「KDE」の版間の差分

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{{Related articles start}}
[[zh-CN:KDE]]
 
[[zh-TW:KDE]]
 
{{Related articles start (日本語)}}
 
 
{{Related|デスクトップ環境}}
 
{{Related|デスクトップ環境}}
 
{{Related|ディスプレイマネージャ}}
 
{{Related|ディスプレイマネージャ}}
 
{{Related|ウィンドウマネージャ}}
 
{{Related|ウィンドウマネージャ}}
{{Related|Plasma}}
 
 
{{Related|Qt}}
 
{{Related|Qt}}
{{Related|KDM}}
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{{Related|SDDM}}
{{Related|KDevelop 4}}
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{{Related|Dolphin}}
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{{Related|KDE Wallet}}
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{{Related|KDevelop}}
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{{Related|Trinity}}
 
{{Related|Qt と GTK アプリケーションの外観の統合}}
 
{{Related|Qt と GTK アプリケーションの外観の統合}}
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{{Related|公式リポジトリ#kde-unstable}}
 
{{Related articles end}}
 
{{Related articles end}}
   
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KDE は現在、Plasma として知られる[[デスクトップ環境]]、ライブラリとフレームワーク (KDE Frameworks) のコレクション、そしてアプリケーション (KDE Applications) からなるソフトウェアプロジェクトです。KDE の上流には、よくメンテナンスされている [https://userbase.kde.org/ UserBase wiki] があり、ほとんどの KDE アプリケーションの詳細情報を見つけることができます。
[http://www.kde.org/community/whatiskde/softwarecompilation.php KDE - KDE Software Compilation] より:
 
   
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== インストール ==
:''KDE Software Compilation は KDE Project の歴史から生まれました。初めは、KDE は Linux などのオペレーティングシステムのための美しい、機能的なフリーのデスクトップ環境として作られました。当時は、プロプライエタリのオペレーティングシステムベンダーから出されるものに対抗できるグラフィカルユーザーインターフェースが Linux には存在しませんでした。KDE はこのギャップを埋めるために作られたのです。''
 
   
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=== Plasma ===
:''KDE Software Compilation は KDE によって作られたライブラリ・ワークスペース・アプリケーションのセットであり、共通の遺産を共有し、リリースサイクルを同時に保っています。ソフトウェアのために動いている貢献者の要求によって、この準公式のコレクションにはソフトウェアが新しく入ったり抜けたりします。コンピレーションのメジャーリリースのたびにライブラリレベルでのバイナリ互換を保つために移動が行われることもあります。''
 
   
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{{Pkg|plasma-meta}} メタパッケージか {{Grp|plasma}} グループを[[インストール]]してください。{{Pkg|plasma-meta}} と {{Grp|plasma}} の違いについては [[パッケージグループ]] を参照してください。あるいは、Plasma を動かすための必要最小限のパッケージだけインストールしたい場合、{{Pkg|plasma-desktop}} パッケージをインストールしてください。上流の KDE では、完全な機能を持った Plasma セッションを作るための[https://community.kde.org/Distributions/Packaging_Recommendations パッケージとセットアップの推奨事項]があります。
[http://www.kde.org/download/ KDE - Getting KDE Software] より:
 
   
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プロプライエタリな {{Pkg|nvidia}} で [[NVIDIA]] GPU を使用している場合、Wayland セッションを使用するには [[NVIDIA#DRM カーネルモード設定|DRM カーネルモード設定]]を有効化してください。
:''KDE ソフトウェアは様々な独立アプリケーションとアプリケーションを動作させるシェル(デスクトップワークスペース)で成り立っています。KDE アプリケーションはどのデスクトップ環境でも問題なく動作させることが可能です。KDE アプリケーションはあなたのシステムコンポーネントと調和するように作られています。KDE ワークスペースも同時に使うことで、低いシステムリソースでより良く統一された動作環境とアプリケーションを手に入れることが可能です。''
 
   
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=== Plasma Mobile ===
KDE にはよくメンテされている [http://userbase.kde.org/ UserBase wiki] があります。ほとんどの KDE アプリケーションはここで詳細情報を見ることができます。
 
   
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{{AUR|plasma-mobile}} を[[インストール]]してください。[https://maliit.github.io/ Maliit] 仮想キーボードを使うには {{Pkg|qt5-wayland}} をインストールしてください。
==インストール==
 
   
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=== KDE アプリケーション ===
[[Xorg (日本語)#インストール|Xorg]] をインストールしていない場合は、KDE をインストールする前に Xorg をインストールしてください。
 
   
  +
KDE Applications のフルセットをインストールしたいときは、{{Grp|kde-applications}} グループか {{Pkg|kde-applications-meta}} メタパッケージをインストールしてください。ゲームや教育などの特定のカテゴリの KDE アプリケーションだけが欲しい場合、{{Pkg|kde-applications-meta}} の関連する依存パッケージをインストールしてください。このパッケージではアプリケーションだけがインストールされ、Plasma デスクトップは付属していないので注意してください。
=== KDE 4 ===
 
   
  +
=== 不安定リリース ===
KDE 4.x は''モジュール方式''です。パッケージのフルセットをインストールすることも、必要な KDE アプリケーションだけをインストールすることも可能です。
 
   
  +
ベータリリースは [[公式リポジトリ#kde-unstable]] を見てください。
==== フルインストール ====
 
   
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== Plasma の起動 ==
[[Official Repositories (日本語)|公式リポジトリ]]の {{Grp|kde}} か {{Grp|kde-meta}} を[[pacman (日本語)|インストール]]してください。{{Grp|kde}} と {{Grp|kde-meta}} の違いについては [[KDE Packages]] を見て下さい。
 
   
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{{Note|KDE Plasma 6 では、Wayland セッションは[https://invent.kde.org/plasma/plasma-workspace/-/merge_requests/2188 デフォルトとなり、推奨される]ようになるほど成熟しました。[[Xorg]] のセッションも依然としてサポートされていますが、将来のリリースで削除されるでしょう。詳細は [https://community.kde.org/Plasma/Wayland_Known_Significant_Issues Wayland Known Significant Issues] と [https://community.kde.org/Plasma/X11_Known_Significant_Issues X11 Known Significant Issues] を参照してください。}}
{{Note|利用できる言語のリストは[https://www.archlinux.org/packages/extra/any/kde-l10n/ このリンク]を見て下さい。}}
 
   
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Plasma は[[ディスプレイマネージャ]]やコンソールから起動できます。
==== 最小インストール ====
 
   
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=== ディスプレイマネージャを使う ===
KDE Software Compilation の最小インストールをしたい場合は {{Grp|kdebase}} をインストールしてください。
 
   
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{{Tip|推奨される[[ディスプレイマネージャ]]は [[SDDM]] です。}}
==== 言語パック ====
 
   
  +
* 新しい [[Wayland]] セッションを起動するには ''Plasma (Wayland)'' を選択してください。
言語ファイルが必要な場合は、{{ic|kde-l10n-yourlanguagehere}} (例えば日本語は {{Pkg|kde-l10n-ja}}) をインストールしてください。
 
  +
* 新しい [[Xorg]] セッションを起動するには ''Plasma (X11)'' を選択してください。
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* 新しい Plasma Mobile セッションを [[Wayland]] で起動するには ''Plasma Mobile (Wayland)'' を選択してください。
   
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=== コンソールから起動 ===
利用できる言語のリストは [https://www.archlinux.org/packages/extra/any/kde-l10n/ ここ] を見て下さい。
 
   
  +
* コンソールから Plasma を Wayland セッションで起動するには、{{ic|1=/usr/lib/plasma-dbus-run-session-if-needed /usr/bin/startplasma-wayland}} を実行してください[https://community.kde.org/KWin/Wayland#Start_a_Plasma_session_on_Wayland]。
=== Plasma 5 ===
 
  +
* [[xinit|xinit/startx]] で Plasma を起動するには、{{ic|.xinitrc}} ファイルに {{ic|1=export DESKTOP_SESSION=plasma}} と {{ic|exec startplasma-x11}} を追加してください。あるいは、コンソールで直接 {{ic|startx /usr/bin/startplasma-x11}} を実行してください。ログイン時に Xorg を起動したい場合、[[ログイン時に X を起動]] を見てください。
   
  +
== 設定 ==
{{Note|Plasma 5 は KDE 4 ワークスペースと共生させることができません。Plasma 5 をインストールしようとすると kdebase-workspace の削除が求めれます。最初に kdebase-workspace を削除してから {{Grp|plasma-next}} をインストールするのが良いでしょう。}}
 
   
  +
KDE アプリケーションの設定のほとんどは {{ic|~/.config/}} フォルダの中に保存されます。ただし、KDE の設定は基本的に '''KDE システム設定''' アプリケーションから行うことになっています。KDE システム設定はターミナルから {{ic|systemsettings}} を実行することで起動できます。
Plasma 5 ライブラリ、ワークスペース、そしてアプリケーションは別々にリリースされ、リリーススケジュールもそれぞれ異なっています。
 
   
  +
=== 個人設定 ===
* Frameworks 5 ライブラリは[[公式リポジトリ]]の {{Grp|kf5}} と {{Grp|kf5-aids}} からインストールできます。
 
* Plasma 5 ワークスペースは[[公式リポジトリ]]の {{Grp|plasma-next}} からインストールできます。
 
* KF5 ベースのアプリケーションは2014年12月に初めてリリースされる予定です。他の Frameworks 5 が有効になったアプリケーションは [[AUR (日本語)|AUR]] で見つけることができます。
 
   
  +
==== Plasma デスクトップ ====
Plasma 5 セッションを起動するには、ディスプレイマネージャのメニューから "Plasma" を選択してください。
 
   
  +
===== テーマ =====
{{Note|Plasma 5 では [[KDM (日本語)|KDM]] はもはや用いられません。DM としては [[SDDM (日本語)|SDDM]] を使うことが推奨されています。SDDM は Plasma 5 テーマとのより良い統合を実現します。}}
 
   
  +
異なる種類の KDE テーマがあり、テーマによって変更される範囲も様々です:
==KDE の起動==
 
   
  +
* [https://store.kde.org/browse?cat=121 グローバルテーマ]: Plasma テーマ、アプリケーションスタイル、色、フォント、アイコン、カーソル、スプラッシュスクリーン、SDDM テーマ、そして Konsole カラースキームを含むことのできる包括的なパッケージです。
KDE の起動方法を選択することができます。KDE を起動する方法は基本的に2つで、ディスプレイマネージャか ''xinitrc'' を使います。
 
  +
* [https://store.kde.org/browse?cat=104 Plasma テーマ]: Plasma パネルとウィジェットの外観を変更します。これらのテーマには、推奨されている Kvantum や Aurorae テーマがしばしば付属していて、見た目を完成させることができます。
  +
* [https://store.kde.org/browse?cat=421 アプリケーションスタイル]: プログラムの外観を変更します。
  +
* [[Qt と GTK アプリケーションの外観の統合#Kvantum|Kvantum]]、[[Qt#Qt 5 のスタイル|QtCurve]] [https://store.kde.org/browse?cat=119]、[https://github.com/DexterMagnific/QSvgStyle QSvgStyle] [https://store.kde.org/browse?cat=622]、そして [https://store.kde.org/p/1167275/ Aurorae] などの [[Qt と GTK アプリケーションの外観の統合#テーマエンジン|テーマエンジン]]を使うアプリケーションスタイル。
  +
* [[#アイコンテーマ]]: アプリケーション、ファイル、そしてアクションに対するアイコンを提供します。
   
  +
システム全体のインストールやアップデートを簡単にするために、一部のテーマは[https://archlinux.org/packages/?sort=&q=kde+theme&maintainer=&flagged= 公式リポジトリ]と [https://aur.archlinux.org/packages?O=0&K=kde+theme AUR] で利用可能です。
=== ディスプレイマネージャを使う ===
 
   
  +
グローバルテーマは、''KDE システム設定 > 外観 > グローバルテーマ > 新しいグローバルテーマを取得...'' でもインストールすることができます。
[[display Manager (日本語)|ディスプレイマネージャ]] (もしくはログインマネージャ) はブートプロセスの最後にデフォルトのシェルに代わって表示されるグラフィカルなユーザーインターフェースです。ディスプレイマネージャを使うことで KDE に素早くログインすることができます。KDE 4 には自身のディスプレイマネージャである KDM があります (KDE 5 では KDM を使用することはできません)。
 
   
  +
{{Warning|一般的にグローバルテーマはエンドユーザーによって提供されており、監視されていません。グローバルテーマのダンロードと適用には細心の注意を払うべきです。グローバルテーマは任意のコードを実行することができ、ユーザーのデータが消失するという事態が[https://discuss.kde.org/t/warning-global-themes-and-widgets-created-by-3rd-party-developers-for-plasma-can-and-will-run-arbitrary-code-you-are-encouraged-to-exercise-extreme-caution-when-using-these-products/12714 起こったこともあります]。}}
==== KDM (KDE Display Manager) を使う ====
 
   
  +
====== GTK アプリケーションの外観 ======
詳しくは [[KDM (日本語)|KDM]] のページを参照してください。
 
   
  +
{{Tip|Qt テーマと GTK テーマの統一については、[[Qt と GTK アプリケーションの外観の統合]] を参照。}}
このディスプレイマネージャを使うには {{ic|kdm.service}} を[[Daemons (日本語)|有効化・起動]]してください。
 
   
  +
GTK アプリケーションで優れた外観を得るための推奨テーマは {{Pkg|breeze-gtk}} です。Plasma の Breeze テーマの外観を模倣して作られています。
===xinitrc を使う===
 
  +
{{Pkg|kde-gtk-config}} ({{Grp|plasma}} グループに入っています) をインストールして、''KDE システム設定 > 外観 > アプリケーションスタイル > GNOME/GTK のアプリケーションスタイルを設定...'' から GTK のテーマとして {{ic|Breeze}} を選択してください。
   
  +
{{Out of date|Plasma GTKd バックグラウンドサービスは Plasma の起動時に GTK の設定を上書きします。}}
詳しくは [[Xinitrc (日本語)|xinitrc]] のページを参照してください。
 
   
  +
テーマによっては、GTK アプリケーションのツールチップが白地に白字となってしまい、読めなくなることがあります。GTK2 アプリケーションの色を変更するには、{{ic|.gtkrc-2.0}} ファイルを開いてツールチップに関するセクションを探して変更を加えてください。GTK3 アプリケーションの場合、2つのファイル {{ic|gtk.css}} と {{ic|settings.ini}} を変更する必要があります。
{{hc|~/.xinitrc|
 
exec startkde
 
}}
 
   
  +
{{AUR|vuescan-bin}} のような一部の GTK2 プログラムは、Plasma セッションで Breeze や Adwaita スキンを設定すると、チェックボックスが見えなくり、使いづらくなります。これを回避するには、例えば Numix-Frost-Light スキンを {{AUR|numix-frost-themes}} でインストールして、''KDE システム設定 > 外観 > アプリケーションスタイル > GNOME/GTK のアプリケーションスタイルを設定... > GTK テーマ'' でそのスキンを選択してください。Numix-Frost-Light は Breeze と見た目が似ています。
{{ic|startx}} か {{ic|xinit}} を実行して KDE を起動してください。
 
   
  +
===== フェイス =====
{{Note|起動時に Xorg を起動したい場合は、[[Start X at Login (日本語)]] を読んで下さい。}}
 
   
  +
Plasma と [[SDDM]] はどちらも {{ic|/var/lib/AccountsService/icons/}} にある PNG ファイルをユーザーのアバターとして使用します。GUI から設定するには、 ''システム設定 > ユーザ'' を使うことができます。ユーザ名と対応するファイルを削除するとデフォルトのアバターに戻せます。
==設定==
 
   
  +
===== ウィジェット =====
KDE の設定は全て {{ic|~/.kde4}} フォルダの中に保存されます。KDE に問題が頻発したり、KDE のフレッシュインストールをしたい場合は、このフォルダをバックアップしてから X セッションを再起動してください。KDE によってフォルダが再作成されデフォルトの設定ファイルが保存されます。また、KDE プログラムの細かい設定をしたいときに、このフォルダ中のファイルを編集することもできます。
 
   
  +
[https://store.kde.org/browse?cat=418 Plasmoids] は、デスクトップの機能性を向上させるように作られた、plasma デスクトップシェル用のウィジェットです。[https://aur.archlinux.org/packages?K=plasma5-applet AUR] から探すことができます。
ただし、KDE の設定は基本的に''システム設定''から行います。デスクトップの設定については、デスクトップを右クリックしたときに出る''デフォルトデスクトップ設定''から変更できるオプションもあります。
 
   
  +
また、Plasmoid スクリプトは、パネルやデスクトップで右クリックして、''ウィジェットを追加 > 新しいウィジェットを入手... > 新しい Plasma ウィジェットをダウンロード'' を選択することでもインストールすることができます。フロントエンド https://store.kde.org/ が開かれ、ワンクリックで第三者が作成した Plasmoid スクリプトをインストール・アップデート・アンインストールできます。
アクティビティや、キューブの壁紙の変更などの個人設定オプションはここでは触れていません。[[Plasma]] のページを参照してください。
 
   
  +
===== システムトレイのサウンドアプレット =====
===個人設定===
 
   
  +
{{Pkg|plasma-pa}} か {{Pkg|kmix}} を[[インストール]]してください (アプリケーションランチャーから Kmix を起動してください)。{{Pkg|plasma-pa}} は現在 {{Grp|plasma}} グループによりデフォルトでインストールされており、追加の設定は必要ありません。
あなたのスタイルに合わせて KDE デスクトップを設定する方法; Plasma テーマ、ウィンドウ装飾、アイコンテーマの使用。
 
   
  +
{{Note|1=[https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=313579#c28 ボリュームの上げ下げの変化量]を調整するには、{{ic|~/.config/kmixrc}} の {{ic|[Global]}} セクションに {{ic|1=VolumePercentageStep=1}} のように書き加えて下さい。}}
====Plasma デスクトップ====
 
   
  +
===== パネルの影を無効化 =====
[[Plasma]] は壁紙の表示・デスクトップウィジェットの追加・パネルや"タスクバー"の管理など多くの機能を提供する、デスクトップの統合技術です。
 
   
  +
Plasma パネルは他のウィンドウよりも上に表示され、パネルの影が下のウィンドウに描画されます。[https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?pid=1228394#p1228394] 他の影には影響を与えずにこの挙動を無効化したい場合、{{Pkg|xorg-xprop}} を[[インストール]]して次を実行してください:
=====テーマ=====
 
   
  +
$ xprop -remove _KDE_NET_WM_SHADOW
[http://kde-look.org/index.php?xcontentmode=76 Plasma テーマ]はデスクトップ設定コントロールパネルからインストールすることができます。Plasma テーマはパネルと plasmoid の見た目を決めます。システム全体にテーマをインストールしたいときは、公式リポジトリや [https://aur.archlinux.org/packages.php?O=0&K=plasmatheme&do_Search=Go AUR] にテーマがあります。
 
   
  +
そして、+カーソルでパネルを選択してください。[https://forum.kde.org/viewtopic.php%3Ff=285&t=121592.html] 自動的に影を無効化したい場合、{{Pkg|xorg-xwininfo}} をインストールして以下のスクリプトを作成してください:
=====ウィジェット=====
 
   
  +
{{hc|/usr/local/bin/kde-no-shadow|<nowiki>
Plasmoid はデスクトップの機能性を向上させるための、小さなスクリプト (plasmoid スクリプト) やコード (plasmoid バイナリ) で作られた KDE アプリです。
 
  +
#!/bin/bash
  +
for WID in $(xwininfo -root -tree | sed '/"plasmashell": ("plasmashell" "plasmashell")/!d; s/^ *\([^ ]*\) .*/\1/g'); do
  +
xprop -id $WID -remove _KDE_NET_WM_SHADOW
  +
done
  +
</nowiki>}}
   
  +
スクリプトに[[実行可能属性|実行権限を付与]]してください。
Plasmoid バイナリは [https://aur.archlinux.org/packages.php?O=0&K=plasmoid&do_Search=Go&PP=25&SO=d&SB=v AUR] から PKGBUILD を使ってインストールする必要があります。もしくは自分で PKGBUILD を書いて下さい。
 
   
  +
{{Accuracy|スクリプトの起動が早すぎるため、自動起動してもうまく行きません。({{ic|sleep 5}} をスクリプトの先頭に挟むとうまく行くかもしれませんが、信頼性に欠けます。)}}
plasmoid スクリプトをインストールする一番簡単な方法はパネルやデスクトップで右クリックして:
 
   
  +
''Autostart'' の ''Add Login Script'' でスクリプトを追加することで、スクリプトはログイン時に実行することができます:
ウィジェットを追加 -> 新しいウィジェットを取得 -> ウィジェットをダウンロード
 
   
  +
$ kcmshell6 autostart
[http://www.kde-look.org/ kde-look.org] のフロントエンドが開かれ、ワンクリックで第三者が作成した plasmoid スクリプトをインストール・アップデート・アンインストールできます。
 
   
  +
===== ディスプレイのスケーリング/高 DPI ディスプレイ =====
ほとんどの plasmoid は KDE の開発者によって公式に作られているものではありません。Mac OS X や Microsoft Windows Vista/7 のウィジェット、Google ガジェット、SuperKaramba ウィジェットのインストールをすることもできます。
 
   
  +
[[HiDPI#KDE Plasma]] を見てください。
===== システムトレイアイコン =====
 
   
  +
==== Plasma Mobile ====
{{Pkg|sni-qt}} が必要になるかもしれません。詳しくは [http://blog.martin-graesslin.com/blog/2014/03/system-tray-in-plasma-next/ System Tray in Plasma Next] を見て下さい。
 
   
  +
[https://invent.kde.org/plasma-mobile/plasma-phone-settings plasma-phone-settings] リポジトリには、いくつかの推奨設定が含まれています。これらの設定はグローバル ({{ic|/etc/xdg}}) またはユーザー毎 ({{ic|~/.config}}) に適用できます。
=====システムトレイのサウンドアプレット=====
 
   
  +
===== ロックスクリーン =====
公式リポジトリから Kmix ({{Pkg|kdemultimedia-kmix}}) をインストールしてアプリケーションランチャーから起動してください。次からは KDE が自動で起動するので、ログインする度に手動で Kmix を起動する必要はありません。
 
   
  +
{{ic|/etc/xdg/kscreenlockerrc}} (または {{ic|~/.config/kscreenlockerrc}}) はログイン後すぐにスクリーンをロックします。[https://invent.kde.org/plasma-mobile/plasma-phone-settings/-/blob/master/etc/xdg/kscreenlockerrc] これは、[[SDDM#自動ログイン]] と組み合わせると便利です。
{{Note|1=[https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=313579#c28 ボリュームの上げ下げの変化量]を調整するには、{{ic|~/.kde4/share/config/kmixrc}} の {{ic|[Global]}} セクションに {{ic|1=VolumePercentageStep=1}} のように書き加えて下さい。}}
 
   
===== グロバルメニュをデスクトップに追加する =====
+
===== 仮想キ =====
   
  +
デバイスにハードウェアのキーボードがあるが、仮想キーボードを使用したい場合、Wayland セッションに {{ic|1=KWIN_IM_SHOW_ALWAYS=1}} [[環境変数]]を追加してください。
(Mac OS X のように) 常時グローバルメニューを表示するには、準備として、公式リポジトリから {{Pkg|appmenu-qt}}、AUR から {{AUR|appmenu-gtk}} と {{AUR|appmenu-qt5}} をインストールしてください。同じように Firefox や LibreOffice のサポートを得るには、AUR から {{AUR|firefox-extension-globalmenu}} や {{AUR|libreoffice-extension-menubar}} をインストールしてください。
 
   
  +
==== ウィンドウ装飾 ====
{{Note|
 
* {{AUR|appmenu-gtk}} は破棄されており Canonical は appmenu-gtk を捨てて unity-gtk-module にスイッチしています。unity-gtk-module は [[Unity (日本語)|Unity]] デスクトップに依存します。2014年10月現在、KDE で gtk2,3 メニューをエクスポートする方法はありません。
 
* Firefox 25 から {{AUR|firefox-extension-globalmenu}} は廃止されています。しかしながら、AUR に {{AUR|firefox-ubuntu}} という名前の Canonical のパッチがあたったパッケージが利用でき、現在のバージョンの Firefox でグローバルメニューを使うことができます (2013年11月現在)。}}
 
   
  +
[https://store.kde.org/browse/cat/114/ ウィンドウ装飾] は [https://aur.archlinux.org/packages?K=kde+window+decoration AUR] で見つけることができます。
実際にグローバルメニューを表示するには、AUR から {{AUR|kdeplasma-applets-menubar}} をインストールしてください。画面の上部に plasma-panel を作成しウィンドウメニューバーアプレットをパネルに追加してください。メニューをグローバルメニューに反映させるために、''システム設定 > アプリケーションの外観 > スタイル'' に行き、調整タブをクリックしてドロップダウンのリストからメニューバースタイルとして ''only export'' を選択してください。
 
