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* コンソールから Wayland セッション上で Plasma を起動するには、{{ic|1=XDG_SESSION_TYPE=wayland dbus-run-session startplasma-wayland}} を実行してください。[https://community.kde.org/KWin/Wayland#Start_a_Plasma_session_on_Wayland] |
* コンソールから Wayland セッション上で Plasma を起動するには、{{ic|1=XDG_SESSION_TYPE=wayland dbus-run-session startplasma-wayland}} を実行してください。[https://community.kde.org/KWin/Wayland#Start_a_Plasma_session_on_Wayland] |
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2020年3月14日 (土) 17:11時点における版
関連記事
KDE は Plasma という名前のデスクトップ環境と、ライブラリ・フレームワーク (KDE Frameworks)、そしてアプリケーション (KDE Applications) からなるソフトウェアプロジェクトです。KDE にはよくメンテされている UserBase wiki があり、ほとんどの KDE アプリケーションの詳細情報を見つけることができます。
目次
- 1 インストール
- 2 Plasma の起動
- 3 設定
- 4 アプリケーション
- 5 ヒントとテクニック
- 6 トラブルシューティング
- 7 参照
インストール
Plasma デスクトップ
Xorg をインストールしていない場合は、Plasma をインストールする前に Xorg をインストールしてください。
plasma-meta メタパッケージか plasma グループをインストールしてください。plasma-meta と plasma の違いについてはパッケージの作成#メタパッケージとグループを参照してください。また、Plasma を動かすための必要最小限のパッケージだけインストールしたい場合は、plasma-desktop パッケージをインストールしてください。
Plasma で Wayland のサポートを有効化するには、 plasma-wayland-session パッケージもインストールしてください。
KDE アプリケーション
KDE Applications のフルセットをインストールしたいときは、kde-applications グループか kde-applications-meta メタパッケージをインストールしてください。このパッケージではアプリケーションだけがインストールされ、Plasma デスクトップは付属していないので注意してください。
不安定版
公式リポジトリ#[kde-unstable] を見てください。
Plasma の起動
Plasma はディスプレイマネージャを使って起動するか、あるいはコンソールから起動できます。
ディスプレイマネージャを使う
- Plasma を選択して、 Xorg で新しいセッションを起動してください。
- plasma-wayland-session パッケージをインストールしてから Plasma (Wayland) を選択して、 Wayland で新しいセッションを起動してください。
コンソールから起動
- xinit/startx で Plasma を起動するには
.xinitrc
ファイルにexec startplasma-x11
を追加してください。ログイン時に Xorg を起動したい場合、ログイン時に X を起動を見てください。 - コンソールから Wayland セッション上で Plasma を起動するには、
XDG_SESSION_TYPE=wayland dbus-run-session startplasma-wayland
を実行してください。[1]
設定
ほとんどの KDE アプリケーションの設定は ~/.config
フォルダの中に保存されます。ただし、KDE の設定は基本的にシステム設定から行うことになっています。システム設定はターミナルから systemsettings5
を実行することで起動できます。
個人設定
Plasma デスクトップ
テーマ
Plasma テーマ はパネルと Plasma ウィジェットの見た目を決めます。システム全体にテーマをインストールしたいときは、公式リポジトリや AUR にテーマがあります。
テーマはデスクトップ設定コントロールパネルを使ってインストールすることもできます: ’’System Settings > Global Theme > Get New Global Themes’’
KDE Store は SDDM のログイン画面やスプラッシュスクリーンなどのより多くの Plasma カスタマイズを提供しています。
Qt と GTK アプリケーションの外観
- Qt4
KDE4 パッケージを入れないでビルドすることができないため、Qt4 では Breeze は直接有効ではなくなり、2018年8月に extra レポジトリから削除されました(FS59784)。あるいは breeze-gtk をインストールしてから、 qtconfig-qt4
を実行して GUI スタイルとして GTK を選択することも可能です。
- GTK
