「GNOME」の版間の差分

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GNOME 設定 (''gnome-control-center'') と GNOME アプリケーションは、設定を保存するために [[wikipedia:Dconf|dconf]] 設定システムを使用します。
GNOME デスクトップは設定データベースバックエンド (DConf) を使ってシステムやアプリケーションの設定を保存しています。デスクトップにはデフォルト設定があり、アプリケーションがインストールされるとデータベースに設定が追加されます。基本的な設定は GNOME のシステム設定パネル (''gnome-control-center'') や個別のアプリケーションの設定から行うことができます。また、''gsettings'' や ''dconf'' コマンドラインツールを使って DConf データベースを直接設定することもできます。コマンドラインツールを使えば、ユーザーインターフェイスからは弄ることができない設定を変えることが可能です。
 
   
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{{man|1|gsettings}} コマンドラインツールを使えば dconf データベースに直接アクセスできます。また、ユーザインターフェイスに公開されていない設定項目を設定することもできます。コマンドラインツール {{man|1|dconf}} は、検証プロセスをスキップしてデータベースを直接変更することができます。gsettings と dconf の設定キーは同じですが、形式が若干異なっています: gsettings での {{ic|gsettings set mygroup.mysubgroup mysetting myvalue}} は、dconf では {{ic|dconf write /mygroup/mysubgroup/mysetting myvalue}} となります。
GNOME 3.24 以前までは設定は GNOME 設定デーモンによって適用されていました。GNOME セッションの外からデーモンを起動することもでき、以下のコマンドを実行することで GNOME 以外の環境でも GNOME の設定を適用することが可能でした:
 
$ nohup /usr/lib/gnome-settings-daemon/gnome-settings-daemon > /dev/null &
 
   
GNOME 3.24 から GNOME 設定デーモンは複数の設定プラグイン ({{ic|/usr/lib/gnome-settings-daemon/gsd-*}}) に置き換わっています。設定プラグインは {{ic|/etc/xdg/autostart}} にあるデスクトップファイルによって制御されます (org.gnome.SettingsDaemon.*.desktop)。GNOME セッションでプラグインを実行するには、プラグインの[[デスクトップエントリ]]を {{ic|~/.config/autostart}} にコピー・編集てください
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GNOME 3.24 より前は、設定は GNOME 設定デーモン ({{ic|/usr/lib/gnome-settings-daemon/gnome-settings-daemon}}) によって適用されていしたこれは、GNOME セッションから実行することができま
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しかし、GNOME 2.24 から、GNOME 設定デーモンは複数の設定プラグイン ({{ic|/usr/lib/gnome-settings-daemon/gsd-*}}) に置き換わっています。設定プラグインは {{ic|/etc/xdg/autostart}} にあるデスクトップファイルによって制御されます (org.gnome.SettingsDaemon.*.desktop)。GNOME セッション以外でプラグインを実行するには、プラグインの[[デスクトップエントリ]]を {{ic|~/.config/autostart}} にコピー・編集してください。
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しかし、GNOME 2.24 から、GNOME 設定デーモンは複数の設定プラグイン {{ic|/usr/lib/gnome-settings-daemon/gsd-*}} に置き換えられました (プラグインは後に {{ic|/usr/lib/gsd-*}} に移動されました)。現在、これらのプラグインは {{ic|/etc/xdg/autostart/}} にあるデスクトップファイル ({{ic|org.gnome.SettingsDaemon.*.desktop}} でマッチします) で制御されます。これらのプラグインを GNOME セッションの外から実行するには、プラグインの[[デスクトップエントリ]]を {{ic|~/.config/autostart}} にコピー/編集する必要があります。
   
