「Window Maker」の版間の差分
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− | Window Maker は X Window System 用の[[ウィンドウマネージャ]] (WM) です。OpenStep の互換環境として NeXT のユーザーインターフェイスを模すように作られており、メモリの使用量が少なく、高い柔軟性があるという特徴があります。軽量な WM として、利用できる性能が限られているマシンに適しています。 |
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+ | Window Maker は X Window System 用の [[ウィンドウマネージャ]] (WM) です。OpenStep の互換環境として NeXT のユーザーインターフェイスを模すように作られており、メモリの使用量が少なく、高い柔軟性があるという特徴があります。軽量な WM として、利用できる性能が限られているマシンに適しています。 |
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== インストール == |
== インストール == |
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− | {{ |
+ | {{AUR|windowmaker}} パッケージを [[インストール]] します。追加のアイコンやテーマが多数含まれている {{AUR|windowmaker-extra}} パッケージをインストールすることもできます。 |
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− | Window Maker を起動する前に、GNUstep のセットアップと Window Maker のデフォルト設定を行なって下さい。Window Maker の設定用にディレクトリを作成します。慣例では、{{ic|$HOME/GNUstep}} を使うことになっています: |
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+ | [[xinit]] を指定して {{ic|wmaker}} を実行します。 |
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− | {{bc|$ mkdir ~/GNUstep}} |
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− | {{ic|GNUSTEP_USER_ROOT}} 変数を GNUstep の設定ディレクトリに設定してください。{{ic|$HOME/.bashrc}} などのファイルで変数を設定できます: |
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− | export GNUSTEP_USER_ROOT="${HOME}/GNUstep" |
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− | 一度ログアウトしてログインしなおすなどして、ファイルが読み込まれるようにしてください。 |
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− | Window Maker の設定インストールプログラムを実行してデフォルト設定をセットアップしてください: |
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− | [[xinitrc|~/.xinitrc]] ファイルを以下のように作成・編集してください: |
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− | Window Maker を起動するには: |
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== 設定 == |
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スタイルは Preferences Utility アプリケーションを使って編集することも可能です。 |
スタイルは Preferences Utility アプリケーションを使って編集することも可能です。 |
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+ | === HiDPI === |
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+ | Window Maker (git HEAD) には、デフォルトフォントのメトリックに従って Window 要素をスケールする基本的な [[HiDPI]] サポート (WMScaleX/WMScaleY) があります。{{ic|Defaults/WMGLOBAL}} を開き、{{ic|DefaultFontSize}} の値に現在の倍率、つまり DPI を 96 で割った値を掛けます。 |
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=== キーボードショートカット === |
=== キーボードショートカット === |
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== Dock == |
== Dock == |
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− | + | macOS のユーザーインターフェイスは Window Maker が使用しているユーザーインターフェイスのスタイルから進化して生まれました。アプリケーションアイコンを"ピン留め"することができる "Dock" が存在します。また、Dock には "Dockapp" と呼ばれる特別なアプリケーションを収めることができ、ドックの中で動作します。デフォルトで、Window Maker で動作するアプリケーションには全てアプリケーションアイコンが付属しており、アイコンを使うことでアプリケーションの新しいインスタンスを起動したり、アプリケーションのウィンドウを全て表示・非表示にしたり、あるいはアプリケーションを終了することが可能です。アプリケーションアイコンはウィンドウではありません。代わりに、ウィンドウを最小化すると、ウィンドウを示す小さなアイコンがデスクトップ上に表示されます。 |
