booting. In this case using a LiveCD to Chroot and would be your last hope.}}
 
   
===/etc/fstab:===
+
=== /etc/fstab ===
   
{{Note|Reiser4 が動作すること確認できたら、古い root パーティションをフォーマットしてください}}
+
Reiser4 が動作すること確認できたら、古いルートパーティションをフォーマットする必要があります
   
 
{{bc|1=#
 
{{bc|1=#
 
# /etc/fstab: static file system information
 
# /etc/fstab: static file system information
 
#
 
#
# <file system> <dir> <type> <options> <dump> <pass>
+
# <file system> <dir> <type> <options> <dump> <pass>
   
/dev/sda1 / reiser4 defaults,noatime,notail 0 1
+
/dev/''xY'' / reiser4 defaults,txmod=wa,onerror=remount-ro,discard 0 1
/dev/sda2 /mnt/oldroot ext4 defaults 0 0
+
/dev/''xZ'' /mnt/oldroot ext4 defaults 0 0
/dev/sda3 /boot ext2 defaults 0 1
+
/dev/''xW'' /boot ext2 defaults 0 1
 
}}
 
}}
   
 
== ブートローダーの例 ==
 
== ブートローダーの例 ==
   
====/boot/grub/grub.cfg:====
+
==== /boot/grub/grub.cfg ====
  +
 
{{bc|1=
 
{{bc|1=
 
# (0) Arch Linux
 
# (0) Arch Linux
 
title Arch Linux
 
title Arch Linux
set root=(hd0,msdos3)
+
set root=(hd''m'',msdos''n'')
kernel /vmlinuz-linux root=/dev/sda3 ro noatime notail acl init=/usr/bin/bootchartd
+
kernel /vmlinuz-linux root=/dev/sd''xY'' ro rootfstype=reiser4 rootflags=defaults,txmod=journal,onerror=remount-ro init=/usr/bin/bootchartd
 
initrd /initramfs-linux.img
 
initrd /initramfs-linux.img
   
 
# (1) Arch Linux
 
# (1) Arch Linux
 
title Arch Linux Fallback
 
title Arch Linux Fallback
set root=(hd0,msdos3)
+
set root=(hd''m'',msdos''n'')
kernel /vlinuz-linux root=/dev/sda3 ro
+
kernel /vlinuz-linux root=/dev/sda''xY'' ro rootfstype=reiser4 rootflags=defaults,txmod=journal,onerror=remount-ro
 
initrd /initramfs-linux-fallback.img
 
initrd /initramfs-linux-fallback.img
 
}}
 
}}
   
{{ic|grub-mkconfig}} を実行して設定を更新:
+
を実行します。
  +
 
# grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg
 
# grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg
   
====/etc/lilo.conf:====
+
==== /etc/lilo.conf ====
  +
 
<pre>
 
<pre>
 
#
 
#
155行目: 178行目:
 
# lilo
 
# lilo
   
==トラブルシューティング==
+
== トラブルシューティング ==
  +
 
* パーミッション: chown -R username.group <userdir>
 
* パーミッション: chown -R username.group <userdir>
 
* ファイルシステムを変更した後に ''su'' コマンドに問題が発生するようになった場合、{{Pkg|coreutils}} パッケージを再インストールしてください。
 
* ファイルシステムを変更した後に ''su'' コマンドに問題が発生するようになった場合、{{Pkg|coreutils}} パッケージを再インストールしてください。

2024年2月12日 (月) 17:08時点における最新版

関連記事

Reiser4NamesysHans Reiser によってスクラッチから開発された、ReiserFS の後継ファイルシステムです。小さなファイルをとても効率的に扱うことができ (そのため /var でよく使われます)、安価な透過圧縮やブロックのサブアロケーションなどの機能を備えています。Reiser4 はアトミックなファイルシステムなので"ファイルシステムの操作は完全に行われたか、あるいは完全に行われていないかのどちらかしかなく、中途半端に行われることでファイルシステムが破損することはありません"。他の Linux ファイルシステムとの ベンチマーク もあります。