 
設定は基本的にユーザーごとに行われます。以下のセクションではマルチユーザーシステム用に設定テンプレートを作成する方法については扱っていません。
 
設定は基本的にユーザーごとに行われます。以下のセクションではマルチユーザーシステム用に設定テンプレートを作成する方法については扱っていません。

2023年8月1日 (火) 17:02時点における版

関連記事

GNOME (/(ɡ)noʊm/) は、シンプルで使いやすいことを目指した デスクトップ環境 です。GNOME プロジェクト によって設計され、すべてフリーでオープンソースのソフトウェアで構成されています。デフォルトのディスプレイは Xorg の代わりに Wayland であり、利用可能なセッションは以下の通りです。

  • GNOME は、GNOME Shell を Wayland 上で動作させます。伝統的な X アプリケーションは Xwayland を通して実行され、デフォルトの選択です。
  • GNOME Classic は "伝統的なデスクトップ体験" を提供します。(GNOME 2 に似たインターフェイスで) 特定の拡張子や値 を使用します。したがって、これは GNOME Shell をカスタマイズしたものであり、真の意味で別個のモードと言うわけではありません。
  • GNOME on XorgXorg を使って GNOME Shell を実行します。

目次

インストール

GNOME には2つのパッケージグループが存在します:

  • gnome には、ベースの GNOME デスクトップと、統合されたコアアプリケーションが含まれています。
  • gnome-extra には、E メールクライアント、IRC クライアント、GNOME Tweaks、ゲーム集、そして開発ツールを含むその他の GNOME アプリケーションが含まれています。このグループは gnome を必要とすることに注意してください。

ベースのデスクトップは Mutter ウィンドウマネージャのプラグインである GNOME Shell から出来ています。GNOME Shell は gnome-shell で別個にインストールすることが可能です。

ノート: mutter はデスクトップのコンポジットマネージャとして動作します。ハードウェアグラフィックアクセラレーションを使って画面のちらつきを抑えます。GNOME セッションマネージャはあなたのビデオドライバが GNOME Shell を動かすことができるか自動で検知して、場合によっては llvmpipe によるソフトウェアレンダリングを利用します。

不安定なリリースも使用できます。公式リポジトリ#gnome-unstable を参照してください。

起動

GNOME はディスプレイマネージャを使ってグラフィカルに起動することも、コンソールから手動で起動する (ただし、一部の機能が不足している場合があります) こともできます。gnome に含まれているディスプレイマネージャは GDM です。

ノート: GNOME における画面ロック (など) のサポートは GDM によって提供されています。GNOME を GDM で開始しない場合、他の画面ロッカーを使用できます。アプリケーション一覧/セキュリティ#スクリーンロック を参照してください。

グラフィカル

gnome グループをインストールしていて、次回のブート時に GNOME を自動的に開始させたい場合、gdm.service有効化してください。ディスプレイマネージャのセッションメニューからセッションを選ぶことができます: GNOMEGNOME Classic (gnome-shell-extensions がインストールされている場合にのみ表示されます)、GNOME on Xorg。Wayland セッションは GDM の設定ファイルで有効化/無効化できます。

再起動せずに GNOME をすぐに起動したい場合は、グラフィックに使用されていない tty から前述の gdm.service起動してください。

手動

Xorg セッション

  • GNOME on Xorg セッションの場合は、~/.xinitrc ファイルに以下を追加してください (詳細は [1] を参照してください):
    export XDG_SESSION_TYPE=x11
    export GDK_BACKEND=x11
    exec gnome-session
    
  • GNOME Classic セッションの場合は、~/.xinitrc ファイルに以下を追加してください:
    export XDG_CURRENT_DESKTOP=GNOME-Classic:GNOME
    export GNOME_SHELL_SESSION_MODE=classic
    exec gnome-session
    

~/.xinitrc ファイルを編集した後、startx コマンドで GNOME を起動できます (logind セッションの保持など、その他の詳細については xinitrc を参照してください)。~/.xinitrc ファイルを設定した後、例えば以下を .bash_profile に追加することで tty1 でログイン時に X を起動するように設定することもできます:

if [[ -z $DISPLAY && $(tty) == /dev/tty1 ]]; then
  XDG_SESSION_TYPE=x11 GDK_BACKEND=x11 exec startx
fi

