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2017年10月12日 (木) 23:16時点における版
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LXDM は、LXDE デスクトップ環境のためにつくられた軽量ディスプレイマネージャです。ユーザーインターフェースには、GTK+ 2 を採用しています。
目次
インストール
lxdm パッケージは、公式リポジトリから入手可能です。開発向けパッケージは lxdm-gitAUR で、 AUR から入手可能です。
現在、lxdm は lxdm
systemd サービスを提供しています。システム起動時から LXDM をスタートすることもできます。
設定
LXDM の設定ファイルはすべて、/etc/lxdm/
にあります。主要な設定ファイルは lxdm.conf
で、コメントによる説明が充実しています。Xsession
ファイルは、システム全体の X セッション設定ファイルで、編集するべきではないと一般的にはいえます。このフォルダにあるそれ以外のファイルはすべて、 LXDM において発生するイベントのためのシェルスクリプトです。
これらのファイルは以下の通り:
LoginReady
は、 LXDM がログインウインドウを表示する時に、ルート権限で実行されます。PreLogin
は、ユーザーがログインする直前に、ルート権限で実行されます。PostLogin
は、ユーザーがログインした直後に、そのユーザー権限で実行されます。PostLogout
は、ユーザーがログアウトした直後に、そのユーザー権限で実行されます。PreReboot
は、 LXDM が再起動される直前に、ルート権限で実行されます。PreShutdown
は、LXDMが終了する直前にルート権限で実行されます。
デフォルトセッション
セッションリストのうちの「デフォルト」のセッションをユーザーが選択した際にどのセッションがロードされるかは、あらかじめ設定可能です。ただし、ユーザーの設定がグローバルの設定より優先することに留意すべきです。
グローバルの設定
/etc/lxdm/lxdm.conf
の以下の箇所を編集し、起動させたいセッションまたはデスクトップ環境へと session 行を変更すればよいでしょう :
session=/usr/bin/startlxde
Xfceの例 :
session=/usr/bin/startxfce4
Openboxの例 :
session=/usr/bin/openbox-session
GNOMEの例:
session=/usr/bin/gnome-session
この設定は、セッション選択ボックスに表示させないでセッションを指定したい場合で、後述の自動ログインを設定すると問題があるときにも、有用です。
ユーザー単位の設定
優先させるセッションをユーザーごとに設定するには、各ユーザーの ~/.dmrc
を編集すればよいでしょう。
例: user1 は Xfce、user2 は Cinnamon、user3 は GNOME にしたい場合に
user1 には:
[Desktop] Session=xfce
user2 には:
[Desktop] Session=cinnamon
user3 には:
[Desktop] Session=gnome
自動ログイン
パスワード入力なしで特定のアカウントへと自動的にログインするには、 /etc/lxdm/lxdm.conf
の以下の行
#autologin=dgod
をコメントから外せば、"dgod" が自動ログインするユーザーに替わります。
この設定をすれば、LXDM が最初に起動した際には自動的にログインします。しかし、そのアカウントからひとたびログアウトすると、再度ログインする際にはパスワードの入力が要求されてしまいます。これを避けるためには当該アカウントのパスワードを削除しておけばよいでしょう。
$ passwd -d username
シャットダウンおよび再起動のコマンド
シャットダウンおよび再起動のコマンドは、 /etc/lxdm/lxdm.conf
の [cmd] セクション で設定することができます。
[cmd] # reboot command reboot=/usr/bin/systemctl reboot # shutdown command shutdown=/usr/bin/systemctl poweroff
ヒントとテクニック
顔アイコンの追加
既定のアイコンに代えて、各ユーザーごとに 96x96 ピクセルの画像 ( jpg または png )を表示させることもできます。
$HOME/.FACE
に、コピーまたはシンボリックリンクを張ればよいだけです。 gnome-control-center パッケージは、lxdm の画面にも適合する、いくつかのデフォルトアイコンを提供しています。当該パッケージをインストール後に、 /usr/share/pixmaps/faces
を参照のこと。
同時ログインとユーザー切替
LXDM では、複数のユーザーが別々の tty で同時にログインすることができます。現在のユーザーがログアウトすることなしに他のユーザーがログイン可能にするには、以下のコマンドを実行すればよいでしょう。
$ lxdm -c USER_SWITCH
Xfce デスクトップを利用するなら、アクションボタンパネルの項目でのこのユーザー切替機能は、それ自体を有効にするために、実行可能な gdmflexiserver を明示的に要求します。 実行可能なシェルスクリプトで以下の記述からなる /usr/bin/gdmflexiserver
を用意すれば、Xfce のユーザ切替も LXDM のもとで動作するでしょう。
#!/bin/sh /usr/bin/lxdm -c USER_SWITCH
XScreenSaver も、このタスクで動作します。さらに詳しくは、XScreenSaver#LXDM の項を参照してください。
テーマ
LXDM のテーマは /usr/share/lxdm/themes
にあります。
LXDMには、Industrial と称するテーマが1種類だけ、それしか提供されていません。このテーマの一部分である背景画像のファイル wave.svg
を表示させるには、 librsvg をインストールすることをお忘れなきよう。
lxdm-themesAUR には6つのテーマが入っています: Archlinux, ArchlinuxFull, ArchlinuxTop, Arch-Dark, Arch-Stripes, IndustrialArch。ArchStripes と ArchDark テーマは lxdm-gitAUR にも入っています (ファイルの衝突を防ぐために名前は変えられています)。
/etc/lxdm/lxdm.conf
ファイル内の theme=theme_name
でテーマを設定することができます。
既知の問題
XDMCP
LXDM は XDMCP プロトコルをサポートしていません。LightDM は XDMCP をサポートしています。