インストール

ノート:
  • Reiser4 はまだ公式の Linux カーネルには含まれていません。メインラインカーネルに適用するパッチが提供されています。
  • 他のファイルシステム (Btrfs と同様) よりも少し多くの CPU を消費します。省電力に TLP を使用しているラップトップで問題が発生しないようにするには、/etc/default/tlpSATA Link 省電力のオプションを無効にすることをお勧めします (繰り返しになりますが、 Btrfs と同様です)
  • LILO は Reiser4 を正式にサポートする唯一のブートローダーですが、/boot が Reiser4 としてフォーマットされている場合に問題が発生するようです
  • アクセス制御リスト は実装されていないため、journald が別のロギング デーモン または tmpfs にログを記録する必要があります。もう 1 つの回避策は、ACL サポートを使用せずにソースによって systemd をコンパイルすることですが、これはお勧めできません。
ヒント: Gparted LiveCD は、Gparted を直接起動する小規模な Linux ディストリビューションです。Reiser4 もサポートしており、既存のファイルシステムから Reiser4 への移行に使用できます。

Reiser4 ボリュームの作成、fsck、デバッグ用のユーティリティを提供する reiser4progsAUR パッケージを インストール します。

Reiser4 パッチ適用済みカーネルが必要です。パッチは Sourceforge、または最近作成された Git リポジトリ で見つけることができます。このリポジトリは現在、開発者、数学者、プログラマーの Edward Shishkin によって管理されています。

ブートローダー

ノート:
  • Reiser4 ボリュームに /boot を常駐させる場合は、ブートローダー設定ファイルのバックアップを検討する必要があります。
  • EFI システムは一般に、カーネルの起動に FAT32 パーティションを必要とするため、EFI だけではなく、そのパーティションに /boot ディレクトリを常駐させることが有利で、問題がない可能性があります。多くの EFI ユーザーは、/boot ディレクトリ全体を ESP 上に持っています。

Reiser4 以外のファイルシステムを使用して、/boot 用の小さな (20 〜 200mb) パーティションを作成し、/boot フォルダを次の場所にコピーすることをお勧めします。それに応じてブートローダー設定を更新します。たとえば、#/boot/grub/grub.cfg を参照してください。

EFI を使用せず、/boot を含むすべてを Reiser4 パーティションに配置したい場合 (非推奨)、LILO を使用する必要があります。lilo.conf を更新しようとするとエラーが発生する可能性があるため、これはお勧めできません。#/etc/lilo.conf を参照してください。

Reiser4 に移動

次に、現在の root パーティションから新しい Reiser4 パーティションにデータをコピーします。Reiser4 パーティションに十分なディスク容量が存在することを確認してください:

# df -h

サンプル環境

# fdisk -l
* /dev/sda1: (10 Gb, 5 Gb free); Reiserfs /mnt/reiser4
* /dev/sda2: (10 Gb, 10 Gb free); Reiser4 /
* /dev/sda3: (200 Mb, 180 Mb free); ext2 /boot

フォーマット

Reiser4 は、さまざまな種類のストレージメディア (SSD、HDD) に最適化されたさまざまなトランザクションモデルをサポートしているため、フォーマットおよびマウント中に使用されるオプションは異なります。

ノート:
  • mkfs.reiser4 のデフォルトには、zstd 圧縮が含まれています。
    • zstd の代わりに lzo または gzip を使用するには、-o compress=lzo1 または -o compress=gzip1 を追加します。
    • 圧縮を完全に無効にするには、-o create=reg40 を使用します。
  • さらに、インラインチェックサムプラグインは、-o node=node41 で有効にできます。
  • 機能、プラグイン、オプションの詳細については、ドキュメント を参照してください。
# mkfs.reiser4 /dev/sdxY
# mkdir /mnt/reiser4
# mount -t reiser4 -o txmod=journal,defaults,onerror=remount-ro /dev/sdxY /mnt/reiser4

次のオプションでフォーマットして cryptcompress プラグインを使用することが推奨されており、デフォルトでもあります。

# mkfs.reiser4 -o create=ccreg40 /dev/sdxY

Reiser4 には SSD ユーザー専用のオプションもあるため、ファイルシステムの作成時に -d スイッチを追加してパーティションを破棄することをお勧めします。

すでにハードウェア圧縮が行われているコントローラー (SandForce コントローラーなど) を備えたドライブの場合、SSD などでは圧縮プラグインを無効にしたほうがよい場合があります。