  +
また、''KDE システム設定 > 外観 > ウインドウの飾り'' からでも変更できます。ワンクリックで直接他のテーマをダウンロード・インストールすることができます。
   
====ウィドウ装飾====
+
==== アイコテーマ ====
   
  +
アイコンテーマは、''KDE システム設定 > 外観 > アイコン'' からインストール・変更できます。
[http://kde-look.org/index.php?xcontentmode=75 ウィンドウ装飾]を変更するには
 
システム設定 -> ワークスペースの外観 -> ウィンドウの飾り
 
ワンクリックで直接、他のテーマをダウンロード・インストールすることもできます。[https://aur.archlinux.org/packages.php?O=0&K=kdestyle&do_Search=Go&PP=25&SO=d&SB=v AUR] から利用できるテーマもあります。
 
   
  +
{{Note|すべてのモダンな Linux デスクトップは共通フォーマットでアイコンテーマを扱いますが、[[GNOME]] などのデスクトップ環境は (特にメニューやツールバーなどで) 使用しているアイコンがやや少なめです。そのようなデスクトップ用に開発されたテーマには Plasma や KDE アプリが必要とするアイコンが含まれていないことが多いです。代わりに Plasma に対応しているアイコンテーマをインストールすることを推奨します。}}
====アイコンテーマ====
 
   
KDE 4 で利用できる完全なシステムアイコンテーマはあまり多くはありません。'''システム設定 > アプリケーション外観 > アイコン''' 開くと新しいアイコンを探たり手動でインストールすことできます。多くのアイコンは [http://www.kde-look.org/ kde-look.org] にあります。
+
{{Tip|いくつかのアイコンテーマはデフォルトのアイコンテーマ承継ないため、いくつかのアイコンが欠落てい場合があります。
  +
Breeze から承継するには、 {{ic|/usr/share/icon/''theme-name''/index.theme}} の中の {{ic|1=Inherits=}} 配列に {{ic|Breeze}} を追加してください。例えば、{{ic|1=Inherits=breeze,hicolor}} のようになります。アイコンテーマを更新した後は毎回この修正をする必要があります。自動化するには [[Pacman フック]]を使うことを検討してください。}}
   
  +
==== スペースの節約 ====
Arch Linux の公式ロゴ、アイコン、CD ラベルなどのアートワークは {{AUR|archlinux-artwork}} パッケージに入っています。インストールした後、{{ic|/usr/share/archlinux/}} でそれらのアートワークが見つけることができます。
 
   
  +
Plasma Netbook シェルは Plasma 5 から削除されました。詳細は [https://forum.kde.org/viewtopic.php%3Ff=289&t=126631.html#p335947 KDE フォーラムの投稿]を見てください。ただし、{{ic|~/.config/kwinrc}} ファイルを編集して {{ic|[Windows]}} セクションに {{ic|1=BorderlessMaximizedWindows=true}} を追加することで似たようなことを行えます。
====フォント====
 
   
===== KDE フォント表示が汚い =====
+
==== サムネイル生成 ====
   
{{Pkg|ttf-dejavu}} と {{Pkg|ttf-liberation}} パッケージのインストールを試してさい。
+
デスクトップや Dolphin でメディアやドキュメントファイルのサムネイルを生成するには、{{Pkg|kdegraphics-thumbnailers}} と {{Pkg|ffmpegthumbs}} インストールしてください。
   
  +
そしてデスクトップを''右クリック''して ''デスクトップと壁紙を設定...'' > ''アイコン'' > ''プレビュー用のプラグインを設定...'' からサムネイルのカテゴリを有効にしてください。
インストール後、一度ログアウトしてください。KDE システム設定の "フォント" パネルから設定を変更する必要はありません。
 
   
  +
''Dolphin'' では ''設定 > Dolphin を設定... > 全般 > プレビュー'' を開いてください。
直接[[Fonts (日本語)|フォント]]レンダリングの設定をしたとき、システム設定の外観が変わることに気づいて下さい。'''システム設定 > 外観 > フォント''' を開いてしまうと、システム設定はあなたのフォント設定ファイル ({{ic|fonts.conf}}) を作り替えてしまいます。
 
   
  +
=== Night Light ===
これを止める方法はありませんが、値を {{ic|fonts.conf}} ファイルと同じにすれば期待したフォントレンダリングができます(アプリケーションを一度終了する必要があります、場合によってはデスクトップを再起動する必要があります)。Gnome のフォント設定も同じことをするので(両方のデスクトップ環境を使っている場合は)注意してください。
 
   
  +
Plasma は Night Light と呼ばれる [[Redshift]] のような機能を提供します ([[Xorg]] と [[Wayland]] の両方で機能します)。選択した時間になると、目の疲れを軽減するためにスクリーンの色を暖色に近くなるように変更します。''System Settings > Colors & Themes > Night Light'' から有効化できます。
===== フォントが大きすぎる・アンバランス =====
 
   
  +
=== 印刷 ===
'''システム設定 > アプリケーションの外観 > フォント''' からフォントの DPI を '''96''' にしてみて下さい。
 
   
  +
{{Tip|手早く設定したいときは [[CUPS]] のウェブインタフェースを使って下さい。ウェブインターフェイスから設定したプリンターを KDE のアプリケーションから使うことができます。}}
これでフォントが治らないときは Xorg の設定から直接 DPI をセットしてください。[[Xorg (日本語)#手動で DPI を設定する|ここ]]を参照。
 
   
  +
''KDE システム設定 > プリンタ'' からもプリンターの設定をすることができます。この方法を取るには、最初に {{Pkg|print-manager}}、{{Pkg|cups}}、そして {{Pkg|system-config-printer}} パッケージをインストールしてください。[[CUPS#設定]] を読んでください。
====スペースの節約====
 
   
  +
=== Samba/Windows サポート ===
小さな画面 (例: ネットブック) を使っているユーザーのために KDE ではスペースを効率的に使うようにすることができます。詳しくは [http://userbase.kde.org/KWin#Using_with_small_screens_(eg_Netbooks) KDE の wiki] を見て下さい。また、小さな軽量ネットブックのために作られたワークスペースである [http://www.kde.org/workspaces/plasmanetbook/ KDE's Plasma Netbook] もあります。
 
   
  +
Dolphin の共有機能は {{Pkg|kdenetwork-filesharing}} パッケージを必要とし、ユーザー定義共有が有効になっている必要がありますが、標準の {{ic|smb.conf}} では有効になっていません。[[Samba#ユーザー定義共有を作成する|Samba]] の記事に書かれている指示に従って追加してください。設定後、Samba を再起動すれば Dolphin の共有は自動的に動作するはずです。
=== ネットワーク ===
 
   
  +
特に設定せずとも、Dolphin から Windows の共有フォルダにアクセスできます。ファイルをブラウズするにはパス {{ic|smb://''servername''/''share''}} を使用してください。
以下のツールから選ぶことができます:
 
* NetworkManager。詳しくは [[NetworkManager (日本語)#KDE|NetworkManager]] を見て下さい。
 
* Wicd。詳しくは [[Wicd (日本語)|Wicd]] を見て下さい。
 
   
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{{Tip|Dolphin のプロンプトから Windows の共有に認証なしでアクセスするには、{{ic|*}} (アスタリスク) をユーザー名とパスワードの両方に使ってください。}}
=== 印刷 ===
 
   
  +
起動されたプログラムにも GVfs を使っている GTK のファイルブラウザとは違い、Dolphin から KIO 経由で SMB 共有のファイルを開くと、ほとんどのプログラムで始めにファイル全体をローカル環境にコピーします (VLC は例外です)。
{{Tip|手早く設定したいときは [[CUPS (日本語)|CUPS]] のウェブインタフェースを使って下さい。ウェブインターフェイスから設定したプリンターを KDE のアプリケーションから使うことができます。}}
 
  +
問題を回避したい場合は、{{Pkg|thunar}} などの GTK ベースのファイルマネージャをインストールして {{Pkg|gvfs}} と {{Pkg|gvfs-smb}} (と、ログイン情報を保存したい場合は {{Pkg|gnome-keyring}}) を使って、より有効な方法で SMB 共有にアクセスしてください。
   
  +
また、{{Pkg|cifs-utils}} で Samba 共有を[[マウント]]して Plasma から SMB 共有を通常のローカルフォルダと同じように使えるようにするという方法もあります。
'''システム設定 -> プリンタ設定'' からプリンターの設定をすることができます。この方法を使うには、最初に {{Pkg|kdeutils-print-manager}} と {{Pkg|cups}} パッケージをインストールしてください。
 
  +
詳細は [[Samba#手動マウント]] や [[Samba#自動マウント]] を見てください。
   
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同じように ''KDE システム設定'' > ''Network Drivers'' から簡単にマウントできるようにする {{AUR|samba-mounter-git}} を使用することもできます。ただし、将来の Plasma では機能しなくなるかもしれません。
まず {{ic|avahi-daemon}} と {{ic|cupsd}} デーモンを起動する必要があります、そうしないと次のエラーが表示されます:
 
{{bc|The service 'Printer Configuration' does not provide an interface 'KCModule'
 
with keyword 'system-config- printer-kde/system-config-printer-kde.py'
 
The factory does not support creating components of the specified type.
 
}}
 
   
  +
=== KDE デスクトップアクティビティ ===
次のエラーが表示される場合は、ユーザーにプリンターを管理する権限を与えて下さい:
 
There was an error during CUPS operation: 'cups-authorization-canceled'
 
   
  +
[https://userbase.kde.org/Plasma#Activities KDE デスクトップアクティビティ]は、アクティビティ毎に、そのアクティビティを使用しているときにだけ適用される特定の設定を選択できる特殊なワークスペースです。
CUPS では、{{ic|/etc/cups/cups-files.conf}} で設定を行います。
 
   
  +
=== 電源管理 ===
{{ic|/etc/group}} に {{ic|lpadmin}} を追加して {{ic|/etc/cups/cups-files.conf}} の {{ic|SystemGroup}} ディレクティブに記述することで {{ic|lpadmin}} グループの全てのユーザーがプリンターを設定できるようになります。{{ic|SystemGroup}} ディレクティブに {{ic|lp}} グループを追加してはいけません、印刷が失敗するようになります。
 
   
  +
Plasma の統合された省電力サービスを使うには、{{Pkg|powerdevil}} を[[インストール]]してください。このサービスは、追加の省電力機能、(サポートされていれば) モニタの輝度調整、そして周辺機器も含めたバッテリー状態の報告を提供します。
# groupadd -g107 lpadmin
 
   
  +
{{Tip|[https://pointieststick.com/2021/07/23/this-week-in-kde-power-profiles-and-a-more-polished-kickoff/ 電源プロファイル]との統合には、任意の依存パッケージである [[power-profiles-daemon]] が必要です。}}
{{hc|/etc/cups/cups-files.conf|# Administrator user group...
 
SystemGroup sys root lpadmin}}
 
   
  +
{{Accuracy|1=以下のノートについて、logind の設定で ''LidSwitchIgnoreInhibited'' のデフォルトが ''yes'' になっていることが問題なのかもしれません。[https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?pid=1649022#p1649022]}}
{{Tip|CUPS の設定に関する詳細は [[CUPS (日本語)#CUPS の管理]] を読んで下さい。}}
 
   
  +
{{Note|Powerdevil は logind の全ての設定を[[電源管理#電源マネージャ|継承]]するわけではありません (ノートパソコンのフタを閉じた時のアクションなど)。そのような場合、logind の設定を変更する必要があります。詳しくは [[電源管理#ACPI イベント]] を見てください。}}
===Samba/Windows サポート===
 
   
  +
=== 自動起動 ===
Windows サービスにアクセスしたいときは [[Samba (日本語)|Samba]] ({{Pkg|samba}} パッケージ) をインストールしてください。
 
   
  +
Plasma では、アプリケーションを自動起動したり、起動時やシャットダウン時にスクリプトを実行したりできます。アプリケーションを自動起動するには、''KDE システム設定 > 起動と終了 > 自動起動'' を開いてプログラムやシェルスクリプトを追加してください。アプリケーションの場合、''.desktop'' ファイルが作成されます。ログインスクリプトの場合、スクリプトを起動する ''.desktop'' ファイルが作成されます。
Dolphin の共有機能は usershare を必要としますが、標準の {{ic|smb.conf}} では有効になっていません。[[Samba (日本語)#user share path を作成する|Samba]] の記事に書かれている指示に従って追加してください。設定後、Samba を再起動すれば Dolphin の共有は自動的に動作するはずです。
 
   
  +
{{Note|
=== KDE デスクトップアクティビティ ===
 
  +
* プログラムはログイン時にしか自動起動できませんが、シェルスクリプトはシャットダウン時や Plasma が起動する前にも実行できます。
  +
* シェルスクリプトは[[実行可能属性]]を付与しておかないと実行されません。
  +
* 以前に {{ic|~/.config/autostart-scripts/}} に置かれていたシェルスクリプトは [https://invent.kde.org/plasma/plasma-workspace/-/merge_requests/736 自動的に .desktop ファイルに変更されます]。
  +
}}
   
  +
* 適切な [[XDG Autostart]] ディレクトリに[[デスクトップエントリ]] (つまり ''.desktop'' ファイル) を配置してください。
KDE デスクトップアクティビティは Plasma ベースの"仮想デスクトップ"ライクな Plasma ウィジェットのセットであり、複数のスクリーン・デスクトップがあるかのようにウィジェットを独立して設定できます。
 
  +
* シェルスクリプトまたはそのシンボリックリンクは以下のディレクトリのどれかに配置してください:
  +
** {{ic|~/.config/plasma-workspace/env/}}: ログイン時に、Plasma が実行される前に実行。
  +
** {{ic|~/.config/plasma-workspace/shutdown/}}: Plasma の終了時に実行。
   
  +
[https://docs.kde.org/stable5/en/plasma-workspace/kcontrol/autostart/index.html 公式ドキュメント] を見てください。
デスクトップで、Cashew Plasmoid をクリックしてポップアップしたウィンドウの "Activities" を押して下さい。
 
   
  +
=== Phonon ===
plasma バーは Plasma デスクトップアクティビティのある画面の一番下に表示されます。対応するアイコンを押すことで操作することができます。
 
   
  +
[[Wikipedia:ja:Phonon|Wikipedia]] より:
===省電力設定===
 
   
  +
:Phonon (フォノン) は Linux デスクトップ環境である KDE4 向けに開発されたクロスプラットフォームのマルチメディア API である。Phonon は、Unix 系デスクトップにおけるマルチメディア環境に関する諸問題を解決することを目的として開発された。
KDE には "'''Powerdevil Power Management'''" という統合された省電力サービスがあり、システムの省電力プロファイルや(サポートされていれば)画面の明るさなどを調節することができます。
 
   
  +
:Phonon 自体はマルチメディアフレームワークではないが、バックエンドを通じて GStreamer や Xine のような既存のフレームワークの橋渡しを行う機能を有し、開発者は Phonon がサポートするあらゆるマルチメディアフレームワークに単一の API を通じてアクセス出来るようになる。これによって、フレームワークが放置されることや API の不安定性、KDE が単一のフレームワークに依存することなどの諸問題を回避できる。
KDE 4.6 から、CPU 周波数のスケーリングは KDE によって管理されなくなりました。代わりに、ハードウェアやカーネルによって自動で管理されることを想定しています。Arch はカーネルバージョン 3.3 からデフォルトの cpufreq governor として {{ic|ondemand}} を使っています。そのため、ほとんどの場合、何も設定は必要ありません。governor のチューンなどの詳細は [[CPU Frequency Scaling (日本語)]] を見て下さい。
 
   
  +
Phonon は KDE や Qt ソフトウェアの中で音声 (例: システム通知、KDE 音声アプリ) や動画 (例: [[Dolphin]] 動画サムネイル) のために広く使われています。以下のバックエンドを使用できます:
===ローカルファイルとディレクトリの変更を監視===
 
   
  +
* [[VLC]]: {{Pkg|phonon-qt6-vlc}}
現在、KDE は (kdelibs に含まれる) '''kdirwatch''' を使って直接カーネルから '''inotify''' を使っています。Gamin や FAM はすでに必要ありません。kdirwatch の GUI フロントエンドとして AUR から {{AUR|kdirwatch}} をインストールできます。
 
  +
* [[GStreamer]]: {{AUR|phonon-qt6-gstreamer-git}}。追加のコーデックサポートについては [[GStreamer#インストール]] を参照。
  +
* [[mpv]]: {{AUR|phonon-qt6-mpv}}、{{AUR|phonon-qt6-mpv-git}}
   
  +
KDE は、[https://community.kde.org/Distributions/Packaging_Recommendations#Non-Plasma_packages recommends VLC バックエンドのみを使用することを推奨しています]。GStreamer バックエンドは[https://invent.kde.org/libraries/phonon-gstreamer/-/issues/1 メンテナンスされていません]。しかし、主要な Linux ディストリビューション (例: Kubuntu や Fedora-KDE) は、特許で守られている MPEG コーデックをデフォルト環境から簡単に取り除けるため、GStreamer をデフォルトで使用しています。
==システム管理==
 
   
  +
{{Note|1=<br>
===キーボードの設定===
 
  +
* 複数のバックエンドを同時にインストールして、''phononsettings'' アプリケーションからどちらを優先するか設定することも可能です。
  +
* [https://forum.kde.org/viewtopic.php%3Ff=250&t=126476.html#p335080 KDE フォーラム] によると、VLC バックエンドは [[wikipedia:ReplayGain|ReplayGain]] をサポートしていません。
  +
* VLC バックエンドを使用している場合、音声による警告メッセージが送信されたときや、他の沢山のケースでアプリケーションがクラッシュすることがあります [https://forum.kde.org/viewtopic.php%3Ff=289&t=135956.html]。取り得る解決策は、VLC のプラグインキャッシュを再構築することです:
  +
{{bc|# /usr/lib/vlc/vlc-cache-gen /usr/lib/vlc/plugins}}
  +
}}
   
  +
=== バックアップと復元 ===
以下のように辿って下さい:
 
システム設定 > ハードウェア > 入力デバイス > キーボード
 
最初のタブで、キーボードモデルを選ぶことができます。
 
   
  +
KDE Plasma 5 は個人のデスクトップ設定を設定ファイルとして [[XDG Base Directory#仕様|XDG_CONFIG_HOME]] フォルダに保存します。[https://github.com/shalva97/kde-configuration-files 設定ファイルの詳細]を見て、[https://www.addictivetips.com/ubuntu-linux-tips/backup-kde-plasma-5-desktop-linux/ バックアップと復元の方法]を選択してください。
"'''レイアウト'''"タブでは、"Add Layout" ボタンを押して使いたいバリアントと言語を選ぶことができます。
 
"'''詳細'''"タブでは、キーボードのコンビネーションを選択できます。"Key(s) to change layout" サブメニューからレイアウトを変更できます。
 
   
  +
=== systemd による起動 ===
===KDE システム設定から Xorg-server を終了する===
 
   
  +
Plasma は、[[systemd/ユーザー|systemd ユーザ]]インスタンスを使って Plasma の全サービスを起動・管理します。Plasma 5.25 以降、これはデフォルトのスタートアップメソッドとなっていますが、以下のコマンドにより[https://invent.kde.org/plasma/plasma-workspace/-/wikis/Plasma-and-the-systemd-boot 代わり起動スクリプトを使うようにできます] (しかし、この方法は将来のリリースで機能しなくなるかもしれません):
以下のようにサブメニューまでたどって下さい:
 
システム設定 -> 入力デバイス -> キーボード -> Advanced (tab) > "Key Sequence to kill the X server"
 
チェックボックスのチェックを入れて下さい。
 
   
  +
$ kwriteconfig6 --file startkderc --group General --key systemdBoot false
===便利な KCM===
 
   
  +
実装の詳細については [https://blog.davidedmundson.co.uk/blog/plasma-and-the-systemd-startup/ Edmundson 氏のブログ: Plasma and the systemd startup] で読めます。
KCM は KConfig Module の意です。KCM を使うと、システムの設定をするためのインターフェースをシステム設定に表示します。
 
   
  +
=== スペルチェック ===
'''GTK アプリのルックアンドフィールの設定。'''
 
* {{Pkg|kde-gtk-config}}
 
* {{AUR|kcm-gtk}}
 
* {{AUR|kcm-qt-graphicssystem}}
 
   
  +
KDE アプリケーションはスペルチェックに {{Pkg|sonnet}} を使用します。サポートされている[[スペルチェッカ]]の任意の依存パッケージを見てください。
'''GRUB ブートローダの設定。'''
 
* {{AUR|grub2-editor}}
 
   
  +
''KDE システム設定 > 地域の設定 > スペルチェック'' で設定してください。
'''タッチパッドのための Synaptics ドライバの設定。'''
 
* {{Pkg|kcm-touchpad}}
 
* {{AUR|synaptiks}}
 
* {{AUR|kcm_touchpad}}
 
* {{AUR|kcm-touchpad-git}}
 
   
  +
=== NVIDIA 上で kwin wayland を動かす ===
'''[[Uncomplicated Firewall (日本語)|Uncomplicated Firewall]] (UFW) の設定'''
 
* {{AUR|kcm-ufw}}
 
   
  +
https://community.kde.org/Plasma/Wayland/Nvidia を見てください。
'''[[PolicyKit (日本語)|PolicyKit]] の設定'''
 
* {{AUR|kcm-polkit-kde-git}}
 
   
  +
== アプリケーション ==
'''Wacom タブレットの設定'''
 
* {{AUR|kcm-wacomtablet}}
 
   
  +
KDE プロジェクトは Plasma デスクトップと統合されたアプリケーションスイートを提供しています。利用可能なアプリケーションの完全なリストは {{Grp|kde-applications}} グループを見てください。また、[[:カテゴリ:KDE]] には KDE 関連のアプリケーションのページが存在します。
[http://kde-apps.org/index.php?xcontentmode=273 kde-apps.org] に他にも多くの KCM があります。
 
   
  +
KDE Applications で提供されているプログラム以外にも、Plasma デスクトップを補うアプリケーションは多数存在します。それらのうちいくつかは以下で議論されています。
==デスクトップ検索とセマンティックデスクトップ==
 
   
  +
=== システム管理 ===
[[Wikipedia:ja:セマンティックデスクトップ|Wikipedia]] によると、''"セマンティックデスクトップとは、計算機科学において、コンピュータのユーザインターフェイスやデータの処理能力を変更することで、アプリケーション間でデータやタスクを容易に共有し、一度で自動的に処理しきれないデータを扱うことを可能にする諸構想に付けられた総称である。"''
 
   
  +
==== KDE システム設定から Xorg サーバーを終了する ====
KDE (4.13) ではこの構想の実装に Akonadi と Baloo という2つの主要なソフトウェアを使っています。この2つの部品を使って、プログラムはデータを調べ簡単に検索できるインデックスを作成します。これらのソフトウェアの裏にあるアイデアは、システムがあなたのデータを"認識"できるようにし、メタデータやユーザーによって設定されたタグを使ってデータにコンテキストを与えることです。Baloo は Xapian を使用してデータを保存します。
 
   
  +
サブメニュー ''KDE システム設定 > 入力デバイス > キーボード > 詳細 (タブ) > "X サーバーを終了するためのキーシーケンス"'' で、チェックボックスにチェックを入れて下さい。
Soprano と Virtuoso は Nepomok セマンティックデスクトップが依存しているデータベースです。この2つの主要なコンポーネントの関係はクリアなものではありませんが、以下のセクションではそれらが内部でどのように働いているのかある程度光を当てています。
 
   
=== Baloo ===
+
==== KCM ====
   
  +
KCM は '''KC'''onfig '''M'''odule の略です。KCM を使うと、システムの設定をするためのインターフェースを KDE システム設定に表示します。また、''kcmshell6'' でコマンドラインから使えます。
==== Baloo の使用と設定 ====
 
KDE Plasma Desktop で Baloo を使って検索をするには、{{ic|ALT+F2}} を押して検索文字列を入力します。もしくは Dolphin で {{ic|CTRL+F}} を押して下さい。
 
   
  +
* {{App|sddm-kcm|[[SDDM]] のための KDE 設定モジュール。|https://invent.kde.org/plasma/sddm-kcm|{{Pkg|sddm-kcm}}}}
デフォルトではデスクトップ検索の KCM にはオプションが2つしかありません: フォルダをブラックリストに入れるパネルと、4.13.1 からの、ワンクリックで無効化する方法です。
 
  +
* {{App|kde-gtk-config|KDE 用の GTK2 と GTK3 の設定。|https://invent.kde.org/plasma/kde-gtk-config|{{Pkg|kde-gtk-config}}}}
  +
* {{App|Wacom タブレット|Wacom の Linux ドライバーの KDE GUI。|https://www.linux-apps.com/p/1127862/|{{Pkg|wacomtablet}}}}
  +
* {{App|Kcmsystemd|KDE の systemd 制御モジュール。|https://github.com/rthomsen/kcmsystemd|{{AUR|systemd-kcm}}}}
   
