Blueman
Blueman は、Python で記述され、GTK を使用するフル機能の Bluetooth マネージャーです。
目次
インストール
blueman または blueman-gitAUR (開発版) をインストールしてください。
Bluetooth デーモンを有効にして blueman-applet
で Blueman を起動します。グラフィカルな設定パネルは blueman-manager
で起動できます。
使用方法
自動起動
Blueman をインストールすると次の autostart に /etc/xdg/autostart/blueman.desktop
ファイルが作成されます。このため、ほとんどのデスクトップ環境で、何も設定しなくても Blueman は自動で起動します。自動起動に関する詳細は 自動起動 の記事や、使用しているデスクトップ環境またはウィンドウマネージャのページを見て下さい。
パーミッション
ファイルを受信するには Blueman のトレイアイコンを右クリックして Local Services > Transfer > File Receiving から "Enabled" の横にあるチェックボックスにチェックを入れて下さい。
デバイスを管理できるようにするには、ユーザーを lp
グループに追加する必要がある場合があります。そうしないと、デバイスへの接続時に次のエラーが表示される可能性があります: DBusFailedError: No such file or directory
これは、ユーザーが D-Bus 経由で Bluetooth デーモンと通信することを許可される必要があるためです。lp
グループは /etc/dbus-1/system.d/bluetooth.conf
で指定されています。ユーザーをグループに追加する方法については、ユーザーとグループ#ユーザー管理の他の例 を参照してください。
バージョン 2.0.6 以降、公式 ドキュメント では、ルートとして起動するたびに polkit エージェントがパスワードを要求するのを避けるために、polkit ルールを作成することを推奨しています。次の polkit ルールを追加して下さい。
/etc/polkit-1/rules.d/51-blueman.rules
/* Allow users in wheel group to use blueman feature requiring root without authentication */ polkit.addRule(function(action, subject) { if ((action.id == "org.blueman.network.setup" || action.id == "org.blueman.dhcp.client" || action.id == "org.blueman.rfkill.setstate" || action.id == "org.blueman.pppd.pppconnect") && subject.isInGroup("wheel")) { return polkit.Result.YES; } });
ユーザーは wheel
グループに属している必要があることに注意してください。
Bluetooth デバイスをマウント
以下の手順では、Blueman でさまざまなファイルマネージャーを使用する方法について説明します。このセクションの例は、Thunar に焦点を当てています。別のファイルマネージャーを使用している場合は、thunar を使用しているファイルマネージャーの名前に置き換えます。
obex_thunar.sh
#!/bin/bash fusermount -u ~/bluetooth obexfs -b $1 ~/bluetooth thunar ~/bluetooth
上のスクリプトを適当な場所に置いて下さい (例: /usr/local/bin
)。スクリプトを作ったら、実行可能属性を与えます:
# chmod +x /usr/local/bin/obex_thunar.sh
最後に Blueman トレイアイコン > Local Services > Transfer > Advanced の行を obex_thunar.sh %d
に変更します。
Blueman と PulseAudio
PulseAudio で Bluetooth ヘッドセットを使用したいユーザーは Blueman の PulseAudio プラグインを有効にすると良いでしょう。オーディオデバイスが接続された後にプラグインが自動的に PulseAudio の Bluetooth モジュールをロードして、全ての音声を Bluetooth ヘッドセットに再生します。
設定
設定は、/org/blueman
の dconf (または gsettings または dconf-editor) を通じて行われます。
自動電源オンを無効にする
Blueman は、特定のイベント (起動時、ラップトップの蓋が開いたときなど) が発生すると、Bluetooth アダプター (rfkill unblock bluetooth
) を自動的に有効にしますが、これは、org.blueman.plugins.powermanager
の auto-power-on
で無効にできます:
$ gsettings set org.blueman.plugins.powermanager auto-power-on false
トラブルシューティング
アダプタが検出されない
Bluetooth アプレットまたはマネージャーが Bluetooth アダプターを表示または検出しない場合は、ワイヤレスカードがブロックされている可能性があります。rfkill を使用してブロックを解除してみてください。
ファイルを受信できない
もしファイルの送受信ができず、process org.bluez.obex exited with status 1
のような python-dbus-exception エラーに遭遇したら、/usr/lib/bluetooth/obexd
から手動で obexd-service を起動し、それが役に立つかどうか確認することをお勧めします。デフォルトのパーミッションは755なので、ユーザーアカウントからデーモンを起動することも可能です。
次の行から始めてください:
# /usr/lib/bluetooth/obexd -n
コマンドを実行するターミナルを開き、ファイルの送信がうまくいくかテストします。実際にファイルを受け取れるか確認してください。このコマンドを 自動起動 に追加すれば、毎回手動でサービスを起動する必要がなくなります。デスクトップ環境の自動起動は、ログインするとプログラムを実行できます。手動で起動しなくてもファイルを受信できるようになるはずです。
エラーが続くか別のエラーが発生する場合は、代わりに ObexFTP をファイル転送に使用してみてください。
参照
- Blueman development, on GitHub