# mkfs.reiser4 -d -o create=reg40,node=node41 /dev/nvme0nXpY

システムをコピー

パーティションをフォーマットしたら、現在のシステムを新しいパーティションにコピーしてシステムディレクトリを作成します。Arch Linux からコピーすることもできますが、Gparted LiveCD を起動して新しい Reiser4 パーティションと現在の root パーティションをマウントする方が簡単です (後で makedev を使う必要がありません)。その後、以下のようにして全てをコピーします:

# cd /mnt
# mkdir oldroot
# mkdir reiser4
# mount /dev/sdxZ oldroot

さまざまな種類のストレージメディアに最適化された、使用したいトランザクションモデルに応じて、マウントオプション txmod=wa (SSD の場合)、txmod=journal (HDD の場合) は、-o スイッチを介してパーティションをマウントするときに定義する必要があります。デフォルトは txmod=hybrid で、"wa"(write-anywhere)モデルと "ジャーナル" モデルをヒューリスティックに切り替えて、回転ディスク上のパフォーマンスを最適化すると同時に、過剰な断片化を回避しようとします。

# mount -t reiser4 -o txmod=hybrid,defaults,onerror=remount-ro /dev/sdxY /mnt/reiser4
# cp -R -a /mnt/oldroot/* /mnt/reiser4/

次に、/boot パーティションをマウントする必要があります。まだマウントしていない場合は、元のルートパーティションから /boot をコピーします。

ノート: Reiser4 パーティションから /boot を空にしてマウントポイントとして使用することをお勧めします。これは後で fstab に反映されます。
# mkdir bootpart
# mount /dev/sdxW bootpart
# cp -R -a /mnt/oldroot/boot/* /mnt/bootpart/

ブートローダーの設定を適切に編集することを忘れないでください (#ブートローダーの例 を参照)

ノート: 再起動する前に GRUB をアップグレードした場合は、手動で grub を /boot パーティションにインストールする必要がある場合があります。そうしないと、問題が発生して起動できなくなる可能性があります。この場合、LiveCD を使用して Chroot する必要があります。

/etc/fstab

Reiser4 が動作することを確認できたら、古いルートパーティションをフォーマットする必要があります。

#
# /etc/fstab: static file system information
#
# <file system>  <dir>  <type>  <options>  <dump>  <pass>

/dev/xY  /             reiser4  defaults,txmod=wa,onerror=remount-ro,discard  0   1
/dev/xZ  /mnt/oldroot  ext4     defaults                                      0   0
/dev/xW  /boot         ext2     defaults                                      0   1

ブートローダーの例

/boot/grub/grub.cfg

# (0) Arch Linux
title  Arch Linux
set root=(hdm,msdosn)
kernel /vmlinuz-linux root=/dev/sdxY ro rootfstype=reiser4 rootflags=defaults,txmod=journal,onerror=remount-ro init=/usr/bin/bootchartd
initrd /initramfs-linux.img

# (1) Arch Linux
title  Arch Linux Fallback
set root=(hdm,msdosn)
kernel /vlinuz-linux root=/dev/sdaxY ro rootfstype=reiser4 rootflags=defaults,txmod=journal,onerror=remount-ro
initrd /initramfs-linux-fallback.img

次を実行します。

# grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg

/etc/lilo.conf

#
# /etc/lilo.conf
#

boot=/dev/hda
# This line often fixes L40 errors on bootup
# disk=/dev/hda bios=0x80

default=Arch4
timeout=20
lba32
prompt
compact

image=/boot/vmlinuz-linux
        label=Arch4
        root=/dev/hda5
        append="video=vesafb:1024x768-24@56,ywrap,mtrr splash=verbose,theme:darch console=tty1 resume2=swap:/dev/hdb1"
initrd=/boot/initramfs-linux.img
read-only

image=/boot/vmlinuz-linux
        label=Arch
        root=/dev/hda3
        append="video=vesafb:1024x768-24@56,ywrap,mtrr splash=verbose,theme:darch console=tty1 resume2=swap:/dev/hdb1"
initrd=/boot/initramfs-linux.img
read-only

lilo を実行して設定を更新:

# lilo

トラブルシューティング

  • パーミッション: chown -R username.group <userdir>
  • ファイルシステムを変更した後に su コマンドに問題が発生するようになった場合、coreutils パッケージを再インストールしてください。