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− | この記事ではデジタルカメラにアクセスするための {{ic|libgphoto2}} の設定 |
+ | この記事ではデジタルカメラにアクセスするための {{ic|libgphoto2}} の設定について説明します。デジタルカメラによっては通常の [[USB ストレージデバイス]]としてマウントされるので libgphoto2 を使う必要がないかもしれません。 |
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− | {{Note|libgphoto2 バージョン 2.14.13 現在、ユーザーは {{ic|camera}} グループに属している必要はありません。}} |
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− | [[GNOME Files|GNOME Files]] は [[MTP|MTP]] によるデジタルカメラとスマートフォンへのアクセスをサポートしており、2つのバックエンドが存在します: libmtp を使用する新しい {{pkg|gvfs-mtp}} と、libgphoto2 を使用する古い {{pkg|gvfs-gphoto2}} です。 |
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− | {{ic|gvfs-mtp}} をインストールしていれば、Files のサイドバーにデバイスが表示されるはずです。 |
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== libgphoto2 == |
== libgphoto2 == |
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===インストール=== |
===インストール=== |
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− | + | {{Pkg|libgphoto2}} パッケージを[[pacman|インストール]]してください。[[GNOME Files]] の統合は {{Pkg|gvfs-gphoto2}} を、コマンドラインインターフェイスは {{Pkg|gphoto2}} をインストールしてください (任意)。{{Pkg|gvfs}} に依存している [[Nemo]], [[PCManFM]], [[Thunar]] などのパッケージは gvfs-gphoto2 を使うことができます。 |
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===パーミッション問題=== |
===パーミッション問題=== |
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− | ローカルセッションのユーザーにカメラのパーミッションを与えるのには [[ |
+ | ローカルセッションのユーザーにカメラのパーミッションを与えるのには [[アクセス制御リスト|ACL]] が使われます。これが機能しない場合は[[一般的なトラブルシューティング#セッションのパーミッション]]を見て下さい。 |
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− | リモート ([[Secure Shell|SSH]]) セッションでもパーミッションを使うには、必要なユーザーに既に使われていない camera グループを追加し、以下のように新しい udev ルールを作って下さい: |
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− | # /usr/lib/libgphoto2/print-camera-list udev-rules version 175 group camera > /etc/udev/rules.d/40-gphoto.rules |
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− | |||
− | このルールは新しく追加されたカメラデバイスに適用されます。 |
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− | |||
− | カメラが [[udev|udev]] ルールに現れない場合、カメラのベンダーと製品 ID をチェックして、それらを加えて下さい。ベンダーと ID を確認するには: |
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− | {{hc|# lsusb| |
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− | ... |
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− | Bus 001 Device 005: ID 04a9:318e Canon, Inc. |
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− | ... |
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=== GPhoto2 の使い方 === |
=== GPhoto2 の使い方 === |
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* {{ic|gphoto2 --list-files}} |
* {{ic|gphoto2 --list-files}} |
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* {{ic|gphoto2 --get-all-files}} |
* {{ic|gphoto2 --get-all-files}} |
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+ | * {{ic|1=gphoto2 --set-config datetime=now}} - カメラの現在時刻を設定 |
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− | 高度なファイル操作をするには |
+ | 高度なファイル操作をするには: |
* {{ic|gphoto2 --shell}} |
* {{ic|gphoto2 --shell}} |
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+ | ==== gvfs による使用例 ==== |
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− | ==== 他の libgphoto2 のフロントエンドアプリケーション ==== |
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+ | 接続されたカメラを自動認識して必要なポートを確認: |
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+ | $ gphoto2 --auto-detect |
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− | * [http://www.gphoto.org/proj/gphotofs/ gphotofs] - マウントされたファイルシステムからの読み込みができる全てのツールでカメラを使えるようにします。 |
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+ | Model Port |
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− | * [http://darktable.org/ darktable] |
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+ | ---------------------------------------------------------- |
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− | * [[Digikam]] |
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+ | Canon Digital IXUS 980 IS usb:006,011 |