  +
[https://www.linux-apps.com/find?search=kcm linux-apps.com] に他にも多くの KCM があります。
詳細な設定オプションは {{AUR|kcm_baloo_advanced}} を使って設定することができます。
 
   
  +
=== デスクトップ検索 ===
また、{{ic|~/.kde4/share/config/baloofilerc}} ファイルを編集することもできます。例えば Baloo を無効にするには以下を追加してください:
 
[Basic Settings]
 
Indexing-Enabled=false
 
{{Note|{{ic|~/.kde4/share/config/baloofilerc}} の ''[Basic Settings]'' セクションも ''Enabled'' エントリをサポートしています。}}
 
   
  +
KDE では、ファイルインデックスの作成と検索を行う [[Baloo]] と呼ばれるソフトウェアを使って、デスクトップ検索を実装しています。
ブラックリストにフォルダを追加したり Baloo を完全に無効化すると、{{ic|baloo_file_cleaner}} という名前のプロセスが不必要になったインデックスファイルを自動的に削除します。インデックスファイルは {{ic|~/.local/share/baloo/}} 下に保存されています。
 
   
  +
=== ウェブブラウザ ===
==== リムーバルデバイスをインデックスする方法 ====
 
   
  +
以下のブラウザは Plasma と連携できます:
デフォルトでは、リムーバルデバイスはブラックリストに入っています。KCM パネルのブラックリストからデバイスを削除する必要があります。
 
   
  +
* {{App|[[Wikipedia:ja:Konqueror|Konqueror]]|KDE プロジェクトの一部で、KHTML と [[Chromium]] ベースの Qt WebEngine の2つのレンダリングエンジンをサポートしています。|https://konqueror.org/|{{Pkg|konqueror}}}}
===Virtuoso と Soprano===
 
  +
* {{App|[[Wikipedia:ja:Falkon|Falkon]]|Plasma との連携機能を持った Qt ウェブブラウザ (以前は Qupzilla と呼ばれていました)。Qt WebEngine を使います。|https://userbase.kde.org/Falkon/|{{Pkg|falkon}}}}
  +
* {{App|[[Chromium]]|Chromium とプロプライエタリ版の Google Chrome は Plasma との連携機能が限定されています。[[KDE Wallet#Chrome と Chromium で KDE ウォレットを使う|KWallet]] と KDE Open/Save windows を使うことができます。|https://www.chromium.org/|{{Pkg|chromium}}}}
  +
* {{App|[[Firefox]]|設定によって Firefox は Plasma と統合できます。詳しくは [[Firefox#KDE との統合]] を参照してください。|https://mozilla.org/firefox|{{Pkg|firefox}}}}
   
  +
{{Tip|Plasma は 5.13 以降、[[Firefox]] や [[Chrome]] と連携でき、 Plasma トレイからのメディアの再生のコントロール、ダウンロード通知と KRunner での find open tabs などが利用可能です。{{Pkg|plasma-browser-integration}} パッケージと、対応するブラウザアドオンを[[インストール]]してください。Chrome/Chromium のサポートは標準で入っているはずです。Firefox のアドオンは [[Firefox#KDE との統合]] を見てください。}}
セマンティックデスクトップによて使われる全てのメタデータを保存するためのデータベースが Virtuoso という名前の ''[[Wikipedia:ja:Resource Description Framework|Resource Description Framework (RDF)]]'' データベースです。内部的に、Virtuoso は関係(リレーショナル)データベースとして見ることができます ([[Wikipedia:ja:関係モデル|関係データベース]]は伝統的なシングルテーブルを使うデータベースと異なり、データを保存するのに単一のキーで関連付けられた複数のテーブルを使います)。現在 Virtuoso は (商用・オープンソースのデュアルライセンスの) OpenLink によってコントロールされています。
 
   
  +
=== PIM ===
[http://techbase.kde.org/Projects/Nepomuk/ComponentOverview#Soprano KDE Techbase] より、''Soprano はデータベースの Qt 抽象レイヤーです。異なる RDF ストアにアクセスするためのフレンドリーな Qt ベースの API を提供します。現在は3つのデータベースバックエンドをサポートしています - Sesame, Redland, Virtuoso。KDE Semantic Stack は Virtuoso とだけ動作します。Soprano には RDF データのシリアライズ・パースといった機能や、Nepomuk で主に使われているクライアントサーバーアーキテクチャなども含まれます。''
 
   
  +
KDE は[[Wikipedia:Personal_information_management|個人情報管理]] (PIM) のための独自のスタックを提供しています。メールや連絡先、カレンダーなどを管理します。{{Grp|kde-pim}} パッケージグループか {{Pkg|kde-pim-meta}} メタパッケージで全ての PIM パッケージをインストールできます。
===Nepomuk===
 
   
  +
==== Akonadi ====
Nepomuk は "Networked Environment for Personal, Ontology-based Management of Unified Knowledge" の略称です。ファイルのタグ付け・ラベリングをしたり Virtuoso データベースを読み込むのに必要になります。アプリケーションの開発者が収集されたデータを読み込めるように API を提供しています。
 
   
  +
Akonadi は PIM データのローカルキャッシュとして機能するシステムであり、その期限に関係なく、他のアプリケーションから使うことが可能です。これにはユーザのメール、連絡先、カレンダー、イベント、日誌、アラーム、メモなどが含まれます。Akonadi は自身ではデータを保存しません: ストレージのフォーマットはデータの性質に依存します (例えば、連絡先は vCard フォーマットで保存されます)。
昔は、さまざまなファイルのデータを収集するために "Strigi" サービスが存在していました。しかし、様々な理由 (特に Strigi の CPU とメモリーの使用量) から、Strigi は独自で作られたインデックスサービス (Nepomuk-Core に統合されています) によって置き換えられました。
 
   
  +
{{Pkg|akonadi}} をインストールしてください。追加のアドオンは {{Pkg|kdepim-addons}} をインストールしてください。
Nepomuk については [http://techbase.kde.org/Projects/Nepomuk/ComponentOverview#Nepomuk_Components このページ] が良い資料になるでしょう。ただし、[http://vhanda.in/blog/2012/11/nepomuk-without-strigi/ この投稿] によると先のページに書かれている情報は多少古くなっているようです。
 
   
  +
{{Note|
====Nepomuk の使用と設定====
 
  +
* {{Pkg|akonadi}} パッケージで [[MariaDB]] 以外のデータベースエンジンを使いたい場合は、インストールに次のコマンドを使って {{Pkg|mariadb}} 依存パッケージをスキップしてください: {{bc|# pacman -S akonadi --assume-installed mariadb}} {{Bug|32878}} も見てください。
  +
* Akonadi が初回起動時に {{ic|/usr/bin/mysqld}} を見つけられなかった場合、SQLite にフォールバックします。
  +
}}
   
  +
===== MySQL =====
KDE デスクトップで Nepomuk を使って検索するには、{{ic|ALT+F2}} を押して検索したい文字列を入力してください。Nepomuk はデフォルトで有効になっています。Nepomuk はシステム設定からオン・オフを切り替えられます:
 
システム設定 -> デスクトップ検索
 
   
  +
デフォルトでは、Akonadi は {{ic|/usr/bin/mysqld}} (デフォルトは [[MariaDB]]。代替のプロバイダは [[MySQL]] を見てください) を使って、管理された MySQL インスタンスを起動し、データベースは {{ic|~/.local/share/akonadi/db_data/}} に保存されます。
Nepomuk は大量のファイルの変更を追う必要があります。そのため、inotify で監視できるファイルの数を増やすことが推奨されています。これをするのに次のコマンドを使うことができます。
 
# sysctl fs.inotify.max_user_watches=524288
 
   
  +
====== システム全体で共用の MySQL インスタンス ======
永続的に設定するには:
 
# echo "fs.inotify.max_user_watches = 524288" >> /etc/sysctl.d/90-inotify.conf
 
   
  +
Akonadi はシステム全体で共用の [[MySQL]] をデータベースとして使用できます。[https://techbase.kde.org/KDE_PIM/Akonadi#Can_Akonadi_use_a_normal_MySQL_server_running_on_my_system.3F]
Nepomuk を再起動すれば変更が適用されます。
 
   
  +
{{hc|~/.config/akonadi/akonadiserverrc|2=
====KDE から Nepomuk を外す====
 
  +
[%General]
  +
Driver=QMYSQL
   
  +
[QMYSQL]
Nepomuk なしで KDE を動かすために、AUR に {{AUR|nepomuk-core-fake}} パッケージがあります。
 
  +
Host=
{{Warning|現在、Dolphin は {{AUR|nepomuk-widgets}} に依存しているためフェイクの Nepomuk パッケージを使うと動かなくなります。}}
 
  +
Name=akonadi_''username''
  +
Options="UNIX_SOCKET=/run/mysqld/mysqld.sock"
  +
StartServer=false
  +
}}
   
===Akonadi===
+
===== PostgreSQL =====
   
  +
Akonadi では、システム全体で使用される既存の [[PostgreSQL]] インスタンス (つまり、{{ic|postgresql.service}}) を使用したり、PostgreSQL インスタンスをユーザ権限で実行してデータベースを {{ic|~/.local/share/akonadi/db_data/}} に保存したりできます。
Akonadi は PIM データのローカルキャッシュとして働くシステムで、他のアプリケーションから使うことが可能です。これにはユーザーのメール、連絡先、カレンダー、イベント、ジャーナル、アラーム、ノートなどが含まれます。Nepomuk ライブラリとインターフェイスで接続し検索機能を提供します。
 
   
  +
====== ユーザーごとの PostgreSQL インスタンス ======
Akonadi は自身ではデータを保存しません: ストレージのフォーマットはデータの性質に依存します (例えば、連絡先は vCard フォーマットで保存されます)。
 
   
  +
{{Pkg|postgresql}} と {{Pkg|postgresql-old-upgrade}} を[[インストール]]してください。
Akonadi や Nepomuk との連携に関する詳細は [http://blogs.kde.org/node/4503] や [http://cmollekopf.wordpress.com/2013/02/13/kontact-nepomuk-integration-why-data-from-akonadi-is-indexed-in-nepomuk/] を見て下さい。
 
   
  +
Akonadi の設定ファイルを編集して、以下の内容を追加してください:
==== Akonadi を無効にする ====
 
   
  +
{{hc|~/.config/akonadi/akonadiserverrc|2=
[http://userbase.kde.org/Akonadi#Disabling_the_Akonadi_subsystem KDE userbase のセクション] を参照。
 
  +
[%General]
  +
Driver=QPSQL
  +
}}
   
  +
{{Note|
==== データベース設定 ====
 
  +
* Akonadi は、起動時に {{ic|[QPSQL]}} セクションを作成し、そのセクション内に適切な変数を設定します。
  +
* データベースは {{ic|~/.local/share/akonadi/db_data/}} に保存されます。
  +
}}
   
  +
{{ic|akonadictl start}} で Akonadi を起動して、 {{ic|akonadictl status}} で状態を確認してください。
{{Pkg|kdepim-runtime}} パッケージの {{ic|akonaditray}} を起動してください。右クリックから'''設定'''を選びます。「Akonadiサーバの設定」タブから次のことができます:
 
* Akonadi が MySQL/MariaDB サーバーを使うように設定
 
** ホームディレクトリが [[ZFS (日本語)|ZFS]] プール上にある場合は、以下の内容の {{ic|~/.config/akonadi/mysql-local.conf}} を作成する必要があります: {{bc|<nowiki>
 
[mysqld]
 
innodb_use_native_aio = 0
 
</nowiki>}} これは [[MySQL (日本語)#ZFS での実行時に OS エラー 22]] で説明されている問題です。
 
* Akonadi が PostgreSQL サーバーを使うように設定
 
* Akonadi が SQLite を使うように設定
 
** {{ic|~/.config/akonadi/akonadiserverrc}} を編集して以下のようにしてください {{bc|<nowiki>
 
[General]
 
#Driver=QMYSQL
 
Driver=QSQLITE3
 
   
  +
{{Note|
[QSQLITE3]
 
  +
* {{Pkg|akonadi}} 19.08.0-1 から、PostgreSQL のメジャーバージョンアップデートが検出されると {{ic|~/.local/share/akonadi/db_data/}} にある PostgreSQL データベースクラスタは自動でアップグレードされます。
Name=/home/username/.local/akonadi/akonadi.db
 
  +
* それ以前の {{Pkg|akonadi}} バージョンでは、PostgreSQL のメジャーバージョンをアップグレードするときに手動でデータベースのアップグレードが必要です。[https://userbase.kde.org/Akonadi/Postgres_update KDE UserBase Wiki のアップデート手順]に従ってください。{{Pkg|postgresql}} と {{Pkg|postgresql-old-upgrade}} で使われている PostgreSQL バイナリへのパスを適切に設定してください。詳細は [[PostgreSQL#PostgreSQL のアップグレード]] を見てください。
</nowiki>}}
 
  +
}}
   
  +
====== システム全体で共用の PostgreSQL インスタンス ======
====Akonadi 抜きで KDE を動かす====
 
   
  +
以下では既に設定されていて起動している [[PostgreSQL]] が必要です。
Akonadi を使わずに KDE を動かしたい場合は {{AUR|akonadi-fake}} パッケージが役に立ちます。
 
   
  +
ログイン中のユーザーのための PostgreSQL のユーザアカウントを作成してください:
===Strigi 検索===
 
   
  +
[postgres]$ createuser ''username''
Strigi は Nepomuk にデータを送り込むもうひとつの方法です。Strigi はなるべくユーザーのホームフォルダのインデックスを作成します。インデックス作成はファイルの名前の収集だけではなく、音楽コレクションや Kget によるタグ付けされたダウンロードの情報の取得も含まれます。Strigi 検索は KDE のランチャーと統合されており、{{ic|Alt+F2}} でアクセス可能です。
 
   
  +
Akonadi で使うデータベースを作成してください:
デフォルトで、Dolphin には右上に検索バーがあり Strigi のインデックスから検索をかけることができます。
 
   
  +
[postgres]$ createdb -O ''username'' -E UTF8 --locale=C -T template0 akonadi-''username''
{{Note|Strigi はあなたのコンピュータの資源を消費します - CPU, メモリ, ディスクアクセス, ディスクスペース, バッテリーライフ。Strigi が資源を消費しすぎていると感じているときは、"''システム設定 -> デスクトップ検索''" から無効にできます。}}
 
   
  +
Akonadi でシステム全体で共用の PostgreSQL を使うように設定してください:
Strigi のフォルダインデックスは以下で設定することができます:
 
システム設定 -> デスクトップ検索 -> Desktop Query -> Customize index folders…
 
   
  +
{{hc|~/.config/akonadi/akonadiserverrc|2=
==Phonon==
 
  +
[%General]
  +
Driver=QPSQL
   
  +
[QPSQL]
===Phonon とは?===
 
  +
Host=/run/postgresql
  +
Name=akonadi-''username''
  +
StartServer=false
  +
}}
   
  +
{{Note|カスタムのポート、ユーザ名、そしてパスワードは、{{ic|[QPSQL]}} セクション内の {{ic|1=Port=}}、{{ic|1=User=}}、そして {{ic|1=Password=}} オプションでそれぞれ設定できます。}}
[[Wikipedia:ja:Phonon|Wikipedia]] より:
 
''Phonon (フォノン) は Linux デスクトップ環境である KDE4 向けに開発されたクロスプラットフォームのマルチメディア API である。Phonon は、Unix 系デスクトップにおけるマルチメディア環境に関する諸問題を解決することを目的として開発された。Phonon 自体はマルチメディアフレームワークではないが、バックエンドを通じて GStreamer や Xine のような既存のフレームワークの橋渡しを行う機能を有し、開発者は Phonon がサポートするあらゆるマルチメディアフレームワークに単一の API を通じてアクセス出来るようになる。これによって、フレームワークが放置されることや API の不安定性、KDE が単一のフレームワークに依存することなどの諸問題を回避できる。''
 
   
  +
{{ic|akonadictl start}} で Akonadi を起動して、{{ic|akonadictl status}} で状態を確認してください。
'''Phonon''' は KDE の中で音声 (例: システム通知、KDE 音声アプリ) や動画 (例: Dolphin 動画サムネイル) のために広く使われています。
 
   
  +
===== SQLite =====
===どのバックエンドを使うべきですか?===
 
   
  +
[[SQLite]] を使うには、Akonadi の設定ファイルを以下のように編集してください:
あなたは様々なバックエンドを選ぶことができ、[[Official Repositories (日本語)|公式リポジトリ]]には [[GStreamer (日本語)|GStreamer]] ({{Pkg|phonon-gstreamer}}) と [[VLC media player (日本語)|VLC]] ({{Pkg|phonon-qt4-vlc}}, {{Pkg|phonon-qt5-vlc}}) があります。[[Arch User Repository (日本語)|AUR]] には [[MPlayer (日本語)|MPlayer]] ({{AUR|phonon-mplayer-git}}), QuickTime ({{AUR|phonon-quicktime-git}}), [http://martinsandsmark.wordpress.com/2012/07/07/akademy/ AVKode] ({{AUR|phonon-avkode-git}}) があります。
 
   
  +
{{hc|~/.config/akonadi/akonadiserverrc|2=
ほとんどのユーザーは上流で一番良くサポートされている VLC を選ぶことになると思います。GStreamer は最近メンテナンスが滞っています。複数のバックエンドを一度にインストールして ''システム設定 -> マルチメディア -> Phonon -> バックエンド'' から切り替えることもできます。
 
  +
[%General]
  +
Driver=QSQLITE
  +
}}
   
 
{{Note|
 
{{Note|
  +
* Akonadi は、起動時に {{ic|[QSQLITE]}} セクションを作成して、そのセクション内に適切な変数を設定します。
* [http://community.kde.org/Phonon/FeatureMatrix Feature Matrix] では、GStreamer バックエンドには VLC バックエンドにない機能があると書かれています。
 
  +
* データベースは {{ic|~/.local/share/akonadi/akonadi.db}} に保存されます。
* [http://userbase.kde.org/Phonon#Backend_libraries KDE UserBase] によると、Phonon-MPlayer は現在メンテナンスされていません。
 
 
}}
 
}}
   
  +
===== Akonadi を無効にする =====
== 便利なアプリケーション ==
 
   
  +
Akonadi を無効化したい場合、Akonadi に依存している KDE アプリケーションが起動しないようにする必要があります。詳細は [https://userbase.kde.org/Akonadi#Disabling_the_Akonadi_subsystem KDE userbase のセクション] を参照してください。
KDE アプリケーションの公式セットは [http://www.kde.org/applications/ ここ] にあります。
 
   
=== Yakuake ===
+
=== KDE Connect ===
   
  +
[https://community.kde.org/KDEConnect KDE Connect] は、[[Android]] や [[iOS]] スマートフォンと Linux デスクトップを接続するための以下の機能を提供します:
[http://yakuake.kde.org/ Yakuake] は Quake ライクなターミナルエミュレータであり、F12 キーで表示を切り替えることができます。複数タブもサポート。Yakuake は {{pkg|yakuake}} パッケージでインストールできます。
 
   
  +
* 有線接続なしで KDE とアプリ間でファイルや URL を共有。
=== KDE Telepathy ===
 
  +
* タッチパッドのエミュレーション: 携帯の画面をコンピュータのタッチパッドとして使用。
  +
* 通知の同期 (4.3以降): デスクトップから Android の通知を読み取り。
  +
* クリップボードの共有: 携帯電話とコンピュータでコピーアンドペースト。
  +
* マルチメディアのリモートコントロール: 携帯電話を Linux メディアプレイヤーのリモコンとして使用。
  +
* WiFi 接続: USB 接続や Bluetooth を必要としません。
  +
* RSA 暗号化: あなたの情報は暗号化されます。
   
  +
コンピュータと電話の両方に KDE Connect をインストールする必要があります。PC 側では、{{Pkg|kdeconnect}} パッケージを[[インストール]]してください。Android 側では、[https://play.google.com/store/apps/details?id=org.kde.kdeconnect_tp Google Play] か [https://f-droid.org/packages/org.kde.kdeconnect_tp/ F-Droid] から KDE Connect をインストールしてください。電話のファイルシステムを閲覧したい場合は、{{Pkg|sshfs}} を[[インストール]]して Android アプリからファイルシステムを閲覧できるように設定する必要があります。iOS の場合は、KDE Connect を [https://apps.apple.com/app/kde-connect/id1580245991 App Store] からインストールしてください。iOS バージョンでは、Android バージョンに存在する機能すべてを利用できるわけではありません。
[http://community.kde.org/KTp KDE Telepathy] は KDE デスクトップでインスタントメッセージを統合することを目標にしているプロジェクトです。バックエンドとして Telepathy フレームワークを利用しており、Kopete を置き換えるようになっています。
 
   
  +
Plasma Wayland セッションでリモート入力の機能を使用するには、{{Pkg|xdg-desktop-portal}} パッケージが必要です。
Telepathy プロトコルをインストールするには {{grp|telepathy}} グループをインストールしてください。
 
KDE Telepathy クライアントを使うには、{{pkg|kde-telepathy-meta}} パッケージをインストールしてください。{{grp|kde-telepathy}} グループに含まれている全てのパッケージが入っています。
 
   
  +
Plasma デスクトップを使用しない場合でも KDE Connect は利用できます。GNOME を使っている場合、{{Pkg|kdeconnect}} の代わりに {{AUR|gnome-shell-extension-gsconnect}} をインストールすることでよりよい連携をさせることが可能です。KDE Connect デーモンを手動で起動するには、{{ic|/usr/lib/kdeconnectd}} を実行してください。
== Tips and tricks ==
 
   
  +
[[ファイアウォール]] を使っている場合は、UDP と TCP のポート {{ic|1714}} から {{ic|1764}} までを開く必要があります。
=== KDE で別のウィンドウマネージャを使う ===
 
   
  +
時々、KDE Connect が携帯電話を検出しないことがあります。{{ic|killall kdeconnectd}} を実行した後で KDE システム設定内の kdeconnect を開くか、{{ic|kdeconnect-cli --refresh}} の後に {{ic|kdeconnect-cli -l}} を実行することでサービスを再起動できます。また、KDE Connect for Android から ''Pair new device > Add devices by IP'' を使用することもできます。
KDE で別の[[ウィンドウマネージャ]]を使用するには {{ic|systemsettings}} パネルを開いて Default Applications > Window Manager > Use a different window manager で使用したいウィンドウマネージャをリストから選択してください。
 
   
  +
== ヒントとテクニック ==
==== KDE/Openbox Session ====
 
   
  +
=== 別のウィンドウマネージャを使う ===
{{Pkg|openbox}} パッケージには [[Openbox (日本語)|Openbox]] で KDE を使用するためのセッションが含まれています。このセッションを利用するには、[[ディスプレイマネージャ]]のメニューから ''KDE/Openbox'' を選択してください。
 
   
  +
Plasma で KWin 以外のウインドウマネージャを使うことができます。そうすることにより、KDE デスクトップの機能と[[タイル型ウィンドウマネージャ]]のユーティリティを組み合わせることができます (KWin のタイリングスクリプトよりも肉付けされているかもしれません)。
セッションを手動で起動する場合、次の行を {{ic|.xinitrc}} ファイルに追加してください:
 
exec openbox-kde-session
 
   
  +
Plasma の component chooser settings では[https://github.com/KDE/plasma-desktop/commit/2f83a4434a888cd17b03af1f9925cbb054256ade ウィンドウマネージャを変更することはもはやできません]。しかし、他の方法を取れば KWin を他のウィンドウマネージャと取り替えることができます。
==== Compiz Custom ====
 
   
  +
{{Note|コンポジタを提供しないウィンドウマネージャ (Openbox など) に Kwin を置き換えると、透過などのデスクトップコンポジット効果が失われます。この場合、そのような効果を提供する別のコンポジットマネージャ ([[Xcompmgr]] や [[picom]] など) をインストールして実行してください。}}
カスタムオプションとスイッチを使って Compiz を実行する必要があるときは ''Compiz custom'' を選択して {{ic|compiz-kde-launcher}} という名前のスクリプトを作成し、Compiz を起動するのに使いたいコマンドをスクリプトに追加してください。例:
 
   
  +
==== KWin サービスを置き換える ====
{{hc|/usr/local/bin/compiz-kde-launcher|
 
#!/bin/bash
 
LIBGL_ALWAYS_INDIRECT&#61;1
 
compiz --replace &
 
wait
 
}}
 
   
  +
KDE 5.25 より、[https://blog.davidedmundson.co.uk/blog/plasma-and-the-systemd-startup/ Plasma の systemd ベースのスタートアップ]がデフォルトで有効になりました。
スクリプトには実行可能属性を付けて下さい:
 
$ chmod +x /usr/local/bin/compiz-kde-launcher
 
   
  +
このスタートアップで KWin を置き換えるには、まず現在のユーザの {{ic|plasma-kwin_x11.service}} を[[マスク]]して、そのサービスが起動しないようにしなければなりません。
==== コンポジット効果の再有効化 ====
 