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どんなアプリケーションでも、(例えばコマンドラインから) 起動すると、アプリケーションアイコンがデスクトップに表示されます。アイコンをクリックして、ドックの領域までアイコンをドラッグすることで、アイコンをドックにピン留めすることができます。ドックのアプリケーションアイコンを右クリックして設定を変更することで、Window Maker が起動したときに自動的にアプリケーションを実行させたりできます。 |
どんなアプリケーションでも、(例えばコマンドラインから) 起動すると、アプリケーションアイコンがデスクトップに表示されます。アイコンをクリックして、ドックの領域までアイコンをドラッグすることで、アイコンをドックにピン留めすることができます。ドックのアプリケーションアイコンを右クリックして設定を変更することで、Window Maker が起動したときに自動的にアプリケーションを実行させたりできます。 |
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Dockapp はドックの中で動作する小さなアプリケーションです。ドックアプリはシステム情報を表示するのに役立ちます。[[AUR]] には有用なドックアプリがいくつか入っています: |
Dockapp はドックの中で動作する小さなアプリケーションです。ドックアプリはシステム情報を表示するのに役立ちます。[[AUR]] には有用なドックアプリがいくつか入っています: |
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− | * {{AUR|wmclockmon}} - 時刻と日付を表示。 |
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* {{AUR|wmcpuload}} - CPU の状態と使用量を表示。 |
* {{AUR|wmcpuload}} - CPU の状態と使用量を表示。 |
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* {{AUR|wmnetload}} - ネットワークの状態を表示。使用例: {{ic|wmnetload -i eth0}} |
* {{AUR|wmnetload}} - ネットワークの状態を表示。使用例: {{ic|wmnetload -i eth0}} |
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最初のシステムトレイは [[stalonetray]] のバージョン 0.8 以前です。stalonetray は WindowMaker のドックアプリとしては動作しません、代わりに Docker を使います。さらに、NM が WindowMaker で唯一問題なく動作します。 |
最初のシステムトレイは [[stalonetray]] のバージョン 0.8 以前です。stalonetray は WindowMaker のドックアプリとしては動作しません、代わりに Docker を使います。さらに、NM が WindowMaker で唯一問題なく動作します。 |
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− | バージョン 0.8 からは、{{ic|--dockapp-mode wmaker}} で有効にできる WindowMaker のドックアプリモードの基本的なサポートがあります。次のオプションも必要です: {{ic|--slot-size 32 --geometry 2x2 --parent-bg --scrollbars none}} |
+ | バージョン 0.8 からは、{{ic|--dockapp-mode wmaker}} で有効にできる WindowMaker のドックアプリモードの基本的なサポートがあります。次のオプションも必要です: {{ic|--slot-size 32 --geometry 2x2 --parent-bg --scrollbars none}} |
+ | ;Tint2 |
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− | ただし以下のアプリケーションを使うほうが楽です: |
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+ | [[tint2]] は Window Maker と互換性があります。システムトレイのほかに、オプションのタスクバー (Window Maker 機能を複製) と、時計とバッテリーの状態を表示するアプレットがあります。 |
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+ | ;Window Maker 用の Dockapps |
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− | *{{AUR|wmsystray}} : 大抵の役をこなします。 |
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− | + | {{AUR|wmsystray}} と {{AUR|wmsystemtray}} は、Window Maker 用に設計されたシステム トレイドックアプリです。後者は他のデスクトップでもうまく動作することが報告されています。 |
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− | *{{AUR|Peksystray}} : ''ドックをサポートする''全ての軽量ウィンドウマネージャのための小さなシステムトレイ (別名通知トレイ)。 |
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+ | ;Peksystray |
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− | Peksystray はアプリケーションからの要求にあわせて自動的にアイコンを追加するウィンドウを表示します。ウィンドウのサイズとアイコンのサイズはユーザーが選択できます。ウィンドウが一杯になると、自動的に新しいウィンドウが表示され、さらに多くのアイコンが表示できるようになります。 |
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+ | {{AUR|Peksystray}} は、ドッキングをサポートするライトウィンドウマネージャー用に設計されたシステムトレイです。Peksystray はアプリケーションからの要求にあわせて自動的にアイコンを追加するウィンドウを表示します。ウィンドウのサイズとアイコンのサイズはユーザーが選択できます。ウィンドウが一杯になると、自動的に新しいウィンドウが表示され、さらに多くのアイコンが表示できるようになります。 |