GTK アプリケーションでの優れた見た目の推奨テーマは breeze-gtk です。Plasma の Breeze の外観を模倣するように作られています。kde-gtk-config (plasma グループに入っています)をインストールして、System Settings > Application Style > Configure GNOME/GTK Application Style から、 Breeze
または Breeze-Dark
を GTK2/GTK3 のテーマとして選択してください。
テーマによっては、GTK アプリケーションのツールチップが白地に白字となってしまい、読めなくなることがあります。GTK2 アプリケーションの色を変更するには、.gtkrc-2.0
ファイルを開いてツールチップに関するセクションを探して変更を加えてください。GTK3 アプリケーションの場合、2つのファイルを変更する必要があります。gtk.css
と settings.ini
です。
いくつかの vuescan-binAUR のような GTK2 プログラムは、 Breeze や Adwaita スキンを設定した Plasma セッションでは、チェックボックスが見えないなどによりまだほとんど使えないように見えます。これを回避するには、例えば Numix-Frost-Light スキンを numix-frost-themesAUR からインストールして、 System Settings > Application Style > Configure GNOME/GTK Application Style... > GTK2 theme 以下でそのスキンを選択してください。Numix-Frost-Light は Breeze と見た目が似ています。
顔
Plasma と SDDM はどちらも ~/.face.icon
にある PNG ファイルをユーザーのアバターとして使用します。 GUI から設定するには、 System Settings > Accounts Details > User Manager を使うことができます。始めにインストールする必要があるかもしれません、詳細は user-manager パッケージを見てください。デフォルトのアイコンは /usr/share/sddm/faces/
にあります。
ウィジェット
Plasmoid はデスクトップの機能性を向上させるための、小さなスクリプト (plasmoid スクリプト) やコード (plasmoid バイナリ) で作られた KDE アプリです。
plasmoid スクリプトをインストールする一番簡単な方法はパネルやデスクトップで右クリックして、 ウィジェットを追加 -> 新しいウィジェットを取得 -> ウィジェットをダウンロード を選択します。https://store.kde.org/ の素晴しい見た目のフロントエンドが開かれ、文字通りワンクリックで第三者が作成した plasmoid スクリプトをインストール・アップデート・アンインストールできます。
Plasmoid バイナリは AUR からインストールすることもできます。
システムトレイのサウンドアプレット
plasma-pa か kmix をインストールしてください (アプリケーションランチャーから Kmix を起動してください)。 plasma-pa は現在 plasma グループにより標準でインストールされており、追加の設定は必要ありません。
パネルの影を無効化
Plasma パネルは他のウィンドウよりも上に表示され、パネルの影が下のウィンドウに描画されます [2]。この挙動を (他の影には影響を与えずに) 無効化したい場合、xorg-xprop をインストールして次を実行してください:
$ xprop -remove _KDE_NET_WM_SHADOW
そして+カーソルでパネルを選択してください [3]。自動的に影を無効化したい場合、xorg-xwininfo をインストールして以下のスクリプトを作成してください:
/usr/local/bin/kde-no-shadow
#!/bin/bash for WID in $(xwininfo -root -tree | sed '/"Plasma": ("plasmashell" "plasmashell")/!d; s/^ *\([^ ]*\) .*/\1/g'); do xprop -id $WID -remove _KDE_NET_WM_SHADOW done
スクリプトに実行権限を設定してください:
# chmod 755 /usr/local/bin/kde-no-shadow
Autostart の Add Script でスクリプトをログイン時に実行させることができます:
$ kcmshell5 autostart
ウィンドウ装飾
ウィンドウ装飾 は System Settings > Application Style > Window Decorations から変更できます。
ワンクリックで直接、他のテーマをダウンロード・インストールすることもできます。AUR から利用できるテーマもあります。
アイコンテーマ
アイコンテーマを設定したい場合、System Settings > Icons からインストール・変更できます。
スペースの節約
Plasma Netbook シェルは Plasma 5 から削除されました。詳細は KDE フォーラムの投稿 を見てください。ただし、~/.config/kwinrc
ファイルを編集して [Windows]
セクションに BorderlessMaximizedWindows=true
を追加することでスペースを効率的に使うようにすることができます。
サムネイルの生成
デスクトップや Dolphin でメディアやドキュメントファイルのサムネイルを生成するには kdegraphics-thumbnailers と ffmpegthumbs をインストールしてください。