   
  +
次に、新しい systemd [[ユーザーユニット]]を[[作成]]し、あなたが選んだウィンドウマネージャを起動するようにします [https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=439481#c2]:
Kwin をコンポジタがないウィンドウマネージャ (Openbox など) で置き換えると、透過などのデスクトップのコンポジット効果がなくなってしまいます。このような場合、[[Xcompmgr (日本語)|Xcompmgr]] や [[Compton]] など効果を生み出す別のコンポジットマネージャをインストール・実行してください。
 
   
  +
{{hc|1=~/.config/systemd/user/plasma-custom-wm.service|2=
=== KDE デスクトップと Android の統合 ===
 
  +
[Install]
  +
WantedBy=plasma-workspace.target
   
  +
[Unit]
{{Pkg|kdeconnect}} をインストールして、[https://play.google.com/store/apps/details?id=org.kde.kdeconnect_tp&hl=en Google Play Store] または [https://f-droid.org/repository/browse/?fdid=org.kde.kdeconnect_tp F-Droid] から KDE Connect をインストールすることで Android-KDE の素晴らしい統合を得ることができます。
 
  +
Description=Plasma Custom Window Manager
  +
Before=plasma-workspace.target
   
  +
[Service]
=== ソフトウェアアップデートの通知を表示 ===
 
  +
ExecStart=''/path/to/other/wm''
  +
Slice=session.slice
  +
Restart=on-failure
  +
}}
   
  +
これを使うには、([[ユーザーユニット]]ごとに) [[daemon-reload]] を行い、{{ic|plasma-kwin_x11.service}} を[[マスク]]していることを確認した上で、新しく作成した {{ic|plasma-custom-wm.service}} を[[有効化]]してください。
KDE のシステムトレイやパッケージマネージャの GUI にパッケージアップデートについての通知を表示するには {{Pkg|apper}} をインストールしてください。詳しくは [http://www.packagekit.org/ PackageKit のウェブサイト] を参照。
 
   
  +
{{Note|Plasma で i3 ウインドウマネージャーを利用する場合、ダイアログが正しく表示されるようにするために、ダイアログがフロートモードで開くように手動でセットする必要があるかもしれません。さらなる情報については、[[i3#フロートするダイアログを正しく扱う]] をご覧ください。}}
=== OpenGL ES を使うように KWin を設定 ===
 
   
  +
==== スクリプトベースの起動と KDEWM を使用する ====
KWin バージョン 4.8 から kwin のかわりに '''kwin_gles''' を使うことができるようになりました。OpenGL2 モードの kwin とほとんど同じ挙動をしますがネイティブプラットフォームインターフェースとして ''glx'' のかわりに ''egl'' を使っています。kwin_gles を試すには Konsole から {{ic|kwin_gles --replace}} を実行してください。
 
設定を永続的にするには {{Ic|`kde4-config --localprefix`/env/}} に {{Ic|1=KDEWM=kwin_gles}} を export するスクリプトを作る必要があります。
 
   
  +
Plasma のスクリプトベースの起動は [[#systemd による起動|systemd による起動]]を無効化することにより利用できます。systemd による起動を無効化したならば、Plasma が起動する前に {{ic|KDEWM}} [[環境変数]]を設定することによりウィンドウマネージャを変更できます。
=== Konqueror/Dolphin ファイルマネージャで音声や動画のサムネイルを有効にする ===
 
   
  +
===== システム全体 =====
Konqueror や Dolphin で音声ファイルのサムネイルを表示するには AUR から {{AUR|audiothumbs}} をインストールしてください。
 
   
  +
root アクセス権を持っているならば、ログイン画面の1つのオプションとして全ユーザに利用可能な XSession を追加することもできます。
Konqueror や Dolphin で動画のサムネイルを表示するには {{Pkg|kdemultimedia-mplayerthumbs}} か {{Pkg|kdemultimedia-ffmpegthumbs}} をインストールしてください。
 
   
  +
まず、以下のようなスクリプトを実行権限付きで作成してください:
=== アプリケーションの起動の高速化 ===
 
   
  +
{{hc|1=/usr/local/bin/plasma-i3.sh|2=
アプリケーションの起動時間を 50-150ms 早くする、この "[http://kdemonkey.blogspot.nl/2008/04/magic-trick.html magic trick]" は User Rob によって彼のブログに書かれたものです。
 
  +
#!/bin/sh
この trick を有効にするには、ホームに次のフォルダを作成してください:
 
  +
export KDEWM=/usr/bin/i3
$ mkdir ~/.compose-cache
 
  +
/usr/bin/startplasma-x11
  +
}}
   
  +
{{ic|/usr/bin/i3}} の部分は任意のウィンドウマネージャへのパスに置き換えてください。パスが正しく設定されていることを確認してください。KDE がウィンドウマネージャを起動できない場合、セッションは開始されず、ログイン画面に戻されます。
{{Note|For those curious about what is going on here, this enables an optimization which Lubos (of general KDE speediness fame) came up with some time ago and was then rewritten and integrated into libx11. Ordinarily, on startup, applications read input method information from {{ic|/usr/share/X11/locale/''your locale''/Compose}}. This file is quite long (>5000 lines for the en_US.UTF-8 one) and takes some time to process. libX11 can create a cache of the parsed information which is much quicker to read subsequently, but it will only re-use an existing cache or create a new one in {{ic|~/.compose-cache}} if the directory already exists.}}
 
   
  +
次に、XSession を追加するために、以下の内容で {{ic|/usr/share/xsessions}} 内にファイルを作成してください:
===パーティションの秘匿===
 
   
  +
{{hc|1=/usr/share/xsessions/plasma-i3.desktop|2=
Dolphin で、{{ic|Places}} サイドバーのパーティションを右クリックして {{ic|Hide <partition>}} を選択するだけです。
 
  +
[Desktop Entry]
  +
Type=XSession
  +
Exec=/usr/local/bin/plasma-i3.sh
  +
DesktopNames=KDE
  +
Name=Plasma (i3)
  +
Comment=KDE Plasma with i3 as the WM}}
   
  +
==== KDE/Openbox セッション ====
内部パーティションをファイルマネージャに表示したくない場合は、以下のような udev ルールを作成してください:
 
   
  +
{{Pkg|openbox}} パッケージには [[Openbox]] で KDE を使用するためのセッションが含まれています。このセッションを利用するには、[[#systemd による起動]] を無効化し、[[ディスプレイマネージャ]]のメニューから ''KDE/Openbox'' を選択してください。
{{hc|/etc/udev/rules.d/10-local.rules|2=
 
  +
KERNEL=="sda[0-9]", ENV{UDISKS_IGNORE}="1"
 
  +
セッションを手動で起動する場合、次の行を [[xinit]] の設定に追加してください:
  +
  +
{{hc|~/.xinitrc|
  +
exec openbox-kde-session
 
}}
 
}}
   
  +
=== KWin のタイル型ウィンドウのスクリプト ===
特定のパーティションでも同じことが可能です:
 
   
  +
以下は、KDE を[[タイル型ウィンドウマネージャ]]のように動作させる KWin 拡張のリストです。
KERNEL=="sda1", ENV{UDISKS_IGNORE}="1"
 
KERNEL=="sda2", ENV{UDISKS_IGNORE}="1"
 
   
  +
* {{App|Bismuth|i3 や Sway、dwm のように、ウィンドウを自動的にタイル化し、キーボードを使って管理できるようにするアドオンです。|https://github.com/Bismuth-Forge/bismuth|{{AUR|kwin-bismuth}}}}
=== Konqueror Tips ===
 
  +
* {{App|Polonium|Bismuth の (非公式な) 後継アドオンです。|https://github.com/zeroxoneafour/polonium|{{AUR|kwin-polonium}}}}
  +
* {{App|Kröhnkite|dwm から着想を得た、動的タイル型拡張。|https://github.com/esjeon/krohnkite|{{AUR|kwin-scripts-krohnkite-git}}}}
  +
* {{App|KZones|Microsoft PowerToys や Windows 11 のスナップレイアウトの動作を模倣するスクリプト。|https://github.com/gerritdevriese/kzones|{{AUR|kwin-scripts-kzones}}}}
   
  +
=== モニタの解像度やマルチモニタの設定 ===
==== Smart Key ツールチップを無効にする (ブラウザ) ====
 
   
  +
ディスプレイの解像度やマルチモニターの管理を Plasma で有効にしたい場合は、{{Pkg|kscreen}} をインストールしてください。''KDE システム設定 > ディスプレイとモニタ'' にオプションが追加されます。
Konqueror の smart key ツールチップを無効にするには (ウェブページで {{ic|CTRL}} を押す)、''Settings > Configure Konqueror > Web Browsing'' から ''Enable Access Key activation with Ctrl key'' のチェックを外すか、{{Ic|~/.kde4/share/config/konquerorrc}} を開き以下のセクションを追加してください:
 
   
  +
=== ICC プロファイルの設定 ===
[Access Keys]
 
Enabled=false
 
   
  +
Plasma で [[ICC プロファイル]] を有効化するには、{{Pkg|colord-kde}} を[[インストール]]してください。これは ''KDE システム設定 > 色管理'' に追加のオプションを提供します。
==== WebKit を使う ====
 
   
  +
''Add Profile'' で ICC プロファイルをインポートできます。
WebKit は Apple によって開発されているオープンソースのブラウザエンジンです。KHTML と KJS ライブラリからフォークして開発され様々な改善がなされています。WebKit は Safari, Google Chrome, rekonq で使われています。
 
   
  +
=== HDR ===
KHTML のかわりに Konqueror で Webkit を使うことが可能です。まず {{Pkg|kwebkitpart}} パッケージをインストールしてください。
 
   
  +
HDR サポートは実験的であり、Wayland セッションでしか機能しません。HDR を有効化するには、''System Settings > Display & Monitor > High Dynamic Range > Enable HDR'' を見てください。
それから、Konqueror を起動し、'''設定 > Configure Konqueror''' を押して下さい。
 
   
  +
詳細は [https://zamundaaa.github.io/wayland/2023/12/18/update-on-hdr-and-colormanagement-in-plasma.html Xaver Hugl のブログ記事]と [[HDR モニターのサポート]] を参照してください。
"General" サブメニューで "Default web browser engine" として "WebKit" を選択してください。
 
   
  +
出来ること:
=== Firefox の統合 ===
 
   
  +
==== ゲーム ====
[[Firefox (日本語)#KDE の統合]] を参照。
 
   
  +
上流の API が完全化されるまで、一部のゲームを機能させるには特殊な Vulkan レイヤー {{AUR|vk-hdr-layer-kwin6-git}} が必要です。
=== スクリーンセーバーの壁紙を現在の壁紙と同じに設定する ===
 
   
  +
* HDR を有効化した状態で Steam を起動する。全てのゲームは HDR を有効化しますが、Steam は gamescope ウィンドウ内で実行します:
Kscreensaver の背景をデフォルトの壁紙から変更することができます。
 
   
  +
$ ENABLE_HDR_WSI=1 gamescope --hdr-enabled --hdr-debug-force-output --steam -- env ENABLE_GAMESCOPE_WSI=1 DXVK_HDR=1 DISABLE_HDR_WSI=1 steam
デフォルトでは KDE は 'Simple Lock' の壁紙を変更することが[https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=312828 できません]が、[http://lists.opensuse.org/opensuse-kde/2013-02/msg00082.html 回避する方法] が [http://forum.kde.org/viewtopic.php?f=66&t=110039 存在します]:
 
   
  +
* Steam のゲームに対して、HDR を有効化する起動オプションを設定する:
{{hc|/usr/share/apps/ksmserver/screenlocker/org.kde.passworddialog/contents/ui/|
 
[...]
 
''#source: theme.wallpaperPathForSize(parent.width, parent.height)''
 
source: "1920x1080.jpg"
 
[...]
 
}}
 
   
  +
DXVK_HDR=1 ENABLE_HDR_WSI=1 gamescope -f -r 144 --hdr-enabled --hdr-debug-force-output -- env MANGOHUD=1 gamemoderun %command%
現在の壁紙の画像を {{ic|"1920x1080.jpg"}} にコピーしてください。
 
   
  +
* Wayland 上で Wine 9 を使用して、HDR を有効化した状態で Windows アプリケーションを起動する:
{{Pkg|kdebase-workspace}} パッケージを更新するたびに同じことをする必要があるので注意してください。
 
   
  +
$ ENABLE_HDR_WSI=1 DXVK_HDR=1 DISPLAY= wine <executable.exe>
=== 任意の画像をロックスクリーンの壁紙に設定する ===
 
   
  +
* HDR を有効化した状態でネイティブなゲーム (Quake II RTX) を実行する:
既存の壁紙プロファイルをテンプレートとしてコピーしてください:
 
$ cp -r /usr/share/wallpapers/''ExistingWallpaper'' ~/.kde4/share/wallpapers/
 
   
  +
$ ENABLE_HDR_WSI=1 SDL_VIDEODRIVER=wayland quake2rtx
ディレクトリの名前を変更し、{{ic|metadata.desktop}} を編集してください:
 
   
  +
==== 動画 ====
{{hc|~/.kde4/share/wallpapers/''MyWallpaper''/metadata.desktop|2=
 
  +
[Desktop Entry]
 
  +
* MPV を使用して、HDR を有効化した状態で動画を再生する:
Name=MyWallpaper
 
  +
X-KDE-PluginInfo-Name=MyWallpaper
 
  +
$ ENABLE_HDR_WSI=1 mpv --vo=gpu-next --target-colorspace-hint --gpu-api=vulkan --gpu-context=waylandvk "path/to/video"
  +
  +
=== Super キー (Windows キー) でアプリケーションランチャーを開く機能を無効化 ===
  +
  +
現在、この機能を無効化するには、{{ic|kwinrc}} 設定ファイルを編集し、{{ic|ModifierOnlyShortcuts}} の {{ic|Meta}} キーを空白に設定する必要があります:
  +
  +
{{hc|$XDG_CONFIG_HOME/kwinrc|2=
  +
[ModifierOnlyShortcuts]
  +
Meta=
 
}}
 
}}
   
  +
あるいは、以下のコマンドを実行することでも可能です:
既存の画像 ({{ic|contents/screenshot.png}} と {{ic|images/*}}) を削除してください:
 
  +
$ rm ~/.kde4/share/wallpapers/MyWallpaper/contents/screenshot.png
 
  +
$ kwriteconfig6 --file kwinrc --group ModifierOnlyShortcuts --key Meta ""
$ rm ~/.kde4/share/wallpapers/MyWallpaper/contents/images/*
 
  +
  +
=== アプリケーションメニューにブックマークを表示させない ===
  +
  +
Plasma Browser integration をインストールすると、KDE はアプリケーションランチャーにブックマークを表示するようになります。
  +
  +
この機能を無効化するには、''System Settings > Search > Plasma Search'' を開き、''Bookmarks'' のチェックを外してください。
  +
  +
=== IBus 統合 ===
  +
  +
[[IBus]] は [[インプットメソッド#インプットメソッドフレームワーク|インプットメソッドフレームワーク]] であり、KDE と統合できます。詳細は [[IBus#統合]] を見てください。
  +
  +
[[Wayland]] 上で KDE を使用している場合、アクセント記号付きの文字やデッドキーのサポートを利用するには [[IBus]] が必要になる場合があります [https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=411729]。
  +
  +
=== plasma-nm でホットスポットを有効化する ===
  +
  +
[[NetworkManager#wifi でインターネット接続を共有する]] を見てください。
  +
  +
=== 前回保存したセッションを復元する ===
  +
  +
''System Settings > Session > Desktop Session > Session Restore > On login, launch apps that were open: On last logout'' を選択している (デフォルト) 場合、ksmserver (KDE のセッションマネージャ) は、すべての開かれているアプリケーションを ログアウト/ログイン時に {{ic|~/.config/ksmserverrc}} に/から 自動的に 保存/ロードします。
  +
  +
{{Note|現在、ネイティブな Wayland ウインドウは復元できません。現在の開発状況については [https://community.kde.org/Plasma/Wayland_Showstoppers Wayland Showstoppers] を見てください。}}
  +
  +
=== KMail でローカルメールを受信する ===
  +
  +
[[Wikipedia:ja:Maildir|Maildir]] フォーマットを使用する[[メールサーバー]]でローカルメール配送のセットアップを済ませている場合、このメールを KMail で受信したい場合があるでしょう。そうするには、{{ic|~/.local/share/local-mail/}} にメールを格納する、KMail のデフォルトの受信アカウントの "Local Folders" を再利用できます。
  +
  +
(Maildir フォーマットのメールが届けられる場所である) {{ic|~/Maildir}} ディレクトリを Local Folders の受信ボックスへのシンボリックリンクにしてください:
  +
  +
$ ln -s .local/share/local-mail/inbox ~/Maildir
  +
  +
または、''Maildir'' タイプの新しい受信アカウントを追加して、{{ic|~/Maildir}} をディレクトリに設定してください。
  +
  +
=== すべてのユーザに対して Plasma を設定する ===
  +
  +
{{ic|/usr/share/plasma}} にある {{ic|config/main.xml}} という名前のファイルを編集してください。例えば、アプリケーションランチャーをすべてのユーザに対して設定する場合、{{ic|/usr/share/plasma/plasmoids/org.kde.plasma.kickoff/contents/config/main.xml}} を編集してください。パッケージのアップデートでこれらのファイルが上書きされないようにするには、これらのファイルを [[pacman#アップグレードさせないファイルを設定|Pacman の NoUpgrade]] に追加してください。
  +
  +
=== ハイバネートを無効化 ===
  +
  +
ハイバネートの機能を適切に無効化して、Polkit のポリシールールでメニューから非表示にしてください。
  +
  +
{{hc|/etc/polkit-1/rules.d/99-disable-hibernate.rules|<nowiki>
  +
// Disable hibernate for all users
  +
polkit.addRule(function(action, subject) {
  +
if ((action.id == "org.freedesktop.login1.hibernate")) {
  +
return polkit.Result.NO;
  +
}
  +
});
  +
polkit.addRule(function(action, subject) {
  +
if ((action.id == "org.freedesktop.login1.hibernate-multiple-sessions")) {
  +
return polkit.Result.NO;
  +
}
  +
});
  +
</nowiki>}}
   
  +
あるいは、{{ic|/etc/systemd/sleep.conf.d/}} 内にファイルを作成して、そのファイル内に以下の行を追加してください:
新しい画像をコピーしてください:
 
$ cp ''path/to/MyWallpaper.png'' MyWallpaper/contents/images/1920x1080.png
 
   
  +
{{hc|/etc/systemd/sleep.conf.d/00-disable-hibernation.conf|2=
新しいテーマの metadata プロファイルを編集してください:
 
  +
[Sleep]
{{hc|~/.kde4/share/apps/desktoptheme/MyTheme/metadata.desktop|2=
 
  +
AllowHibernation=no
[Wallpaper]
 
  +
AllowSuspendThenHibernate=no
defaultWallpaperTheme=MyWallpaper
 
  +
AllowHybridSleep=no
defaultFileSuffix=.png
 
defaultWidth=1920
 
defaultHeight=1080
 
 
}}
 
}}
   
  +
=== ウィンドウのルールを使う ===
画面をロックしてみて変更が適用されているか確認してください。
 
   
  +
KWin には、特定のウィンドウ/アプリケーションに対してルールを指定する機能があります。例えば、アプリケーションの開発者がタイトルバーを表示しないようにしていたとしても、強制的にタイトルバーを表示させることができます。特定の開始位置、サイズ、最小化状態、他のウィンドウより前/後ろに表示し続けるなどのルールを設定できます。
{{Note|この方法ではシステム全体の設定を変更せずにロックスクリーンの壁紙を設定します。システム全体の変更をするには、{{ic|/usr/share/wallpapers}} に新しい壁紙プロファイルを作成してください。}}
 
   
  +
ルールを作成するには、対象のウィンドウにフォーカスした状態で {{ic|Alt+F3}} を押し、''その他のアクション > アプリケーション/ウィンドウ固有の設定'' を開くことで、目的のプロパティを設定できます。作成されたルールのリストは、''KDE システム設定 > ウィンドウの操作 > ウィンドウのルール'' で見られます。
=== 起動時のスプラッシュ画面を変更する (Plasma 5) ===
 
   
  +
=== 仮想キーボード ===
システム設定での変更ができない場合:
 
   
  +
デフォルトでは、仮想キーボードはインストールされていません。[[アプリケーション一覧/ユーティリティ#スクリーンキーボード]] から適切なキーボード (例えば、Maliit キーボード) を選び、インストールしてください。そして、KDE システム設定からそのキーボードを有効化してください。
$ themedir=`cat ~/.config/ksplashrc | grep 'Theme=' | sed 's/Theme=//g'`
 
$ sudo mv /usr/share/plasma/look-and-feel/$themedir/contents/splash/images/background.png /usr/share/plasma/look-and-feel/$themedir/contents/splash/images/background.png.bkp
 
$ sudo cp ''path/to/MyWallpaper.png'' /usr/share/plasma/look-and-feel/$themedir/contents/splash/images/background.png
 
$ sudo chmod -x /usr/share/plasma/look-and-feel/$themedir/contents/splash/images/background.png
 
   
  +
== トラブルシューティング ==
''path/to/MyWallpaper.png'' は使用したい画像に置き換えて下さい。画面の解像度と一致しているのが相応しいでしょう。
 
   
  +
=== KDE 6 にアップグレードした後に GNOME 内で KDE アプリケーションが起動できない ===
{{Note|再インストールやアップデートを行うと元に戻ります。}}
 
   
  +
KDE 6 アプリケーションではデフォルトで Wayland が使用されます。この場合、GNOME Wayland (または他のデスクトップ環境/ウィンドウマネージャ) 内で KDE アプリケーションが機能しなくなります。この問題は、{{ic|1=QT_QPA_PLATFORM=xcb}} [[環境変数]]を設定することで解決します。
=== ロック画面の背景を変更する (Plasma 5) ===
 
   
  +
これは KDE のバグに対する回避策であり、Wayland 自体の問題ではありません。
システム設定での変更ができない場合:
 
   
  +
=== KDE 6 にアップグレードした後に KDE のアイコンが消えた ===
$ themedir=`cat ~/.config/ksplashrc | grep 'Theme=' | sed 's/Theme=//g'`
 
$ sudo mv /usr/share/plasma/look-and-feel/$themedir/contents/components/artwork/background.png /usr/share/plasma/look-and-feel/$themedir/contents/components/artwork/background.png.bkp
 
$ sudo cp ''path/to/MyWallpaper.png'' /usr/share/plasma/look-and-feel/$themedir/contents/components/artwork/background.png
 
$ sudo chmod -x /usr/share/plasma/look-and-feel/$themedir/contents/components/artwork/background.png
 
   
  +
KDE 6 の最新アップグレードで KDE のアイコンが表示されない問題が発生し、ユーザーを新規作成すると問題が解決したというユーザーが存在します。
''path/to/MyWallpaper.png'' は使用したい画像に置き換えて下さい。画面の解像度と一致しているのが相応しいでしょう。
 
   
  +
この問題は、アップグレード中にテーマが消えてしまったことが原因であり、手動でテーマを再度設定する必要があります。まず、"System Settings > Colors & Themes > Global Theme > Icons" を開き、所望のテーマを選択し直してください。これで、アイコンが再び表示されるようになります。
{{Note|再インストールやアップデートを行うと元に戻ります。}}
 
   
  +
=== アップグレード後に qt5ct と kvantum のバグ ===
==トラブルシューティング==
 
   
  +
{{Out of date|これは 2021-02-15 に追加されました。「最新のアップデート」も数年前です。すでに修正済みか?}}
=== 設定関連 ===
 
   
  +
最新のアップデートにより、互換性のない HiDPI スケーリングが発生するかもしれません。これにより、一部のインターフェイスが大きくなりすぎたり、一部のアイコンが消えたり表示されないようになったり、パネルやウィジェットが消えたりします。
KDE の問題の多くは設定に関係しています。アップグレードの問題を解決する方法のひとつは KDE の設定をイチから始めることです。
 
   
  +
{{Pkg|qt5ct}} と {{Pkg|kvantum}} 関連のパッケージを削除してみてください。その後、デフォルトのグローバル Plasma テーマを適用してください。問題が続く場合、すべての KDE 設定を削除し、{{Grp|plasma}} を再インストールして設定を上書きしてみてください。KDE システム設定の HiDPI スケーリングも確認しておいてください。
==== KDE の設定を全てリセットする ====
 
   
  +
=== Wayland バックエンドを使用していると Spectacle が起動時にクラッシュする ===
設定に問題があるかどうかテストするには、ログアウトして KDE セッションを終了し、tty で次を実行してみてください:
 
$ cp -r ~/.kde4 ~/.kde4.safekeeping
 
$ rm .kde4/{cache,socket,tmp}-$(hostname)
 
   
  +
NVIDIA のプロプライエタリドライバを使用しているシステムでは、問題が発生することがあります。{{Pkg|libva-vdpau-driver}} をアンインストールすれば、この問題は解決するはずです。
この ''rm'' コマンドはシンボリックリンクを削除するだけで、KDE によって自動で再作成されます。コマンドを実行した後に新しい KDE セッションを開始して結果を確認してください。
 