Wayland セッション

この記事またはセクションの正確性には問題があります。
理由: dbus から gnome-session を実行すると、問題が発生したり、あるいは全く動作しない場合があります。発生する問題としては、Chrome/Chromium を起動できなかったり、サウンドデバイスを利用できなかったりします。gnome-session を直接実行するほうが良く機能するでしょう。議論: en:Talk:GNOME#Manually start a Wayland session (議論: トーク:GNOME#)
ノート: Wayland に移植されていないアプリケーションを実行するには、まだ X サーバが必要です (詳細は Wayland#Xwayland を参照してください)。Qt のような特定のグラフィックライブラリを使用するアプリケーションは、環境変数を設定することで強制的に Wayland を使用させることができます。詳しくは Wayland#GUI ライブラリ をご覧ください。

Wayland セッションを手動で開始するには:

$ XDG_SESSION_TYPE=wayland dbus-run-session gnome-session

gnome-shell --wayland を直接実行することは推奨されていません。セッション管理機能が無いからです。

GNOME を手動で起動する際に gdm は全く 不要 であることに注意してください (つまり、gdm.service も不要です)。なので、個人の好みで gnome グループに含まれる数個のパッケージだけで、アクセス可能な最小限の GNOME 環境を構築することができます。

tty1 へのログイン時にセッションを開始するには、前述のコマンドを .bash_profile に追加してください。Firefox と QT アプリケーションは XDG_SESSION_TYPE の設定を反映しないので、それらのアプリケーションに対しても変数を追加してください:

if [[ -z $DISPLAY && $(tty) == /dev/tty1 && $XDG_SESSION_TYPE == tty ]]; then
  MOZ_ENABLE_WAYLAND=1 QT_QPA_PLATFORM=wayland XDG_SESSION_TYPE=wayland exec dbus-run-session gnome-session
fi

Wayland における GNOME アプリケーション

GNOME セッションを使用すると、GNOME アプリケーションは Wayland を使用して実行されます。デバッグする際には、https://docs.gtk.org/gtk3/running.htmlhttps://docs.gtk.org/gtk4/running.html にオプションと環境変数のリストがあります。

ナビゲーション

GNOME shell の効果的な使い方を学ぶには、GNOME Shell Cheat Sheet を読んでください。GNOME shell の機能とキーボードショートカットを紹介しています。機能にはタスクの切り替え、キーボードの使用、ウィンドウの制御、パネル、概要モードなどが含まれます。ショートカットのいくつかを紹介します:

  • Super+m: 通知リストを表示
  • Super+a: アプリケーションメニューを表示
  • Alt+Tab: アクティブなアプリケーションを循環
  • Alt+`(US キーボードレイアウトなら Tab の上のキー): フォアグラウンドのアプリケーションのウィンドウの循環
  • Alt+F2 を押してから r または restart: シェルに問題が発生した場合にシェルを再起動 (X/レガシーモード限定、Wayland モードでは機能しません)

デフォルトの設定を変更してウィンドウの切り替えを Windows のようにする方法については、GNOME/ヒントとテクニック# ナビゲーション を見てください。

その他のショートカットについては、キーボードナビゲーションを参照してください。

アプリケーションの旧名

ノート: GNOME プログラムの中には名前の変更が行われて、ドキュメントやダイアログでのアプリケーション名は変更されたのに実行可能ファイルの名前は変わっていないものがあります。以下の表ではそのようなアプリケーションを挙げています。
ヒント: アプリケーションの旧名を Shell の検索バーで検索すると探したいアプリケーションが出て来ます。例えば、nautilus を検索すると Files が表示されます。
新名 旧名
Files Nautilus
Web Epiphany
Videos Totem
Main Menu Alacarte
Document Viewer Evince
Disk Usage Analyser Baobab
Image Viewer EoG (Eye of GNOME)
Passwords and Keys Seahorse
GNOME Translation Editor Gtranslator