そしてデスクトップを右クリックして desktop background > Configure Desktop > Icons > Configure Preview Plugins.... からサムネイルのカテゴリを有効にしてください。
Dolphin では Control > Configure Dolphin... > General > Previews を開いてください。
Night Color
Plasma は Night Color と呼ばれる Redshift のような機能を提供します(Xorg と Wayland の両方で機能します)。選択した時間になると、目の疲れを軽減するためにスクリーンの色を暖色に近くなるように変更します。System Settings > Display and Monitor > Night Color から有効化できます。
印刷
システム設定 -> プリンタ設定 からもプリンターの設定をすることができます。この方法を使うには、最初に print-manager と cups パッケージをインストールしてください。CUPS の設定に関する詳細は CUPS#設定を読んでください。
Samba/Windows サポート
Windows サービスにアクセスしたいときは Samba (samba パッケージ) をインストールしてください。
Dolphin の共有機能は kdenetwork-filesharing パッケージを必要とし、ユーザー定義共有が有効になっている必要がありますが、標準の smb.conf
では有効になっていません。Samba の記事に書かれている指示に従って追加してください。設定後、Samba を再起動すれば Dolphin の共有は自動的に動作するはずです。
GVfs を起動されたプログラムにも使っている GTK のファイルブラウザとは違い、Dolphin から KIO 経由で SMB 共有のファイルを開くと、ほとんどのプログラムで始めにファイル全体をローカル環境にコピーします(VLC は例外です)。問題を回避したい場合は、thunar などの GTK ベースのファイルマネージャをインストールして gvfs と gvfs-smb (と、ログイン情報を保存したい場合は gnome-keyring) を使って、より有効な方法で SMB 共有にアクセスしてください。
また、cifs-utils で Samba 共有をマウントして Plasma から SMB 共有を通常のローカルフォルダと同じように使えるようにするという方法もあります。詳細は Samba#手動マウント や Samba#自動マウント を見てください。
同じように System Settings > Network Drivers から簡単にマウントできるようにする samba-mounter-gitAUR を使用することもできます。ただし、将来の Plasma では機能しなくなるかもしれません。
KDE デスクトップアクティビティ
KDE デスクトップアクティビティ は、それぞれのアクティビティに特定の設定を適用させることができる特別なワークスペースです。
省電力設定
Plasma の統合された省電力サービスを使うには powerdevil をインストールしてください。このサービスは、(サポートされていれば)モニターの明るさの調整や、周辺機器も含めたバッテリー状態の報告や追加の省電力機能を提供します。
NetworkManager と Bluez の依存がない powerdevil-lightAUR パッケージも存在します。
アプリケーションの自動起動
Plasma では起動時やシャットダウン時にアプリケーションやスクリプトを実行することができます。アプリケーションを自動起動するには、System Settings > Startup and Shutdown > Autostart を開いて好きなプログラムやシェルスクリプトを追加してください。アプリケーションを設定すると、.desktop ファイルが作成されます。シェルスクリプトを設定した場合、シンボリックリンクが作成されます。
- 適切な ディレクトリにデスクトップエントリ (.desktop ファイル) を配置してください。
- シェルスクリプトまたはそのシンボリックリンクは以下のディレクトリのどれかに配置します:
~/.config/plasma-workspace/env/
- ログイン時の Plasma が実行される前に実行。
~/.config/autostart-scripts/
- ログイン時に実行。
~/.config/plasma-workspace/shutdown/
- Plasma の終了時に実行。
Phonon
Wikipedia より:
- Phonon (フォノン) は Linux デスクトップ環境である KDE4 向けに開発されたクロスプラットフォームのマルチメディア API である。Phonon は、Unix 系デスクトップにおけるマルチメディア環境に関する諸問題を解決することを目的として開発された。
- Phonon 自体はマルチメディアフレームワークではないが、バックエンドを通じて GStreamer や Xine のような既存のフレームワークの橋渡しを行う機能を有し、開発者は Phonon がサポートするあらゆるマルチメディアフレームワークに単一の API を通じてアクセス出来るようになる。これによって、フレームワークが放置されることや API の不安定性、KDE が単一のフレームワークに依存することなどの諸問題を回避できる。
Phonon は KDE や Qt ソフトウェアの中で音声 (例: システム通知、KDE 音声アプリ) や動画 (例: Dolphin 動画サムネイル) のために広く使われています。
どのバックエンドを使うべきですか?
