「Blueman」の版間の差分

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[https://github.com/blueman-project/blueman Blueman] は、[[Python]] で記述され、[[GTK]] を使用するフル機能の [[Bluetooth]] マネージャーです。
[https://github.com/blueman-project/blueman Blueman] は [[GTK+]] で書かれたフル機能の Bluetooth マネージャです。Blueman のバージョン 1.23 以前は [https://launchpad.net launchpad.net] で開発が行われ、現在メンテナンスがされていない、[[Bluez4]] bluetooth スタックが使われていました。2013年11月に、Blueman の開発は [https://github.com/blueman-project/blueman github] に移行しました。バージョン 2.0 から、Blueman は Bluez5 Bluetooth スタックを完全にサポートしています。
 
   
 
== インストール ==
 
== インストール ==
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=== 自動起動 ===
 
=== 自動起動 ===
   
Blueman をインストールすると次の autostart ファイルが作成されます: {{ic|/etc/xdg/autostart/blueman.desktop}}。このため、ほとんどのデスクトップ環境で、何も設定しなくても Blueman は自動で起動します。自動起動に関する詳細は[[自動起動]]の記事や、使用しているデスクトップ環境またはウィンドウマネージャのページを見て下さい。
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Blueman をインストールすると次の autostart {{ic|/etc/xdg/autostart/blueman.desktop}} ファイルが作成されます。このため、ほとんどのデスクトップ環境で、何も設定しなくても Blueman は自動で起動します。自動起動に関する詳細は [[自動起動]] の記事や、使用しているデスクトップ環境またはウィンドウマネージャのページを見て下さい。
   
 
=== パーミッション ===
 
=== パーミッション ===
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ファイルを受信するには Blueman のトレイアイコンを右クリックして ''Local Services > Transfer > File Receiving'' から "Enabled" の横にあるチェックボックスにチェックを入れて下さい。
 
ファイルを受信するには Blueman のトレイアイコンを右クリックして ''Local Services > Transfer > File Receiving'' から "Enabled" の横にあるチェックボックスにチェックを入れて下さい。
   
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デバイスを管理できるようにするには、ユーザーを {{ic|lp}} グループに追加する必要がある場合があります。そうしないと、デバイスへの接続時に次のエラーが表示される可能性があります: {{ic|DBusFailedError: No such file or directory}} これは、ユーザーが D-Bus 経由で Bluetooth デーモンと通信することを許可される必要があるためです。{{ic|lp}} グループは {{ic|/etc/dbus-1/system.d/bluetooth.conf}} で指定されています。ユーザーをグループに追加する方法については、[[ユーザーとグループ#ユーザー管理の他の例]] を参照してください。
{{Note|''startx'' コマンドで起動したセッションで Blueman を動かしている場合、GNOME Files がデバイスを表示できるように {{ic|~/.xinitrc}} に {{ic|source /etc/X11/xinit/xinitrc.d/*}} を追加してください。}}
 
   
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バージョン 2.0.6 以降、公式 [https://github.com/blueman-project/blueman/wiki/PolicyKit ドキュメント] では、ルートとして起動するたびに polkit エージェントがパスワードを要求するのを避けるために、[[polkit]] ルールを作成することを推奨しています。次の polkit ルールを追加して下さい。
=== GNOME Files を使わずに Bluetooth デバイスをマウント ===
 
   
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{{hc|/etc/polkit-1/rules.d/51-blueman.rules|<nowiki>
デフォルトで Blueman は [[GNOME Files]] を使って bluetooth デバイスをマウントするように設定されています。以下では Gnome Files 以外のファイルマネージャで Blueman を使用する方法を説明します。このセクションでは例として [[Thunar]] を取り上げています。他のファイルマネージャを使っている場合は、''thunar'' を使用しているファイルマネージャの名前に置き換えて下さい。
 
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/* Allow users in wheel group to use blueman feature requiring root without authentication */
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polkit.addRule(function(action, subject) {
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if ((action.id == "org.blueman.network.setup" ||
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action.id == "org.blueman.dhcp.client" ||
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action.id == "org.blueman.rfkill.setstate" ||
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action.id == "org.blueman.pppd.pppconnect") &&
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subject.isInGroup("wheel")) {
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return polkit.Result.YES;
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}
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});
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</nowiki>}}
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ユーザーは {{ic|wheel}} グループに属している必要があることに注意してください。
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=== Bluetooth デバイスをマウント ===
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以下の手順では、Blueman でさまざまなファイルマネージャーを使用する方法について説明します。このセクションの例は、[[Thunar]] に焦点を当てています。別のファイルマネージャーを使用している場合は、thunar を使用しているファイルマネージャーの名前に置き換えます。
   
 
{{hc|obex_thunar.sh|
 
{{hc|obex_thunar.sh|
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# chmod +x /usr/local/bin/obex_thunar.sh
 
# chmod +x /usr/local/bin/obex_thunar.sh
   
最後に ''Blueman トレイアイコン > ローカルサービス > 転送 > 高度な設定'' の行を {{ic|obex_thunar.sh %d}} に変更します。
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最後に ''Blueman トレイアイコン > Local Services > Transfer > Advanced'' の行を {{ic|obex_thunar.sh %d}} に変更します。
 