設定

GNOME 設定 (gnome-control-center) と GNOME アプリケーションは、設定を保存するために dconf 設定システムを使用します。

gsettings(1) コマンドラインツールを使えば dconf データベースに直接アクセスできます。また、ユーザインターフェイスに公開されていない設定項目を設定することもできます。コマンドラインツール dconf(1) は、検証プロセスをスキップしてデータベースを直接変更することができます。gsettings と dconf の設定キーは同じですが、形式が若干異なっています: gsettings での gsettings set mygroup.mysubgroup mysetting myvalue は、dconf では dconf write /mygroup/mysubgroup/mysetting myvalue となります。

GNOME 3.24 より前は、設定は GNOME 設定デーモン (/usr/lib/gnome-settings-daemon/gnome-settings-daemon) によって適用されていました。これは、GNOME セッションの外から実行することができました。

しかし、GNOME 2.24 から、GNOME 設定デーモンは複数の設定プラグイン (/usr/lib/gnome-settings-daemon/gsd-*) に置き換わっています。設定プラグインは /etc/xdg/autostart にあるデスクトップファイルによって制御されます (org.gnome.SettingsDaemon.*.desktop)。GNOME セッション以外でプラグインを実行するには、プラグインのデスクトップエントリ~/.config/autostart にコピー・編集してください。

しかし、GNOME 2.24 から、GNOME 設定デーモンは複数の設定プラグイン /usr/lib/gnome-settings-daemon/gsd-* に置き換えられました (プラグインは後に /usr/lib/gsd-* に移動されました)。現在、これらのプラグインは /etc/xdg/autostart/ にあるデスクトップファイル (org.gnome.SettingsDaemon.*.desktop でマッチします) で制御されます。これらのプラグインを GNOME セッションの外から実行するには、プラグインのデスクトップエントリ~/.config/autostart にコピー/編集する必要があります。

設定は基本的にユーザーごとに行われます。以下のセクションではマルチユーザーシステム用に設定テンプレートを作成する方法については扱っていません。

システム設定

カラー

colord デーモンはディスプレイの EDID を読み取って適切なカラープロファイルを展開します。大抵のカラープロファイルは正確なので設定は必要ありませんが、場合によっては間違っていることがあり (特にディスプレイが旧型の場合)、その場合カラープロファイルを ~/.local/share/icc/ に配置して使用することができます。

夜間モード

GNOMEには、Redshift と同様のブルーライトフィルターが組み込まれています。 ディスプレイ設定メニューから、夜間モードを有効にする時間を有効にしてカスタマイズできます。 さらに、次の dconf 設定を使用してケルビン温度を微調整できます。ここで、5000 は値の例です。

$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.color night-light-temperature 5000

日付と時刻

システムに Network Time Protocol daemon が設定されている場合、GNOME でも適用されます。必要であれば、メニューから同期を手動に設定することも可能です。

上部のバーに日付を表示するには、次を実行:

$ gsettings set org.gnome.desktop.interface clock-show-date true

さらに、上部のバーのカレンダーに週番号を表示するには、次を実行:

$ gsettings set org.gnome.desktop.calendar show-weekdate true

デフォルトアプリケーション

GNOME を初めてインストールしたとき、特定のプロトコルについて間違ったアプリケーションが開かれてしまうことがあります。例えば、動画を開いた時に VLC ではなく totem が起動してしまう、など。プロトコルによってはアプリケーションの関連付けをシステム設定から設定することができます: System > Details > Default applications

他のプロトコルの設定についてはデフォルトアプリケーションを見て下さい。

マウスとタッチパッド

gnome-control-center で以下の設定をすることでタッチパッドが邪魔にならないようにできます:

  • タイピング中にタッチパッドを無効にする
  • スクロールを無効にする
  • タップでクリックを無効にする

使用しているデバイスによっては、他の設定が使える場合もありますが、デフォルトの GUI では設定ができません。例えば、タッチパッドに以下のような click-method の設定がある場合:

$ gsettings range org.gnome.desktop.peripherals.touchpad click-method
enum
'default'
'none'
'areas'
'fingers'

手動で設定するには:

$ gsettings set org.gnome.desktop.peripherals.touchpad click-method 'fingers'

もしくは gnome-tweak-tool を使って設定することも可能です。

ノート: GNOME は Synaptics ドライバーをサポートしていません。libinput を使ってください。こちらのバグレポート を参照。
マウスによるウィンドウサイズの変更

GNOME には、マウスによる移動とウィンドウサイズの変更が組み込まれています:

  • 移動: Super+左クリック
  • リサイズ: Super+右クリック

Alt+右クリック でウィンドウサイズを変更するには、gsettings を使用します。

$ gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences resize-with-right-button true

ネットワーク

NetworkManager はシェルからネットワークの設定を行える GNOME プロジェクトのネイティブツールです。networkmanager パッケージをインストールして NetworkManager.service ユニットを有効化してください。

他のネットワークマネージャを使うこともできますが、NetworkManager はシェルのネットワーク設定と完全に統合されており、インジケータアプレット network-manager-applet も存在します (GNOME の必須パッケージではありません)。

オンラインアカウント

GNOME のメッセージアプリケーション empathyAUR のバックエンドとシステム設定パネルの GNOME オンラインアカウントセクションは別のグループに含まれています: telepathyGNOME/トラブルシューティング#Empathy や GNOME オンラインアカウントにアカウントを追加できないを見て下さい。ownCloud などのオンラインアカウントを GNOME Files や GNOME Documents といった GNOME アプリケーションで使用するには gvfs-goa をインストールする必要があります [2]

検索

GNOME シェルには検索機能が存在し、Super キーを押してから入力することですぐにアクセスできます。tracker パッケージは gnome グループの一部としてデフォルトでインストールされ、インデックス作成アプリケーションとメタデータデータベースが含まれています。検索とインデックス生成メニューアイテムから設定することができ、監視ステータスは tracker-control で制御できます。ユーザーがログインしたときに gnome-session によって自動的に起動しますが、tracker-control -s を実行することで手動でインデックス作成を開始することもできます。検索の設定はシステム設定パネルからも行えます。

Tracker のデータベースは tracker-sparql コマンドを使うことで確認できます。詳しくは tracker-sparql(1) を参照。

デバイスのセキュリティ設定

Gnome 43 は、設定に新しい Device Security パネルが付属しています。これを機能させるには fwupd が必要です。[3] を参照してください。

高度な設定

GTK+ウィンドウマネージャのテーマを変更したりする設定オプションは GNOME システム設定パネル (gnome-control-center) には存在しません。それらの設定を変更したいときは gnome-tweaks を使うことができます。多くの設定を変更できる便利なグラフィカルツールです。

また、dconf-editor (グラフィカルな DConf 設定ツール) や gsettings コマンドラインツールを使って (DConf データベースに保存されている) GNOME の設定を変更することもできます。GNOME Tweaks は GUI の設定全てが行えるわけではありません。以下のセクションで説明している設定は GNOME Tweaks では行えないことがあります。

拡張機能

拡張機能のカタログは https://extensions.gnome.org で入手でき、公式リポジトリ から AUR または ブラウザー を介してインストールできます (一部のみ)

ノート:
  • ブラウザーから拡張機能をインストールすると、現在のユーザーのみが使用できるようになり、それぞれを手動で更新する必要があります。
    • ブラウザから拡張機能をインストールする場合は、gnome-browser-connectorAUR をインストールする必要があります。公式リポジトリや AUR から拡張機能をインストールする必要はありません。
  • AUR を介して (または、そこにある場合は公式リポジトリを介して) 拡張機能をインストールすると、システム全体で使用できるようになります (AUR ヘルパー を使用している場合は、更新プロセスが自動化されます)

