「ファイルマネージャの機能」の版間の差分
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== 概要 == |
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== 追加機能 == |
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+ | 軽量な環境を使っている場合、もしくは軽量な環境を使うつもりの場合、ファイルマネージャの機能を増やすと一般的により多くのメモリを使用することになるので注意してください。[[udisks]] も参照。 |
=== マウント === |
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* {{pkg|gvfs}}: GNOME 仮想ファイルシステム ('''G'''nome '''V'''irtual '''F'''ile '''S'''ystem) はマウントとゴミ箱の機能を提供します。GVFS はマウント機能に {{pkg|udisks2}} を利用し、ほとんどのファイルマネージャで推奨されているソリューションです。 |
* {{pkg|gvfs}}: GNOME 仮想ファイルシステム ('''G'''nome '''V'''irtual '''F'''ile '''S'''ystem) はマウントとゴミ箱の機能を提供します。GVFS はマウント機能に {{pkg|udisks2}} を利用し、ほとんどのファイルマネージャで推奨されているソリューションです。 |
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+ | {{tip|ファイルマネージャによっては {{pkg|gamin}} パッケージをインストールすると便利になることがあります。[[Gamin]] はファイルとディレクトリの監視システムです。}} |
USB スティック, CD/DVD, カメラなどのリムーバルメディアにアクセスできるようにするには他の Gnome Virtual File System ソフトウェアパッケージが必要です: |
USB スティック, CD/DVD, カメラなどのリムーバルメディアにアクセスできるようにするには他の Gnome Virtual File System ソフトウェアパッケージが必要です: |
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==== ファイルマネージャデーモン ==== |
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* ファイルマネージャを実行するよりもバックグラウンド/[[デーモン]]プロセスで実行するのに必要なメモリが少ない |
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* {{pkg|gvfs-afp}}: Apple ファイル・プリンタ共有 |
* {{pkg|gvfs-afp}}: Apple ファイル・プリンタ共有 |
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* {{pkg|sshfs}}: SSH ファイル転送プロトコルに基づく FUSE クライアント |
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* {{pkg|tumbler}}: 画像ファイル。他のファイルタイプのサムネイルを表示するのにもこのパッケージのインストールは必須です。 |
* {{pkg|tumbler}}: 画像ファイル。他のファイルタイプのサムネイルを表示するのにもこのパッケージのインストールは必須です。 |
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* {{pkg|libgsf}}: {{ic|.odf}} ファイル |
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* {{pkg|kdegraphics-thumbnailers}}: 画像ファイル |
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* {{pkg|kdemultimedia-mplayerthumbs}}: 動画ファイル |
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=== 圧縮ファイル === |
=== 圧縮ファイル === |
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− | tarball ({{ic|.tar}} や {{ic|.tar.gz}}) などの圧縮ファイルをファイルマネージャで解凍するには、まず {{pkg|file-roller}} などの GUI アーカイバをインストールする必要があります。詳しくは |
+ | tarball ({{ic|.tar}} や {{ic|.tar.gz}}) などの圧縮ファイルをファイルマネージャで解凍するには、まず {{pkg|file-roller}} などの GUI アーカイバをインストールする必要があります。詳しくは[[アプリケーション一覧#圧縮ツール]]を見て下さい。zip で圧縮された {{ic|.zip}} を利用するには {{pkg|unzip}} などの追加のパッケージもインストールする必要があります。アーカイバをインストールしたら、ファイルマネージャでファイルを右クリックして圧縮したり展開できます。 |
=== NTFS の読み書きサポート === |
=== NTFS の読み書きサポート === |
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− | {{Pkg|ntfs-3g}} をインストールしてください。詳しくは [[ |
+ | {{Pkg|ntfs-3g}} をインストールしてください。詳しくは [[NTFS-3G]] の記事を見て下さい。 |
=== デスクトップ通知 === |
=== デスクトップ通知 === |
