KDE

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関連記事

KDE は Plasma という名前のデスクトップ環境と、ライブラリ・フレームワーク (KDE Frameworks)、そしてアプリケーション (KDE Applications) からなるソフトウェアプロジェクトです。KDE にはよくメンテされている UserBase wiki があり、ほとんどの KDE アプリケーションの詳細情報を見つけることができます。

目次

インストール

Plasma デスクトップ

Xorg をインストールしていない場合は、Plasma をインストールする前に Xorg をインストールしてください。

plasma-meta メタパッケージか plasma グループをインストールしてください。plasma-metaplasma の違いについてはパッケージの作成#メタパッケージとグループを参照してください。また、Plasma を動かすための必要最小限のパッケージだけインストールしたい場合は、plasma-desktop パッケージをインストールしてください。

Plasma で Wayland のサポートを有効化するには、 plasma-wayland-session パッケージもインストールしてください。NVIDIA ユーザーは egl-wayland もインストールしてください。もしセッションがプロプライエタリの nvidia ドライバーで開始しなければ、DRM カーネルモードセッティング も有効にしてください。もしこれでも動作しないのであれば、KDE wiki の指示を確認してください。

KDE アプリケーション

KDE Applications のフルセットをインストールしたいときは、kde-applications グループか kde-applications-meta メタパッケージをインストールしてください。このパッケージではアプリケーションだけがインストールされ、Plasma デスクトップは付属していないので注意してください。

不安定版

公式リポジトリ#[kde-unstable] を見てください。

Plasma の起動

ノート: Wayland で Plasma を起動することは可能ですが、いくつかの不足している機能と既知の問題があります。問題のリストは Wayland Showstoppers を、現在の開発状況は Plasma on Wayland workboard を見てください。より完全で安定したものを使用したい場合は、 Xorg を使ってください。

Plasma はディスプレイマネージャを使って起動するか、あるいはコンソールから起動できます。

ディスプレイマネージャを使う

ヒント: ディスプレイマネージャ には SDDM を推奨します。
  • 新しい Xorg セッションを起動するには Plasma (X11) を選択してください。
  • 新しい Wayland セッションを起動するには Plasma (Wayland) を選択してください。

コンソールから起動

  • xinit/startx で Plasma を起動するには .xinitrc ファイルに export DESKTOP_SESSION=plasmaexec startplasma-x11 を追加してください。ログイン時に Xorg を起動したい場合、ログイン時に X を起動を見てください。
  • コンソールから Wayland セッション上で Plasma を起動するには、dbus-run-session startplasma-wayland を実行してください。[1]

設定

ほとんどの KDE アプリケーションの設定は ~/.config フォルダの中に保存されます。ただし、KDE の設定は基本的にシステム設定から行うことになっています。システム設定はターミナルから systemsettings を実行することで起動できます。

個人設定

Plasma デスクトップ

テーマ

Plasma テーマ はパネルと Plasma ウィジェットの見た目を決めます。システム全体にテーマをインストールしたいときは、公式リポジトリや AUR にテーマがあります。

Plasma テーマは ’’システム設定 > 外観 > Global Theme > Get New Global Themes...’’ からもインストールできます。

KDE StoreSDDM のログイン画面やスプラッシュスクリーンなどのより多くの Plasma カスタマイズを提供しています。

GTK アプリケーションの外観
ヒント: Qt と GTK テーマの統一については、Qt と GTK アプリケーションの外観の統合を参照。

GTK アプリケーションでの優れた見た目の推奨テーマは breeze-gtk です。Plasma の Breeze の外観を模倣するように作られています。kde-gtk-config (plasma グループに入っています)をインストールして、システム設定 > 外観 > Application Style > Configure GNOME/GTK Application Style... から、 Breeze を GTK2/GTK3 のテーマとして選択してください。

この記事またはセクションは情報が古くなっています。
理由: Plasma GTKd のバックグラウンドサービスは Plasma の起動時に GTK の設定を上書きします。 (Discuss)

テーマによっては、GTK アプリケーションのツールチップが白地に白字となってしまい、読めなくなることがあります。GTK2 アプリケーションの色を変更するには、.gtkrc-2.0 ファイルを開いてツールチップに関するセクションを探して変更を加えてください。GTK3 アプリケーションの場合、2つのファイルを変更する必要があります。gtk.csssettings.ini です。

いくつかの vuescan-binAUR のような GTK2 プログラムは、 Breeze や Adwaita スキンを設定した Plasma セッションでは、チェックボックスが見えないなどによりまだほとんど使えないように見えます。これを回避するには、例えば Numix-Frost-Light スキンを numix-frost-themesAUR からインストールして、システム設定 > 外観 > Application Style > Configure GNOME/GTK Application Style... > GTK theme 以下でそのスキンを選択してください。Numix-Frost-Light は Breeze と見た目が似ています。

フェイス

Plasma と SDDM はどちらも /var/lib/AccountsService/icons/ にある PNG ファイルをユーザーのアバターとして使用します。 GUI から設定するには、 システム設定 > Users を使うことができます。始めにインストールする必要があるかもしれません、詳細は plasma-desktop パッケージを見てください。ユーザ名と対応するファイルを削除するとデフォルトのアバターに戻せます。

ウィジェット

Plasmoid はデスクトップの機能性を向上させるための、小さなスクリプト (plasmoid スクリプト) やコード (plasmoid バイナリ) で作られた KDE アプリです。

plasmoid スクリプトをインストールする一番簡単な方法はパネルやデスクトップで右クリックして、 ウィジェットを追加 > Get New Widgets... > Download New Plasma Widgets を選択します。https://store.kde.org/ の素晴しい見た目のフロントエンドが開かれ、文字通りワンクリックで第三者が作成した plasmoid スクリプトをインストール・アップデート・アンインストールできます。

たくさんの Plasmoid バイナリが AUR からインストールできます。

システムトレイのサウンドアプレット

plasma-pakmixインストールしてください (アプリケーションランチャーから Kmix を起動してください)。 plasma-pa は現在 plasma グループにより標準でインストールされており、追加の設定は必要ありません。

ノート: ボリュームの上げ下げの変化量を調整するには、~/.config/kmixrc[Global] セクションに VolumePercentageStep=1 のように書き加えて下さい。
パネルの影を無効化

Plasma パネルは他のウィンドウよりも上に表示され、パネルの影が下のウィンドウに描画されます [2]。この挙動を (他の影には影響を与えずに) 無効化したい場合、xorg-xpropインストールして次を実行してください:

$ xprop -remove _KDE_NET_WM_SHADOW

そして+カーソルでパネルを選択してください [3]。自動的に影を無効化したい場合、xorg-xwininfo をインストールして以下のスクリプトを作成してください:

/usr/local/bin/kde-no-shadow
#!/bin/bash
for WID in $(xwininfo -root -tree | sed '/"Plasma": ("plasmashell" "plasmashell")/!d; s/^  *\([^ ]*\) .*/\1/g'); do
   xprop -id $WID -remove _KDE_NET_WM_SHADOW
done

スクリプトに実行権限を設定してください。

AutostartAdd Script でスクリプトをログイン時に実行させることができます:

$ kcmshell5 autostart
ディスプレイのスケール / 高 DPI ディスプレイ

HiDPI#KDE を見てください。

ウィンドウ装飾

ウィンドウ装飾システム設定 > 外観 > ウインドウの飾り から変更できます。

ワンクリックで直接、他のテーマをダウンロード・インストールすることもできます。AUR から利用できるテーマもあります。

アイコンテーマ

アイコンテーマを設定したい場合、システム設定 > 外観 > アイコン からインストール・変更できます。

ノート: ほとんどの Linux デスクトップは共通フォーマットでアイコンテーマを扱いますが、GNOME などのデスクトップ環境は (特にメニューやツールバーなどで) 使用しているアイコンがやや少なめです。そのようなデスクトップ用に開発されたテーマには Plasma や KDE アプリが必要とするアイコンが含まれていないことが多いです。代わりに Plasma に対応しているアイコンテーマをインストールすることを推奨します。
ヒント: いくつかのアイコンテーマはデフォルトのアイコンテーマを承継していないため、いくつかのアイコンがない場合があります。 Breeze から承継するには、 /usr/share/icon/theme-name/index.theme の中の Inherits= 配列に Breeze を追加してください。例えば、 Inherits=breeze,hicolor のようになります。アイコンテーマを更新した後は毎回この修正をする必要があります。自動化するには Pacman フック を使うことを検討してください。

スペースの節約

Plasma Netbook シェルは Plasma 5 から削除されました。詳細は KDE フォーラムの投稿 を見てください。ただし、~/.config/kwinrc ファイルを編集して [Windows] セクションに BorderlessMaximizedWindows=true を追加することでスペースを効率的に使うようにすることができます。

サムネイルの生成

デスクトップや Dolphin でメディアやドキュメントファイルのサムネイルを生成するには kdegraphics-thumbnailersffmpegthumbs をインストールしてください。

そしてデスクトップを右クリックして desktop background > Configure Desktop and Wallpaper... > アイコン > Configure Preview Plugins... からサムネイルのカテゴリを有効にしてください。

Dolphin では 設定 > Dolphin を設定... > 全般 > プレビュー を開いてください。

Night Color

Plasma は Night Color と呼ばれる Redshift のような機能を提供します(XorgWayland の両方で機能します)。選択した時間になると、目の疲れを軽減するためにスクリーンの色を暖色に近くなるように変更します。システム設定 > ディスプレイとモニタ > Night Color から有効化できます。

ヒント: システムトレイに Night Color の便利な on/off ボタンを設置するには、kdeplasma-addons をインストールしてシステムトレイに追加してください。

印刷

ヒント: 手早く設定したいときは CUPS のウェブインタフェースを使って下さい。ウェブインターフェイスから設定したプリンターを KDE のアプリケーションから使うことができます。

システム設定 > プリンタ からもプリンターの設定をすることができます。この方法を使うには、最初に print-managercupssystem-config-printer パッケージをインストールしてください。CUPS の設定に関する詳細は CUPS#設定を読んでください。

Samba/Windows サポート

Windows サービスにアクセスしたいときは Samba (samba パッケージ) をインストールしてください。

Dolphin の共有機能は kdenetwork-filesharing パッケージを必要とし、ユーザー定義共有が有効になっている必要がありますが、標準の smb.conf では有効になっていません。Samba の記事に書かれている指示に従って追加してください。設定後、Samba を再起動すれば Dolphin の共有は自動的に動作するはずです。

ヒント: Dolphin のプロンプトから Windows の共有に認証なしでアクセスするには、*(アスタリスク)をユーザー名とパスワードの両方に使ってください。

GVfs を起動されたプログラムにも使っている GTK のファイルブラウザとは違い、Dolphin から KIO 経由で SMB 共有のファイルを開くと、ほとんどのプログラムで始めにファイル全体をローカル環境にコピーします(VLC は例外です)。問題を回避したい場合は、thunar などの GTK ベースのファイルマネージャをインストールして gvfsgvfs-smb (と、ログイン情報を保存したい場合は gnome-keyring) を使って、より有効な方法で SMB 共有にアクセスしてください。

また、cifs-utils で Samba 共有をマウントして Plasma から SMB 共有を通常のローカルフォルダと同じように使えるようにするという方法もあります。詳細は Samba#手動マウントSamba#自動マウント を見てください。

同じように System Settings > Network Drivers から簡単にマウントできるようにする samba-mounter-gitAUR を使用することもできます。ただし、将来の Plasma では機能しなくなるかもしれません。

KDE デスクトップアクティビティ

KDE デスクトップアクティビティ は、それぞれのアクティビティに特定の設定を適用させることができる特別なワークスペースです。

電源管理

Plasma の統合された省電力サービスを使うには powerdevilインストールしてください。このサービスは、(サポートされていれば)モニターの明るさの調整や、周辺機器も含めたバッテリー状態の報告や追加の省電力機能を提供します。

ヒント:
この記事またはセクションの正確性には問題があります。
理由: 以下のノートについて、logind の設定で LidSwitchIgnoreInhibited のデフォルトが yes になっていることが問題なのかもしれません。[4] (議論: トーク:KDE#)
ノート: Powerdevil は logind の全ての設定を継承するわけではありません (ノートパソコンのフタを閉じた時のアクションなど)。そのような場合、logind の設定を変更する必要があります。詳しくは電源管理#systemd による電源管理を見てください。

自動起動

Plasma では起動時やシャットダウン時にアプリケーションやスクリプトを実行することができます。アプリケーションを自動起動するには、System Settings > Startup and Shutdown > Autostart を開いて好きなプログラムやシェルスクリプトを追加してください。アプリケーションを設定すると、.desktop ファイルが作成されます。ログインスクリプトの場合は、スクリプトを起動する .desktop ファイルが作成されます。

ノート:
  • プログラムはログイン時にしか自動起動できませんが、シェルスクリプトはシャットダウン時や Plasma が起動する前にも実行できます。
  • シェルスクリプトは実行可能属性を付与しておかないと実行することができません。
  • 以前 ~/.config/autostart-scripts/ に置かれていたシェルスクリプトは 自動的に .desktop ファイルに変更されます
  • 適切な ディレクトリにデスクトップエントリ (.desktop ファイル) を配置してください。
  • シェルスクリプトまたはそのシンボリックリンクは以下のディレクトリのどれかに配置します:
~/.config/plasma-workspace/env/
ログイン時の Plasma が実行される前に実行。
~/.config/plasma-workspace/shutdown/
Plasma の終了時に実行。