GStreamer と VLC ベースのバックエンドを選ぶことができます。それぞれ Qt4 アプリケーションと Qt5 アプリケーション向けのバージョンが存在します。(phonon-qt4-gstreamerAUR, phonon-qt5-gstreamer – phonon-qt4-vlcAUR, phonon-qt5-vlc)
KDE の開発元では VLC バックエンドを使用することが推奨されています。ただし有名な Linux ディストリビューション (例えば Kubuntu や Fedora-KDE など) では特許で守られている MPEG コーデックをデフォルト環境から取り除くために GStreamer が使われています。バックエンドによって対応している機能は多少異なります 。GStreamer バックエンドはいくつかの Codec に対応しており、必要に応じて以下のパッケージをインストールしてください:
- gst-libav — Livav コーデック
- gst-plugins-good — PulseAudio のサポートと追加のコーデック
- gst-plugins-ugly — 追加のコーデック
- gst-plugins-bad — 追加のコーデック
過去には他のバックエンドも開発されていましたが、もはやメンテナンスされておらず、AUR パッケージも削除されています。
アプリケーション
KDE プロジェクトは Plasma デスクトップと統合されたアプリケーションスイートを提供しています。利用可能なアプリケーションについては kde-applications グループを見てください。また、カテゴリ:KDE には KDE 関連のアプリケーションのページが存在します。
KDE Applications で提供されているプログラム以外にも、Plasma デスクトップを補うアプリケーションは多数存在します。そのいくつかが以下で議論されています。
システム管理
KDE システム設定から Xorg サーバーを終了する
サブメニュー システム設定 -> 入力デバイス -> キーボード -> Advanced (tab) > "Key Sequence to kill the X server" で、チェックボックスのチェックを入れて下さい。
KCM
KCM は KConfig Module の略です。KCM を使うと、システムの設定をするためのインターフェースをシステム設定に表示します。また、kcmshell5 でコマンドラインから使えます。
- sddm-kcm — SDDM のための KDE 設定モジュール。
- kde-gtk-config — KDE における GTK2 と GTK3 の設定。
- システムポリシー — PolicyKit の設定を変えることができる設定モジュール。
- Wacom タブレット — Wacom の Linux ドライバーの KDE GUI。
- Kcmsystemd — KDE の systemd 制御モジュール。
linux-apps.com に他にも多くの KCM があります。
デスクトップ検索
KDE では Baloo と呼ばれるファイルインデックスの作成と検索を行うソフトウェアを使って、デスクトップ検索を実装しています。
ウェブブラウザ
以下のブラウザは Plasma と連携できます:
- Falkon — Plasma との連携機能を持った Qt web browser (Qupzilla と呼ばれていました)。Qt WebEngine を使います。
- Chromium — Chromium とプロプライエタリ版の Google Chrome は Plasma との連携機能が限定されています。KWallet、 and KDE Open/Save windows を使うことができます。
- Firefox — 設定によって Firefox は Plasma と統合できます。詳しくは Firefox#KDE の統合 を参照してください。
PIM
KDE には個人情報管理(PIM)用のスタックが付属しています。メールや連絡先、カレンダーなどを管理します。kdepim グループか kdepim-meta メタパッケージで全ての PIM パッケージをインストールできます。
Akonadi
Akonadi は PIM データのローカルキャッシュとして働くシステムで、他のアプリケーションから使うことが可能です。これにはユーザーのメール、連絡先、カレンダー、イベント、ジャーナル、アラーム、ノートなどが含まれます。Akonadi は自身ではデータを保存しません: ストレージのフォーマットはデータの性質に依存します (例えば、連絡先は vCard フォーマットで保存されます)。
akonadi をインストールしてください。kdepim-addons をインストールするとアドオンが追加されます。
MySQL
デフォルトで Akonadi は /usr/bin/mysqld
(デフォルトで MariaDB が使われます。他の選択肢は MySQL を見てください。)を使って専用の MySQL インスタンスを起動します。データベースは ~/.local/share/akonadi/db_data/
に保存されます。
システム全体で共用の MySQL インスタンス
Akonadi はシステム全体で共用の MySQL をデータベースとして使用できます。[6]
~/.config/akonadi/akonadiserverrc
[%General] Driver=QMYSQL [QMYSQL] Host= Name=akonadi_username Options="UNIX_SOCKET=/run/mysqld/mysqld.sock" StartServer=false
PostgreSQL
Akonadi はシステム全体で共用の PostgreSQL インスタンス(postgresql.service