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+ | ファイルマネージャの中には[[デスクトップ通知]]を利用してマウントやアンマウント、リムーバルメディアのエジェクトなどのイベントや状態を知らせるものがあります。 |
== トラブルシューティング == |
== トラブルシューティング == |
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=== ドライブをマウントしようとした際に "Not Authorized" === |
=== ドライブをマウントしようとした際に "Not Authorized" === |
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=== パーティションやリムーバルメディアにアクセスするのに必要なパスワード === |
=== パーティションやリムーバルメディアにアクセスするのに必要なパスワード === |
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+ | {{warning|パッケージに含まれているデフォルトの [[polkit]] パーミッションファイルを編集しても無意味です。パッケージが更新されると上書きされるからです。}} |
他のパーティションやマウントしたリムーバルメディアにアクセスするのにパスワードが必要なのは {{pkg|udisks2}} のデフォルトのパーミッション設定が原因です。厳密に言えば、パーミッションは root アカウントにだけ設定されており、ユーザーアカウントには設定されていません。この挙動を修正する方法はシンプルです: |
他のパーティションやマウントしたリムーバルメディアにアクセスするのにパスワードが必要なのは {{pkg|udisks2}} のデフォルトのパーミッション設定が原因です。厳密に言えば、パーミッションは root アカウントにだけ設定されており、ユーザーアカウントには設定されていません。この挙動を修正する方法はシンプルです: |
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− | # ユーザーアカウントを {{ic|storage}} グループに追加してください。詳しくは[[ |
+ | # ユーザーアカウントを {{ic|storage}} グループに追加してください。詳しくは[[ユーザーとグループ]]を参照。 |
# [[#root パスワードがいらない GVFS マウント]] で示されている polkit ルールを作成。 |
# [[#root パスワードがいらない GVFS マウント]] で示されている polkit ルールを作成。 |
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2015年10月31日 (土) 16:41時点における版
この記事ではファイルマネージャの機能を拡張するのに必要な追加のソフトウェアパッケージを紹介します。特に Openbox などのウィンドウマネージャを使用する場合に役に立ちます。パスワードを必要としないパーティションやリムーバルメディアへのアクセスなども可能になります。
概要
ファイルマネージャだけでは Xfce や KDE などの完全なデスクトップ環境で使うことが出来る機能は実現しません。ファイルマネージャが以下のことを行うには追加のソフトウェアパッケージが必要になるからです:
- 他のパーティションの表示とアクセス
- リムーバルメディア (例: USB スティック, 光ディスク, デジタルカメラ) の表示・マウント・アクセス
- 別のオペレーティングシステムとの共有ネットワークの有効化
- サムネイルの有効化
- ファイルの圧縮と展開
- リムーバルメディアの自動マウント
ファイルマネージャが完全なデスクトップ環境の一部としてインストールされた場合、大抵は追加のソフトウェアパッケージも自動的にインストールされるのが基本です。逆に、スタンドアロンのウィンドウマネージャのためにファイルマネージャがインストールされたときは、ウィンドウマネージャそれ自体と同じように、あくまで基本的な機能だけしか揃っていません。ユーザーがどの機能を追加するか決める必要があります。
追加機能
軽量な環境を使っている場合、もしくは軽量な環境を使うつもりの場合、ファイルマネージャの機能を増やすと一般的により多くのメモリを使用することになるので注意してください。udisks も参照。
マウント
- gvfs: GNOME 仮想ファイルシステム (Gnome Virtual File System) はマウントとゴミ箱の機能を提供します。GVFS はマウント機能に udisks2 を利用し、ほとんどのファイルマネージャで推奨されているソリューションです。
USB スティック, CD/DVD, カメラなどのリムーバルメディアにアクセスできるようにするには他の Gnome Virtual File System ソフトウェアパッケージが必要です:
- gvfs-afc: リムーバルメディア (例: 光ディスク, USB データスティック, カメラ)
- gvfs-gphoto2: 様々なデジタルカメラから自動でコンテンツを転送
root パスワードがいらない GVFS マウント
以下のルールは storage
グループでシステムデバイスのファイルシステムのマウントを可能にします。
/etc/polkit-1/rules.d/10-enable-mount.rules
polkit.addRule(function(action, subject) { if (action.id == "org.freedesktop.udisks2.filesystem-mount-system" && subject.isInGroup("storage")) { return polkit.Result.YES; } });
ファイルマネージャデーモン
最初にインストールしているファイルマネージャをデーモンモードで (つまりバックグラウンドプロセスで) 自動的に起動します。例えば、Openbox で PCManFM を使っている場合、以下のコマンドを ~/.config/openbox/autostart
ファイルに追加します:
pcmanfm -d &