公式にドキュメントを見てください。

Phonon

Wikipedia より:

Phonon (フォノン) は Linux デスクトップ環境である KDE4 向けに開発されたクロスプラットフォームのマルチメディア API である。Phonon は、Unix 系デスクトップにおけるマルチメディア環境に関する諸問題を解決することを目的として開発された。
Phonon 自体はマルチメディアフレームワークではないが、バックエンドを通じて GStreamer や Xine のような既存のフレームワークの橋渡しを行う機能を有し、開発者は Phonon がサポートするあらゆるマルチメディアフレームワークに単一の API を通じてアクセス出来るようになる。これによって、フレームワークが放置されることや API の不安定性、KDE が単一のフレームワークに依存することなどの諸問題を回避できる。

Phonon は KDE や Qt ソフトウェアの中で音声 (例: システム通知、KDE 音声アプリ) や動画 (例: Dolphin 動画サムネイル) のために広く使われています。

どのバックエンドを使うべきですか?

GStreamerVLC ベースのバックエンドを選ぶことができます。それぞれ Qt4 アプリケーションと Qt5 アプリケーション向けのバージョンが存在します。(phonon-qt4-gstreamerAUR, phonon-qt5-gstreamerphonon-qt4-vlcAUR, phonon-qt5-vlc)

KDE の開発元では VLC バックエンドを使用することが推奨されています。ただし有名な Linux ディストリビューション (例えば Kubuntu や Fedora-KDE など) では特許で守られている MPEG コーデックをデフォルト環境から取り除くために GStreamer が使われています。バックエンドによって対応している機能は多少異なります 。GStreamer バックエンドはいくつかの Codec に対応しており、必要に応じて以下のパッケージをインストールしてください:

過去には他のバックエンドも開発されていましたが、もはやメンテナンスされておらず、AUR パッケージも削除されています。

ノート:
  • 複数のバックエンドを同時にインストールして、phononsettings アプリケーションからどちらを優先するか設定することも可能です。
  • KDE フォーラム によると、VLC バックエンドは ReplayGain をサポートしていません。
  • VLC バックエンドを使用している場合、音声による警告メッセージが送信されたときや、他の沢山のケース [5] でアプリケーションがクラッシュすることがあります。取り得る解決策は、VLC のプラグインキャッシュを再構築することです:
# /usr/lib/vlc/vlc-cache-gen /usr/lib/vlc/plugins

バックアップと復元

KDE Plasma 5 は個人のデスクトップ設定を設定ファイルとして XDG_CONFIG_HOME フォルダに保存します。設定ファイルの詳細を見て、バックアップと復元の方法を選択してください。

systemd による起動

Plasma は、systemd ユーザインスタンスを使って Plasma のすべてのサービスを起動・管理します。これは Plasma 5.25 よりデフォルトのスタートアップメソッドとなっていますが、以下のコマンドにより、起動スクリプトを代わりに使うようにできます(しかし、この方法は将来のリリースで機能しなくなるでしょう):

$ kwriteconfig5 --file startkderc --group General --key systemdBoot false

実装の詳細については Edmundson 氏のブログ: Plasma and the systemd startup で読めます。

スペルチェック

KDE アプリケーションはスペルチェックに sonnet を使用します。サポートされている スペルチェッカー の任意の依存パッケージを見てください。

System Settings > Regional Settings > Spell Check で設定してください。

NVIDIA 上で kwin wayland を動かす

https://community.kde.org/Plasma/Wayland/Nvidia を見てください。

アプリケーション

KDE プロジェクトは Plasma デスクトップと統合されたアプリケーションスイートを提供しています。利用可能なアプリケーションについては kde-applications グループを見てください。また、カテゴリ:KDE には KDE 関連のアプリケーションのページが存在します。

KDE Applications で提供されているプログラム以外にも、Plasma デスクトップを補うアプリケーションは多数存在します。そのいくつかが以下で議論されています。

システム管理

KDE システム設定から Xorg サーバーを終了する

サブメニュー システム設定 -> 入力デバイス -> キーボード -> 詳細(タブ) > "X サーバーを終了するためのキーシーケンス" で、チェックボックスのチェックを入れて下さい。

KCM

KCM は KConfig Module の略です。KCM を使うと、システムの設定をするためのインターフェースをシステム設定に表示します。また、kcmshell5 でコマンドラインから使えます。

  • sddm-kcmSDDM のための KDE 設定モジュール。
https://cgit.kde.org/sddm-kcm.git || sddm-kcm
  • kde-gtk-config — KDE における GTK2 と GTK3 の設定。
https://cgit.kde.org/kde-gtk-config.git || kde-gtk-config
  • システムポリシーPolicyKit の設定を変えることができる設定モジュール。
https://cgit.kde.org/polkit-kde-kcmodules-1.git || kcm-polkit-kde-gitAUR
  • Wacom タブレット — Wacom の Linux ドライバーの KDE GUI。
https://www.linux-apps.com/p/1127862/ || kcm-wacomtablet
  • Kcmsystemd — KDE の systemd 制御モジュール。
https://github.com/rthomsen/kcmsystemd || systemd-kcmAUR

linux-apps.com に他にも多くの KCM があります。

デスクトップ検索

KDE では en:Baloo と呼ばれるファイルインデックスの作成と検索を行うソフトウェアを使って、デスクトップ検索を実装しています。

ウェブブラウザ

以下のブラウザは Plasma と連携できます:

  • Konqueror — KDE プロジェクトの一部で、KHTML と Chromium ベースの Qt WebEngine の2つのレンダリングエンジンをサポートしています。
https://konqueror.org/ || konqueror
  • Falkon — Plasma との連携機能を持った Qt web browser (Qupzilla と呼ばれていました)。Qt WebEngine を使います。
https://userbase.kde.org/Falkon/ || falkon
  • Chromium — Chromium とプロプライエタリ版の Google Chrome は Plasma との連携機能が限定されています。KWallet、 and KDE Open/Save windows を使うことができます。
https://www.chromium.org/ || chromium
https://mozilla.org/firefox || firefox
ヒント: Plasma は 5.13 以降、FirefoxChrome と連携でき、 Plasma トレイからのメディアの再生のコントロール、ダウンロード通知と KRunner での find open tabs などが利用可能です。plasma-browser-integration パッケージと、対応するブラウザアドオンをインストールしてください。Chrome/Chromium のサポートは標準で入っています。Firefox のアドオンは Firefox#KDE/GNOME の統合 を見てください。