インストールされた拡張機能は、gnome-extensions-app を使用して GUI を介して、gnome-extensions(1) を使用してコマンド ラインから、またはブラウザーから、構成、有効化、または無効化することもできます。お使いのブラウザでは、画面右上のスイッチを "オン" に設定し、ポップアップウィンドウで インストール をクリックすることで、拡張機能をインストールしてブラウザで有効にすることができます、インストールされた拡張機能は、https://extensions.gnome.org/local/ で表示され、利用可能な更新を確認できます。

gnome-shell-extensions パッケージは、GNOME プロジェクトの一部として維持されている一連の非常に便利な拡張機能を提供します。

拡張機能の使用を有効にするには (デフォルトでは無効):

$ gsettings set org.gnome.shell disable-user-extensions false

現在有効になっている拡張機能を一覧表示するには:

$ gsettings get org.gnome.shell enabled-extensions

上記のコマンドは、削除された拡張機能を一覧表示する場合があります。有効 かつ インストールされている拡張機能のみを一覧表示するには、代わりに gnome-extensions を使用します。

$ gnome-extensions list --enabled

GNOME シェル拡張機能の詳細については、https://extensions.gnome.org/about/ を参照してください。

外観

テーマ

GNOME はデフォルトで Adwaita を使用します。Adwaita-dark を GTK 2 アプリケーションにのみ適用するには、以下のシンボリックリンクを使用します。

$ ln -s /usr/share/themes/Adwaita-dark ~/.themes/Adwaita
ノート: Adwaita-dark テーマは gnome-themes-extra によって提供されており、GNOME の最小インストールではインストールされない可能性があります。

新しいテーマを選択する (適切なディレクトリに移動する) には、以下の GNOME Tweaks または GSettings コマンドを使用してください。

GTK テーマの場合

$ gsettings set org.gnome.desktop.interface gtk-theme theme-name

アイコンテーマの場合

$ gsettings set org.gnome.desktop.interface icon-theme theme-name
ノート: ウィンドウマネージャのテーマは GTK のテーマに従います。org.gnome.desktop.wm.preferences theme を使うことは非推奨で無視されます。

GTK#テーマアイコン#手動 を見て下さい。

タイトルバーのボタンの順番

GNOME のウィンドウマネージャ (Mutter, Metacity) の順番を設定するには:

$ gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences button-layout ':minimize,maximize,close'
ヒント: コロンはウィンドウボタンが表示されるタイトルバーの縁を示しています。
GNOME シェルのテーマ

GNOME Shell 自体のテーマも設定することができます。Shell のテーマを使うには、まず gnome-shell-extensions パッケージをインストールしてください。そして GNOME Tweaks か through the GNOME Shell Extensions のウェブページから User Themes 拡張を有効にしてください。シェルのテーマは GNOME Tweaks を使ってロード・選択することができます。

GNOME Shell のテーマは AUR に多数存在します。

Shell のテーマは gnome-look.org からダウンロードすることも可能です。

AppIndicators/Top bar アイコン

AppIndicator を有効にするには、バックグラウンドで動作している特定のアプリケーションを制御/監視するのに便利な gnome-shell-extension-appindicator または gnome-shell-extension-appindicator-gitAUR をインストールして restart the GNOME Shell 、次に GNOME Extensions アプリケーションで有効にするか $ gnome-extensions enable $(gnome-extensions list | grep -m 1 appindicatorsupport) を実行します。

Shell のぼかし

Blur my Shell は、概要画面だけでなく、シェル自身や他のアプリにぼかし効果を追加する拡張機能です。gnome-shell-extension-blur-my-shellAUR または gnome-shell-extension-blur-my-shell-gitAUR をインストールすると、開発版のアップデートが行われます。この拡張機能は高度なカスタマイズが可能で、特定のアプリケーションをぼかすことができます。