ボリューム管理に関してはファイルマネージャ自体の設定も必要になります (例: マウント時に特定のファイルタイプが検出されたときにどのアプリケーションを実行するかなど)。
スタンドアロン
マウントアプリケーションをインストールするという選択肢もあります。マウントアプリケーションを利用する利点は:
- ファイルマネージャを実行するよりもバックグラウンド/デーモンプロセスで実行するのに必要なメモリが少ない
- ファイルマネージャに縛られないので、自由に追加・削除したり切り替えることが可能
- マウントするのに gvfs をインストールする必要がない。メモリの使用量が減らせる。ただし、ゴミ箱などの、このパッケージが持つ他の機能も失われる
ネットワーク
- obexfs: Bluetooth デバイスのマウントとファイル転送 (Bluetooth を参照)
- gvfs-smb: KDE 以外のデスクトップのための Windows ファイル・プリンタ共有 (Samba を参照)
- kdenetwork-filesharing: KDE のための Windows ファイル・プリンタ共有 (Samba#KDE を参照)
- gvfs-afp: Apple ファイル・プリンタ共有
- sshfs: SSH ファイル転送プロトコルに基づく FUSE クライアント
Windows アクセス
gvfs-smb を使用して Windows/CIFS/Samba ファイル共有にアクセスするには、まずファイルマネージャを開いて、以下をパスに入力してください (<sever name> と <share name> は適切なものに置き換えて下さい):
smb://<server name>/<share name>
Apple アクセス
gvfs-afc を使用して AFP ファイルにアクセスするには、まずファイルマネージャを開いて、以下をパスに入力してください (<sever name> と <share name> は適切なものに置き換えて下さい):
afp://<server name>/<share name>
サムネイルプレビュー
以下で示しているパッケージをインストールしたとしても、ファイルマネージャによってはサムネイルの作成をサポートしていないことがあります。ファイルマネージャのドキュメントを確認してください。
Dolphin と Konqueror 以外のファイルマネージャ
以下のパッケージは PCManFM, SpaceFM, Thunar, xfe など多数のファイルマネージャに適用されます。例外は KDE デスクトップ環境で使用されている Dolphin と Konqueror です。
- tumbler: 画像ファイル。他のファイルタイプのサムネイルを表示するのにもこのパッケージのインストールは必須です。
- poppler-glib: Adobe の
.pdf
ファイル - ffmpegthumbnailer: 動画ファイル
- freetype2: フォントファイル
- libgsf:
.odf
ファイル - raw-thumbnailer:
.raw
ファイル - totem: 動画ファイルとタグ付きの音声ファイル (GNOME Files, Nemo, Caja のみ)
- evince または atril:
.pdf
ファイル
Dolphin と Konqueror (KDE)
KDE デスクトップ環境の Dolphin や Konqueror ファイルマネージャでは別の (追加) パッケージが利用できます。
- kdegraphics-thumbnailers: 画像ファイル
- kdesdk-thumbnailers: サムネイルシステムのプラグイン
- kdemultimedia-mplayerthumbs: 動画ファイル
- raw-thumbnailer:
.raw
ファイル - audiothumbsAUR: 音声ファイル (AUR)
- kde-thumbnailer-apkAUR: Android アプリケーションパッケージファイル (AUR)
- kde-thumbnailer-blenderAUR: Blender アプリケーションファイル (AUR)
- kde-thumbnailer-epubAUR: 電子書籍ファイル (AUR)
- openoffice-thumbnail-pluginAUR: OpenOffice / LibreOffice ファイル (AUR)
圧縮ファイル
tarball (.tar
や .tar.gz
) などの圧縮ファイルをファイルマネージャで解凍するには、まず file-roller などの GUI アーカイバをインストールする必要があります。詳しくはアプリケーション一覧#圧縮ツールを見て下さい。zip で圧縮された .zip
を利用するには unzip などの追加のパッケージもインストールする必要があります。アーカイバをインストールしたら、ファイルマネージャでファイルを右クリックして圧縮したり展開できます。
NTFS の読み書きサポート
ntfs-3g をインストールしてください。詳しくは NTFS-3G の記事を見て下さい。
デスクトップ通知
ファイルマネージャの中にはデスクトップ通知を利用してマウントやアンマウント、リムーバルメディアのエジェクトなどのイベントや状態を知らせるものがあります。
トラブルシューティング
ドライブをマウントしようとした際に "Not Authorized"
udisks を使用するファイルマネージャには polkit 認証エージェントが必要です。polkit#認証エージェント を見て下さい。
パーティションやリムーバルメディアにアクセスするのに必要なパスワード
他のパーティションやマウントしたリムーバルメディアにアクセスするのにパスワードが必要なのは udisks2 のデフォルトのパーミッション設定が原因です。厳密に言えば、パーミッションは root アカウントにだけ設定されており、ユーザーアカウントには設定されていません。この挙動を修正する方法はシンプルです:
- ユーザーアカウントを
storage
グループに追加してください。詳しくはユーザーとグループを参照。 - #root パスワードがいらない GVFS マウント で示されている polkit ルールを作成。
これで storage
グループのユーザーは、パスワードをきかれることなく、システムデバイスのファイルシステムをマウントすることができるようになります。