PIM

KDE には個人情報管理(PIM)用のスタックが付属しています。メールや連絡先、カレンダーなどを管理します。kde-pim グループか kde-pim-meta メタパッケージで全ての PIM パッケージをインストールできます。

Akonadi

Akonadi は PIM データのローカルキャッシュとして働くシステムで、他のアプリケーションから使うことが可能です。これにはユーザーのメール、連絡先、カレンダー、イベント、ジャーナル、アラーム、ノートなどが含まれます。Akonadi は自身ではデータを保存しません: ストレージのフォーマットはデータの性質に依存します (例えば、連絡先は vCard フォーマットで保存されます)。

akonadi をインストールしてください。kdepim-addons をインストールするとアドオンが追加されます。

ノート: akonadi パッケージで MariaDB 以外のデータベースエンジンを使いたい場合は、インストールに次のコマンドを使って mariadb をインストールしないようにしてください。
# pacman -S akonadi --assume-installed mariadb

詳しくは FS#32878 を見てください。

MySQL

デフォルトで Akonadi は /usr/bin/mysqld(デフォルトで MariaDB が使われます。他の選択肢は MySQL を見てください。)を使って専用の MySQL インスタンスを起動します。データベースは ~/.local/share/akonadi/db_data/ に保存されます。

システム全体で共用の MySQL インスタンス

Akonadi はシステム全体で共用の MySQL をデータベースとして使用できます。[6]

この記事またはセクションは加筆を必要としています。
理由: Add instructions. (議論: トーク:KDE#)
~/.config/akonadi/akonadiserverrc
[%General]
Driver=QMYSQL

[QMYSQL]
Host=
Name=akonadi_username
Options="UNIX_SOCKET=/run/mysqld/mysqld.sock"
StartServer=false
PostgreSQL

Akonadi はシステム全体で共用の PostgreSQL インスタンス(postgresql.service)と、(~/.local/share/akonadi/db_data/ にデータベースが保存されている)ユーザー権限で起動中の PostgreSQL インスタンスの両方が使用可能です。

ユーザーごとの PostgreSQL インスタンス

postgresqlpostgresql-old-upgradeインストールしてください。

Akonadi の設定ファイルを編集して、以下の内容を追加してください:

~/.config/akonadi/akonadiserverrc
[%General]
Driver=QPSQL
ノート:
  • 起動するときに Akonadi は [QPSQL] セクションを追加して、適切な値をセットします。
  • データベースは ~/.local/share/akonadi/db_data/ に保存されます。

akonadictl start で Akonadi を起動して、 akonadictl status で状態を確認してください。

ノート:
  • akonadi 19.08.0-1 から、PostgreSQL の新しいメジャーが検出されると ~/.local/share/akonadi/db_data/ にある PostgreSQL データベースクラスタは自動でアップグレードされます。
  • それ以前の akonadi バージョンでは、PostgreSQL のメジャーバージョンをアップグレードするときに手動でデータベースのアップグレードが必要です。KDE UserBase Wiki のアップデート手順に従ってください。postgresqlpostgresql-old-upgrade で使われている PostgreSQL バイナリへの PATH を適切に設定してください。詳細は PostgreSQL#PostgreSQL のアップグレードを見てください。
システム全体で共用の PostgreSQL インスタンス

以下では既に設定されていて起動している PostgreSQL が必要です。

ログイン中のユーザーのための PostgreSQL のユーザーアカウントを作成します:

[postgres]$ createuser username

Akonadi で使うデータベースを作成します:

[postgres]$ createdb -O username -E UTF8 --locale=C -T template0 akonadi-username

Akonadi でシステム全体で共用の PostgreSQL を使うように設定します:

~/.config/akonadi/akonadiserverrc
[%General]
Driver=QPSQL

[QPSQL]
Host=/run/postgresql
Name=akonadi-username
StartServer=false
ノート: 変更したポート・ユーザー名・パスワードは、[QPSQL] セクション内の Port=, User=, Password= オプションでそれぞれ設定できます。

akonadictl start で Akonadi を起動して、akonadictl status で状態を確認してください。

SQLite
警告: SQLite バックエンドを使用することは推奨されておらず、避けるべきです。[7]

SQLite を使うには、 Akonadi の設定ファイルを以下のように編集してください:

~/.config/akonadi/akonadiserverrc
[%General]
Driver=QSQLITE3
ノート:
  • 起動するときに Akonadi は [QSQLITE3] セクションを追加して、適切な値をセットします。
  • データベースは ~/.local/share/akonadi/akonadi.db に保存されます。
Akonadi を無効にする

KDE userbase のセクション を参照してください。

KDE Telepathy

KDE Telepathy は KDE デスクトップでインスタントメッセージを統合することを目標にしているプロジェクトです。バックエンドとして Telepathy フレームワークを利用しており、Kopete を置き換えるようになっています。

Telepathy プロトコルをインストールするには telepathy グループをインストールしてください。KDE Telepathy クライアントを使うには、telepathy-kde-meta パッケージをインストールしてください。telepathy-kde グループに含まれている全てのパッケージが入っています。

KDE Telepathy で Telegram を使う

この記事またはセクションは情報が古くなっています。
理由: telegram-purple プロジェクトは 放棄されましたDiff/704779 も見てください。最初のリンク内で言及されているように、telegram-tdlib-purple-gitAUR が後継のパッケージです。 (Discuss)

telegram-purpleAUR または telegram-purple-gitAURtelepathy-morse-gitAUR をインストールして telepathy-haze を使うことで Telegram プロトコルを使用することができます。ユーザー名は Telegram アカウントの電話番号です (国番号 +xx を付けて下さい、例えば日本なら +81)。

GUI での設定は少々厄介です。KDE Telepathy で新しいアカウントを設定するときに電話番号が承認されない場合 (不正なパラメータでアカウントが作成できないというエラーメッセージが表示される場合)、電話番号をシングルクォートで囲んで登録して、登録後に手動で設定ファイル (~/.local/share/telepathy/mission-control/accounts.cfg) のシングルクォートを消して下さい (クォートを消さないと、認証エラーが発生します)。

ノート: 設定ファイルを手動で編集するのは KDE Telepathy が動作していないとき (例えば KDE デスクトップセッションがないとき) でなければいけません。そうでないとソフトウェアによって手動で行った変更が上書きされてしまいます。

KDE Connect

KDE Connect は、Android スマートフォンと Linux デスクトップを接続するための以下の機能を提供します:

  • USB 接続なしで KDE とアプリ間でファイルや URL を共有。
  • タッチパッドのエミュレーション: 携帯の画面をコンピュータのタッチパッドとして使用。
  • 通知の同期 (4.3以降): デスクトップから Android の通知を読み取り。
  • クリップボードの共有: 携帯電話とコンピュータでコピーアンドペースト。
  • マルチメディアのリモートコントロール: 携帯電話を Linux メディアプレイヤーのリモコンとして使用。
  • WiFi 接続: USB 接続や Bluetooth を必要としません。
  • RSA 暗号化: あなたの情報は暗号化されます。

コンピュータと Android の両方に KDE Connect をインストールする必要があります。PC 側では、kdeconnect パッケージをインストールしてください。Android 側では、Google PlayF-Droid から KDE Connect をインストールしてください。Android のファイルシステムを閲覧したい場合は、sshfsインストールして Android アプリからファイルシステムを閲覧できるように設定する必要があります。

Plasma デスクトップを使用しない場合でも KDE Connect は利用できます。Unity などの AppIndicators を使用するデスクトップ環境の場合、indicator-kdeconnectAUR パッケージもインストールしてください。GNOME を使っている場合、gnome-shell-extension-gsconnectAURkdeconnect の代わりにインストールすることでよりよい連携をさせることが可能です。KDE Connect デーモンを手動で起動するには、/usr/lib/kdeconnectd を実行してください。

ファイアウォール を使っている場合は、 UDP/TCP ポート 1714 から 1764 を開く必要があります。

時々、KDE Connect が携帯電話を検出しないことがあります。killall kdeconnectd を実行した後でシステム設定内の kdeconnect を開くか、kdeconnect-cli --refresh の後に kdeconnect-cli -l を実行することでサービスを再起動できます。

ヒントとテクニック

別のウィンドウマネージャを使う

Plasma で KWin 以外のウインドウマネージャを使うことができます。そうすることにより、KDE デスクトップの機能とタイル型ウィンドウマネージャのユーティリティを組み合わせることができます(KWin のタイリングスクリプトよりも肉付けされているでしょう)。

Plasma の component chooser settings ではもはやウィンドウマネージャを変更することはできません。しかし、他の方法を取れば KWin を他のウィンドウマネージャと取り替えることができます。

KWin サービスを置き換える

KDE 5.25 より、Plasma の systemd ベースのスタートアップがデフォルトで有効になりました。

このスタートアップで KWin を置き換えるには、まず現在のユーザの plasma-kwin_x11.serviceマスクして、そのサービスが起動しないようにしなければなりません。

次に、新しい systemd ユーザーユニット作成し、あなたが選んだウィンドウマネージャを起動するようにします[8]:

~/.config/systemd/user/plasma-custom-wm.service
[Install]
WantedBy=plasma-workspace.target

[Unit]
Description=Plasma Custom Window Manager
Before=plasma-workspace.target

[Service]
ExecStart=/path/to/other/wm
Slice=session.slice
Restart=on-failure

これを使うには、(ユーザーユニットごとに) daemon-reload を行い、plasma-kwin_x11.serviceマスクしていることを確認した上で、新しく作成した plasma-custom-wm.service有効化してください。

ノート: Plasma で i3 ウインドウマネージャーを利用する場合、ダイアログが正しく表示されるようにするために、ダイアログがフロートモードで開くように手動でセットする必要があるかもしれません。さらなる情報については、i3#フロートするダイアログを正しく扱う をご覧ください。

スクリプトベースの起動と KDEWM を使用する

Plasma のスクリプトベースの起動はsystemd による起動を無効化することにより利用できます。systemd による起動を無効化したならば、Plasma が起動する前に KDEWM 環境変数を設定することによりウィンドウマネージャを変更できます。これに関する指示は KDE UserBase Wiki-Tutorials/Using Other Window Managers with Plasma で見られます。

KDE/Openbox Session

openbox パッケージには Openbox で KDE を使用するためのセッションが含まれています。このセッションを利用するには、ディスプレイマネージャのメニューから KDE/Openbox を選択してください。

セッションを手動で起動する場合、次の行を xinit の設定に追加してください:

~/.xinitrc
exec openbox-kde-session

コンポジット効果の再有効化

Kwin をコンポジタがないウィンドウマネージャ (Openbox など) で置き換えると、透過などのデスクトップのコンポジット効果がなくなってしまいます。このような場合、XcompmgrPicom など効果を生み出す別のコンポジットマネージャをインストール・実行してください。

モニターの解像度やマルチモニターの設定

ディスプレイの解像度やマルチモニターの管理を Plasma 5 で有効にしたい場合は、kscreen をインストールしてください。システム設定 > ディスプレイとモニター にオプションが追加されます。

KWin-lowlatency

この記事またはセクションは情報が古くなっています。
理由: 2022年2月現在、KWin-lowlatency はメンテナンスされておらず放棄されており、Plasma 5.24 では動作しません。 (Discuss)

KWin-lowlatency は人気の KWin コンポジタで遅延とカクつきを減らす試みです。kwin-lowlatencyAUR で利用できます。

ICC プロファイルの設定

Plasma で ICC プロファイル を有効化するには、colord-kdeインストールしてください。これは System Settings > Color Corrections に追加のオプションを提供します。

Add Profile を使用して ICC プロファイルをインポートできます。

Super キー (Windows キー) でアプリケーションランチャーを開く機能を無効化

この機能を無効化するには、以下のコマンドを実行してください:

$ kwriteconfig5 --file kwinrc --group ModifierOnlyShortcuts --key Meta ""

アプリケーションメニューにブックマークを表示させない

Plasma Browser integration をインストールすると、KDE はアプリケーションランチャーにブックマークを表示するようになります。

この機能を無効化するには、以下のコマンドを実行してください:

$ mkdir ~/.local/share/kservices5
$ sed 's/EnabledByDefault=true$/EnabledByDefault=false/' /usr/share/kservices5/plasma-runner-bookmarks.desktop > ~/.local/share/kservices5/plasma-runner-bookmarks.desktop

IBus 統合

IBusインプットメソッドフレームワーク であり、KDE と統合できます。詳細は IBus#統合 を見てください。

Wayland 上で KDE を使用している場合、アクセント記号付きの文字やデッドキーのサポートを利用するには IBus が必要になる場合があります[9]

plasma-nm でホットスポットを有効化する

NetworkManager#wifi でインターネット接続を共有する を見てください。

前回保存したセッションを復元する

システム設定 > 起動と終了 > デスクトップセッション > When logging in: Restore previous saved session を(デフォルトで)選択している場合、ksmserver(KDE のセッションマネージャ) は、すべての開かれているアプリケーションを ログアウト/ログイン時に ~/.config/ksmserverrc に/から 自動的に 保存/ロードします。

