「Hyprland」の版間の差分
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+ | bind = SUPER, F3, exec, brightnessctl -d *::kbd_backlight set +33% |
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+ | bind = SUPER, F2, exec, brightnessctl -d *::kbd_backlight set 33%- |
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+ | 変更が行われたときに [[Hyprland#画面上の通知|画面上の通知]] を実行することもできます。 |
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+ | {{Note|ラップトップにハードウェアキーボードバックライトコントロール (キーボードの {{ic|Fn}} キーを使用) がある場合、追加の手順なしで機能するはずです。}} |
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+ | Hyprland でキーボードメディアコントロールを使用するには、{{ic|XF86Audio}} キーシムと、{{Pkg|pavucontrol}} または {{Pkg|pamixer}} や [https://wiki.archlinux.org/title/MPRIS#Playerctl playerctl] などの外部アプリケーションを利用することで可能です。 |
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+ | {{hc|~/.config/hypr/hyprland.conf|2= |
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+ | # Volume and Media Control |
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+ | bind = , XF86AudioRaiseVolume, exec, pamixer -i 5 |
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+ | bind = , XF86AudioLowerVolume, exec, pamixer -d 5 |
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+ | bind = , XF86AudioMicMute, exec, pamixer --default-source -m |
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+ | bind = , XF86AudioMute, exec, pamixer -t |
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+ | bind = , XF86AudioPlay, exec, playerctl play-pause |
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+ | bind = , XF86AudioPause, exec, playerctl play-pause |
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+ | bind = , XF86AudioNext, exec, playerctl next |
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+ | bind = , XF86AudioPrev, exec, playerctl previous |
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+ | 変更が行われたときに [[Hyprland#画面上の通知|通知]] を実行することもできます。 |
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== 使用方法 == |
== 使用方法 == |
2023年12月31日 (日) 20:46時点における版
関連記事
Hyprland は C++ で書かれた wlroots ベースのタイリング Wayland コンポジターです。Hyprland の特筆すべき点は、ダイナミックタイリング、タブ付きウィンドウ、クリーンで読みやすい C++ コードベース、ウィンドウアニメーションや角丸、透明ウィンドウでの Dual-Kawase Blur を提供するカスタムレンダラーなどです。一般的な使い方や設定方法は、 Hyprland Wiki に詳しく書かれています。
目次
インストール
次のいずれかをインストールします:
- hyprland - 最新のアップストリームリリース。
- hyprland-gitAUR - master ブランチへの最新のコミット。
- hyprland-nvidiaAUR - NVIDIA GPU パッチを含む最新のアップストリームリリース。
Hyprland は、wlroots-gitAUR に厳密に従う独自のバージョンの wlroots をバンドルしています。これにより、安定性が向上すると同時に、他の wlroots ベースのコンポジターとの依存関係の競合も回避されます。
設定
設定は 1 つの設定ファイル、hyprland.conf を通して行われます。パッケージマネージャで Hyprland をインストールした場合、おそらく /usr/share/hyprland/hyprland.conf にあります。ソースからインストールした場合は、Hyprland をクローンしたレポジトリにあります。hyprland.conf を ~/.config/hypr/hyprland.conf
にコピーしてください。
hyprland.conf
には、デバイス (モニタ、キーボード、マウス、トラックパッド) を設定するディレクティブと、アニメーション、装飾、レイアウトなどの設定が含まれています。キーバインディングやウィンドウのルールを設定したり、コマンドを実行したりできます (一度だけ、あるいはコンフィグが再読み込みされるたびに)
ファイルを更新するたびに設定が自動的にリロードされます。同じ効果を得るために hyprctl reload
を使うこともできます。いくつかの設定(特に入力設定)については、Hyprland セッションを再起動する必要があるかもしれません。
設定は hyprctl
を使用してその場で変更することもできますが、保存されません。