   
  +
=== フォント ===
問題が解決していたら、新鮮な問題のない {{ic|~/.kde4/}} が使えます。部分的に設定を戻していって、セッションを標準で再起動してテストし、あなたの設定で問題になっている箇所を見つけましょう。アプリケーションの名前が付けられているファイルではおそらく KDE を再起動せずにテストできます。
 
   
  +
==== KDE のフォント表示が汚い ====
==== ファイルインデックスサービスを有効にしても動作しない ====
 
   
  +
{{Pkg|ttf-dejavu}} と {{Pkg|ttf-liberation}} パッケージのインストールを試して下さい。
Nepomuk データベースが破損しているのが原因です。データベースを移動するか全て削除することで直すことができます。KDE からログアウトし、仮想コンソールから次のコマンドを実行してください:
 
   
  +
インストール後、一旦ログアウトして、その後ログインし直してください。''KDE システム設定 > 外観 > フォント'' から設定を変更する必要は無いはずです。{{Pkg|qt5ct}} を使っている場合、Qt5 の設定ツールの設定によって KDE システム設定のフォント設定が上書きされる可能性があります。
$ mv ~/.kde4/share/apps/nepomuk ~/.kde4/share/apps/nepomuk_backup
 
   
  +
個人で[[フォント]]レンダリングの設定をしている場合、KDE システム設定は外観を変更してしまう場合があることに注意してください。''KDE システム設定 > 外観 > フォント'' を開いてしまうと、KDE システム設定はあなたのフォント設定ファイル ({{ic|fonts.conf}}) を作り替えてしまいます。
これで既存の(壊れた) nepomuk データベースが移動されます。データベースは再びログインしたときに再生成されます。
 
   
  +
これを止める方法はありませんが、値を {{ic|fonts.conf}} ファイルと同じにすれば期待したフォントレンダリングができます (アプリケーションを一度終了する必要があります、場合によってはデスクトップを再起動する必要があります)。Gnome のフォント設定も同じことをするので (両方のデスクトップ環境を使っている場合は) 注意してください。
===Plasma デスクトップの挙動がおかしい===
 
   
  +
==== フォントが大きすぎる・アンバランス ====
通常 Plasma の問題は不安定な '''plasmoid''' や '''plasma テーマ'''が原因です。まず、最後にインストールした plasmoid や plasma テーマを無効にしたりアンインストールしてみてください。
 
   
  +
''KDE システム設定 > 外観 > フォント'' からフォントの DPI を {{ic|'''96'''}} に強制してみて下さい。
突然デスクトップが"ロックアップ"する場合は、おそらくインストールしたウィジェットの欠陥が原因です。問題が起こる前にインストールしたウィジェットがどれか思い出せないときは、問題が解決するまで一つずつウィジェットを削除して見て下さい。ウィジェットをアンインストールしたら、'''公式ウィジェットが原因の場合'''バグレポートを送って下さい (bugs.kde.org)。公式ウィジェットではなかったときは、kde-look.org のエントリを探してウィジェットの作者に問題を伝えることを推奨します (問題を再現する方法を記述してください)。
 
   
問題わからないが、KDE の設定を''全て''失うのは嫌な場合は、次を実行してください:
+
これでフォントらないときは Xorg の設定から直接 DPI セットしてください。[[Xorg#手動で DPI を設定する]] を参照。
   
  +
=== 設定関連の問題 ===
$ rm -r ~/.kde4/share/config/plasma*
 
   
  +
KDE の問題の多くは設定に関係しています。
このコマンドは KDE に再ログインした時にユーザーの ''plasma に関連する設定を全て削除し''、''デフォルトの''設定に戻します。これを'''一度行うと取り返しが付かないので'''注意してください。バックアップフォルダを作成して plasma に関係する設定をそこにコピーすると良いでしょう。
 
  +
  +
==== Plasma デスクトップの挙動がおかしい ====
  +
  +
通常 Plasma の問題は不安定な ''Plasma ウィジェット'' (俗に ''plasmoid'' と呼ばれています) や ''Plasma テーマ'' が原因です。まず、最後にインストールしたウィジェットやテーマを無効にしたりアンインストールしてみてください。
  +
  +
突然デスクトップが"ロックアップ"する場合は、おそらくインストールしたウィジェットの欠陥が原因です。問題が起こる前にインストールしたウィジェットがどれか思い出せないときは、問題が解決するまで一つずつウィジェットを削除して見て下さい。ウィジェットをアンインストールしたら、'''公式ウィジェットが原因の場合'''、バグレポートを [https://bugs.kde.org/ KDE bug tracker] に送って下さい。公式ウィジェットではなかったときは、 [https://store.kde.org/ KDE Store] のエントリを探してウィジェットの作者に問題を伝えることを推奨します (問題を再現する方法などを記述してください)。
  +
  +
問題がわからないが、KDE の設定を''全て''失うのは嫌な場合は、{{ic|~/.config/}} から次を実行してください:
  +
  +
$ for j in plasma*; do mv -- "$j" "${j%}.bak"; done
  +
  +
このコマンドはあなたのユーザの'''すべて'''の Plasma 関連の設定ファイル名を ''*.bak'' に変更します (例: {{ic|plasmarc.bak}})。Plasma に再ログインすると、設定はデフォルトに戻っています。元に戻すには、''.bak'' 拡張子の部分を取り除いてください。すでに ''*.bak'' ファイルが存在する場合は、それらを先に移動/削除するか名前を変更してください。いずれにせよ定期的なバックアップを取ることを強く推奨します。方法については [[同期およびバックアッププログラム]] を見てください。
   
 
==== キャッシュを削除してアップグレードの問題を解決する ====
 
==== キャッシュを削除してアップグレードの問題を解決する ====
   
古いキャッシュによって[https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?id=135301 問題]が発生することもあります。アップグレードをした後、古いキャッシュによってシェルが消せなくなるなどのおかしなデバッグしづらい挙動が発生したり、設定を変更したときにフリーズしたり、ark が rar や zip を解凍できなくなったり、amarok が音楽を認識しなくなるなどの問題がおこることがあります。この問題の解決方法は、アップグレードによって KDE や Qt のプログラムの見た目がおかしくなる問題を解決することもあります。
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古いキャッシュによって[https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?id=135301 問題]が発生することもあります。アップグレードをした後、古いキャッシュによってシェルが消せなくなるなどのおかしな (デバッグしづらい) 挙動が発生したり、設定を変更したときにフリーズしたり、Ark が rar や zip を解凍できなくなったり、Amarok が音楽を認識しなくなるなどの問題がおこることがあります。この問題の解決方法は、アップグレードによって KDE や Qt のプログラムの見た目がおかしくなる問題を解決することもあります。
   
 
次のコマンドでキャッシュを再生成してください:
 
次のコマンドでキャッシュを再生成してください:
   
 
$ rm ~/.config/Trolltech.conf
 
$ rm ~/.config/Trolltech.conf
$ kbuildsycoca4 --noincremental
+
$ kbuildsycoca5 --noincremental
   
  +
任意で {{ic|~/.cache/}} フォルダの中身を削除してください (他のアプリケーションのキャッシュも消去されるので注意してください):
うまくいけば、問題は修正されているはずです。
 
   
  +
$ rm -rf ~/.cache/*
=== akonadi の設定を削除して KMail を修復する ===
 
   
  +
==== Plasma デスクトップが ロケール/言語の設定を反映しない ====
まず、KMail が動作していないことを確認してください。次に、設定のバックアップをしてください:
 
$ mv ~/.local/share/akonadi ~/.local/share/akonadi-old
 
$ mv ~/.config/akonadi ~/.config/akonadi-old
 
   
  +
Plasma デスクトップは KDE システム設定パネルや ([[ロケール#変数]]に対して) {{ic|locale.conf}} で設定したものと異なる設定を使用する場合があります。まずすべきことは、{{ic|~/.config/plasma-localerc}} を削除した後にログアウトしてログインすることです。これで問題が解決しない場合、そのファイルを手動で編集してみてください。例えば、{{ic|LANG}} 変数を {{ic|es_ES.UTF-8}} にセットし、{{ic|LC_MESSAGES}} 変数を {{ic|en_US.UTF-8}} にセットする場合は以下のようになります。
''システム設定 > 個人'' を起動して全てのリソースを削除して下さい。Dolphin に戻ってオリジナルの {{ic|~/.local/share/akonadi}} と
 
{{ic|~/.config/akonadi}} を削除してください。必要ならば先ほど作成したコピーを使って元に戻すことができます。
 
   
  +
{{hc|~/.config/plasma-localerc|2=
もう一回システム設定に戻って注意して必要なリソースを追加してください。リソースがメールフォルダを読み込んでいるはずです。それから Kontact/KMail を起動して正しく動作するか確かめて下さい。
 
  +
[Formats]
  +
LANG=es_ES.UTF-8
   
  +
[Translations]
===デバッグなどのために KWin の現在の状態を取得===
 
  +
LANGUAGE=en_US
  +
}}
   
  +
==== systemsettings でテーマ、アイコン、フォント、色を変更できない(ほとんどのアイコンが表示されない) ====
次のコマンドで KWin の状態の概要を出力します。使われているオプション、使われているコンポジットバックエンド、関連する OpenGL ドライバーの情報も表示されます。 [http://blog.martin-graesslin.com/blog/2012/03/on-getting-help-for-kwin-and-helping-kwin/ 詳しくは Martin's blog を見て下さい]
 
   
  +
{{ic|QT_QPA_PLATFORMTHEME}} [[環境変数]]がセットされて'''いない'''ことを確認してください。つまり、コマンド {{ic|printenv QT_QPA_PLATFORMTHEME}} を実行すると何も表示されない必要があります。環境変数がセットされている場合 (おそらく qt5ct)、この変数は Qt アプリケーションに対して qt5ct の設定を使用することを強制します。{{ic|1=export QT_QPA_PLATFORMTHEME=}} を実行すると環境変数を空白にします。
$ qdbus org.kde.kwin /KWin supportInformation
 
   
  +
より簡単な (そして信頼できる) 解決策は qt5ct を完全にアンインストールすることでしょう。
===KDE4 のロードが終わらない===
 
   
  +
==== 音量、通知、マルチメディアのキーを押しても動作しない ====
おそらく KDE4 が起動するときにグラフィックドライバが衝突する状態になっています。この状態はログインの後、デスクトップのロードが終わる前に起こり、ユーザーはログイン画面で永久に待ち続けることになります。現在のところ、この状態が発生することが確認されているのは [[NVIDIA (日本語)|Nvidia]] ドライバと KDE4 を使っているユーザーだけです。
 
   
  +
システムトレイの設定で特定のアイテムを非表示にすると、関連する機能も無効化されます (例: 音量、メディアプレーヤー、通知)。''音量''を非表示にすると音量のキーが無効化されます。''マルチメディア''を無効化するとマルチメディアのキー (巻き戻し、停止、一時停止) が無効化されます。''通知''を無効化すると通知が表示されなくなります。
Nvidia ユーザーは {{ic|/home/user/.kde4/share/config/kwinrc}} ファイルを編集して '''[Compositing]''' セクションの '''Enabled=true''' オプションを '''false''' に変更してください。詳しくはこの[https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?pid=932598 スレッド]を見て下さい。
 
   
  +
==== KCM のログイン画面の設定が SDDM のカーソルと同期しない ====
最小インストールをしたときは、phonon バックエンドで必要なフォントがインストールされているか確認してください: [[#最小インストール]]
 
   
  +
KCM のログイン画面の設定は {{ic|~/.config/kcminputrc}} からカーソルの設定を読み込みます。このファイルが存在しないと設定が同期されません。このファイルを作成する最も簡単な方法は、''KDE システム設定 > 外観 > カーソル'' でカーソルのテーマを変更し、そして元に戻すことです。
===他のウィンドウマネージャで KDE と Qt プログラムの見た目が悪くなる===
 
   
  +
==== パネル/ウィジェットが消えた ====
完全な KDE セッション以外で KDE や Qt のプログラムを使っている場合 (つまり、{{ic|startkde}} を実行していない場合)、KDE 4.6.1 では Qt に KDE のスタイル (Oxygen, QtCurve etc) を教える必要があります。
 
   
  +
クラッシュやハードウェアの変更により、たとえシングルモニタ環境であってもスクリーン番号が変更されることがあります。そのようなことが起こるとパネル/ウィジェットが消えることがあります。これは {{ic|~/.config/plasma-org.kde.plasma.desktop-appletsrc}} ファイルの {{ic|lastScreen}} の値を変更することで修正できます。
{{ic|QT_PLUGIN_PATH}} 環境変数を設定するだけで十分です。例えば、{{ic|/etc/profile}} (root 権限がない場合 {{ic|~/.profile}}) に以下を追加してください:
 
   
  +
=== グラフィック関連の問題 ===
export QT_PLUGIN_PATH=$HOME/.kde4/lib/kde4/plugins/:/usr/lib/kde4/plugins/
 
   
  +
使用している GPU に相応しいドライバーをインストールしてください。詳しくは [[Xorg#ドライバーのインストール]] を見てください。古いカードを使っている場合は [[#特定のアプリケーションでデスクトップ効果を手動・自動で無効化]] や [[#コンポジットの無効化]] を見てください。
これで qtconfig があなたの KDE スタイルを見つけられるようになり、見た目が戻るはずです。
 
   
  +
==== デバッグなどのために KWin の現在の状態を取得 ====
もしくは、Qt の styles ディレクトリから KDE の styles ディレクトリにシンボリックリンクを張っても直せます:
 
# ln -s /usr/lib/kde4/plugins/styles/ /usr/lib/qt4/pluginlib32-libdbusmenu-glibs/styles
 
   
  +
次のコマンドで KWin の状態の概要を出力します。使われているオプション、使われているコンポジットバックエンド、関連する OpenGL ドライバーの情報も表示されます。詳しくは [https://blog.martin-graesslin.com/blog/2012/03/on-getting-help-for-kwin-and-helping-kwin/ Martin 氏のブログ] を見てください。
Gnome では libgnomeui パッケージをインストールしてみてください。
 
   
  +
$ qdbus6 org.kde.KWin /KWin org.kde.KWin.supportInformation
=== グラフィック関連の問題 ===
 
   
==== 2D デスクトップのパフォーマンスが低い、または 2D 乱れが出る ====
+
==== 特定のアプリケーションでデスクトップ効果を手動・自動無効化 ====
   
  +
Plasma はデスクトップ効果をデフォルトで有効にします(一部のゲームはデスクトップ効果を自動で無効化しません)。デスクトップ効果は ''KDE システム設定 > ワークスペースの挙動 > デスクトップ効果'' から無効化したり {{ic|Alt+Shift+F12}} でデスクトップ効果を切り替えることができます。
===== GPU ドライバーの問題 =====
 
   
  +
さらに、KWin のカスタムルールを作成することで特定のアプリケーションやウィンドウが起動したときに自動的にコンポジットの無効化・有効化を行うことができます。''KDE システム設定 > ウインドウ操作 > ウインドウルール'' から設定してください。
あなたのカードに対応した適切なドライバをインストールするようにしてください、最低でも 2D アクセラレーションがあなたのデスクトップで有効になります。詳しくは次の記事に従って下さい: [[ATI (日本語)|ATI]], [[NVIDIA (日本語)|NVIDIA]], [[Intel Graphics (日本語)|Intel]]。理論的には、オープンソースの ATI・Intel ドライバとプロプライエタリの(バイナリの) Nvidia ドライバが最適の 2D・3D アクセラレーションを提供します。
 
   
===== Raster エンジン使う =====
+
==== 透過有効にする ====
   
  +
コンポジタを有効にせずに透過背景を使用すると、以下のメッセージが発生します:
問題が解決しない場合、あなたが使っているドライバが正しい '''XRender''' アクセラレーションを提供していない可能性があります。現在 Qt のペイントエンジンはデフォルトでこれを使っています。
 
   
  +
This color scheme uses a transparent background which does not appear to be supported on your desktop
コマンドラインから {{ic|-graphicssystem raster}} を使ってアプリケーションを起動することでペイントエンジンをソフトウェアベースのものに変えることができます。設定オプションとして同じ {{ic|-graphicssystem raster}} を使って Qt をリコンパイルすることでこのレンダリングエンジンをデフォルトのエンジンに設定することが可能です。
 
   
  +
''KDE システム設定 > ディスプレイとモニタ > コンポジタ'' を開いて、''Compositing: Enable on startup'' にチェックを付けて、Plasma を再起動してください。
raster ペイントエンジンは GPU ではなく CPU を使ってほとんどの描画を行います。システムによっては、より良いパフォーマンスを得られるかもしれません。この回避策は基本的に Linux ドライバに致命的な欠陥があるときのためのものです。CPU は少ないスレッドで複雑な処理をするように設計されており、グラフィック計算には明らかに向いていません。反対に GPU は一度に多くのスレッドを扱えますが計算の強度は劣ります。従って、問題があったり GPU が CPU より極めて遅いときに Raster エンジンを使って下さい、それ以外の場合は XRender を使うほうがベターです。
 
   
  +
==== コンポジットの無効化 ====
Qt 4.7+ から、Qt をリコンパイルする必要はなくなりました。{{ic|1=QT_GRAPHICSSYSTEM=raster}} か {{ic|opengl}} か {{ic|native}} (デフォルト) を export するだけで十分です。Raster は CPU を使い、OpenGL は GPU を使って高水準のドライバをサポート、Native は X11 レンダリング (mixture) を使います。
 
   
  +
''KDE システム設定 > ディスプレイとモニタ > コンポジタ'' から ''Compositing: Enable on startup'' のチェックを外して Plasma を再起動してください。
'''これを自動的に行うには''' {{AUR|kcm-qt-graphicssystem}} を AUR からインストールしてシステム設定から設定してください
 
   
  +
==== コンポジットを有効にするとフルスクリーンでちらつきが発生する ====
システム設定 > Qt Graphics System
 
   
  +
''KDE システム設定 > ディスプレイとモニタ > コンポジタ'' から ''Compositing: Allow applications to block compositing'' のチェックを外してください。そうすると、パフォーマンスに悪影響を及ぼす場合があります。
詳しくは、[http://apachelog.wordpress.com/2010/09/05/qt-graphics-system-kcm/ KDE Developer ブログ] や [http://labs.trolltech.com/blogs/2009/12/18/qt-graphics-and-performance-the-raster-engine/ Qt Developer ブログ] を見て下さい。
 
   
==== 3D デスクトップパフォマンス低い====
+
==== Plasmaソルときどきおかしくなる ====
KDE では最初からデスクトップ効果が有効になっています。古いカードでは 3D のデスクトップアクセラレーションの必要要件を満たさないかもしれません。デスクトップ効果を無効にするには
 
システム設定 -> デスクトップ効果
 
もしくは {{ic|Alt+Shift+F12}} でデスクトップ効果を切り替えることができます。
 
   
  +
{{ic|~/.icons/default}} ディレクトリ (あるいは {{ic|${XDG_DATA_HOME:-$HOME/.local/share}/icons/default/}}) を作成して、その中に {{ic|index.theme}} という名前のファイルを以下の内容で作成してください:
{{Note|catalyst プロプライエタリドライバ (fglrx) を使っている場合、パワフルなグラフィックカードを使っていても 3D のデスクトップパフォーマンスに問題が生じるかもしれません。このドライバは 3D アクセラレーションに既知の問題があります。[[ATI (日本語)|ATI の Wiki ページ]]を見てトラブルシューティングしてください。}}
 
   
  +
{{hc|~/.icons/default/index.theme|2=
==== 新しい Nvidia GPU を搭載したシステムでデスクトップコンポジットが無効になる ====
 
  +
[Icon Theme]
ときどき、Kwin の設定ファイル ({{ic|kwinrc}}) の設定が 3D デスクトップ {{ic|OpenGL}} コンポジットの再有効化で問題を生じさせる''ことがあります''。この問題はランダムで発生してしまうことがあり (例えば、Xorg を突然クラッシュさせたり再起動させて、破損してしまったなど)、そのようなときは、{{ic|~/.kde4/share/config/kwinrc}} ファイルを削除してログインしなおして下さい。KWin の設定は KDE のデフォルトに戻り、おそらく問題は解決するはずです。
 
  +
Inherits=breeze_cursors
  +
}}
   
  +
必要に応じて、{{ic|breeze_cursors}} の部分は実際に使用しているカーソルテーマに置き換えてください。
==== コンポジットを有効にするとフルスクリーンでちらつきが発生する ====
 
   
  +
以下のコマンドを実行してください:
KDE SC 4.6.0 では、システム設定 -> デスクトップ効果 -> Advanced -> "Suspend desktop effects for fullscreen windows" にオプションがあり、チェックを外すことで kwin は unredirect fullscreen を無効にします。
 
   
  +
$ ln -s /usr/share/icons/breeze_cursors/cursors ~/.icons/default/cursors
==== デスクトップコンポジットを有効にするとティアリングが発生する ====
 
   
  +
Wayland では、GTK/Gnome アプリケーションで正しくカーソルテーマを適用するために {{Pkg|xdg-desktop-portal-gtk}} をインストールしておく必要があります。
{{Note|KDE の 4.11 アップデートで、新しい Vsync オプションが追加されており、画面のティアリングを抑えることができます。}}
 
   
  +
===== Firefox と Thunderbird がカーソルテーマを無視する =====
デスクトップ効果が有効になっていると KWin にティアリングが発生することがあります。システム設定 > デスクトップ効果 > Advanced > "Use Vsync" から垂直同期オプションのチェックを外して下さい。
 
   
  +
[[Firefox#Wayland|Firefox の Wayland]] サポートを有効化している場合、Firefox と Thunderbird は、どのカーソルを表示するかを決定するために GSettings を参照します。
プロプライエタリドライバーを使っている場合、ドライバーの VSync オプションを有効にしてください ([[AMD Catalyst (日本語)|Catalyst]] ユーザーは {{ic|amdccle}}、[[NVIDIA (日本語)|Nvidia]] ユーザーは {{ic|nvidia-settings}})。
 
   
  +
GTK アプリケーションに KDE の設定を適用するには、{{Pkg|kde-gtk-config}} をインストールしてください。
==== 再起動するとディスプレイの設定が失われる (マルチモニター) ====
 
あなたのスクリーンが同じ EDID を共有していない限り {{Pkg|kscreen}} をインストールすれば問題は直ります。Kscreen は KDE のスクリーン管理ソフトウェアで、詳しい説明は[https://fedoraproject.org/wiki/Changes/KScreen?rd=Features/KScreen ここ]にあります。
 
   
  +
追加のパッケージをインストールしたくない場合は、手動でカーソルテーマを設定することもできます:
===KDE のサウンドについての問題===
 
   
  +
$ gsettings set org.gnome.desktop.interface cursor-theme ''cursor-theme-name''
====ALSA 関連の問題====
 
   
  +
==== (ハイパーリンクにマウスを合わせた時などに)カーソルが変化するとカーソルが震える/跳ねる ====
{{Note|初めに {{pkg|alsa-lib}} と {{pkg|alsa-utils}} をインストールしたか確認してください。}}
 
   
  +
あなたのシステムとウインドウマネージャに合う適切な 2D アクセラレーションドライバをインストールしてみてください。
=====KDE で音楽を聞こうとすると "Falling back to default" メッセージが表示される=====
 
   
  +
==== 使用できないスクリーン解像度設定 ====
次のようなメッセージが表示される場合:
 
:The audio playback device ''<name-of-the-sound-device>'' does not work.
 