{{Tip|スクリプトを作成したくない場合は、''ローカルサービス > 転送 > 高度な設定'' でコマンド {{ic|nautilus --browse obex://}} を次のように置き換えて下さい: {{ic|thunar obex://}}。}}
 
   
 
=== Blueman と PulseAudio ===
 
=== Blueman と PulseAudio ===
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[[PulseAudio]] で Bluetooth ヘッドセットを使用したいユーザーは Blueman の PulseAudio プラグインを有効にすると良いでしょう。オーディオデバイスが接続された後にプラグインが自動的に PulseAudio の Bluetooth モジュールをロードして、全ての音声を Bluetooth ヘッドセットに再生します。
 
[[PulseAudio]] で Bluetooth ヘッドセットを使用したいユーザーは Blueman の PulseAudio プラグインを有効にすると良いでしょう。オーディオデバイスが接続された後にプラグインが自動的に PulseAudio の Bluetooth モジュールをロードして、全ての音声を Bluetooth ヘッドセットに再生します。
   
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== 設定 ==
== トラブルシューティング ==
 
   
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設定は、{{ic|/org/blueman}} の {{Pkg|dconf}} (または gsettings または {{Pkg|dconf-editor}}) を通じて行われます。
=== ファイルを受信できない ===
 
   
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=== 自動電源オンを無効にする ===
Blueman でファイルを受信できない場合、{{ic|/etc/conf.d/bluetooth}} ファイルを編集して次の行をアンコメントしてください:
 
   
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Blueman は、特定のイベント (起動時、ラップトップの蓋が開いたときなど) が発生すると、Bluetooth アダプター ({{ic|rfkill unblock bluetooth}}) を自動的に有効にしますが、これは、{{ic|org.blueman.plugins.powermanager}} の {{ic|auto-power-on}} で無効にできます:
#SDPD_ENABLE="true"
 
   
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$ gsettings set org.blueman.plugins.powermanager auto-power-on false
=== Blueman アプレットが起動しない ===
 
   
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== トラブルシューティング ==
blueman-applet の起動が失敗する場合、{{ic|/var/lib/bluetooth}} ディレクトリを全て削除してマシンを再起動してみてください (もしくは dbus と bluetooth サービスを再起動):
 
# rm -rf /var/lib/bluetooth
 
$ systemctl reboot
 
{{ic|Incoming file over Bluetooth}} という通知が表示された場合、これはデバイスが信頼できるデバイスとして登録されていないことを意味しています。デバイスを信頼すると設定してからもう一度ファイルの送信を試行してください。
 
   
 
=== アダプタが検出されない ===
 
=== アダプタが検出されない ===
   
Bluetooth アプレットマネージャ Bluetooth アダプタ表示検出されない場合、おそらく {{Pkg|rfkill}} がされていません。再起動必要です。
+
Bluetooth アプレットまたはマネージャーが Bluetooth アダプターを表示または検出ない場合ヤレドがブロックされている可能性ありま。[[rfkill]] を使用してブロックを解除してみてください
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=== ファイルを受信できない ===
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もしファイルの送受信ができず、{{ic|process org.bluez.obex exited with status 1}} のような python-dbus-exception エラーに遭遇したら、{{ic|/usr/lib/bluetooth/obexd}} から手動で obexd-service を起動し、それが役に立つかどうか確認することをお勧めします。デフォルトのパーミッションは755なので、ユーザーアカウントからデーモンを起動することも可能です。
   
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次の行から始めてください:
=== cairo という名前のモジュールがない ===
 
   
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# /usr/lib/bluetooth/obexd -n
おそらく {{Pkg|python}} がインストールされていません。再起動が必要です。
 
   
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コマンドを実行するターミナルを開き、ファイルの送信がうまくいくかテストします。実際にファイルを受け取れるか確認してください。このコマンドを [[自動起動#デスクトップ環境のスタートアップ時|自動起動]] に追加すれば、毎回手動でサービスを起動する必要がなくなります。デスクトップ環境の自動起動は、ログインするとプログラムを実行できます。手動で起動しなくてもファイルを受信できるようになるはずです。
=== DBus エラー ===
 
   
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エラーが続くか別のエラーが発生する場合は、代わりに [[ObexFTP]] をファイル転送に使用してみてください。
blueman の GUI を使ってデバイスに接続しようとすると以下のエラーが表示される場合:
 
DBusFailedError: No such file or directory
 
おそらく DBus を使って bluetooth デーモンと対話するために必要なグループにユーザーが属していません。このグループは {{ic|/etc/dbus-1/system.d/bluetooth.conf}} で定義されています:
 
$ cat /etc/dbus-1/system.d/bluetooth.conf | grep "group="
 
<policy group="lp">
 
グループが {{ic|lp}} の場合、ユーザーアカウントにグループを追加してください:
 
# gpasswd -a [user] lp
 
   
 