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+ | == ヒントとテクニック == |
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− | == Tips and tricks == |
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=== 不要なアプリケーションアイコンを削除 === |
=== 不要なアプリケーションアイコンを削除 === |
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[[Chromium]] などのアプリケーションはアプリケーションアイコンを表示しません。Chromium に関する対処方法は [https://code.google.com/p/chromium/issues/detail?id=375758#c3 バグレポート] を見て下さい。 |
[[Chromium]] などのアプリケーションはアプリケーションアイコンを表示しません。Chromium に関する対処方法は [https://code.google.com/p/chromium/issues/detail?id=375758#c3 バグレポート] を見て下さい。 |
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+ | === ウィンドウ属性が永続的に設定されない === |
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+ | あるウィンドウのために保存したウィンドウ属性が永続的でない場合、これはおそらくウィンドウマネージャがウィンドウを扱う方法を変更して、アプリケーション自身が設定したヒントを上書きしようとしているためです。例えば、ウィンドウが Motif ヒントを設定して、ウィンドウマネージャがタイトルバーでウィンドウを飾らないように要求するかもしれません。しかし、''Disable titlebar'' オプションのチェックを外し、''Window Attributes'' の ''Save'' を押すと、次に起動したときにウィンドウにタイトルバーがないことがわかります。 |
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+ | この問題は、Window Maker がデフォルトでないとみなすウィンドウ設定のみを設定ファイルに書き込むために発生します。しかし、Window Maker はウィンドウのヒントを考慮するために、デフォルト設定とみなすものを更新しません。そのため、タイトルバーがないウィンドウの場合、''Disable titlebar'' のチェックを外した後に ''Save'' ボタンを押しても、Window Maker はそれがすでにデフォルト設定であると誤って判断するため、何もしません。 |
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+ | これを回避するには、問題のウィンドウの ''Window Attributes'' ダイアログを開き、何も変更せずに ''Save'' ボタンを押します。これで Window Maker がデフォルトでないとみなすヒントセットの設定がファイルに書き込まれます。その後、{{ic|~/GNUstep/Defaults/WMWindowAttributes}} をテキストエディタで開いて、例えば、{{ic|1=NoTitlebar = Yes;}} を {{ic|1=NoTitlebar = No;}} に変更してください。 |
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== 参照 == |
== 参照 == |
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*[http://www.windowmaker.org/ 公式ウェブサイト] |
*[http://www.windowmaker.org/ 公式ウェブサイト] |
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− | *[ |
+ | *[https://en.wikipedia.org/wiki/Window_Maker Window Maker (Wikipedia)] |
2023年11月19日 (日) 04:20時点における最新版
関連記事
Window Maker は X Window System 用の ウィンドウマネージャ (WM) です。OpenStep の互換環境として NeXT のユーザーインターフェイスを模すように作られており、メモリの使用量が少なく、高い柔軟性があるという特徴があります。軽量な WM として、利用できる性能が限られているマシンに適しています。
目次
インストール
windowmakerAUR パッケージを インストール します。追加のアイコンやテーマが多数含まれている windowmaker-extraAUR パッケージをインストールすることもできます。
起動
xinit を指定して wmaker
を実行します。
設定
ファイル
Window Maker の設定は全て GNUSTEP_USER_ROOT
ディレクトリの Default
と Library
の下にあります。設定はシンプルなテキストファイルとして保存されます。GUI アプリケーションの Preferences Utility
(WPrefs
) を使うことで設定を変更できますが、手動でファイルを変更してもかまいません。
Defaults/WindowMaker
- 現在の Window Maker の設定。Defaults/WMGLOBAL
Defaults/WMRootMenu
- デスクトップのメインメニュー。手動で編集できるシンプルなテキストフォーマットになっています。詳しくは、Preferences Utility アプリケーションのメニュー編集セクションを見て下さい。Defaults/WMState
- Window Maker セッションを復元するのに使われます。Defaults/WMWindowAttributes
- 個別のアプリケーションやウィンドウの設定。アプリケーションアイコンの設定やタイトルバーの設定などがあります。アプリケーションやウィンドウアイコンを右クリックして "Attributes" を選択することでも編集できます。Defaults/WPrefs
- Preferences Utility の設定。Library/Colors/
Library/Icons/
- Window Maker でアプリケーションアイコンを保存するのに使うデフォルトの場所の一つ。お好きなアイコンをこのフォルダに保存して、アプリケーションやウィンドウの属性を変更することでアイコンを使うことが可能です。Library/WindowMaker/autostart
