「Apple Fusion Drive」の版間の差分
(en:Apple Fusion Driveへの転送ページ) |
(→HDD に OSX をインストール: 同期) |
||
(4人の利用者による、間の4版が非表示) | |||
1行目: | 1行目: | ||
− | + | [[Category:Apple]] |
|
+ | [[en:Apple Fusion Drive]] |
||
+ | Apple は CoreStorage と呼ばれる [[RAID]] の代替技術を使って SSD と HDD を (Fusion として販売されている) 単一の論理ボリュームに統合しています。SSD を使わずに HDD に OS X を再インストールするためには、このボリュームを削除する必要があります。 |
||
+ | |||
+ | == リカバリを起動 == |
||
+ | |||
+ | Fusion が付属している iMacs には RAM から起動するレスキューパーティション (仮想 disk2) が存在します。これによってディスクをマウントすることに問題に係わることなく HDD や SSD を操作することができます。iMac の電源を入れたら、apple+R を押してリカバリ環境を起動してください。 |
||
+ | |||
+ | リカバリが起動したら、(Utilities メニューの下の) Terminal を実行してください。 |
||
+ | |||
+ | == CoreStorage を破壊して新しいボリュームを準備 == |
||
+ | CoreStorage の '論理ボリュームグループ' ID を確認して、SSD や大きなディスク (disk0 & 1) のメモを取って下さい: |
||
+ | diskutil cs list |
||
+ | |||
+ | CoreStorage ボリュームを削除: |
||
+ | diskutil cs delete <VOLUMEID> |
||
+ | |||
+ | 場合によっては、OSX にボリュームを削除したことを認識させるために、ボリュームをアンマウントしたり上記のコマンドを二回実行する必要があることもあります。 |
||
+ | |||
+ | 次に SSD の中身を削除してください (正しいディスクを指定すれば5分以下で終わります)。パーティションテーブルを含む全てを削除するので、OS X はディスクを認識できなくなり、インストール時に SSD を使おうとしなくなります。 |
||
+ | diskutil zeroDisk disk1 |
||
+ | |||
+ | HDD を消去 (zeroDisk よりも高速で OS X 用の HFS+ ボリュームを新しく作成します): |
||
+ | diskutil eraseDisk JHFS+ Macintosh disk0 |
||
+ | |||
+ | == HDD に OSX をインストール == |
||
+ | ターミナルを終了して OS X インストーラを起動してください。'''この段階ではまだ GUI のディスクユーティリティを使ってはいけません。''' ディスクが破損していると赤で表示され修復するように言ってきます。たとえ何も '修復' しないことを選択しても CoreStorage ボリュームが再作成され、これまでの作業がすべて元に戻ってしまいます。OS X インストーラはディスクを一つだけ表示するはずです。それが HDD に作成された HFS+ ボリュームです。 |
||
+ | |||
+ | HDD に新しく OS X をインストールしたら先に進んで下さい。OS X の '''Disk Utility''' を使って OS X パーティションのサイズを変更して SSD の中に Linux のための領域を確保できます。OS X でやることをやったら、iMac を再起動して、起動時に左 ALT キーを押すことで Arch Linux の USB スティックを起動してください (USB スティックを起動するには Apple キーボードを使う必要があります) ブートメニューが表示されるので USB ドライブを選択して起動することができます。 |
||
+ | |||
+ | == Arch Linux のインストール == |
||
+ | |||
+ | [[インストールガイド]] に従い、[[EFI システムパーティション]] (HDD の最初のパーティション、例: {{ic|/dev/sda1}}) を {{ic|/efi}} にマウントすることを忘れないでください。 |
||
+ | |||
+ | 再起動するときに、{{ic|Option}} を押し続けると内部ブートローダーが表示され、新しいインストールを選択できるようになります。デフォルトの起動オプションを Arch Linux に変更するには、新しく作成した UEFI ファイルを ''bless'' する必要があります。EFI システムパーティションをマウントした後、{{ic|.efi}} の名前を {{ic|EFI/BOOT/BOOTX64.EFI}} に変更し、macOS から次のコマンドを実行することをお勧めします: |
||
+ | |||
+ | # bless --device=/dev/disk1s2 --file=/Volumes/EFI/efi/BOOT/BOOTX64.EFI --setBoot |
||