:Falling back to default
 
システム設定から
 
システム設定 -> マルチメディア -> Phonon
 
それぞれのボックスの全てのデバイスの上に {{ic|default}} という名前のデバイスを設定してください。
 
   
  +
kscreen のローカルの設定は {{ic|xorg.conf}} にあるスクリーン解像度の設定を上書きすることがあります。{{ic|~/.local/share/kscreen/}} から kscreen の設定ファイルを見つけて、モニタによってサポートされない解像度が設定されていないか調べてください。
=====GStreamer Phonon を使って MP3 ファイルを再生できない=====
 
   
  +
==== システムトレイのアイコンがぼやける ====
GStreamer の libav プラグイン ({{Pkg|gst-libav}} パッケージ) をインストールすることで解決できます。それでも再生できないときは、{{Pkg|phonon-vlc}} など他のバックエンドをインストールして、利用する Phonon バックエンドを変更してみて下さい。
 
バックエンドを変えるには:
 
システム設定 -> マルチメディア -> Phonon -> バックエンド (タブ)
 
   
  +
アイコンをトレイに追加するためにアプリケーションはしばしば appindicator ライブラリを使用します。アイコンがぼやける場合、どのバージョンの libappindicator をインストールしているか調べてください。もし {{Pkg|libappindicator-gtk2}} しかインストールしていない場合、{{Pkg|libappindicator-gtk3}} をインストールしてアイコンがはっきり表示されるか試してください。
===Konsole がコマンドの履歴を保存しない===
 
デフォルトでは、コンソールコマンドの履歴はコマンドに 'exit' を入力したときだけ保存されるようになっています。Konsole をウィンドウの 'x' で終了したときは保存されません。
 
コマンドが実行されるたびに自動で履歴を保存するには以下を {{ic|.bashrc}} に追加してください。
 
shopt -s histappend
 
[[ "${PROMPT_COMMAND}" ]] && PROMPT_COMMAND="$PROMPT_COMMAND;history -a" || PROMPT_COMMAND="history -a"
 
   
  +
==== 仮想マシンの中で実行するとスクリーンの解像度を変更できない ====
===KDE のパスワードプロンプトで一文字ごとに * が三つ表示される===
 
   
  +
Plasma を [[VMware]] や [[VirtualBox]]、[[QEMU]] 仮想マシンの中で実行すると、kscreen はゲストのスクリーン解像度を 800x600 より高く変更できない場合があります。
'''システム設定 > アカウント詳細''' から変更できます。'''パスワード&ユーザーアカウント'''には以下のオプションがあります:
 
*一文字ごとに一つの * を表示する
 
*一文字ごとに三つの * を表示する
 
*何も表示しない
 
   
  +
回避策は {{man|5|xorg.conf.d}} 内の {{ic|PreferredMode}} オプションをセットすることです。あるいは、VM で異なるグラフィックアダプタを使用してみてください (例えば、VirtualBox では VMSVGA ではなく VBoxSVGA、QEMU では QXL ではなく Virtio)。詳細は [https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=407058 KDE Bug 407058] を見てください。
===セマンティックデスクトップを無効にしても Nepomukserver プロセスが自動で起動する===
 
   
  +
==== Dolphin や Kate などを開くのに長い時間がかかる ====
'''システム設定 > 起動と終了 > サービスマネージャ > 起動時に開始するサービス''' に行き Nepomuk 検索モジュールのチェックを外して下さい。
 
   
  +
ユーザディレクトリ ({{ic|Documents}} や {{ic|Downloads}} など) が読み取り専用になっていないか調べてください。
=== Dolphin やファイルダイアログが起動するのが異常に遅い ===
 
   
  +
==== Spectacle のスクリーンショットでスクリーンの古い状態が使われてしまう ====
upower サービスが原因かもしれません。upower サービスが必要ない場合、無効にすることができます:
 
   
  +
''KDE システム設定 > ディスプレイとモニタ > コンポジタ'' で、''ウィンドウのサムネイルを保つ'' を ''表示されているウィンドウのみ'' から ''しない'' に変更してください。Intel graphics を使用している場合は、{{Pkg|xf86-video-intel}} が[[Intel graphics#インストール|インストールされていない]]ことを確認してください。
# systemctl disable upower
 
# systemctl mask upower
 
   
  +
=== サウンド関連の問題 ===
無効にすることによってデスクトップに副作用が起こることはありません。
 
   
  +
{{Note|始めに {{pkg|alsa-utils}} がインストールされているか確認してください。}}
=== KDE での GTK アプリケーションのデフォルト PDF ビューア ===
 
   
  +
==== サスペンド後に音声が鳴らない ====
[[Inkscape]] や [[GIMP (日本語)|Gimp]] などのグラフィックプログラムをインストールしたときに、GTK アプリケーション ([[Firefox (日本語)|Firefox]] も含む) がデフォルトの PDF アプリケーションとして Okular を選ばず、デフォルトアプリケーションの KDE 設定に従わないことがあります。次のユーザーコマンドを使うことで Okular をデフォルトのアプリケーションにできます。
 
   
  +
サスペンド後に音声がならない場合や、KMix がオーディオデバイスを表示表示しない場合は、plasmashell と pulseaudio を再起動することで問題が解決するかもしれません:
$ xdg-mime default kde4-okularApplication_pdf.desktop application/pdf
 
   
  +
$ killall plasmashell
他の PDF ビューアアプリケーションを使っていたり、他の mime タイプが間違っている場合は、{{ic|kde4-okularApplication_pdf.desktop}} と {{ic|application/pdf}} をそれぞれ必要に応じて変更してください。
 
  +
$ systemctl --user restart pulseaudio.service
  +
$ plasmashell
   
  +
音声を再び鳴らすために一部のアプリケーションも再起動する必要がある場合があります。
詳しくは、[[Default applications]] を参照してください。
 
   
  +
==== GStreamer Phonon バックエンドを使っているときに MP3 ファイルを再生できない ====
== Unstable リリース ==
 
   
  +
GStreamer の libav プラグイン ({{Pkg|gst-libav}} パッケージ) をインストールすることで解決できます。それでも再生できないときは、{{AUR|phonon-qt4-vlc}} や {{Pkg|phonon-qt5-vlc}} など他のバックエンドをインストールして、利用する Phonon バックエンドを変更してみて下さい。
KDE が beta や RC マイルストーンに達すると、KDE "unstable" パッケージが [kde-unstable] リポジトリにアップロードされます。KDE が安定版になるまでそこで保持され、その後 [extra] に移動されます。
 
   
  +
バックエンドを変えるには: ''KDE システム設定 > Multimedia > Audio and Video > Backend''。
[kde-unstable] を追加するには:
 
   
  +
設定が表示されない場合は {{ic|phononsettings}} をターミナルから実行してみてください。
{{hc|/etc/pacman.conf|2=
 
  +
[kde-unstable]
 
  +
==== トレイに音量調節アイコンが無く、ファンクションキーで音量を調整できない ====
Include = /etc/pacman.d/mirrorlist
 
  +
  +
{{Pkg|plasma-pa}} がインストールされていることを確認してください。
  +
  +
==== しばらくすると音が出なくなる ====
  +
  +
{{ic|journalctl -p4 -t pulseaudio}} の出力に {{ic|Failed to create sink input: sink is suspended}} というエントリが含まれている場合、{{ic|/etc/pulse/default.pa}} 内の以下の行をコメントアウトしてみてください:
  +
  +
#load-module module-suspend-on-idle
  +
  +
問題が続く場合、{{Pkg|plasma-meta}} か {{Grp|plasma}} が {{Pkg|wireplumber}} と一緒に {{Pkg|pulseaudio}} をインストールしたのかもしれません。この問題を解決するには、{{Pkg|pulseaudio}} を {{Pkg|pipewire-pulse}} に置き換えてください。{{Pkg|pulseaudio}} を使いたい場合は、{{Pkg|wireplumber}} を {{Pkg|pipewire-media-session}} に置き換えてください。詳細は [[PipeWire#PulseAudio クライアント]] と[https://bbs.archlinux.org/viewtopic.php?id=276308 このフォーラムのスレッド]を参照してください。
  +
  +
=== 電源管理 ===
  +
  +
==== サスペンドやハイバネートのオプションが使えない ====
  +
  +
[[systemd]] を使用してサスペンドあるいはハイバネートできるのに、KDE にそれらオプションが表示されない場合、{{Pkg|powerdevil}} をインストールしていることを確認してください。
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  +
==== 電源プロファイルオプションが無い ====
  +
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{{Pkg|powerdevil}} と {{Pkg|power-profiles-daemon}} が[[インストール]]されていることを確認してください。
  +
  +
''powerprofilesctl'' を実行し、ドライバをチェックしてください。{{ic|intel_pstate}} か {{ic|amd_pstate}} が使用されている場合、問題ありません。そうでない場合、これらのドライバを有効化する方法を [[CPU 周波数スケーリング#スケーリングドライバ]] で確認してください。
  +
  +
=== KMail ===
  +
  +
==== Akonadi の設定を削除して KMail を修復する ====
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  +
詳細は [https://userbase.kde.org/KMail/FAQs_Hints_and_Tips#Clean_start_after_a_failed_migration] を見てください。
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  +
バックアップを取りたい場合は以下の設定ディレクトリをコピーしてください:
  +
  +
$ cp -a ~/.local/share/akonadi ~/.local/share/akonadi-old
  +
$ cp -a ~/.config/akonadi ~/.config/akonadi-old
  +
  +
==== KMail の IMAP 受信ボックスが空 ====
  +
  +
一部の IMAP アカウントで KMail はアカウントの他のすべてのフォルダーを内部に入れた状態で IMAP 受信ボックスをトップレベルのコンテナとして表示します(なのでメッセージを読むことができなくなります)[https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=284172]。この問題を解決するには、単に KMail のアカウント設定でサーバー側の購読を無効化してください。
  +
  +
==== KMail で EWS アカウントの認証エラー ====
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KMail で EWS アカウントをセットアップするときに、有効な認証情報であるにも関わらず、認証失敗に関するエラーが発生し続けることがあります。原因は [[KWallet]] と KMail との間で通信に失敗しているからである可能性が高いです。この問題の回避策は qdbus を通してパスワードを設定することです:
  +
  +
$ qdbus6 org.freedesktop.Akonadi.Resource.akonadi_ews_resource_0 /Settings org.kde.Akonadi.Ews.Wallet.setPassword "XXX"
  +
  +
=== Journal に QXcbConnection / kscreen.xcb.helper のログが大量に出力される ===
  +
  +
[[Qt#Qt の journal ログの動作を無効化/変更する]] を参照してください。
  +
  +
=== i3/fvwm/awesome で KF5/Qt5 アプリケーションのアイコンが表示されない ===
  +
  +
[[Qt#KDE Plasma 以外の環境での Qt 5 アプリケーションの設定]] を参照してください。
  +
  +
=== 認証情報の保存に関する問題と KWallet ダイアログが何度も開く問題 ===
  +
  +
WiFi のパスフレーズなどの認証情報をユーザごとに暗号化して保存するのに必要なので、ユーザ設定で [[KWallet]] のパスワード保存システムをオフにすることは推奨されません。KWallet のダイアログが何度も開くのは KWallet がオフになっているからかもしれません。
  +
  +
アプリケーションがアクセスするたびに KWallet をアンロックするダイアログが表示されるのが鬱陶しい場合、[[ディスプレイマネージャ]] の [[SDDM]] と [[LightDM]] に KWallet をログイン時に自動的にアンロックさせることができます。[[KDE Wallet#ログイン時に KDE ウォレットを自動的にアンロック]] を見てください。システムプログラムの認証情報に使用できるように、最初のウォレットは (ユーザではなく) KWallet によって生成される必要があります。
  +
  +
すべてのアプリケーションでウォレットの認証情報をメモリ上で開かないようにしたい場合、KWallet の設定で {{Pkg|kwalletmanager}} を使ってアプリケーションのアクセスを制限することができます。
  +
  +
認証情報の暗号化について全く気にしない場合は、ウォレット作成時に表示される KWallet のパスワード入力欄を空欄にすることができます。この場合、アプリケーションはウォレットをアンロックせずにパスワードにアクセスできます。
  +
  +
=== Discover がアプリケーションを表示しない ===
  +
  +
Plasma/Qt のバージョンに応じて {{Pkg|packagekit-qt6}} か {{Pkg|packagekit-qt5}} のどちらかをインストールすれば解決します。
  +
  +
{{Warning|あるパッケージメンテナが [https://github.com/archlinux/archinstall/issues/1321#issuecomment-1151343223 GitHub のコメント]で説明している通り、packagekit によるシステムパッケージ管理は、メンテナンス頻度の高いローリングリリースのディストリビューションと基本的に互換性がありません。Arch Linux では、ユーザが pacman のログを読んだり、再起動する前に pacnew ファイルをマージしたりすることに注意を払わないと、アップデートによりシステムが起動不能か使用不能な状態になってしまうかもしれないからです。}}
  +
  +
=== Discover が Arch のリポジトリのアップデートを表示しなくなった ===
  +
  +
時々、Discover は PackageKit の aplm のロックを解除しません。ロックを開放するには、{{ic|/var/lib/PackageKit/alpm/db.lck}} を削除してください。Discover の "Refresh" を使えば、アップデートが表示されるはずです (もし、アップデートがあれば)。
  +
  +
=== NVIDIA ドライバ使用時に kscreenlocker_greet の CPU 使用率が高くなる ===
  +
  +
[https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=347772 KDE Bug 347772] で述べられているように、NVIDIA OpenGL ドライバと QML は Qt 5 と相性が悪いです。これにより、セッションをアンロックした後に {{ic|kscreenlocker_greet}} の CPU 使用率が高くなります。この問題の回避策は {{ic|QSG_RENDERER_LOOP}} [[環境変数]]を {{ic|basic}} に設定することです。
  +
  +
その後、{{ic|killall kscreenlocker_greet}} を実行して前の greeter のインスタンスを kill してください。
  +
  +
=== ZFS 上で Akonadi を実行中に OS エラー 22 ===
  +
  +
ホームディレクトリが [[ZFS]] プール上にある場合、{{ic|~/.config/akonadi/mysql-local.conf}} ファイルを以下の内容で作成してください:
  +
  +
[mysqld]
  +
innodb_use_native_aio = 0
  +
  +
[[MariaDB# ZFS での実行時に OS エラー 22]] を見てください。
  +
  +
=== ウインドウが非アクティブのときにスクロールできないプログラムがある ===
  +
  +
これは GTK3 のマウススクロールイベントに対する処理に問題があることにより発生します。回避策は[[環境変数]] {{ic|1=GDK_CORE_DEVICE_EVENTS=1}} を設定することです。しかし、この回避策はタッチパッドの滑らかなスクロールとタッチスクリーンのスクロールの機能を破壊します。
  +
  +
=== TeamViewer の動作が遅い ===
  +
  +
TeamViewer の使用時に、滑らかなアニメーション(ウインドウの最小化など)を使用している場合、動作が遅くなることがあります。回避策として [[#コンポジットの無効化]] を見てください。
  +
  +
=== Kmail、Kontact、そして Wayland ===
  +
  +
しばしば、最小化して復元したときに KMail が応答しなくなり、黒いメッセージビュアーや似たようなものが表示されることがあります。[[環境変数]] {{ic|1=QT_QPA_PLATFORM="xcb;wayland"}} を設定することでこの問題を回避できるかもしれません。[https://bugs.kde.org/show_bug.cgi?id=397825 KDE Bug 397825] を見てください。
  +
  +
=== ウィジェットのアンロック (Plasma ≥ 5.18) ===
  +
  +
一度ウィジェットをロックすると、再びアンロックできないできないことに気がつくでしょう。
  +
以下のコマンドを実行してください:
  +
  +
$ qdbus6 org.kde.plasmashell /PlasmaShell evaluateScript "lockCorona(false)"
  +
  +
新しい {{ic|Customize Layout}} ではロックする必要はありませんが、もししたい場合は:
  +
  +
$ qdbus6 org.kde.plasmashell /PlasmaShell evaluateScript "lockCorona(true)"
  +
  +
=== KIO が URL を違うプログラムで開いてしまう ===
  +
  +
HTML や PHP などのファイル関連付けを調べてください。そして、それらをブラウザに関連付けてください。KIO のキャッシュファイルは {{ic|$HOME/.cache/kioexec}} にあります。[[xdg-utils#URL スキームハンドラー]] も参照してください。
  +
  +
=== サスペンドやハイバネートする前にスクリーンをロックする ===
  +
  +
KDE システム設定には、スリープからの復帰後に自動的にスクリーンをロックする設定があります。[https://www.reddit.com/r/kde/comments/obnpeb/how_to_lock_system_before_suspend/ 一部のユーザ]は、復帰時にスクリーンがロックする前に一瞬表示されると報告しています。サスペンド前に KDE にスクリーンをロックさせるには、以下のファイルを root ユーザとして作成して、{{man|1|systemd}} にフックを作成してください:
  +
  +
{{hc|/usr/lib/systemd/system-sleep/lock_before_suspend.sh|2=
  +
#!/bin/bash
  +
  +
case $1/$2 in
  +
pre/*)
  +
case $2 in
  +
suspend{{!}}hibernate)
  +
loginctl lock-session
  +
sleep 1
  +
;;
  +
esac
  +
;;
  +
esac
 
}}
 
}}
   
  +
コード中の ''sleep'' は、デバイスがサスペンドに移行する前に lock-session を完了させるために必要です。これより低い値ではいけません。
# [kde-unstable] は testing がベースになっています。従って、以下の順番でリポジトリを有効にする必要があります: '''kde-unstable, testing, core, extra, community-testing, community'''。
 
  +
# 前の KDE からアップデートするには、次を実行: <code>pacman -Syu</code> もしくは <code>pacman -S kde-unstable/kde</code>
 
  +
このファイルを作成した後に、[[実行可能属性|実行可能にしてください]]。
# KDE をインストールしていない場合、グループを使ってインストールをするのは難しいかもしれません (pacman の制限)
 
  +
# '''[https://mailman.archlinux.org/pipermail/arch-dev-public/ arch-dev-public] メーリングリストを講読してください'''
 
  +
最後に、''KDE システム設定 > ワークスペースの挙動 > スクリーンロック'' を開いて、''スリープからの復帰時'' というチェックボックスがチェックされていることを確認してください。
# 問題を発見したときは[[#バグ|バグレポート]]を送って下さい。
 
  +
  +
=== Wayland で X11 のショートカットが衝突する ===
  +
  +
{{Pkg|freerdp}} のような一部の X11 ソフトウェアは、KDE 5.27 からキーボード入力を捕捉できます。[[VMware]] のような他のソフトウェアは、正しく捕捉できません。[https://gitlab.freedesktop.org/wayland/wayland-protocols/-/blob/main/unstable/keyboard-shortcuts-inhibit/keyboard-shortcuts-inhibit-unstable-v1.xml]
  +
  +
[https://gitlab.freedesktop.org/xorg/xserver/-/issues/1332 Xserver] やコンポジタで捕捉を強制的に行うのは適切ではありません。[https://gitlab.gnome.org/GNOME/mutter/-/issues/1720] 以下のようなエレガントな方法でこれを解決できます:
  +
  +
* ウィンドウのタイトルバーを右クリックする (例: VMware や Citrix)。
  +
* ''その他のアクション > ウィンドウ固有の設定...''
  +
* ''プロパティを追加...'' をクリックし、''グローバルショートカットを無視'' を選択する。
  +
* ''強制'' と ''はい'' を選択し、適用する。
  +
  +
=== システムの設定を変更しても適用されない ===
   
  +
これは、"システム設定" がホームディレクトリ内の .config フォルダをアクセス/変更できない場合に発生することがあります。
==他の KDE プロジェクト==
 
   
  +
この問題を解決するには、このフォルダの所有者を変更する必要があります:
=== Trinity ===
 
   
  +
# chown ''user'':''user'' /home/''user''/.config
KDE 4.x がリリースされたときから、開発者は KDE 3.5.x のサポートを止めました。Trinity デスクトップ環境は Timothy Pearson によって開発されている KDE3 のフォークです ([http://trinitydesktop.org/ trinitydesktop.org])。このプロジェクトは KDE3.5 のスタイルを保ち、KDE 3.5.10 にある角を除くことを目標にしています。詳しくは [[Trinity]] を見て下さい。
 
   
  +
{{ic|''user''}} は、現在 KDE Plasma にログインしているユーザーの名前です。ホームディレクトリの名前がユーザー名と同じでない場合は、コマンドを適宜変更してください。
{{Warning|KDE 3 は KDE の開発者によってメンテナンスを受けておらずサポートされていません。"Trinity KDE" は Trinity project コミュニティによってメンテナンスされています。バグやパフォーマンスの問題、セキュリティリスクなどがあるため、KDE 3 は自己責任で使って下さい。}}
 
   
  +
これでも解決できない場合は、フォルダのパーミッションも変更する必要があるのかもしれません:
==バグ==
 
   
  +
# chmod 755 /home/''user''/.config
マイナーバグでも深刻なバグでも、あなたがバグを見つけた時は [https://bugs.archlinux.org Arch のバグトラッカー]や [http://bugs.kde.org KDE Bug Tracker] でバグの報告をするのが好ましいです。報告することははっきりと記して下さい。
 
   
  +
== 参照 ==
Arch フォーラムに問題を書き込む時は、まず同期しているミラー ([https://www.archlinux.de/?page=MirrorStatus ここ]を確認) や [[Reflector]] を使ってシステムを'''完全に'''アップデートするようにしてください。
 
   
  +
* [https://www.kde.org/ KDE ホームページ]
==外部リンク==
 
  +
* [https://dot.kde.org/ KDE ニュース]
  +
* [https://planet.kde.org/ KDE ブログ]
  +
* [https://discuss.kde.org/ KDE フォーラム]
  +
* [https://wiki.kde.org/ KDE Wiki]
  +
* [https://bugs.kde.org/ KDE バグトラッカーとリポーター]
  +
* [https://blog.martin-graesslin.com/blog/kategorien/kde/ Martin Graesslin のブログ]
  +
* [https://community.kde.org/Matrix KDE Matrix Rooms]
   
  +
{{TranslationStatus|KDE|2024-04-26|806777}}
* http://www.kde.org - KDE ホームページ
 
* https://bugs.kde.org - KDE バグトラッカー
 
* https://bugs.archlinux.org - Arch Linux バグトラッカー
 
* https://projects.kde.org - KDE プロジェクト
 

2024年4月27日 (土) 00:15時点における最新版

関連記事

KDE は現在、Plasma として知られるデスクトップ環境、ライブラリとフレームワーク (KDE Frameworks) のコレクション、そしてアプリケーション (KDE Applications) からなるソフトウェアプロジェクトです。KDE の上流には、よくメンテナンスされている UserBase wiki があり、ほとんどの KDE アプリケーションの詳細情報を見つけることができます。

目次

インストール

Plasma

plasma-meta メタパッケージか plasma グループをインストールしてください。plasma-metaplasma の違いについては パッケージグループ を参照してください。あるいは、Plasma を動かすための必要最小限のパッケージだけインストールしたい場合、plasma-desktop パッケージをインストールしてください。上流の KDE では、完全な機能を持った Plasma セッションを作るためのパッケージとセットアップの推奨事項があります。

プロプライエタリな nvidiaNVIDIA GPU を使用している場合、Wayland セッションを使用するには DRM カーネルモード設定を有効化してください。

Plasma Mobile

plasma-mobileAURインストールしてください。Maliit 仮想キーボードを使うには qt5-wayland をインストールしてください。

KDE アプリケーション

KDE Applications のフルセットをインストールしたいときは、kde-applications グループか kde-applications-meta メタパッケージをインストールしてください。ゲームや教育などの特定のカテゴリの KDE アプリケーションだけが欲しい場合、kde-applications-meta の関連する依存パッケージをインストールしてください。このパッケージではアプリケーションだけがインストールされ、Plasma デスクトップは付属していないので注意してください。

不安定リリース

ベータリリースは 公式リポジトリ#kde-unstable を見てください。

Plasma の起動

ノート: KDE Plasma 6 では、Wayland セッションはデフォルトとなり、推奨されるようになるほど成熟しました。Xorg のセッションも依然としてサポートされていますが、将来のリリースで削除されるでしょう。詳細は Wayland Known Significant IssuesX11 Known Significant Issues を参照してください。

Plasma はディスプレイマネージャやコンソールから起動できます。

ディスプレイマネージャを使う

ヒント: 推奨されるディスプレイマネージャSDDM です。
  • 新しい Wayland セッションを起動するには Plasma (Wayland) を選択してください。
  • 新しい Xorg セッションを起動するには Plasma (X11) を選択してください。
  • 新しい Plasma Mobile セッションを Wayland で起動するには Plasma Mobile (Wayland) を選択してください。

コンソールから起動

  • コンソールから Plasma を Wayland セッションで起動するには、/usr/lib/plasma-dbus-run-session-if-needed /usr/bin/startplasma-wayland を実行してください[1]
  • xinit/startx で Plasma を起動するには、.xinitrc ファイルに export DESKTOP_SESSION=plasmaexec startplasma-x11 を追加してください。あるいは、コンソールで直接 startx /usr/bin/startplasma-x11 を実行してください。ログイン時に Xorg を起動したい場合、ログイン時に X を起動 を見てください。

設定

KDE アプリケーションの設定のほとんどは ~/.config/ フォルダの中に保存されます。ただし、KDE の設定は基本的に KDE システム設定 アプリケーションから行うことになっています。KDE システム設定はターミナルから systemsettings を実行することで起動できます。

個人設定

Plasma デスクトップ

テーマ

異なる種類の KDE テーマがあり、テーマによって変更される範囲も様々です:

  • グローバルテーマ: Plasma テーマ、アプリケーションスタイル、色、フォント、アイコン、カーソル、スプラッシュスクリーン、SDDM テーマ、そして Konsole カラースキームを含むことのできる包括的なパッケージです。
  • Plasma テーマ: Plasma パネルとウィジェットの外観を変更します。これらのテーマには、推奨されている Kvantum や Aurorae テーマがしばしば付属していて、見た目を完成させることができます。
  • アプリケーションスタイル: プログラムの外観を変更します。
  • KvantumQtCurve [2]QSvgStyle [3]、そして Aurorae などの テーマエンジンを使うアプリケーションスタイル。
  • #アイコンテーマ: アプリケーション、ファイル、そしてアクションに対するアイコンを提供します。