== 参照 ==
 
== 参照 ==

2023年12月14日 (木) 13:17時点における最新版

関連記事

Blueman は、Python で記述され、GTK を使用するフル機能の Bluetooth マネージャーです。

インストール

blueman または blueman-gitAUR (開発版) をインストールしてください。

Bluetooth デーモンを有効にして blueman-applet で Blueman を起動します。グラフィカルな設定パネルは blueman-manager で起動できます。

使用方法

自動起動

Blueman をインストールすると次の autostart に /etc/xdg/autostart/blueman.desktop ファイルが作成されます。このため、ほとんどのデスクトップ環境で、何も設定しなくても Blueman は自動で起動します。自動起動に関する詳細は 自動起動 の記事や、使用しているデスクトップ環境またはウィンドウマネージャのページを見て下さい。

パーミッション

ファイルを受信するには Blueman のトレイアイコンを右クリックして Local Services > Transfer > File Receiving から "Enabled" の横にあるチェックボックスにチェックを入れて下さい。

デバイスを管理できるようにするには、ユーザーを lp グループに追加する必要がある場合があります。そうしないと、デバイスへの接続時に次のエラーが表示される可能性があります: DBusFailedError: No such file or directory これは、ユーザーが D-Bus 経由で Bluetooth デーモンと通信することを許可される必要があるためです。lp グループは /etc/dbus-1/system.d/bluetooth.conf で指定されています。ユーザーをグループに追加する方法については、ユーザーとグループ#ユーザー管理の他の例 を参照してください。

バージョン 2.0.6 以降、公式 ドキュメント では、ルートとして起動するたびに polkit エージェントがパスワードを要求するのを避けるために、polkit ルールを作成することを推奨しています。次の polkit ルールを追加して下さい。

/etc/polkit-1/rules.d/51-blueman.rules
/* Allow users in wheel group to use blueman feature requiring root without authentication */
polkit.addRule(function(action, subject) {
    if ((action.id == "org.blueman.network.setup" ||
         action.id == "org.blueman.dhcp.client" ||
         action.id == "org.blueman.rfkill.setstate" ||
         action.id == "org.blueman.pppd.pppconnect") &&
        subject.isInGroup("wheel")) {

        return polkit.Result.YES;
    }
});

ユーザーは wheel グループに属している必要があることに注意してください。

Bluetooth デバイスをマウント

以下の手順では、Blueman でさまざまなファイルマネージャーを使用する方法について説明します。このセクションの例は、Thunar に焦点を当てています。別のファイルマネージャーを使用している場合は、thunar を使用しているファイルマネージャーの名前に置き換えます。

obex_thunar.sh
#!/bin/bash
fusermount -u ~/bluetooth
obexfs -b $1 ~/bluetooth
thunar ~/bluetooth

上のスクリプトを適当な場所に置いて下さい (例: /usr/local/bin)。スクリプトを作ったら、実行可能属性を与えます:

# chmod +x /usr/local/bin/obex_thunar.sh

最後に Blueman トレイアイコン > Local Services > Transfer > Advanced の行を obex_thunar.sh %d に変更します。

Blueman と PulseAudio

PulseAudio で Bluetooth ヘッドセットを使用したいユーザーは Blueman の PulseAudio プラグインを有効にすると良いでしょう。オーディオデバイスが接続された後にプラグインが自動的に PulseAudio の Bluetooth モジュールをロードして、全ての音声を Bluetooth ヘッドセットに再生します。

設定

設定は、/org/bluemandconf (または gsettings または dconf-editor) を通じて行われます。

自動電源オンを無効にする

Blueman は、特定のイベント (起動時、ラップトップの蓋が開いたときなど) が発生すると、Bluetooth アダプター (rfkill unblock bluetooth) を自動的に有効にしますが、これは、org.blueman.plugins.powermanagerauto-power-on で無効にできます:

$ gsettings set org.blueman.plugins.powermanager auto-power-on false

トラブルシューティング

アダプタが検出されない

Bluetooth アプレットまたはマネージャーが Bluetooth アダプターを表示または検出しない場合は、ワイヤレスカードがブロックされている可能性があります。rfkill を使用してブロックを解除してみてください。

ファイルを受信できない

もしファイルの送受信ができず、process org.bluez.obex exited with status 1 のような python-dbus-exception エラーに遭遇したら、/usr/lib/bluetooth/obexd から手動で obexd-service を起動し、それが役に立つかどうか確認することをお勧めします。デフォルトのパーミッションは755なので、ユーザーアカウントからデーモンを起動することも可能です。

次の行から始めてください:

# /usr/lib/bluetooth/obexd -n

コマンドを実行するターミナルを開き、ファイルの送信がうまくいくかテストします。実際にファイルを受け取れるか確認してください。このコマンドを 自動起動 に追加すれば、毎回手動でサービスを起動する必要がなくなります。デスクトップ環境の自動起動は、ログインするとプログラムを実行できます。手動で起動しなくてもファイルを受信できるようになるはずです。

エラーが続くか別のエラーが発生する場合は、代わりに ObexFTP をファイル転送に使用してみてください。

参照