- Window Maker の起動時に自動的に実行したいアプリケーションを追加してください。アプリケーションは "&" を使ってバックグラウンドで実行するようにします。Library/exitscript
- autostart と同じ自動実行フォルダですが、終了時に使われます。Library/Backgrounds
- Window Maker でデスクトップの壁紙を保存するのに使うデフォルトの場所の一つ。Library/Styles
- Window Maker はこのフォルダからスタイルを検索します。
スタイル
スタイルは Window Maker の外観を変えるシンプルなテキストファイルです。中身は Defaults/WindowMaker
ファイルとよく似ています。スタイルファイルに書かれた設定は Defaults/WindowMaker
ファイルに全て適用されます。Window Maker を青と灰色の Arch Linux 風の見た目にするスタイルは以下のようになります:
Arch.style
{ FTitleBack = (solid, "#0088CC"); FTitleColor = white; UTitleBack = (solid, "#333333"); UTitleColor = "#999999"; PTitleBack = (solid, "#333333"); PTitleColor = "#999999"; MenuTextBack = (solid, "#ECF2F5"); MenuTextColor = black; IconTitleBack = "#333333"; IconTitleColor = white; MenuTitleBack = (solid, "#0088CC"); MenuTitleColor = white; HighlightTextColor = white; HighlightColor = "#333333"; MenuDisabledColor = "#999999"; ClipTitleColor = black; IconBack = (solid, "#ECF2F5"); ResizebarBack = (solid, "#333333"); MenuStyle = flat; WorkspaceBack = (solid, black); ClipTitleFont = "Arial:slant=0:weight=200:width=100:pixelsize=10"; IconTitleFont = "Arial:slant=0:weight=80:width=100:pixelsize=9"; LargeDisplayFont = "Arial:slant=0:weight=80:width=100:pixelsize=24"; MenuTextFont = "Arial:slant=0:weight=80:width=100:pixelsize=12"; MenuTitleFont = "Arial:slant=0:weight=200:width=100:pixelsize=12"; WindowTitleFont = "Arial:slant=0:weight=200:width=100:pixelsize=12"; }
スタイルは Preferences Utility アプリケーションを使って編集することも可能です。
HiDPI
Window Maker (git HEAD) には、デフォルトフォントのメトリックに従って Window 要素をスケールする基本的な HiDPI サポート (WMScaleX/WMScaleY) があります。Defaults/WMGLOBAL
を開き、DefaultFontSize
の値に現在の倍率、つまり DPI を 96 で割った値を掛けます。
キーボードショートカット
Window Maker ではキーボードショートカットをウィンドウマネージャのアクションとメニューエントリの両方に割り当てることができます。
キーボードショートカットをウィンドウマネージャのアクションに割り当てるには、WPrefs アプリケーションを起動して Keyboard Shortcut Preferences タブを開いて下さい。アクションを選択して、Capture ボタンをクリックしてから、割り当てたいキーボードの組み合わせを押して下さい。それから Save を押します。
キーボードショートカットをメニューエントリに割り当てることもできます。例えば、GNOME Screensaver を使って画面をロックするような場合、gnome-screensaver-command --lock
コマンドでロック画面のメニューを作成できます。このメニューエントリにキーボードショートカットを割り当てるには、WPrefs アプリケーションを起動して Application Menu Definition タブを開いて下さい。画面に表示されるルートメニューの、Lock Screen エントリをクリックしてください。Wprefs ウィンドウの Capture ボタンをクリックしてから、割り当てたいキーボードの組み合わせを押して下さい。それから Save を押します。
背景
Window Maker の背景として画像を使いたいときは、画像を ~/GNUstep/Library/WindowMaker/Backgrounds
ディレクトリにコピーしてください。そして、ルートメニューから Appearance -> Background -> Images -> image-name を選択します。
もしくは、Nitrogen などのスタンドアロンの壁紙設定プログラムを使うこともできます。
Dock
macOS のユーザーインターフェイスは Window Maker が使用しているユーザーインターフェイスのスタイルから進化して生まれました。アプリケーションアイコンを"ピン留め"することができる "Dock" が存在します。また、Dock には "Dockapp" と呼ばれる特別なアプリケーションを収めることができ、ドックの中で動作します。デフォルトで、Window Maker で動作するアプリケーションには全てアプリケーションアイコンが付属しており、アイコンを使うことでアプリケーションの新しいインスタンスを起動したり、アプリケーションのウィンドウを全て表示・非表示にしたり、あるいはアプリケーションを終了することが可能です。アプリケーションアイコンはウィンドウではありません。代わりに、ウィンドウを最小化すると、ウィンドウを示す小さなアイコンがデスクトップ上に表示されます。
どんなアプリケーションでも、(例えばコマンドラインから) 起動すると、アプリケーションアイコンがデスクトップに表示されます。アイコンをクリックして、ドックの領域までアイコンをドラッグすることで、アイコンをドックにピン留めすることができます。ドックのアプリケーションアイコンを右クリックして設定を変更することで、Window Maker が起動したときに自動的にアプリケーションを実行させたりできます。