)と、(~/.local/share/akonadi/db_data/
にデータベースが保存されている)ユーザー権限で起動中の PostgreSQL インスタンスの両方が使用可能です。
ユーザーごとの PostgreSQL インスタンス
postgresql と postgresql-old-upgrade をインストールしてください。
Akonadi の設定ファイルを編集して、以下の内容を追加してください:
~/.config/akonadi/akonadiserverrc
[%General] Driver=QPSQL
akonadictl start
で Akonadi を起動して、 akonadictl status
で状態を確認してください。
システム全体で共用の PostgreSQL インスタンス
以下では既に設定されていて起動している PostgreSQL が必要です。
ログイン中のユーザーのための PostgreSQL のユーザーアカウントを作成します:
[postgres]$ createuser username
Akonadi で使うデータベースを作成します:
[postgres]$ createdb -O username --locale=en_US.UTF-8 -T template0 akonadi-username
Akonadi でシステム全体で共用の PostgreSQL を使うように設定します:
~/.config/akonadi/akonadiserverrc
[%General] Driver=QPSQL [QPSQL] Host=/run/postgresql Name=akonadi-username StartServer=false
akonadictl start
で Akonadi を起動して、akonadictl status
で状態を確認してください。
SQLite
SQLite を使うには、 Akonadi の設定ファイルを以下のように編集してください:
~/.config/akonadi/akonadiserverrc
[%General] Driver=QSQLITE3
Akonadi を無効にする
KDE userbase のセクション を参照してください。
KDE Telepathy
KDE Telepathy は KDE デスクトップでインスタントメッセージを統合することを目標にしているプロジェクトです。バックエンドとして Telepathy フレームワークを利用しており、Kopete を置き換えるようになっています。
Telepathy プロトコルをインストールするには telepathy グループをインストールしてください。KDE Telepathy クライアントを使うには、telepathy-kde-meta パッケージをインストールしてください。telepathy-kde グループに含まれている全てのパッケージが入っています。
KDE Telepathy で Telegram を使う
telegram-purpleAUR または telegram-purple-gitAUR と telepathy-morse-gitAUR をインストールして telepathy-haze を使うことで Telegram プロトコルを使用することができます。ユーザー名は Telegram アカウントの電話番号です (国番号 +xx
を付けて下さい、例えば日本なら +81
)。
GUI での設定は少々厄介です。KDE Telepathy で新しいアカウントを設定するときに電話番号が承認されない場合 (不正なパラメータでアカウントが作成できないというエラーメッセージが表示される場合)、電話番号をシングルクォートで囲んで登録して、登録後に手動で設定ファイル (~/.local/share/telepathy/mission-control/accounts.cfg
) のシングルクォートを消して下さい (クォートを消さないと、認証エラーが発生します)。
KDE Connect
KDE Connect は、Android スマートフォンと Linux デスクトップを接続するための以下の機能を提供します:
- USB 接続なしで KDE とアプリ間でファイルや URL を共有。
- タッチパッドのエミュレーション: 携帯の画面をコンピュータのタッチパッドとして使用。
- 通知の同期 (4.3以降): デスクトップから Android の通知を読み取り。
- クリップボードの共有: 携帯電話とコンピュータでコピーアンドペースト。
- マルチメディアのリモートコントロール: 携帯電話を Linux メディアプレイヤーのリモコンとして使用。
- WiFi 接続: USB 接続や Bluetooth を必要としません。
- RSA 暗号化: あなたの情報は暗号化されます。
コンピュータと Android の両方に KDE Connect をインストールする必要があります。PC 側では、kdeconnect パッケージをインストールしてください。Android 側では、Google Play や F-Droid から KDE Connect をインストールしてください。Android のファイルシステムを閲覧したい場合は、sshfs をインストールして Android アプリからファイルシステムを閲覧できるように設定する必要があります。
Plasma デスクトップを使用しない場合でも KDE Connect は利用できます。Unity などの AppIndicators を使用するデスクトップ環境の場合、indicator-kdeconnectAUR パッケージもインストールしてください。GNOME を使っている場合、gnome-shell-extension-gsconnectAUR を kdeconnect の代わりにインストールすることでよりよい連携をさせることが可能です。KDE Connect デーモンを手動で起動するには、/usr/lib/kdeconnectd