+ | |||
+ | SSD 上のパーティションを {{ic|--device}} として指定してください。そうしないと、macOS はパーティションから EFI を起動しますが、ブートローダーが SSD (実際のインストール場所) を見つけられず、レスキューモードになってしまいます。 |
||
+ | |||
+ | == 参照 == |
||
+ | * [[en2:IMac Aluminium|iMac Aluminium]] |
||
+ | * http://blog.fosketts.net/2011/08/05/undocumented-corestorage-commands/ |
||
+ | * https://arstechnica.com/apple/2012/11/achieving-fusion-with-a-service-training-doc-ars-tears-open-apples-fusion-drive/2/ |
2024年2月8日 (木) 04:42時点における最新版
Apple は CoreStorage と呼ばれる RAID の代替技術を使って SSD と HDD を (Fusion として販売されている) 単一の論理ボリュームに統合しています。SSD を使わずに HDD に OS X を再インストールするためには、このボリュームを削除する必要があります。
リカバリを起動
Fusion が付属している iMacs には RAM から起動するレスキューパーティション (仮想 disk2) が存在します。これによってディスクをマウントすることに問題に係わることなく HDD や SSD を操作することができます。iMac の電源を入れたら、apple+R を押してリカバリ環境を起動してください。
リカバリが起動したら、(Utilities メニューの下の) Terminal を実行してください。
CoreStorage を破壊して新しいボリュームを準備
CoreStorage の '論理ボリュームグループ' ID を確認して、SSD や大きなディスク (disk0 & 1) のメモを取って下さい:
diskutil cs list
CoreStorage ボリュームを削除:
diskutil cs delete <VOLUMEID>
場合によっては、OSX にボリュームを削除したことを認識させるために、ボリュームをアンマウントしたり上記のコマンドを二回実行する必要があることもあります。
次に SSD の中身を削除してください (正しいディスクを指定すれば5分以下で終わります)。パーティションテーブルを含む全てを削除するので、OS X はディスクを認識できなくなり、インストール時に SSD を使おうとしなくなります。
diskutil zeroDisk disk1
HDD を消去 (zeroDisk よりも高速で OS X 用の HFS+ ボリュームを新しく作成します):
diskutil eraseDisk JHFS+ Macintosh disk0
HDD に OSX をインストール
ターミナルを終了して OS X インストーラを起動してください。この段階ではまだ GUI のディスクユーティリティを使ってはいけません。 ディスクが破損していると赤で表示され修復するように言ってきます。たとえ何も '修復' しないことを選択しても CoreStorage ボリュームが再作成され、これまでの作業がすべて元に戻ってしまいます。OS X インストーラはディスクを一つだけ表示するはずです。それが HDD に作成された HFS+ ボリュームです。
HDD に新しく OS X をインストールしたら先に進んで下さい。OS X の Disk Utility を使って OS X パーティションのサイズを変更して SSD の中に Linux のための領域を確保できます。OS X でやることをやったら、iMac を再起動して、起動時に左 ALT キーを押すことで Arch Linux の USB スティックを起動してください (USB スティックを起動するには Apple キーボードを使う必要があります) ブートメニューが表示されるので USB ドライブを選択して起動することができます。
Arch Linux のインストール
インストールガイド に従い、EFI システムパーティション (HDD の最初のパーティション、例: /dev/sda1
) を /efi
にマウントすることを忘れないでください。
再起動するときに、Option
を押し続けると内部ブートローダーが表示され、新しいインストールを選択できるようになります。デフォルトの起動オプションを Arch Linux に変更するには、新しく作成した UEFI ファイルを bless する必要があります。EFI システムパーティションをマウントした後、.efi
の名前を EFI/BOOT/BOOTX64.EFI
に変更し、macOS から次のコマンドを実行することをお勧めします:
# bless --device=/dev/disk1s2 --file=/Volumes/EFI/efi/BOOT/BOOTX64.EFI --setBoot
SSD 上のパーティションを --device
として指定してください。そうしないと、macOS はパーティションから EFI を起動しますが、ブートローダーが SSD (実際のインストール場所) を見つけられず、レスキューモードになってしまいます。