キーボード
キーマップ
デフォルトでは、Hyprland は US Qwerty
を使用します。次のように設定できます:
~/.config/hypr/hyprland.conf
# German Colemark layout input { ... kb_layout = de kb_variant = colemark ... }
利用可能なすべてのオプションについては、upstream's Wiki を参照してください。
典型的な遅延と速度
Xorg ユーザーはこの設定 サーバーレベルで定義 を使用することに慣れていますが、Wayland では各コンポジターがそれを独自に処理します。
~/.config/hypr/hyprland.conf
# Repeat rate and delay input { ... repeat_rate = 25 repeat_delay = 600 ... }
キーボードのバックライト
他の照明コントロールとは異なり、キーボードバックライトには XF86
キーシムがないため、従来のバインドを行う必要があります。
brightnessctl を インストール します、次のバインドを追加します。
~/.config/hypr/hyprland.conf
# Keyboard backlight bind = SUPER, F3, exec, brightnessctl -d *::kbd_backlight set +33% bind = SUPER, F2, exec, brightnessctl -d *::kbd_backlight set 33%-
変更が行われたときに 画面上の通知 を実行することもできます。
メディアキー
Hyprland でキーボードメディアコントロールを使用するには、XF86Audio
キーシムと、pavucontrol または pamixer や playerctl などの外部アプリケーションを利用することで可能です。
~/.config/hypr/hyprland.conf
# Volume and Media Control bind = , XF86AudioRaiseVolume, exec, pamixer -i 5 bind = , XF86AudioLowerVolume, exec, pamixer -d 5 bind = , XF86AudioMicMute, exec, pamixer --default-source -m bind = , XF86AudioMute, exec, pamixer -t bind = , XF86AudioPlay, exec, playerctl play-pause bind = , XF86AudioPause, exec, playerctl play-pause bind = , XF86AudioNext, exec, playerctl next bind = , XF86AudioPrev, exec, playerctl previous
変更が行われたときに 通知 を実行することもできます。
使用方法
起動
現在、Hyprland は TTY から起動することを推奨しています。
$ Hyprland
ディスプレイマネージャ からの起動は公式にはサポートされていませんが、GDM、SDDM、その他からの起動に成功したとの報告があります。全ての Hyprland AUR パッケージは自動的にディスプレイマネージャーエントリーを生成します。ソースから手動でインストールする場合、ソースコードの example ディレクトリに Hyprland.desktop
ファイルのサンプルがあります、これを /usr/share/wayland-sessions/
にコピーしてディスプレイマネージャーのエントリーを提供することができます。
どちらの方法でも、いくつかの環境変数やサービスを追加したり削除したりすることで、同じ結果を得ることができます
自動ログイン
ディスプレイマネージャ または シェルから ユーザーは自動的にログインできます。
hyprctl と IPC
hyprctl は Hyprland にインストールされている、ディスプレイサーバーと通信するためのコマンドライン・ユーティリティです。サーバーにコマンドを送ったり (設定ファイルのコマンドと同じですが、構文が少し違います)、キーワードを設定したり、クエリ を送ったり、情報を要求したりすることができます。full documentation を参照してください。
Hyprland は 2 つの UNIX ソケット も公開しており、コードやコマンドライン・ユーティリティを使って Hyprland の情報を制御・取得することができます。これらのソケットはフォーカスの変更 (ウィンドウ、ワークスペース、モニター) やウィンドウ/ワークスペースの作成などのイベントをブロードキャストします。
hyprctl と IPC ソケットは、複雑なタスクのために Hyprland を制御するスクリプトの中で効果的に使うことができます。
exec と exec-once の比較
アプリケーションを起動するときは、正しいタイプのディスパッチャを使用することが重要です。exec
を誤って使用すると、アプリケーションが複数回起動されてシステムリソースが占有され、最悪の場合、競合状態が発生してシステムがクラッシュする可能性があります。
環境変数の設定
env キーワードを使用して、環境変数 を hyprland.conf
に直接設定できます。このキーワードの構文は、シェルで使用される env UNIX コマンドとは異なります。
違いについては、upstream Wiki で説明されています。
画面共有
Screensharing も参照してください。
wlroots ベースのコンポジタである Hyprland は、xdg-desktop-portal-wlr を利用して xdg-desktop-portal 経由で様々なアプリケーションをスクリーンキャプチャすることができます。
また、Hyprland は xdg-desktop-portal-hyprland も保守しています。これは、wlr ポータルのフォークであり、領域共有 (2022-12-12 の時点で壊れています)、ウィンドウ共有、グラフィカルな選択ユーティリティなどの機能が追加されています。このポータルの使い方は Hyprland wiki で詳しく説明されています。
トラブルシューティング
NVIDIAカードでのちらつきについて
これは NVIDIA の既知の問題です。代わりに hyprland-nvidiaAUR や hyprland-nvidia-gitAUR を使えばより良い体験ができます。
xdg-desktop-portal-hyprland が大量の CPU を使用する
これは既知のバグ [1] であり、最新の Git ビルドでは解決されているはずです。これを回避するには、こちら Hyprland wiki で説明されているように、スクリプトを hyprland.conf
ファイルで呼び出すことで回避できます。