を実行してください。
ファイアウォール を使っている場合は、 UDP/TCP ポート 1714
から 1764
を開く必要があります。詳しくは https://community.kde.org/KDEConnect#Troubleshooting を見てください。
ヒントとテクニック
KDE で別のウィンドウマネージャを使う
KDE で別のウィンドウマネージャを使用するには systemsettings
パネルを開いて Default Applications > Window Manager > Use a different window manager で使用したいウィンドウマネージャをリストから選択してください。
KDE/Openbox Session
openbox パッケージには Openbox で KDE を使用するためのセッションが含まれています。このセッションを利用するには、ディスプレイマネージャのメニューから KDE/Openbox を選択してください。
セッションを手動で起動する場合、次の行を .xinitrc
ファイルに追加してください:
exec openbox-kde-session
コンポジット効果の再有効化
Kwin をコンポジタがないウィンドウマネージャ (Openbox など) で置き換えると、透過などのデスクトップのコンポジット効果がなくなってしまいます。このような場合、Xcompmgr や Picom など効果を生み出す別のコンポジットマネージャをインストール・実行してください。
パーティションの秘匿
Dolphin で、Places
サイドバーのパーティションを右クリックして Hide <partition>
を選択するだけです。
内部パーティションをファイルマネージャに表示したくない場合は、以下のような udev ルールを作成してください:
/etc/udev/rules.d/10-local.rules
KERNEL=="sda[0-9]", ENV{UDISKS_IGNORE}="1"
特定のパーティションでも同じことが可能です:
KERNEL=="sda1", ENV{UDISKS_IGNORE}="1" KERNEL=="sda2", ENV{UDISKS_IGNORE}="1"
モニターの解像度やマルチモニターの設定
ディスプレイの解像度やマルチモニターの管理を Plasma 5 で有効にしたい場合は、kscreen をインストールしてください。システム設定のディスプレイとモニターにオプションが追加されます。
Super キー (Windows キー) でアプリケーションランチャーを開く
ksuperkeyAUR をインストール・起動してください。そして Alt + F1
をホットキーに指定します。これで Super キーでアプリケーションランチャーが開くようになります。手動で ksuperkey を起動するのが面倒な場合は自動起動させてください。
Plasma の Wayland セッションでタッチパッドのタップでクリックを有効にする
現在、Plasma の Wayland セッションではシステム設定を使って、タップでクリックを設定することはできません [7]。かわりに D-Bus を使うことで設定する方法が存在します [8]。
まずは libinput が認識しているタッチパッドデバイスを確認:
# libinput-list-devices
Device: ETPS/2 Elantech Touchpad Kernel: /dev/input/event14 Group: 7 Seat: seat0, default Size: 78.28x38.78mm Capabilities: pointer Tap-to-click: disabled Tap-and-drag: enabled Tap drag lock: disabled Left-handed: disabled Nat.scrolling: disabled Middle emulation: n/a Calibration: n/a Scroll methods: *two-finger edge Click methods: none Disable-w-typing: enabled Accel profiles: none Rotation: n/a
上記の場合、タッチパッドは event14
です。
KDE Dbus がタッチパッドを認識しているか確認してください (event14
は libinput-list-devices
で確認した識別子に置き換えてください):
$ qdbus org.kde.KWin.InputDevice /org/kde/KWin/InputDevice/event14 org.freedesktop.DBus.Properties.Get org.kde.KWin.InputDevice name
ETPS/2 Elantech Touchpad
tapToClick
の現在の値を確認:
$ qdbus org.kde.KWin.InputDevice /org/kde/KWin/InputDevice/event14 org.freedesktop.DBus.Properties.Get org.kde.KWin.InputDevice tapToClick
false
tapToClick
を true
に設定:
$ qdbus org.kde.KWin.InputDevice /org/kde/KWin/InputDevice/event14 org.freedesktop.DBus.Properties.Set org.kde.KWin.InputDevice tapToClick true