システム全体のインストールやアップデートを簡単にするために、一部のテーマは公式リポジトリAUR で利用可能です。

グローバルテーマは、KDE システム設定 > 外観 > グローバルテーマ > 新しいグローバルテーマを取得... でもインストールすることができます。

警告: 一般的にグローバルテーマはエンドユーザーによって提供されており、監視されていません。グローバルテーマのダンロードと適用には細心の注意を払うべきです。グローバルテーマは任意のコードを実行することができ、ユーザーのデータが消失するという事態が起こったこともあります
GTK アプリケーションの外観
ヒント: Qt テーマと GTK テーマの統一については、Qt と GTK アプリケーションの外観の統合 を参照。

GTK アプリケーションで優れた外観を得るための推奨テーマは breeze-gtk です。Plasma の Breeze テーマの外観を模倣して作られています。 kde-gtk-config (plasma グループに入っています) をインストールして、KDE システム設定 > 外観 > アプリケーションスタイル > GNOME/GTK のアプリケーションスタイルを設定... から GTK のテーマとして Breeze を選択してください。

この記事またはセクションは情報が古くなっています。
理由: Plasma GTKd バックグラウンドサービスは Plasma の起動時に GTK の設定を上書きします。 (Discuss)

テーマによっては、GTK アプリケーションのツールチップが白地に白字となってしまい、読めなくなることがあります。GTK2 アプリケーションの色を変更するには、.gtkrc-2.0 ファイルを開いてツールチップに関するセクションを探して変更を加えてください。GTK3 アプリケーションの場合、2つのファイル gtk.csssettings.ini を変更する必要があります。

vuescan-binAUR のような一部の GTK2 プログラムは、Plasma セッションで Breeze や Adwaita スキンを設定すると、チェックボックスが見えなくり、使いづらくなります。これを回避するには、例えば Numix-Frost-Light スキンを numix-frost-themesAUR でインストールして、KDE システム設定 > 外観 > アプリケーションスタイル > GNOME/GTK のアプリケーションスタイルを設定... > GTK テーマ でそのスキンを選択してください。Numix-Frost-Light は Breeze と見た目が似ています。

フェイス

Plasma と SDDM はどちらも /var/lib/AccountsService/icons/ にある PNG ファイルをユーザーのアバターとして使用します。GUI から設定するには、 システム設定 > ユーザ を使うことができます。ユーザ名と対応するファイルを削除するとデフォルトのアバターに戻せます。

ウィジェット

Plasmoids は、デスクトップの機能性を向上させるように作られた、plasma デスクトップシェル用のウィジェットです。AUR から探すことができます。

また、Plasmoid スクリプトは、パネルやデスクトップで右クリックして、ウィジェットを追加 > 新しいウィジェットを入手... > 新しい Plasma ウィジェットをダウンロード を選択することでもインストールすることができます。フロントエンド https://store.kde.org/ が開かれ、ワンクリックで第三者が作成した Plasmoid スクリプトをインストール・アップデート・アンインストールできます。

システムトレイのサウンドアプレット

plasma-pakmixインストールしてください (アプリケーションランチャーから Kmix を起動してください)。plasma-pa は現在 plasma グループによりデフォルトでインストールされており、追加の設定は必要ありません。

ノート: ボリュームの上げ下げの変化量を調整するには、~/.config/kmixrc[Global] セクションに VolumePercentageStep=1 のように書き加えて下さい。
パネルの影を無効化

Plasma パネルは他のウィンドウよりも上に表示され、パネルの影が下のウィンドウに描画されます。[4] 他の影には影響を与えずにこの挙動を無効化したい場合、xorg-xpropインストールして次を実行してください:

$ xprop -remove _KDE_NET_WM_SHADOW

そして、+カーソルでパネルを選択してください。[5] 自動的に影を無効化したい場合、xorg-xwininfo をインストールして以下のスクリプトを作成してください:

/usr/local/bin/kde-no-shadow
#!/bin/bash
for WID in $(xwininfo -root -tree | sed '/"plasmashell": ("plasmashell" "plasmashell")/!d; s/^  *\([^ ]*\) .*/\1/g'); do
   xprop -id $WID -remove _KDE_NET_WM_SHADOW
done

スクリプトに実行権限を付与してください。

この記事またはセクションの正確性には問題があります。
理由: スクリプトの起動が早すぎるため、自動起動してもうまく行きません。(sleep 5 をスクリプトの先頭に挟むとうまく行くかもしれませんが、信頼性に欠けます。) (議論: トーク:KDE#)

AutostartAdd Login Script でスクリプトを追加することで、スクリプトはログイン時に実行することができます:

$ kcmshell6 autostart
ディスプレイのスケーリング/高 DPI ディスプレイ

HiDPI#KDE Plasma を見てください。

Plasma Mobile

plasma-phone-settings リポジトリには、いくつかの推奨設定が含まれています。これらの設定はグローバル (/etc/xdg) またはユーザー毎 (~/.config) に適用できます。

ロックスクリーン

/etc/xdg/kscreenlockerrc (または ~/.config/kscreenlockerrc) はログイン後すぐにスクリーンをロックします。[6] これは、SDDM#自動ログイン と組み合わせると便利です。

仮想キーボード

デバイスにハードウェアのキーボードがあるが、仮想キーボードを使用したい場合、Wayland セッションに KWIN_IM_SHOW_ALWAYS=1 環境変数を追加してください。

ウィンドウ装飾

ウィンドウ装飾AUR で見つけることができます。 また、KDE システム設定 > 外観 > ウインドウの飾り からでも変更できます。ワンクリックで直接他のテーマをダウンロード・インストールすることができます。

アイコンテーマ

アイコンテーマは、KDE システム設定 > 外観 > アイコン からインストール・変更できます。

ノート: すべてのモダンな Linux デスクトップは共通フォーマットでアイコンテーマを扱いますが、GNOME などのデスクトップ環境は (特にメニューやツールバーなどで) 使用しているアイコンがやや少なめです。そのようなデスクトップ用に開発されたテーマには Plasma や KDE アプリが必要とするアイコンが含まれていないことが多いです。代わりに Plasma に対応しているアイコンテーマをインストールすることを推奨します。
ヒント: いくつかのアイコンテーマはデフォルトのアイコンテーマを承継していないため、いくつかのアイコンが欠落している場合があります。 Breeze から承継するには、 /usr/share/icon/theme-name/index.theme の中の Inherits= 配列に Breeze を追加してください。例えば、Inherits=breeze,hicolor のようになります。アイコンテーマを更新した後は毎回この修正をする必要があります。自動化するには Pacman フックを使うことを検討してください。

スペースの節約

Plasma Netbook シェルは Plasma 5 から削除されました。詳細は KDE フォーラムの投稿を見てください。ただし、~/.config/kwinrc ファイルを編集して [Windows] セクションに BorderlessMaximizedWindows=true を追加することで似たようなことを行えます。

サムネイルの生成

デスクトップや Dolphin でメディアやドキュメントファイルのサムネイルを生成するには、kdegraphics-thumbnailersffmpegthumbs をインストールしてください。

そしてデスクトップを右クリックして デスクトップと壁紙を設定... > アイコン > プレビュー用のプラグインを設定... からサムネイルのカテゴリを有効にしてください。

Dolphin では 設定 > Dolphin を設定... > 全般 > プレビュー を開いてください。

Night Light

Plasma は Night Light と呼ばれる Redshift のような機能を提供します (XorgWayland の両方で機能します)。選択した時間になると、目の疲れを軽減するためにスクリーンの色を暖色に近くなるように変更します。System Settings > Colors & Themes > Night Light から有効化できます。

印刷

ヒント: 手早く設定したいときは CUPS のウェブインタフェースを使って下さい。ウェブインターフェイスから設定したプリンターを KDE のアプリケーションから使うことができます。

KDE システム設定 > プリンタ からもプリンターの設定をすることができます。この方法を取るには、最初に print-managercups、そして system-config-printer パッケージをインストールしてください。CUPS#設定 を読んでください。

Samba/Windows サポート

Dolphin の共有機能は kdenetwork-filesharing パッケージを必要とし、ユーザー定義共有が有効になっている必要がありますが、標準の smb.conf では有効になっていません。Samba の記事に書かれている指示に従って追加してください。設定後、Samba を再起動すれば Dolphin の共有は自動的に動作するはずです。

特に設定せずとも、Dolphin から Windows の共有フォルダにアクセスできます。ファイルをブラウズするにはパス smb://servername/share を使用してください。

ヒント: Dolphin のプロンプトから Windows の共有に認証なしでアクセスするには、* (アスタリスク) をユーザー名とパスワードの両方に使ってください。

起動されたプログラムにも GVfs を使っている GTK のファイルブラウザとは違い、Dolphin から KIO 経由で SMB 共有のファイルを開くと、ほとんどのプログラムで始めにファイル全体をローカル環境にコピーします (VLC は例外です)。 問題を回避したい場合は、thunar などの GTK ベースのファイルマネージャをインストールして gvfsgvfs-smb (と、ログイン情報を保存したい場合は gnome-keyring) を使って、より有効な方法で SMB 共有にアクセスしてください。

また、cifs-utils で Samba 共有をマウントして Plasma から SMB 共有を通常のローカルフォルダと同じように使えるようにするという方法もあります。 詳細は Samba#手動マウントSamba#自動マウント を見てください。

同じように KDE システム設定 > Network Drivers から簡単にマウントできるようにする samba-mounter-gitAUR を使用することもできます。ただし、将来の Plasma では機能しなくなるかもしれません。

KDE デスクトップアクティビティ

KDE デスクトップアクティビティは、アクティビティ毎に、そのアクティビティを使用しているときにだけ適用される特定の設定を選択できる特殊なワークスペースです。

電源管理

Plasma の統合された省電力サービスを使うには、powerdevilインストールしてください。このサービスは、追加の省電力機能、(サポートされていれば) モニタの輝度調整、そして周辺機器も含めたバッテリー状態の報告を提供します。

ヒント: 電源プロファイルとの統合には、任意の依存パッケージである power-profiles-daemon が必要です。
この記事またはセクションの正確性には問題があります。
理由: 以下のノートについて、logind の設定で LidSwitchIgnoreInhibited のデフォルトが yes になっていることが問題なのかもしれません。[7] (議論: トーク:KDE#)
ノート: Powerdevil は logind の全ての設定を継承するわけではありません (ノートパソコンのフタを閉じた時のアクションなど)。そのような場合、logind の設定を変更する必要があります。詳しくは 電源管理#ACPI イベント を見てください。

自動起動

Plasma では、アプリケーションを自動起動したり、起動時やシャットダウン時にスクリプトを実行したりできます。アプリケーションを自動起動するには、KDE システム設定 > 起動と終了 > 自動起動 を開いてプログラムやシェルスクリプトを追加してください。アプリケーションの場合、.desktop ファイルが作成されます。ログインスクリプトの場合、スクリプトを起動する .desktop ファイルが作成されます。

ノート:
  • プログラムはログイン時にしか自動起動できませんが、シェルスクリプトはシャットダウン時や Plasma が起動する前にも実行できます。
  • シェルスクリプトは実行可能属性を付与しておかないと実行されません。
  • 以前に ~/.config/autostart-scripts/ に置かれていたシェルスクリプトは 自動的に .desktop ファイルに変更されます
  • 適切な XDG Autostart ディレクトリにデスクトップエントリ (つまり .desktop ファイル) を配置してください。
  • シェルスクリプトまたはそのシンボリックリンクは以下のディレクトリのどれかに配置してください:
    • ~/.config/plasma-workspace/env/: ログイン時に、Plasma が実行される前に実行。
    • ~/.config/plasma-workspace/shutdown/: Plasma の終了時に実行。

公式ドキュメント を見てください。

Phonon

Wikipedia より:

Phonon (フォノン) は Linux デスクトップ環境である KDE4 向けに開発されたクロスプラットフォームのマルチメディア API である。Phonon は、Unix 系デスクトップにおけるマルチメディア環境に関する諸問題を解決することを目的として開発された。
Phonon 自体はマルチメディアフレームワークではないが、バックエンドを通じて GStreamer や Xine のような既存のフレームワークの橋渡しを行う機能を有し、開発者は Phonon がサポートするあらゆるマルチメディアフレームワークに単一の API を通じてアクセス出来るようになる。これによって、フレームワークが放置されることや API の不安定性、KDE が単一のフレームワークに依存することなどの諸問題を回避できる。

Phonon は KDE や Qt ソフトウェアの中で音声 (例: システム通知、KDE 音声アプリ) や動画 (例: Dolphin 動画サムネイル) のために広く使われています。以下のバックエンドを使用できます:

KDE は、recommends VLC バックエンドのみを使用することを推奨しています。GStreamer バックエンドはメンテナンスされていません。しかし、主要な Linux ディストリビューション (例: Kubuntu や Fedora-KDE) は、特許で守られている MPEG コーデックをデフォルト環境から簡単に取り除けるため、GStreamer をデフォルトで使用しています。

ノート:
  • 複数のバックエンドを同時にインストールして、phononsettings アプリケーションからどちらを優先するか設定することも可能です。
  • KDE フォーラム によると、VLC バックエンドは ReplayGain をサポートしていません。
  • VLC バックエンドを使用している場合、音声による警告メッセージが送信されたときや、他の沢山のケースでアプリケーションがクラッシュすることがあります [8]。取り得る解決策は、VLC のプラグインキャッシュを再構築することです:
# /usr/lib/vlc/vlc-cache-gen /usr/lib/vlc/plugins

バックアップと復元

KDE Plasma 5 は個人のデスクトップ設定を設定ファイルとして XDG_CONFIG_HOME フォルダに保存します。設定ファイルの詳細を見て、バックアップと復元の方法を選択してください。

systemd による起動

Plasma は、systemd ユーザインスタンスを使って Plasma の全サービスを起動・管理します。Plasma 5.25 以降、これはデフォルトのスタートアップメソッドとなっていますが、以下のコマンドにより代わり起動スクリプトを使うようにできます (しかし、この方法は将来のリリースで機能しなくなるかもしれません):

$ kwriteconfig6 --file startkderc --group General --key systemdBoot false

実装の詳細については Edmundson 氏のブログ: Plasma and the systemd startup で読めます。

スペルチェック

KDE アプリケーションはスペルチェックに sonnet を使用します。サポートされているスペルチェッカの任意の依存パッケージを見てください。

KDE システム設定 > 地域の設定 > スペルチェック で設定してください。

NVIDIA 上で kwin wayland を動かす

https://community.kde.org/Plasma/Wayland/Nvidia を見てください。

アプリケーション

KDE プロジェクトは Plasma デスクトップと統合されたアプリケーションスイートを提供しています。利用可能なアプリケーションの完全なリストは kde-applications グループを見てください。また、カテゴリ:KDE には KDE 関連のアプリケーションのページが存在します。

KDE Applications で提供されているプログラム以外にも、Plasma デスクトップを補うアプリケーションは多数存在します。それらのうちいくつかは以下で議論されています。

システム管理

KDE システム設定から Xorg サーバーを終了する

サブメニュー KDE システム設定 > 入力デバイス > キーボード > 詳細 (タブ) > "X サーバーを終了するためのキーシーケンス" で、チェックボックスにチェックを入れて下さい。

KCM

KCM は KConfig Module の略です。KCM を使うと、システムの設定をするためのインターフェースを KDE システム設定に表示します。また、kcmshell6 でコマンドラインから使えます。

  • sddm-kcmSDDM のための KDE 設定モジュール。
https://invent.kde.org/plasma/sddm-kcm || sddm-kcm
  • kde-gtk-config — KDE 用の GTK2 と GTK3 の設定。
https://invent.kde.org/plasma/kde-gtk-config || kde-gtk-config
  • Wacom タブレット — Wacom の Linux ドライバーの KDE GUI。
https://www.linux-apps.com/p/1127862/ || wacomtablet
  • Kcmsystemd — KDE の systemd 制御モジュール。
https://github.com/rthomsen/kcmsystemd || systemd-kcmAUR

linux-apps.com に他にも多くの KCM があります。

デスクトップ検索

KDE では、ファイルインデックスの作成と検索を行う Baloo と呼ばれるソフトウェアを使って、デスクトップ検索を実装しています。

ウェブブラウザ

以下のブラウザは Plasma と連携できます:

  • Konqueror — KDE プロジェクトの一部で、KHTML と Chromium ベースの Qt WebEngine の2つのレンダリングエンジンをサポートしています。
https://konqueror.org/ || konqueror
  • Falkon — Plasma との連携機能を持った Qt ウェブブラウザ (以前は Qupzilla と呼ばれていました)。Qt WebEngine を使います。
https://userbase.kde.org/Falkon/ || falkon
  • Chromium — Chromium とプロプライエタリ版の Google Chrome は Plasma との連携機能が限定されています。KWallet と KDE Open/Save windows を使うことができます。
https://www.chromium.org/ || chromium
https://mozilla.org/firefox || firefox
ヒント: Plasma は 5.13 以降、FirefoxChrome と連携でき、 Plasma トレイからのメディアの再生のコントロール、ダウンロード通知と KRunner での find open tabs などが利用可能です。plasma-browser-integration パッケージと、対応するブラウザアドオンをインストールしてください。Chrome/Chromium のサポートは標準で入っているはずです。Firefox のアドオンは Firefox#KDE との統合 を見てください。

PIM

KDE は個人情報管理 (PIM) のための独自のスタックを提供しています。メールや連絡先、カレンダーなどを管理します。kde-pim パッケージグループか kde-pim-meta メタパッケージで全ての PIM パッケージをインストールできます。

Akonadi

Akonadi は PIM データのローカルキャッシュとして機能するシステムであり、その期限に関係なく、他のアプリケーションから使うことが可能です。これにはユーザのメール、連絡先、カレンダー、イベント、日誌、アラーム、メモなどが含まれます。Akonadi は自身ではデータを保存しません: ストレージのフォーマットはデータの性質に依存します (例えば、連絡先は vCard フォーマットで保存されます)。

akonadi をインストールしてください。追加のアドオンは kdepim-addons をインストールしてください。

ノート:
  • akonadi パッケージで MariaDB 以外のデータベースエンジンを使いたい場合は、インストールに次のコマンドを使って mariadb 依存パッケージをスキップしてください:
    # pacman -S akonadi --assume-installed mariadb
    FS#32878 も見てください。
  • Akonadi が初回起動時に /usr/bin/mysqld を見つけられなかった場合、SQLite にフォールバックします。
MySQL

デフォルトでは、Akonadi は /usr/bin/mysqld (デフォルトは MariaDB。代替のプロバイダは MySQL を見てください) を使って、管理された MySQL インスタンスを起動し、データベースは ~/.local/share/akonadi/db_data/ に保存されます。

システム全体で共用の MySQL インスタンス

Akonadi はシステム全体で共用の MySQL をデータベースとして使用できます。[9]

~/.config/akonadi/akonadiserverrc
[%General]
Driver=QMYSQL

[QMYSQL]
Host=
Name=akonadi_username
Options="UNIX_SOCKET=/run/mysqld/mysqld.sock"
StartServer=false
PostgreSQL

Akonadi では、システム全体で使用される既存の PostgreSQL インスタンス (つまり、postgresql.service) を使用したり、PostgreSQL インスタンスをユーザ権限で実行してデータベースを ~/.local/share/akonadi/db_data/ に保存したりできます。

ユーザーごとの PostgreSQL インスタンス

postgresqlpostgresql-old-upgradeインストールしてください。

Akonadi の設定ファイルを編集して、以下の内容を追加してください:

~/.config/akonadi/akonadiserverrc
[%General]
Driver=QPSQL
ノート:
  • Akonadi は、起動時に [QPSQL] セクションを作成し、そのセクション内に適切な変数を設定します。
  • データベースは ~/.local/share/akonadi/db_data/ に保存されます。

akonadictl start で Akonadi を起動して、 akonadictl status で状態を確認してください。

ノート:
  • akonadi 19.08.0-1 から、PostgreSQL のメジャーバージョンアップデートが検出されると ~/.local/share/akonadi/db_data/ にある PostgreSQL データベースクラスタは自動でアップグレードされます。
  • それ以前の akonadi バージョンでは、PostgreSQL のメジャーバージョンをアップグレードするときに手動でデータベースのアップグレードが必要です。KDE UserBase Wiki のアップデート手順に従ってください。postgresqlpostgresql-old-upgrade で使われている PostgreSQL バイナリへのパスを適切に設定してください。詳細は PostgreSQL#PostgreSQL のアップグレード を見てください。
システム全体で共用の PostgreSQL インスタンス

以下では既に設定されていて起動している PostgreSQL が必要です。

ログイン中のユーザーのための PostgreSQL のユーザアカウントを作成してください:

[postgres]$ createuser username

Akonadi で使うデータベースを作成してください:

[postgres]$ createdb -O username -E UTF8 --locale=C -T template0 akonadi-username

Akonadi でシステム全体で共用の PostgreSQL を使うように設定してください:

~/.config/akonadi/akonadiserverrc
[%General]
Driver=QPSQL

[QPSQL]
Host=/run/postgresql
Name=akonadi-username
StartServer=false
ノート: カスタムのポート、ユーザ名、そしてパスワードは、[QPSQL] セクション内の Port=User=、そして Password= オプションでそれぞれ設定できます。

akonadictl start で Akonadi を起動して、akonadictl status で状態を確認してください。

SQLite

SQLite を使うには、Akonadi の設定ファイルを以下のように編集してください:

~/.config/akonadi/akonadiserverrc
[%General]
Driver=QSQLITE
ノート:
  • Akonadi は、起動時に [QSQLITE] セクションを作成して、そのセクション内に適切な変数を設定します。
  • データベースは ~/.local/share/akonadi/akonadi.db に保存されます。
Akonadi を無効にする

Akonadi を無効化したい場合、Akonadi に依存している KDE アプリケーションが起動しないようにする必要があります。詳細は KDE userbase のセクション を参照してください。

KDE Connect

KDE Connect は、AndroidiOS スマートフォンと Linux デスクトップを接続するための以下の機能を提供します:

  • 有線接続なしで KDE とアプリ間でファイルや URL を共有。
  • タッチパッドのエミュレーション: 携帯の画面をコンピュータのタッチパッドとして使用。
  • 通知の同期 (4.3以降): デスクトップから Android の通知を読み取り。
  • クリップボードの共有: 携帯電話とコンピュータでコピーアンドペースト。
  • マルチメディアのリモートコントロール: 携帯電話を Linux メディアプレイヤーのリモコンとして使用。
  • WiFi 接続: USB 接続や Bluetooth を必要としません。
  • RSA 暗号化: あなたの情報は暗号化されます。

コンピュータと電話の両方に KDE Connect をインストールする必要があります。PC 側では、kdeconnect パッケージをインストールしてください。Android 側では、Google PlayF-Droid から KDE Connect をインストールしてください。電話のファイルシステムを閲覧したい場合は、sshfsインストールして Android アプリからファイルシステムを閲覧できるように設定する必要があります。iOS の場合は、KDE Connect を App Store からインストールしてください。iOS バージョンでは、Android バージョンに存在する機能すべてを利用できるわけではありません。

Plasma Wayland セッションでリモート入力の機能を使用するには、xdg-desktop-portal パッケージが必要です。

Plasma デスクトップを使用しない場合でも KDE Connect は利用できます。GNOME を使っている場合、kdeconnect の代わりに gnome-shell-extension-gsconnectAUR をインストールすることでよりよい連携をさせることが可能です。KDE Connect デーモンを手動で起動するには、/usr/lib/kdeconnectd を実行してください。

ファイアウォール を使っている場合は、UDP と TCP のポート 1714 から 1764 までを開く必要があります。

時々、KDE Connect が携帯電話を検出しないことがあります。killall kdeconnectd を実行した後で KDE システム設定内の kdeconnect を開くか、kdeconnect-cli --refresh の後に kdeconnect-cli -l を実行することでサービスを再起動できます。また、KDE Connect for Android から Pair new device > Add devices by IP を使用することもできます。

ヒントとテクニック

別のウィンドウマネージャを使う

Plasma で KWin 以外のウインドウマネージャを使うことができます。そうすることにより、KDE デスクトップの機能とタイル型ウィンドウマネージャのユーティリティを組み合わせることができます (KWin のタイリングスクリプトよりも肉付けされているかもしれません)。

Plasma の component chooser settings ではウィンドウマネージャを変更することはもはやできません。しかし、他の方法を取れば KWin を他のウィンドウマネージャと取り替えることができます。

ノート: コンポジタを提供しないウィンドウマネージャ (Openbox など) に Kwin を置き換えると、透過などのデスクトップコンポジット効果が失われます。この場合、そのような効果を提供する別のコンポジットマネージャ (Xcompmgrpicom など) をインストールして実行してください。

KWin サービスを置き換える

KDE 5.25 より、Plasma の systemd ベースのスタートアップがデフォルトで有効になりました。

このスタートアップで KWin を置き換えるには、まず現在のユーザの plasma-kwin_x11.serviceマスクして、そのサービスが起動しないようにしなければなりません。