デフォルトでは、アプリケーションアイコンやウィンドウアイコンをアクティブにするにはダブルクリックを行います。設定を変更することでシングルクリックでアクティブにできます。
Clip
"Clip" はクリップの画像が描かれたボタンです。クリップを右クリックすることで現在のワークスペースの名前を変更できます。クリップ上の矢印をクリックすることでワークスペースを変えられます。
クリップはドックと同じような機能も持っています。ドックに追加されたアプリケーションアイコンは全てのワークスペース上で表示されますが、クリップに追加されたアプリケーションアイコンは追加したワークスペースでしか表示されません。特定のワークスペースに特定のアプリケーションアイコンを関連付けるということができます。
クリップをダブルクリックすると追加されたアプリケーションアイコンの表示・非表示が切り替わります。
Dockapp
Dockapp はドックの中で動作する小さなアプリケーションです。ドックアプリはシステム情報を表示するのに役立ちます。AUR には有用なドックアプリがいくつか入っています:
- wmcpuloadAUR - CPU の状態と使用量を表示。
- wmnetloadAUR - ネットワークの状態を表示。使用例:
wmnetload -i eth0
- wmdiskmonAUR - ディスクの使用量を表示。使用例:
wmdiskmon -p /dev/sda1 -p /dev/sda2
ドックアプリについては詳細は Window Maker のウェブサイトを見て下さい。
システムトレイ
windowmaker に初めから組み込まれているシステムトレイはありませんが、利用できるシステムトレイが多少は存在します。nm-applet などをデスクトップで使用する場合などに有用です。
最初のシステムトレイは stalonetray のバージョン 0.8 以前です。stalonetray は WindowMaker のドックアプリとしては動作しません、代わりに Docker を使います。さらに、NM が WindowMaker で唯一問題なく動作します。
バージョン 0.8 からは、--dockapp-mode wmaker
で有効にできる WindowMaker のドックアプリモードの基本的なサポートがあります。次のオプションも必要です: --slot-size 32 --geometry 2x2 --parent-bg --scrollbars none
- Tint2
tint2 は Window Maker と互換性があります。システムトレイのほかに、オプションのタスクバー (Window Maker 機能を複製) と、時計とバッテリーの状態を表示するアプレットがあります。
- Window Maker 用の Dockapps
wmsystrayAUR と wmsystemtrayAUR は、Window Maker 用に設計されたシステム トレイドックアプリです。後者は他のデスクトップでもうまく動作することが報告されています。
- Peksystray
PeksystrayAUR は、ドッキングをサポートするライトウィンドウマネージャー用に設計されたシステムトレイです。Peksystray はアプリケーションからの要求にあわせて自動的にアイコンを追加するウィンドウを表示します。ウィンドウのサイズとアイコンのサイズはユーザーが選択できます。ウィンドウが一杯になると、自動的に新しいウィンドウが表示され、さらに多くのアイコンが表示できるようになります。
ヒントとテクニック
不要なアプリケーションアイコンを削除
アプリケーションによっては、Window Maker でアプリケーションアイコンやアプリアイコンを表示させたくないと思うかもしれません。アプリケーションのアプリアイコンを無効化するには、アプリケーションのタイトルバーを右クリックして Attributes... を選択してドロップダウンメニューから Application Specific を選んで下さい。No application icon オプションにチェックを入れてから Apply と Save をクリックします。
トラブルシューティング
スムースフォントを無効化できない
~/.fontconfig/
ディレクトリと ~/.fonts.conf
ファイルを削除して (ただしバックアップは作成しておいてください)、Window Maker を再起動してください。
フルスクリーンウィンドウの上にドックが表示される
問題を解決するには、ピン留めしたアプリケーションを右クリックして、Dock position サブメニューから Normal を選択してください。そして WPrefs ツールを起動します。Window Handling Preferences タブの ...do not cover dock オプションにチェックを入れて下さい。これで、最大化したアプリケーションでドックを覆わずに、フルスクリーンのアプリケーションはドックを隠すようになります。
特定のアプリケーションでアプリケーションアイコンがない
Chromium などのアプリケーションはアプリケーションアイコンを表示しません。Chromium に関する対処方法は バグレポート を見て下さい。
ウィンドウ属性が永続的に設定されない
あるウィンドウのために保存したウィンドウ属性が永続的でない場合、これはおそらくウィンドウマネージャがウィンドウを扱う方法を変更して、アプリケーション自身が設定したヒントを上書きしようとしているためです。例えば、ウィンドウが Motif ヒントを設定して、ウィンドウマネージャがタイトルバーでウィンドウを飾らないように要求するかもしれません。しかし、Disable titlebar オプションのチェックを外し、Window Attributes の Save を押すと、次に起動したときにウィンドウにタイトルバーがないことがわかります。
この問題は、Window Maker がデフォルトでないとみなすウィンドウ設定のみを設定ファイルに書き込むために発生します。しかし、Window Maker はウィンドウのヒントを考慮するために、デフォルト設定とみなすものを更新しません。そのため、タイトルバーがないウィンドウの場合、Disable titlebar のチェックを外した後に Save ボタンを押しても、Window Maker はそれがすでにデフォルト設定であると誤って判断するため、何もしません。
これを回避するには、問題のウィンドウの Window Attributes ダイアログを開き、何も変更せずに Save ボタンを押します。これで Window Maker がデフォルトでないとみなすヒントセットの設定がファイルに書き込まれます。その後、~/GNUstep/Defaults/WMWindowAttributes
をテキストエディタで開いて、例えば、NoTitlebar = Yes;
を NoTitlebar = No;
に変更してください。