tapToClick
が true
になっていることを確認:
$ qdbus org.kde.KWin.InputDevice /org/kde/KWin/InputDevice/event14 org.freedesktop.DBus.Properties.Get org.kde.KWin.InputDevice tapToClick
true
トラブルシューティング
フォント
KDE のフォント表示が汚い
ttf-dejavu と ttf-liberation パッケージのインストールを試して下さい。
インストール後、一度ログアウトしてください。KDE システム設定の "フォント" パネルから設定を変更する必要はありません。qt5ct を使っている場合、Qt5 の設定ツールの設定によってシステム設定のフォント設定が上書きされる可能性があります。
直接フォントレンダリングの設定をしたとき、システム設定の外観が変わることに気づいて下さい。システム設定 > フォント を開いてしまうと、システム設定はあなたのフォント設定ファイル (fonts.conf
) を作り替えてしまいます。
これを止める方法はありませんが、値を fonts.conf
ファイルと同じにすれば期待したフォントレンダリングができます(アプリケーションを一度終了する必要があります、場合によってはデスクトップを再起動する必要があります)。Gnome のフォント設定も同じことをするので(両方のデスクトップ環境を使っている場合は)注意してください。
フォントが大きすぎる・アンバランス
システム設定 > フォントからフォントの DPI を 96
にしてみて下さい。
これでフォントが治らないときは Xorg の設定から直接 DPI をセットしてください。Xorg#手動で DPI を設定するを参照。
設定関連の問題
KDE の問題の多くは設定に関係しています。アップグレードの問題を解決する方法のひとつは KDE の設定をイチから始めることです。
Plasma デスクトップの挙動がおかしい
通常 Plasma の問題は不安定な plasmoid や plasma テーマが原因です。まず、最後にインストールした plasmoid や plasma テーマを無効にしたりアンインストールしてみてください。
突然デスクトップが"ロックアップ"する場合は、おそらくインストールしたウィジェットの欠陥が原因です。問題が起こる前にインストールしたウィジェットがどれか思い出せないときは、問題が解決するまで一つずつウィジェットを削除して見て下さい。ウィジェットをアンインストールしたら、公式ウィジェットが原因の場合バグレポートを送って下さい (bugs.kde.org)。公式ウィジェットではなかったときは、https://store.kde.org/ のエントリを探してウィジェットの作者に問題を伝えることを推奨します (問題を再現する方法を記述してください)。
問題がわからないが、KDE の設定を全て失うのは嫌な場合は、~/.config
から次を実行してください:
$ for j in plasma*; do mv -- "$j" "${j%}.bak"; done
このコマンドは KDE に再ログインした時にユーザーの plasma に関連する設定を全て削除し、デフォルトの設定に戻します。これを一度行うと取り返しが付かないので注意してください。バックアップフォルダを作成して plasma に関係する設定をそこにコピーすると良いでしょう。
キャッシュを削除してアップグレードの問題を解決する
古いキャッシュによって問題が発生することもあります。アップグレードをした後、古いキャッシュによってシェルが消せなくなるなどのおかしな(デバッグしづらい)挙動が発生したり、設定を変更したときにフリーズしたり、ark が rar や zip を解凍できなくなったり、amarok が音楽を認識しなくなるなどの問題がおこることがあります。この問題の解決方法は、アップグレードによって KDE や Qt のプログラムの見た目がおかしくなる問題を解決することもあります。
次のコマンドでキャッシュを再生成してください:
$ rm ~/.config/Trolltech.conf $ kbuildsycoca5 --noincremental $ kbuildsycoca4 --noincremental
任意で ~/.cache
フォルダの中身を削除してください (他のアプリケーションのキャッシュも消去されるので注意してください):
$ rm -rf ~/.cache/*
うまくいけば、問題は修正されているはずです。
グラフィック関連の問題
使用している GPU に相応しいドライバーをインストールしてください。詳しくは Xorg#ドライバーのインストールを見てください。古いカードを使っている場合は#特定のアプリケーションでデスクトップ効果を手動・自動で無効化や#コンポジットの無効化を見てください。
デバッグなどのために KWin の現在の状態を取得
次のコマンドで KWin の状態の概要を出力します。使われているオプション、使われているコンポジットバックエンド、関連する OpenGL ドライバーの情報も表示されます。詳しくは Martin のブログ を見てください。
$ qdbus org.kde.KWin /KWin supportInformation
特定のアプリケーションでデスクトップ効果を手動・自動で無効化
Plasma はデスクトップ効果をデフォルトで有効にします。デスクトップ効果は System Settings > Desktop Effects から無効化したり Alt+Shift+F12