ノート: 現在、ネイティブの Wayland ウインドウは復元できません。現在の開発状況については Wayland Showstoppers を見てください。

KMail でローカルメールを受信する

Maildir フォーマットを使用する メールサーバー でローカルメール配送のセットアップを済ませている場合、このメールを KMail で受信したい場合があるでしょう。そうするには、~/.local/share/local-mail/ にメールを格納する、KMail のデフォルトの受信アカウントの "Local Folders" を再利用できます。

(Maildir フォーマットのメールが届けられる場所である) ~/Maildir ディレクトリを Local Folders の受信ボックスへのシンボリックリンクにしてください:

$ ln -s .local/share/local-mail/inbox ~/Maildir

または、Maildir タイプの新しい受信アカウントを追加して、~/Maildir をディレクトリに設定してください。

すべてのユーザに対して Plasma を設定する

/usr/share/plasma にある config/main.xml という名前のファイルを編集してください。例えば、アプリケーションランチャーをすべてのユーザに対して設定する場合、/usr/share/plasma/plasmoids/org.kde.plasma.kickoff/contents/config/main.xml を編集してください。パッケージのアップデートでこれらのファイルが上書きされないようにするには、これらのファイルを Pacman の NoUpgrade に追加してください。

ハイバネートを無効化

ハイバネートの機能を適切に無効化して、Polkit のポリシールールでメニューから非表示にしてください。

/etc/polkit-1/rules.d/99-disable-hibernate.rules
// Disable hibernate for all users
polkit.addRule(function(action, subject) {
   if ((action.id == "org.freedesktop.login1.hibernate")) {
      return polkit.Result.NO;
   }
});
polkit.addRule(function(action, subject) {
   if ((action.id == "org.freedesktop.login1.hibernate-multiple-sessions")) {
      return polkit.Result.NO;
   }
});

トラブルシューティング

フォント

KDE のフォント表示が汚い

ttf-dejavuttf-liberation パッケージのインストールを試して下さい。

インストール後、一度ログアウトしてください。システム設定 > 外観 > フォント から設定を変更する必要はありません。qt5ct を使っている場合、Qt5 の設定ツールの設定によってシステム設定のフォント設定が上書きされる可能性があります。

直接フォントレンダリングの設定をしたとき、システム設定の外観が変わることに気づいて下さい。システム設定 > 外観 > フォント を開いてしまうと、システム設定はあなたのフォント設定ファイル (fonts.conf) を作り替えてしまいます。

これを止める方法はありませんが、値を fonts.conf ファイルと同じにすれば期待したフォントレンダリングができます(アプリケーションを一度終了する必要があります、場合によってはデスクトップを再起動する必要があります)。Gnome のフォント設定も同じことをするので(両方のデスクトップ環境を使っている場合は)注意してください。

フォントが大きすぎる・アンバランス

システム設定 > 外観 > フォント からフォントの DPI を 96 にしてみて下さい。

これでフォントが治らないときは Xorg の設定から直接 DPI をセットしてください。Xorg#手動で DPI を設定するを参照。

設定関連の問題

KDE の問題の多くは設定に関係しています。

Plasma デスクトップの挙動がおかしい

通常 Plasma の問題は不安定な Plasma ウィジェット(俗に plasmoid と呼ばれています) や Plasma テーマが原因です。まず、最後にインストールした Plasma ウィジェットや plasma テーマを無効にしたりアンインストールしてみてください。

突然デスクトップが"ロックアップ"する場合は、おそらくインストールしたウィジェットの欠陥が原因です。問題が起こる前にインストールしたウィジェットがどれか思い出せないときは、問題が解決するまで一つずつウィジェットを削除して見て下さい。ウィジェットをアンインストールしたら、公式ウィジェットが原因の場合バグレポートを KDE bug tracker に送って下さい。公式ウィジェットではなかったときは、 KDE Store のエントリを探してウィジェットの作者に問題を伝えることを推奨します (問題を再現する方法を記述してください)。

問題がわからないが、KDE の設定を全て失うのは嫌な場合は、~/.config から次を実行してください:

$ for j in plasma*; do mv -- "$j" "${j%}.bak"; done

このコマンドはあなたのユーザのすべての Plasma 関連の設定ファイル名を *.bak に変更します(例: plasmarc.bak)。Plasma に再ログインすると、設定はデフォルトに戻っています。元に戻すには、.bak 拡張子を削除してください。すでに *.bak ファイルが存在する場合は、それらを先に移動/削除するか名前を変更してください。いずれにせよ定期的なバックアップを取ることを強く推奨します。方法については 同期およびバックアッププログラム を見てください。

キャッシュを削除してアップグレードの問題を解決する

古いキャッシュによって問題が発生することもあります。アップグレードをした後、古いキャッシュによってシェルが消せなくなるなどのおかしな(デバッグしづらい)挙動が発生したり、設定を変更したときにフリーズしたり、Ark が rar や zip を解凍できなくなったり、Amarok が音楽を認識しなくなるなどの問題がおこることがあります。この問題の解決方法は、アップグレードによって KDE や Qt のプログラムの見た目がおかしくなる問題を解決することもあります。

次のコマンドでキャッシュを再生成してください:

$ rm ~/.config/Trolltech.conf
$ kbuildsycoca5 --noincremental

任意で ~/.cache フォルダの中身を削除してください (他のアプリケーションのキャッシュも消去されるので注意してください):

$ rm -rf ~/.cache/*

Plasma デスクトップが ロケール/言語の設定を反映しない

Plasma デスクトップは KDE システム設定パネルや(ロケール#変数に対して) locale.conf で設定したものと異なる設定を使用する場合があります。まずすべきことは、~/.config/plasma-localerc を削除した後にログアウトしてログインすることです。これで問題が解決しない場合、そのファイルを手動で編集してみてください。例えば、LANG 変数を es_ES.UTF-8 にセットし、LC_MESSAGES 変数を en_US.UTF-8 にセットする場合は以下のようになります。

~/.config/plasma-localerc
[Formats]
LANG=es_ES.UTF-8

[Translations]
LANGUAGE=en_US

systemsettings でテーマ、アイコン、フォント、色を変更できない(ほとんどのアイコンが表示されない)

QT_QPA_PLATFORMTHEME 環境変数がセットされていないことを確認してください。コマンド printenv QT_QPA_PLATFORMTHEME を実行すると何も表示されないはずです。環境変数がセットされている場合(おそらく qt5ct)、この変数は Qt アプリケーションに対して qt5ct の設定を使用することを強制します。export QT_QPA_PLATFORMTHEME= を実行すると環境変数を空白にします。

より簡単な(そして信頼できる)解決策は qt5ct を完全にアンインストールすることでしょう。

音量、通知、マルチメディアのキーを押しても動作しない

「システムトレイの設定」で特定のアイテムを非表示にすると、関連する機能も無効化されます(例: 音量、メディアプレーヤー、通知)。音量を非表示にすると音量のキーが無効化されます。マルチメディアを無効化するとマルチメディアのキー(巻き戻し、停止、一時停止)が無効化されます。通知を無効化すると通知が表示されなくなります。