ウィンドウの角を丸める

ほとんどの GNOME アプリケーションは上部の角だけが丸く見えますが、レガシーなウィンドウは四隅が尖っています。全てのウィンドウの角を丸くするには、gnome-shell-extension-rounded-window-cornersAUR をインストールしてください。

ヒント: ウィンドウが正しくレンダリングされない場合、この拡張機能の環境設定ダイアログでブラックリストに登録できます
Alt-Tab でカバーフロー

GNOME のデフォルトの Alt-Tab は非常にシンプルで、選択されたウィンドウの概要が表示されることはありません。Coverflow Alt-Tab は Alt-Tab の動作を拡張し、アプリケーション間の切り替えをより簡単にする機能を追加し、さらに見栄えも良くする拡張機能です。gnome-shell-extension-coverflow-alt-tab-gitAUR をインストールすれば、この拡張機能の設定を好みに合わせて変更することができます。

自動起動

GNOME は XDG Autostart を実装しています。

gnome-tweaks で自動起動のエントリを管理することができます。

ヒント: Tweaks の Startup Applications セクションにあるプラス記号ボタンが反応しない場合、ターミナルから gnome-tweaks を実行してみてください。以下の [4] も参照してください。
ノート: 非推奨の gnome-session-properties ダイアログは gnome-session-propertiesAUR パッケージを インストール して追加することができます。gnome-tweaks と比べて、システム全体で自動起動するアプリを無効にすることもできます

デスクトップ

Dash to Dock

ダッシュをオーバービューの外に出して、アプリケーションを簡単に起動・切り替えできるドックにするには、gnome-shell-extension-dash-to-dockAUR をインストールします。

オーバービューモードでの起動

GNOME 40 からは、(以前のバージョンのように) 空のデスクトップではなく、直接オーバービューモードで起動するようになりました。従来の挙動を模倣するには、No overview at start-up という拡張機能をインストールするとよいでしょう。

[5] での議論を参照してください。

クリップボードの履歴

他のデスクトップ環境とは異なり、GNOME にはクリップボードの履歴を管理するためのビルトインツールがありません。しかし、拡張機能の助けを借りて、これを行うことができます。gnome-shell-extension-clipboard-indicatorAUR をインストールして下さい。

天気

選択した場所に基づいて現在の天気情報をトップパネルに表示するには、 gnome-shell-extension-openweatherAUR をインストールしてください。天気情報はリアルタイムで更新され、コンディションや風速、気圧などの有用なデータを表示します...

サウンド入出力デバイスセレクター

デフォルトでは、サウンドの入出力デバイスを変更したり、マイクの音量を変更したい場合、GNOME Control Center を開いて、そこからこれらの設定を行う必要があります。デバイスセレクターとマイクのボリュームスライダーを統合するには、gnome-shell-extension-sound-output-device-chooserAURgnome-shell-extension-sound-output-device-chooser-gitAUR をインストールしてください。インストール後にさらに設定を行うことができます。

フォント

ヒント: Scaling factor を 1.00 以上の値に設定した場合、アクセシビリティメニューが自動的に有効になります。

ウィンドウタイトル、インターフェイス (アプリケーション)、ドキュメントやモノスペースのフォントを設定することができます。gnome-tweaks の Fonts タブにあるオプションを見て下さい。

サブピクセルレンダリングについては大抵のモニターに適合する RGBA が良いでしょう。フォントの表示がおかしい場合は SlightNone にまでヒンティングを減らして下さい。

WEBP サムネイル

webp-pixbuf-loaderインストール して GNOME の画像ビューア (eog) を WEBP 画像でも動作させ、GNOME Files にもサムネイルを表示させます。