でデスクトップ効果を切り替えることができます。さらに、KWin のカスタムルールを作成することで特定のアプリケーションやウィンドウが起動したときに自動的にコンポジットの無効化・有効化を行うことができます。System Settings > Window Management > Window Rules から設定してください。
コンポジットの無効化
Sytem Settings > Display and Monitor から Enable compositor on startup のチェックを外して Plasma を再起動してください。
コンポジットを有効にするとフルスクリーンでちらつきが発生する
Sytem Settings > Display and Monitor から Allow applications to block compositing のチェックを外してください。この設定はパフォーマンスが落ちることがあるので注意してください。
NVIDIA で画面がちらつく
NVIDIA/トラブルシューティング#KDE で画面のティアリングを抑える (KWin) を見てください。
Plasma のカーソルがときどきおかしくなる
~/.icons/default
ディレクトリを作成して、その中に index.theme
という名前のファイルを作成してください:
/home/archie/.icons/default/index.theme
[Icon Theme] Inherits=breeze_cursors
以下のコマンドを実行:
$ ln -s /usr/share/icons/breeze_cursors/cursors ~/.icons/default/cursors
サウンド関連の問題
サスペンド後に音声が鳴らない
KMix でオーディオデバイスが表示されない場合、plasmashell と pulseaudio を再起動することで解決する場合があります:
$ killall plasmashell $ systemctl --user restart pulseaudio.service $ plasmashell
他にも一部のアプリケーションは再起動を必要とします。
KDE で音楽を聞こうとすると "Falling back to default" メッセージが表示される
次のようなメッセージが表示される場合:
- The audio playback device <name-of-the-sound-device> does not work.
- Falling back to default
システム設定から
システム設定 -> マルチメディア -> Phonon
それぞれのボックスの全てのデバイスの上に default
という名前のデバイスを設定してください。
GStreamer Phonon を使って MP3 ファイルを再生できない
GStreamer の libav プラグイン (gst-libav パッケージ) をインストールすることで解決できます。それでも再生できないときは、phonon-qt4-vlcAUR や phonon-qt5-vlc など他のバックエンドをインストールして、利用する Phonon バックエンドを変更してみて下さい。バックエンドを変えるには:
システム設定 -> マルチメディア -> Phonon -> バックエンド (タブ)
電源管理
サスペンドやハイバネートのオプションが使えない
systemd を使用してサスペンドあるいはハイバネートできるのに、KDE にそれらオプションが表示されない場合、powerdevil をインストールしてください。
Baloo
Inotify のフォルダ監視数
以下のエラーが表示される場合:
KDE Baloo Filewatch service reached the inotify folder watch limit. File changes may be ignored.
inotify のフォルダ監視数を増やす必要があります:
# echo 524288 > /proc/sys/fs/inotify/max_user_watches
変更を永続化させるには、以下の内容で 40-max-user-watches.conf
を作成してください:
/etc/sysctl.d/40-max-user-watches.conf
fs.inotify.max_user_watches=524288
KMail
akonadi の設定を削除して KMail を修復する
まず、KMail が動作していないことを確認してください。次に、設定のバックアップをしてください:
$ cp -a ~/.local/share/akonadi ~/.local/share/akonadi-old $ cp -a ~/.config/akonadi ~/.config/akonadi-old
システム設定 > 個人 を起動して全てのリソースを削除して下さい。Dolphin に戻ってオリジナルの ~/.local/share/akonadi
と
~/.config/akonadi
を削除してください。必要ならば先ほど作成したコピーを使って元に戻すことができます。
もう一回システム設定に戻って注意して必要なリソースを追加してください。リソースがメールフォルダを読み込んでいるはずです。それから Kontact/KMail を起動して正しく動作するか確かめて下さい。
ネットワーク
NFS ボリュームを自動マウントするとフリーズが発生する
systemd による自動マウントを NFS ボリュームで行うとフリーズが発生することがあります。上流のバグレポート を参照してください。
Journal に QXcbConnection のログが大量に出力される
Qt#Qt による journal のログ出力を無効化・修正を参照してください。
i3/fvwm/awesome で KF5/Qt5 アプリケーションのアイコンが表示されない
Qt#KDE 以外の環境で Qt アプリを設定を見て下さい。