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− | * [http://f-spot.org/ F-Spot] |
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+ | ファイルマネージャを開いて上記のコマンドで確認したポートをアドレスに入力してください (例: {{ic|gphoto2://[usb:006,011]}})。gvfs によってカメラがマウントされファイルマネージャから管理できるようになります。 |
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− | * [http://live.gnome.org/gthumb Gthumb] |
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− | * [http://www.gphoto.org/proj/gtkam/ GTKam] |
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+ | ==== 他の libgphoto2 のフロントエンドアプリケーション ==== |
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− | ==トラブルシューティング== |
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+ | * {{App|darktable|RAW 画像を管理・処理できるユーティリティ。|http://darktable.org/|{{Pkg|darktable}}}} |
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− | ===グループ=== |
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+ | * {{App|[[Digikam]]|[[KDE]] のデジタル写真管理アプリケーション。|https://www.digikam.org/|{{Pkg|digikam}}}} |
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− | 利用するにはユーザーを [[Users and Groups#グループ|storage グループ]]に加える必要があります。camera グループに入れる必要はありません。 |
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+ | * {{App|gphotofs|カメラをファイルシステムとしてマウントできる [[Fuse|FUSE]] モジュール。|http://www.gphoto.org/proj/gphotofs/|{{AUR|gphotofs}}}} |
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+ | * {{App|gThumb|[[GNOME]] の画像ブラウザ・ビューア。|http://wiki.gnome.org/gthumb|{{Pkg|gthumb}}}} |
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+ | * {{App|GTKam|gphoto2 のグラフィカルな [[GTK+]] 2 フロントエンド。|http://www.gphoto.org/proj/gtkam/|{{AUR|gtkam}}}} |
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+ | * {{App|Kamera|gphoto2 のカメラと [[KDE]] の統合。|https://github.com/KDE/kamera|{{Pkg|kamera}}}} |
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+ | * {{App|Pantheon Photos|[[Pantheon]] の画像ビューア。|https://launchpad.net/pantheon-photos|{{Pkg|pantheon-photos}}}} |
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+ | * {{App|Rawstudio|GTK+ で書かれたオープンソースの RAW 画像変換プログラム。gphoto2 によるテザー撮影をサポート。|https://rawstudio.org/|{{AUR|rawstudio}}}} |
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+ | * {{App|Shotwell|[[GNOME]] 用に作られたデジタル写真オーガナイザー。|http://wiki.gnome.org/Apps/Shotwell|{{Pkg|shotwell}}}} |
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== 参照 == |
== 参照 == |
2023年7月15日 (土) 12:09時点における最新版
関連記事
この記事ではデジタルカメラにアクセスするための libgphoto2
の設定について説明します。デジタルカメラによっては通常の USB ストレージデバイスとしてマウントされるので libgphoto2 を使う必要がないかもしれません。
目次
libgphoto2
Libgphoto2 は Digikam や gphoto2 などの外部(フロントエンド)プログラムによってデジタルカメラにアクセスするために設計されています。現在'公式に'サポートしているカメラの一覧はここにあります(サポートされていないものにも動くものが多くあります)。
インストール
libgphoto2 パッケージをインストールしてください。GNOME Files の統合は gvfs-gphoto2 を、コマンドラインインターフェイスは gphoto2 をインストールしてください (任意)。gvfs に依存している Nemo, PCManFM, Thunar などのパッケージは gvfs-gphoto2 を使うことができます。
パーミッション問題
ローカルセッションのユーザーにカメラのパーミッションを与えるのには ACL が使われます。これが機能しない場合は一般的なトラブルシューティング#セッションのパーミッションを見て下さい。
GPhoto2 の使い方
GPhoto2 は libgphoto2 のコマンドラインクライアントです。GPhoto2 によってターミナルやスクリプトシェルから libgphoto2 ライブラリを利用してカメラの操作ができるようになります。これが主要なユーザーインターフェースになります。
GPhoto2 にはカメラドライバ開発者向けの便利なデバック機能もあります。
クイックコマンド
gphoto2 --list-ports
gphoto2 --auto-detect
gphoto2 --summary
gphoto2 --list-files
gphoto2 --get-all-files
gphoto2 --set-config datetime=now
- カメラの現在時刻を設定
高度なファイル操作をするには:
gphoto2 --shell
gvfs による使用例
接続されたカメラを自動認識して必要なポートを確認:
$ gphoto2 --auto-detect Model Port ---------------------------------------------------------- Canon Digital IXUS 980 IS usb:006,011
ファイルマネージャを開いて上記のコマンドで確認したポートをアドレスに入力してください (例: gphoto2://[usb:006,011]
)。gvfs によってカメラがマウントされファイルマネージャから管理できるようになります。
他の libgphoto2 のフロントエンドアプリケーション
- darktable — RAW 画像を管理・処理できるユーティリティ。
- gphotofs — カメラをファイルシステムとしてマウントできる FUSE モジュール。
- gThumb — GNOME の画像ブラウザ・ビューア。
- GTKam — gphoto2 のグラフィカルな GTK+ 2 フロントエンド。
- Kamera — gphoto2 のカメラと KDE の統合。
- Pantheon Photos — Pantheon の画像ビューア。
- Rawstudio — GTK+ で書かれたオープンソースの RAW 画像変換プログラム。gphoto2 によるテザー撮影をサポート。
- Shotwell — GNOME 用に作られたデジタル写真オーガナイザー。