インプットメソッド

Gnome は IBus によってインプットメソッドの統合的なサポートをしており、インストールする必要があるのは ibus と必要なインプットメソッドエンジン (例: KKC の場合 ibus-kkc) だけです。インストール後、GNOME の地域と言語の設定からインプットメソッドエンジンをキーボードレイアウトとして追加できます。

キーボード配列の癖

Neo2 のような複数のレイヤー/モディファイアを使う代替キーボードレイアウトを使っている場合、GNOME 設定 (gnome-control-center) の Keyboard > Type Special CharactersAlternate Characters KeyRight Alt から変更して、キーボードレイアウトのネイティブモディファイアとして使えるようにしなければならない場合があります。例えば、'Left Alt' に設定すると、Alt+Tab ができなくなるので、変更する場合は注意が必要です。 この変更をしないと、左の Mod3 キーは動作するかもしれませんが、右のキー (AltGr) は動作しないかもしれません。(2021-05-18現在)

電源管理

変更する意味がある基本的な電源設定 (ノートパソコンを使っている場合に意味がある設定):

$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power sleep-inactive-ac-timeout 3600
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power sleep-inactive-ac-type hibernate
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power sleep-inactive-battery-timeout 1800
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power sleep-inactive-battery-type hibernate
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power power-button-action suspend
$ gsettings set org.gnome.desktop.lockdown disable-lock-screen true

フタを閉じた時でもモニターの電源を切らないようにするには:

$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.xrandr default-monitors-setup do-nothing

GNOME 3.24 では以下の設定が廃止されました:

org.gnome.settings-daemon.plugins.power button-hibernate
org.gnome.settings-daemon.plugins.power button-power
org.gnome.settings-daemon.plugins.power button-sleep
org.gnome.settings-daemon.plugins.power button-suspend
org.gnome.settings-daemon.plugins.power critical-battery-action
ノートパソコンの蓋が閉まってもサスペンドさせない

GNOME の設定パネルには、ラップトップの蓋が閉じたときに起動する動作をユーザが変更するためのオプションがありません。しかし、gnome-tweakssystemd によって適用される設定を上書きすることができます。全般 タブで、ラップトップの蓋を閉じるとサスペンドする をオフにしてください。そうすると、システムは蓋を閉じたときに Suspend to RAM (S3) をしなくなります。

システム全体で蓋スイッチの動作を変更するには、上記の設定が off でないことを確認し、/etc/systemd/logind.conf の systemd 設定を編集してください。蓋を閉じた時のサスペンドをオフにするには、電源管理#ACPI イベント で説明するように HandleLidSwitch=ignore を設定してください。

バッテリーレベルが危険な時のアクションを変更する

設定パネルにはバッテリーが少なくなったときに行うアクションを変更するオプションは存在しません。dconf からも設定は削除されています。現在は upower によって管理されているので、/etc/UPower/UPower.conf で upower の設定を変更してください。以下の設定を適宜修正してください:

/etc/UPower/UPower.conf
PercentageLow=10
PercentageCritical=3
PercentageAction=2
CriticalPowerAction=HybridSleep
電源モード

パワープロファイルをサポートするために、(gnome-control-center の) オプション依存の power-profiles-daemon をインストールしてください。gnome-shell と GNOME Settings は起動時に起動を要求するので、明示的に power-profiles-daemon サービスを スタート/有効化 する必要はありません。

このサービスが有効な場合、電源プロファイルは GNOME 設定とシステムメニューの 電源 セクションで管理できます。

スクリーンキャスト

組み込みのスクリーンショットツールには、デフォルトではスクリーンキャストオプションがありません。gnome-shell のオプションの依存関係をインストールして (gst-plugin-pipewire) 画面録画を有効にします。

別のウィンドウマネージャを使う

GNOME Shell は別の ウィンドウマネージャ の使用をサポートしていませんが、GNOME Flashback は Metacity と Compiz のセッションを提供します。 さらに、代替コンポーネントを使用する独自の custom GNOME sessions を定義することもできます。

参照