KCM のログイン画面の設定が SDDM のカーソルと同期しない

KCM のログイン画面の設定は ~/.config/kcminputrc からカーソルの設定を読み込みます。このファイルが存在しないと設定が同期されません。このファイルを作成する最も簡単な方法は、システム設定 > 外観 > カーソル でカーソルのテーマを変更し、そして元に戻すことです。

パネル/ウィジェットが消えた

クラッシュやハードウェアの変更により、たとえシングルモニタ環境であってもスクリーン番号が変更されることがあります。そのようなことが起こるとパネル/ウィジェットが消えることがあります。これは ~/.config/plasma-org.kde.plasma.desktop-appletsrc ファイルの lastScreen の値を変更することで修正できます。

グラフィック関連の問題

使用している GPU に相応しいドライバーをインストールしてください。詳しくは Xorg#ドライバーのインストールを見てください。古いカードを使っている場合は#特定のアプリケーションでデスクトップ効果を手動・自動で無効化#コンポジットの無効化を見てください。

デバッグなどのために KWin の現在の状態を取得

次のコマンドで KWin の状態の概要を出力します。使われているオプション、使われているコンポジットバックエンド、関連する OpenGL ドライバーの情報も表示されます。詳しくは Martin 氏のブログ を見てください。

$ qdbus org.kde.KWin /KWin org.kde.KWin.supportInformation

特定のアプリケーションでデスクトップ効果を手動・自動で無効化

Plasma はデスクトップ効果をデフォルトで有効にします(一部のゲームはデスクトップ効果を自動で無効化しません)。デスクトップ効果は システム設定 > ワークスペースの挙動 > デスクトップ効果 から無効化したり Alt+Shift+F12 でデスクトップ効果を切り替えることができます。

さらに、KWin のカスタムルールを作成することで特定のアプリケーションやウィンドウが起動したときに自動的にコンポジットの無効化・有効化を行うことができます。システム設定 > ウインドウ操作 > ウインドウルール から設定してください。

透過を有効にする

コンポジタを有効にせずに透過背景を使用すると、以下のメッセージが発生します:

This color scheme uses a transparent background which does not appear to be supported on your desktop

システム設定 > ディスプレイとモニタ > コンポジタ を開いて、Compositing: Enable on startup にチェックを付けて、Plasma を再起動してください。

コンポジットの無効化

システム設定 > ディスプレイとモニタ > コンポジタ から Compositing: Enable on startup のチェックを外して Plasma を再起動してください。

コンポジットを有効にするとフルスクリーンでちらつきが発生する

システム設定 > ディスプレイとモニタ > コンポジタ から Compositing: Allow applications to block compositing のチェックを外してください。この設定はパフォーマンスが落ちることがあるので注意してください。

Plasma のカーソルがときどきおかしくなる

~/.icons/default ディレクトリを作成して、その中に index.theme という名前のファイルを作成してください:

/home/archie/.icons/default/index.theme
[Icon Theme]
Inherits=breeze_cursors

以下のコマンドを実行:

$ ln -s /usr/share/icons/breeze_cursors/cursors ~/.icons/default/cursors

(ハイパーリンクにマウスを合わせた時などに)カーソルが変化するとカーソルが震える/跳ねる

あなたのシステムとウインドウマネージャに合う適切な 2D アクセラレーションドライバをインストールしてみてください。

使用できないスクリーン解像度設定

kscreen のローカルの設定は xorg.conf にあるスクリーン解像度の設定を上書きすることがあります。~/.local/share/kscreen/ から kscreen の設定ファイルを見つけて、モニタによってサポートされない解像度が設定されていないか調べてください。

システムトレイのアイコンがぼやける

アイコンをトレイに追加するためにアプリケーションはよく appindicator ライブラリを使用します。アイコンがぼやける場合、どのバージョンの libappindicator をインストールしているか調べてください。もし libappindicator-gtk2 しかインストールしていない場合、libappindicator-gtk3 をインストールしてアイコンがはっきり表示されるか試してください。

仮想マシンの中で実行するとスクリーンの解像度を変更できない

Plasma を VMwareVirtualBoxQEMU 仮想マシンの中で実行すると、kscreen はゲストのスクリーン解像度を 800x600 より高く変更できない場合があります。

回避策は xorg.conf.d(5) 内の PreferredMode オプションをセットすることです。あるいは、VM で異なるグラフィックアダプタを使用してみてください(例えば、VirtualBox では VMSVGA ではなく VBoxSVGA、QEMU では QXL ではなく Virtio)。詳細は KDE Bug 407058 を見てください。

Dolphin や Kate などを開くのに長い時間がかかる

ユーザディレクトリ(DocumentsDownloads など)が読み取り専用になっていないか調べてください。

サウンド関連の問題

ノート: 初めに alsa-utils がインストールされているか確認してください。

サスペンド後に音声が鳴らない

サスペンド後に音声がならない場合や、KMix がオーディオデバイスを表示表示しない場合は、plasmashell と pulseaudio を再起動することで問題が解決するかもしれません:

$ killall plasmashell
$ systemctl --user restart pulseaudio.service
$ plasmashell

音声を再び鳴らすために一部のアプリケーションも再起動する必要がある場合があります。

GStreamer Phonon バックエンドを使っているときに MP3 ファイルを再生できない

GStreamer の libav プラグイン (gst-libav パッケージ) をインストールすることで解決できます。それでも再生できないときは、phonon-qt4-vlcAURphonon-qt5-vlc など他のバックエンドをインストールして、利用する Phonon バックエンドを変更してみて下さい。

バックエンドを変えるには: System Settings > Multimedia > Audio and Video > Backend

設定が表示されない場合は phononsettings をターミナルから実行してみてください。

電源管理

サスペンドやハイバネートのオプションが使えない

systemd を使用してサスペンドあるいはハイバネートできるのに、KDE にそれらオプションが表示されない場合、powerdevil をインストールしてください。

Baloo

Inotify のフォルダ監視数

以下のエラーが表示される場合:

KDE Baloo Filewatch service reached the inotify folder watch limit. File changes may be ignored.

inotify のフォルダ監視数を増やす必要があります:

# echo 524288 > /proc/sys/fs/inotify/max_user_watches

変更を永続化させるには、以下の内容で 40-max-user-watches.conf を作成してください:

/etc/sysctl.d/40-max-user-watches.conf
fs.inotify.max_user_watches=524288

KMail

Akonadi の設定を削除して KMail を修復する

詳細は [10] を見てください。

バックアップを取りたい場合は以下の設定ディレクトリをコピーしてください:

$ cp -a ~/.local/share/akonadi ~/.local/share/akonadi-old
$ cp -a ~/.config/akonadi ~/.config/akonadi-old

KMail の IMAP 受信ボックスが空

一部の IMAP アカウントで KMail はアカウントの他のすべてのフォルダーを内部に入れた状態で IMAP 受信ボックスをトップレベルのコンテナとして表示します(なのでメッセージを読むことができなくなります)[11]。この問題を解決するには、単に KMail のアカウント設定でサーバー側の購読を無効化してください。

KMail で EWS アカウントの認証エラー

KMail で EWS アカウントをセットアップするときに、有効な認証情報であるにも関わらず、認証失敗に関するエラーが発生し続けることがあります。原因は KWallet と KMail との間で通信に失敗しているからである可能性が高いです。この問題の回避策は qdbus を通してパスワードを設定することです:

$ qdbus org.freedesktop.Akonadi.Resource.akonadi_ews_resource_0 /Settings org.kde.Akonadi.Ews.Wallet.setPassword "XXX"

Journal に QXcbConnection のログが大量に出力される

Qt#Qt による journal のログ出力を無効化・修正を参照してください。

i3/fvwm/awesome で KF5/Qt5 アプリケーションのアイコンが表示されない

Qt#KDE 以外の環境で Qt アプリを設定を見て下さい。

KWallet の認証情報の保存に関する問題と KWallet ダイアログが何度も開く問題

WiFi のパスフレーズなどの認証情報をユーザごとに暗号化して保存するのに必要なので、ユーザ設定で KWallet のパスワード保存システムをオフにすることは推奨されません。KWallet のダイアログが何度も開くのは KWallet がオフになっているからかもしれません。

アプリケーションがアクセスするたびに KWallet をアンロックするダイアログが表示されるのが鬱陶しい場合、ディスプレイマネージャSDDMLightDM に KWallet をログイン時に自動的にアンロックさせることができます。KDE Wallet#ログイン時に KDE ウォレットを自動的にアンロック を見てください。システムプログラムの認証情報に使用できるように、最初のウォレットは (ユーザではなく) KWallet によって生成される必要があります。

すべてのアプリケーションでウォレットの認証情報をメモリ上で開かないようにしたい場合、KWallet の設定で kwalletmanager を使ってアプリケーションのアクセスを制限することができます。

認証情報の暗号化について全く気にしない場合は、ウォレット作成時に表示される KWallet のパスワード入力欄を空欄にすることができます。この場合、アプリケーションはウォレットをアンロックせずにパスワードにアクセスできます。

Discover がアプリケーションを表示しない

packagekit-qt5 をインストールすることで解決します。

Discover が Arch のリポジトリのアップデートを表示しなくなった

時々、Discover は PackageKit の aplm のロックを解除しません。ロックを開放するには、/var/lib/PackageKit/alpm/db.lck を削除してください。Discover の "Refresh" を使えば、アップデートが表示されるはずです(もし、アップデートがあれば)。

NVIDIA ドライバ使用時に kscreenlocker_greet の CPU 使用率が高くなる

KDE Bug 347772 で述べられているように、NVIDIA OpenGL ドライバと QML は Qt 5 と相性が悪いです。これにより、セッションをアンロックした後に kscreenlocker_greet の CPU 使用率が高くなります。この問題の回避策は QSG_RENDERER_LOOP 環境変数basic に設定することです。

その後、killall kscreenlocker_greet を実行して前の greeter のインスタンスを kill してください。

ZFS 上で Akonadi を実行中に OS エラー 22

ホームディレクトリが ZFS プール上にある場合、~/.config/akonadi/mysql-local.conf ファイルを以下の内容で作成してください:

[mysqld]
innodb_use_native_aio = 0

MariaDB# ZFS での実行時に OS エラー 22 を見てください。

ウインドウが非アクティブのときにスクロールできないプログラムがある

これは GTK3 のマウススクロールイベントに対する処理に問題があることにより発生します。回避策は環境変数 GDK_CORE_DEVICE_EVENTS=1 を設定することです。しかし、この回避策はタッチパッドの滑らかなスクロールとタッチスクリーンのスクロールの機能を破壊します。

TeamViewer の動作が遅い

TeamViewer の使用時に、滑らかなアニメーション(ウインドウの最小化など)を使用している場合、動作が遅くなることがあります。回避策として #コンポジットの無効化 を見てください。

Kmail, Kontact と Wayland

しばしば、最小化して復元したときに KMail が応答しなくなり、黒いメッセージビュアーや似たようなものが表示されることがあります。環境変数 QT_QPA_PLATFORM="xcb;wayland" を設定することでこの問題を回避できるかもしれません。KDE Bug 397825 を見てください。

ウィジェットのアンロック (Plasma ≥ 5.18)

一度ウィジェットをロックすると、再びアンロックできないできないことに気がつくでしょう。 以下のコマンドを実行してください:

$ qdbus org.kde.plasmashell /PlasmaShell evaluateScript "lockCorona(false)"

新しい Customize Layout ではロックする必要はありませんが、もししたい場合は:

$ qdbus org.kde.plasmashell /PlasmaShell evaluateScript "lockCorona(true)"

KIO が URL を違うプログラムで開いてしまう

html、php などのファイル関連付けを調べてください。そして、それらをブラウザに関連付けてください。KIO のキャッシュファイルは $HOME/.cache/kioexec にあります。xdg-utils#URL スキームハンドラー も参照してください。

システム設定の「ショートカット」に「カスタムショートカット」タブがない

これは khotkeys パッケージが存在しないことが原因です。このパッケージをインストールして、システム設定のアプリケーションを再起動すると変更が適用されます。

サスペンドやハイバネートする前にスクリーンをロックする

KDE のシステム設定には、スリープからの復帰後に自動的にスクリーンをロックする設定があります。一部のユーザは、復帰時にスクリーンがロックする前に一瞬表示されると報告しています。サスペンド前に KDE にスクリーンをロックさせるには、以下のファイルを root ユーザとして作成して、systemd(1) にフックを作成してください:

/usr/lib/systemd/system-sleep/lock_before_suspend.sh
#!/bin/bash

case $1/$2 in
    pre/*)
        case $2 in
            suspend|hibernate)
                loginctl lock-session
                sleep 1 # デバイスがサスペンドする前に lock-session が完了するのに必要です。これより低い値では処理が完了しません。
                ;;
            esac
        ;;
esac

このファイルを作成した後に、実行可能にしてください

最後に、システム設定 > ワークスペースの挙動 > スクリーンロック を開いて、スリープからの復帰時 というチェックボックスがチェックされていることを確認してください。

参照