次に、新しい systemd ユーザーユニット作成し、あなたが選んだウィンドウマネージャを起動するようにします [10]:

~/.config/systemd/user/plasma-custom-wm.service
[Install]
WantedBy=plasma-workspace.target

[Unit]
Description=Plasma Custom Window Manager
Before=plasma-workspace.target

[Service]
ExecStart=/path/to/other/wm
Slice=session.slice
Restart=on-failure

これを使うには、(ユーザーユニットごとに) daemon-reload を行い、plasma-kwin_x11.serviceマスクしていることを確認した上で、新しく作成した plasma-custom-wm.service有効化してください。

ノート: Plasma で i3 ウインドウマネージャーを利用する場合、ダイアログが正しく表示されるようにするために、ダイアログがフロートモードで開くように手動でセットする必要があるかもしれません。さらなる情報については、i3#フロートするダイアログを正しく扱う をご覧ください。

スクリプトベースの起動と KDEWM を使用する

Plasma のスクリプトベースの起動は systemd による起動を無効化することにより利用できます。systemd による起動を無効化したならば、Plasma が起動する前に KDEWM 環境変数を設定することによりウィンドウマネージャを変更できます。

システム全体

root アクセス権を持っているならば、ログイン画面の1つのオプションとして全ユーザに利用可能な XSession を追加することもできます。

まず、以下のようなスクリプトを実行権限付きで作成してください:

/usr/local/bin/plasma-i3.sh
#!/bin/sh
export KDEWM=/usr/bin/i3
/usr/bin/startplasma-x11

/usr/bin/i3 の部分は任意のウィンドウマネージャへのパスに置き換えてください。パスが正しく設定されていることを確認してください。KDE がウィンドウマネージャを起動できない場合、セッションは開始されず、ログイン画面に戻されます。

次に、XSession を追加するために、以下の内容で /usr/share/xsessions 内にファイルを作成してください:

/usr/share/xsessions/plasma-i3.desktop
[Desktop Entry]
Type=XSession
Exec=/usr/local/bin/plasma-i3.sh
DesktopNames=KDE
Name=Plasma (i3)
Comment=KDE Plasma with i3 as the WM

KDE/Openbox セッション

openbox パッケージには Openbox で KDE を使用するためのセッションが含まれています。このセッションを利用するには、#systemd による起動 を無効化し、ディスプレイマネージャのメニューから KDE/Openbox を選択してください。

セッションを手動で起動する場合、次の行を xinit の設定に追加してください:

~/.xinitrc
exec openbox-kde-session

KWin のタイル型ウィンドウのスクリプト

以下は、KDE をタイル型ウィンドウマネージャのように動作させる KWin 拡張のリストです。

  • Bismuth — i3 や Sway、dwm のように、ウィンドウを自動的にタイル化し、キーボードを使って管理できるようにするアドオンです。
https://github.com/Bismuth-Forge/bismuth || kwin-bismuthAUR
  • Polonium — Bismuth の (非公式な) 後継アドオンです。
https://github.com/zeroxoneafour/polonium || kwin-poloniumAUR
  • Kröhnkite — dwm から着想を得た、動的タイル型拡張。
https://github.com/esjeon/krohnkite || kwin-scripts-krohnkite-gitAUR
  • KZones — Microsoft PowerToys や Windows 11 のスナップレイアウトの動作を模倣するスクリプト。
https://github.com/gerritdevriese/kzones || kwin-scripts-kzonesAUR

モニタの解像度やマルチモニタの設定

ディスプレイの解像度やマルチモニターの管理を Plasma で有効にしたい場合は、kscreen をインストールしてください。KDE システム設定 > ディスプレイとモニタ にオプションが追加されます。

ICC プロファイルの設定

Plasma で ICC プロファイル を有効化するには、colord-kdeインストールしてください。これは KDE システム設定 > 色管理 に追加のオプションを提供します。

Add Profile で ICC プロファイルをインポートできます。

HDR

HDR サポートは実験的であり、Wayland セッションでしか機能しません。HDR を有効化するには、System Settings > Display & Monitor > High Dynamic Range > Enable HDR を見てください。

詳細は Xaver Hugl のブログ記事HDR モニターのサポート を参照してください。

出来ること:

ゲーム

上流の API が完全化されるまで、一部のゲームを機能させるには特殊な Vulkan レイヤー vk-hdr-layer-kwin6-gitAUR が必要です。

  • HDR を有効化した状態で Steam を起動する。全てのゲームは HDR を有効化しますが、Steam は gamescope ウィンドウ内で実行します:
$ ENABLE_HDR_WSI=1 gamescope --hdr-enabled --hdr-debug-force-output --steam -- env ENABLE_GAMESCOPE_WSI=1 DXVK_HDR=1 DISABLE_HDR_WSI=1 steam
  • Steam のゲームに対して、HDR を有効化する起動オプションを設定する:
DXVK_HDR=1 ENABLE_HDR_WSI=1 gamescope -f -r 144 --hdr-enabled --hdr-debug-force-output -- env MANGOHUD=1 gamemoderun %command%
  • Wayland 上で Wine 9 を使用して、HDR を有効化した状態で Windows アプリケーションを起動する:
$ ENABLE_HDR_WSI=1 DXVK_HDR=1 DISPLAY= wine <executable.exe>
  • HDR を有効化した状態でネイティブなゲーム (Quake II RTX) を実行する:
$ ENABLE_HDR_WSI=1 SDL_VIDEODRIVER=wayland quake2rtx

動画

  • MPV を使用して、HDR を有効化した状態で動画を再生する:
$ ENABLE_HDR_WSI=1 mpv --vo=gpu-next --target-colorspace-hint --gpu-api=vulkan --gpu-context=waylandvk "path/to/video"

Super キー (Windows キー) でアプリケーションランチャーを開く機能を無効化

現在、この機能を無効化するには、kwinrc 設定ファイルを編集し、ModifierOnlyShortcutsMeta キーを空白に設定する必要があります:

$XDG_CONFIG_HOME/kwinrc
[ModifierOnlyShortcuts]
Meta=

あるいは、以下のコマンドを実行することでも可能です:

$ kwriteconfig6 --file kwinrc --group ModifierOnlyShortcuts --key Meta ""

アプリケーションメニューにブックマークを表示させない

Plasma Browser integration をインストールすると、KDE はアプリケーションランチャーにブックマークを表示するようになります。

この機能を無効化するには、System Settings > Search > Plasma Search を開き、Bookmarks のチェックを外してください。

IBus 統合

IBusインプットメソッドフレームワーク であり、KDE と統合できます。詳細は IBus#統合 を見てください。

Wayland 上で KDE を使用している場合、アクセント記号付きの文字やデッドキーのサポートを利用するには IBus が必要になる場合があります [11]

plasma-nm でホットスポットを有効化する

NetworkManager#wifi でインターネット接続を共有する を見てください。

前回保存したセッションを復元する

System Settings > Session > Desktop Session > Session Restore > On login, launch apps that were open: On last logout を選択している (デフォルト) 場合、ksmserver (KDE のセッションマネージャ) は、すべての開かれているアプリケーションを ログアウト/ログイン時に ~/.config/ksmserverrc に/から 自動的に 保存/ロードします。

ノート: 現在、ネイティブな Wayland ウインドウは復元できません。現在の開発状況については Wayland Showstoppers を見てください。

KMail でローカルメールを受信する

Maildir フォーマットを使用するメールサーバーでローカルメール配送のセットアップを済ませている場合、このメールを KMail で受信したい場合があるでしょう。そうするには、~/.local/share/local-mail/ にメールを格納する、KMail のデフォルトの受信アカウントの "Local Folders" を再利用できます。

(Maildir フォーマットのメールが届けられる場所である) ~/Maildir ディレクトリを Local Folders の受信ボックスへのシンボリックリンクにしてください:

$ ln -s .local/share/local-mail/inbox ~/Maildir

または、Maildir タイプの新しい受信アカウントを追加して、~/Maildir をディレクトリに設定してください。

すべてのユーザに対して Plasma を設定する

/usr/share/plasma にある config/main.xml という名前のファイルを編集してください。例えば、アプリケーションランチャーをすべてのユーザに対して設定する場合、/usr/share/plasma/plasmoids/org.kde.plasma.kickoff/contents/config/main.xml を編集してください。パッケージのアップデートでこれらのファイルが上書きされないようにするには、これらのファイルを Pacman の NoUpgrade に追加してください。

ハイバネートを無効化

ハイバネートの機能を適切に無効化して、Polkit のポリシールールでメニューから非表示にしてください。

/etc/polkit-1/rules.d/99-disable-hibernate.rules
// Disable hibernate for all users
polkit.addRule(function(action, subject) {
   if ((action.id == "org.freedesktop.login1.hibernate")) {
      return polkit.Result.NO;
   }
});
polkit.addRule(function(action, subject) {
   if ((action.id == "org.freedesktop.login1.hibernate-multiple-sessions")) {
      return polkit.Result.NO;
   }
});

あるいは、/etc/systemd/sleep.conf.d/ 内にファイルを作成して、そのファイル内に以下の行を追加してください:

/etc/systemd/sleep.conf.d/00-disable-hibernation.conf
[Sleep]
AllowHibernation=no
AllowSuspendThenHibernate=no
AllowHybridSleep=no

ウィンドウのルールを使う

KWin には、特定のウィンドウ/アプリケーションに対してルールを指定する機能があります。例えば、アプリケーションの開発者がタイトルバーを表示しないようにしていたとしても、強制的にタイトルバーを表示させることができます。特定の開始位置、サイズ、最小化状態、他のウィンドウより前/後ろに表示し続けるなどのルールを設定できます。

ルールを作成するには、対象のウィンドウにフォーカスした状態で Alt+F3 を押し、その他のアクション > アプリケーション/ウィンドウ固有の設定 を開くことで、目的のプロパティを設定できます。作成されたルールのリストは、KDE システム設定 > ウィンドウの操作 > ウィンドウのルール で見られます。

仮想キーボード

デフォルトでは、仮想キーボードはインストールされていません。アプリケーション一覧/ユーティリティ#スクリーンキーボード から適切なキーボード (例えば、Maliit キーボード) を選び、インストールしてください。そして、KDE システム設定からそのキーボードを有効化してください。

トラブルシューティング

KDE 6 にアップグレードした後に GNOME 内で KDE アプリケーションが起動できない

KDE 6 アプリケーションではデフォルトで Wayland が使用されます。この場合、GNOME Wayland (または他のデスクトップ環境/ウィンドウマネージャ) 内で KDE アプリケーションが機能しなくなります。この問題は、QT_QPA_PLATFORM=xcb 環境変数を設定することで解決します。

これは KDE のバグに対する回避策であり、Wayland 自体の問題ではありません。

KDE 6 にアップグレードした後に KDE のアイコンが消えた

KDE 6 の最新アップグレードで KDE のアイコンが表示されない問題が発生し、ユーザーを新規作成すると問題が解決したというユーザーが存在します。

この問題は、アップグレード中にテーマが消えてしまったことが原因であり、手動でテーマを再度設定する必要があります。まず、"System Settings > Colors & Themes > Global Theme > Icons" を開き、所望のテーマを選択し直してください。これで、アイコンが再び表示されるようになります。

アップグレード後に qt5ct と kvantum のバグ

この記事またはセクションは情報が古くなっています。
理由: これは 2021-02-15 に追加されました。「最新のアップデート」も数年前です。すでに修正済みか? (Discuss)

最新のアップデートにより、互換性のない HiDPI スケーリングが発生するかもしれません。これにより、一部のインターフェイスが大きくなりすぎたり、一部のアイコンが消えたり表示されないようになったり、パネルやウィジェットが消えたりします。

qt5ctkvantum 関連のパッケージを削除してみてください。その後、デフォルトのグローバル Plasma テーマを適用してください。問題が続く場合、すべての KDE 設定を削除し、plasma を再インストールして設定を上書きしてみてください。KDE システム設定の HiDPI スケーリングも確認しておいてください。

Wayland バックエンドを使用していると Spectacle が起動時にクラッシュする

NVIDIA のプロプライエタリドライバを使用しているシステムでは、問題が発生することがあります。libva-vdpau-driver をアンインストールすれば、この問題は解決するはずです。

フォント

KDE のフォント表示が汚い

ttf-dejavuttf-liberation パッケージのインストールを試して下さい。

インストール後、一旦ログアウトして、その後ログインし直してください。KDE システム設定 > 外観 > フォント から設定を変更する必要は無いはずです。qt5ct を使っている場合、Qt5 の設定ツールの設定によって KDE システム設定のフォント設定が上書きされる可能性があります。

個人でフォントレンダリングの設定をしている場合、KDE システム設定は外観を変更してしまう場合があることに注意してください。KDE システム設定 > 外観 > フォント を開いてしまうと、KDE システム設定はあなたのフォント設定ファイル (fonts.conf) を作り替えてしまいます。

これを止める方法はありませんが、値を fonts.conf ファイルと同じにすれば期待したフォントレンダリングができます (アプリケーションを一度終了する必要があります、場合によってはデスクトップを再起動する必要があります)。Gnome のフォント設定も同じことをするので (両方のデスクトップ環境を使っている場合は) 注意してください。

フォントが大きすぎる・アンバランス

KDE システム設定 > 外観 > フォント からフォントの DPI を 96 に強制してみて下さい。

これでフォントが治らないときは Xorg の設定から直接 DPI をセットしてください。Xorg#手動で DPI を設定する を参照。

設定関連の問題

KDE の問題の多くは設定に関係しています。

Plasma デスクトップの挙動がおかしい

通常 Plasma の問題は不安定な Plasma ウィジェット (俗に plasmoid と呼ばれています) や Plasma テーマ が原因です。まず、最後にインストールしたウィジェットやテーマを無効にしたりアンインストールしてみてください。

突然デスクトップが"ロックアップ"する場合は、おそらくインストールしたウィジェットの欠陥が原因です。問題が起こる前にインストールしたウィジェットがどれか思い出せないときは、問題が解決するまで一つずつウィジェットを削除して見て下さい。ウィジェットをアンインストールしたら、公式ウィジェットが原因の場合、バグレポートを KDE bug tracker に送って下さい。公式ウィジェットではなかったときは、 KDE Store のエントリを探してウィジェットの作者に問題を伝えることを推奨します (問題を再現する方法などを記述してください)。

問題がわからないが、KDE の設定を全て失うのは嫌な場合は、~/.config/ から次を実行してください:

$ for j in plasma*; do mv -- "$j" "${j%}.bak"; done

このコマンドはあなたのユーザのすべての Plasma 関連の設定ファイル名を *.bak に変更します (例: plasmarc.bak)。Plasma に再ログインすると、設定はデフォルトに戻っています。元に戻すには、.bak 拡張子の部分を取り除いてください。すでに *.bak ファイルが存在する場合は、それらを先に移動/削除するか名前を変更してください。いずれにせよ定期的なバックアップを取ることを強く推奨します。方法については 同期およびバックアッププログラム を見てください。

キャッシュを削除してアップグレードの問題を解決する

古いキャッシュによって問題が発生することもあります。アップグレードをした後、古いキャッシュによってシェルが消せなくなるなどのおかしな (デバッグしづらい) 挙動が発生したり、設定を変更したときにフリーズしたり、Ark が rar や zip を解凍できなくなったり、Amarok が音楽を認識しなくなるなどの問題がおこることがあります。この問題の解決方法は、アップグレードによって KDE や Qt のプログラムの見た目がおかしくなる問題を解決することもあります。

次のコマンドでキャッシュを再生成してください:

$ rm ~/.config/Trolltech.conf
$ kbuildsycoca5 --noincremental

任意で ~/.cache/ フォルダの中身を削除してください (他のアプリケーションのキャッシュも消去されるので注意してください):

$ rm -rf ~/.cache/*

Plasma デスクトップが ロケール/言語の設定を反映しない

Plasma デスクトップは KDE システム設定パネルや (ロケール#変数に対して) locale.conf で設定したものと異なる設定を使用する場合があります。まずすべきことは、~/.config/plasma-localerc を削除した後にログアウトしてログインすることです。これで問題が解決しない場合、そのファイルを手動で編集してみてください。例えば、LANG 変数を es_ES.UTF-8 にセットし、LC_MESSAGES 変数を en_US.UTF-8 にセットする場合は以下のようになります。

~/.config/plasma-localerc
[Formats]
LANG=es_ES.UTF-8

[Translations]
LANGUAGE=en_US

systemsettings でテーマ、アイコン、フォント、色を変更できない(ほとんどのアイコンが表示されない)

QT_QPA_PLATFORMTHEME 環境変数がセットされていないことを確認してください。つまり、コマンド printenv QT_QPA_PLATFORMTHEME を実行すると何も表示されない必要があります。環境変数がセットされている場合 (おそらく qt5ct)、この変数は Qt アプリケーションに対して qt5ct の設定を使用することを強制します。export QT_QPA_PLATFORMTHEME= を実行すると環境変数を空白にします。

より簡単な (そして信頼できる) 解決策は qt5ct を完全にアンインストールすることでしょう。

音量、通知、マルチメディアのキーを押しても動作しない

システムトレイの設定で特定のアイテムを非表示にすると、関連する機能も無効化されます (例: 音量、メディアプレーヤー、通知)。音量を非表示にすると音量のキーが無効化されます。マルチメディアを無効化するとマルチメディアのキー (巻き戻し、停止、一時停止) が無効化されます。通知を無効化すると通知が表示されなくなります。

KCM のログイン画面の設定が SDDM のカーソルと同期しない

KCM のログイン画面の設定は ~/.config/kcminputrc からカーソルの設定を読み込みます。このファイルが存在しないと設定が同期されません。このファイルを作成する最も簡単な方法は、KDE システム設定 > 外観 > カーソル でカーソルのテーマを変更し、そして元に戻すことです。

パネル/ウィジェットが消えた

クラッシュやハードウェアの変更により、たとえシングルモニタ環境であってもスクリーン番号が変更されることがあります。そのようなことが起こるとパネル/ウィジェットが消えることがあります。これは ~/.config/plasma-org.kde.plasma.desktop-appletsrc ファイルの lastScreen の値を変更することで修正できます。

グラフィック関連の問題

使用している GPU に相応しいドライバーをインストールしてください。詳しくは Xorg#ドライバーのインストール を見てください。古いカードを使っている場合は #特定のアプリケーションでデスクトップ効果を手動・自動で無効化#コンポジットの無効化 を見てください。

デバッグなどのために KWin の現在の状態を取得

次のコマンドで KWin の状態の概要を出力します。使われているオプション、使われているコンポジットバックエンド、関連する OpenGL ドライバーの情報も表示されます。詳しくは Martin 氏のブログ を見てください。

$ qdbus6 org.kde.KWin /KWin org.kde.KWin.supportInformation

特定のアプリケーションでデスクトップ効果を手動・自動で無効化

Plasma はデスクトップ効果をデフォルトで有効にします(一部のゲームはデスクトップ効果を自動で無効化しません)。デスクトップ効果は KDE システム設定 > ワークスペースの挙動 > デスクトップ効果 から無効化したり Alt+Shift+F12 でデスクトップ効果を切り替えることができます。

さらに、KWin のカスタムルールを作成することで特定のアプリケーションやウィンドウが起動したときに自動的にコンポジットの無効化・有効化を行うことができます。KDE システム設定 > ウインドウ操作 > ウインドウルール から設定してください。

透過を有効にする

コンポジタを有効にせずに透過背景を使用すると、以下のメッセージが発生します:

This color scheme uses a transparent background which does not appear to be supported on your desktop

KDE システム設定 > ディスプレイとモニタ > コンポジタ を開いて、Compositing: Enable on startup にチェックを付けて、Plasma を再起動してください。

コンポジットの無効化

KDE システム設定 > ディスプレイとモニタ > コンポジタ から Compositing: Enable on startup のチェックを外して Plasma を再起動してください。

コンポジットを有効にするとフルスクリーンでちらつきが発生する

KDE システム設定 > ディスプレイとモニタ > コンポジタ から Compositing: Allow applications to block compositing のチェックを外してください。そうすると、パフォーマンスに悪影響を及ぼす場合があります。

Plasma のカーソルがときどきおかしくなる

~/.icons/default ディレクトリ (あるいは ${XDG_DATA_HOME:-$HOME/.local/share}/icons/default/) を作成して、その中に index.theme という名前のファイルを以下の内容で作成してください:

~/.icons/default/index.theme
[Icon Theme]
Inherits=breeze_cursors

必要に応じて、breeze_cursors の部分は実際に使用しているカーソルテーマに置き換えてください。

以下のコマンドを実行してください:

$ ln -s /usr/share/icons/breeze_cursors/cursors ~/.icons/default/cursors

Wayland では、GTK/Gnome アプリケーションで正しくカーソルテーマを適用するために xdg-desktop-portal-gtk をインストールしておく必要があります。

Firefox と Thunderbird がカーソルテーマを無視する

Firefox の Wayland サポートを有効化している場合、Firefox と Thunderbird は、どのカーソルを表示するかを決定するために GSettings を参照します。

GTK アプリケーションに KDE の設定を適用するには、kde-gtk-config をインストールしてください。

追加のパッケージをインストールしたくない場合は、手動でカーソルテーマを設定することもできます:

$ gsettings set org.gnome.desktop.interface cursor-theme cursor-theme-name

(ハイパーリンクにマウスを合わせた時などに)カーソルが変化するとカーソルが震える/跳ねる

あなたのシステムとウインドウマネージャに合う適切な 2D アクセラレーションドライバをインストールしてみてください。

使用できないスクリーン解像度設定

kscreen のローカルの設定は xorg.conf にあるスクリーン解像度の設定を上書きすることがあります。~/.local/share/kscreen/ から kscreen の設定ファイルを見つけて、モニタによってサポートされない解像度が設定されていないか調べてください。

システムトレイのアイコンがぼやける

アイコンをトレイに追加するためにアプリケーションはしばしば appindicator ライブラリを使用します。アイコンがぼやける場合、どのバージョンの libappindicator をインストールしているか調べてください。もし libappindicator-gtk2 しかインストールしていない場合、libappindicator-gtk3 をインストールしてアイコンがはっきり表示されるか試してください。

仮想マシンの中で実行するとスクリーンの解像度を変更できない

Plasma を VMwareVirtualBoxQEMU 仮想マシンの中で実行すると、kscreen はゲストのスクリーン解像度を 800x600 より高く変更できない場合があります。

回避策は xorg.conf.d(5) 内の PreferredMode オプションをセットすることです。あるいは、VM で異なるグラフィックアダプタを使用してみてください (例えば、VirtualBox では VMSVGA ではなく VBoxSVGA、QEMU では QXL ではなく Virtio)。詳細は KDE Bug 407058 を見てください。

Dolphin や Kate などを開くのに長い時間がかかる

ユーザディレクトリ (DocumentsDownloads など) が読み取り専用になっていないか調べてください。

Spectacle のスクリーンショットでスクリーンの古い状態が使われてしまう

KDE システム設定 > ディスプレイとモニタ > コンポジタ で、ウィンドウのサムネイルを保つ表示されているウィンドウのみ から しない に変更してください。Intel graphics を使用している場合は、xf86-video-intelインストールされていないことを確認してください。

サウンド関連の問題

ノート: 始めに alsa-utils がインストールされているか確認してください。

サスペンド後に音声が鳴らない

サスペンド後に音声がならない場合や、KMix がオーディオデバイスを表示表示しない場合は、plasmashell と pulseaudio を再起動することで問題が解決するかもしれません:

$ killall plasmashell
$ systemctl --user restart pulseaudio.service
$ plasmashell

音声を再び鳴らすために一部のアプリケーションも再起動する必要がある場合があります。

GStreamer Phonon バックエンドを使っているときに MP3 ファイルを再生できない

GStreamer の libav プラグイン (gst-libav パッケージ) をインストールすることで解決できます。それでも再生できないときは、phonon-qt4-vlcAURphonon-qt5-vlc など他のバックエンドをインストールして、利用する Phonon バックエンドを変更してみて下さい。

バックエンドを変えるには: KDE システム設定 > Multimedia > Audio and Video > Backend

設定が表示されない場合は phononsettings をターミナルから実行してみてください。

トレイに音量調節アイコンが無く、ファンクションキーで音量を調整できない

plasma-pa がインストールされていることを確認してください。

しばらくすると音が出なくなる

journalctl -p4 -t pulseaudio の出力に Failed to create sink input: sink is suspended というエントリが含まれている場合、/etc/pulse/default.pa 内の以下の行をコメントアウトしてみてください:

#load-module module-suspend-on-idle

問題が続く場合、plasma-metaplasmawireplumber と一緒に pulseaudio をインストールしたのかもしれません。この問題を解決するには、pulseaudiopipewire-pulse に置き換えてください。pulseaudio を使いたい場合は、wireplumberpipewire-media-session に置き換えてください。詳細は PipeWire#PulseAudio クライアントこのフォーラムのスレッドを参照してください。

電源管理

サスペンドやハイバネートのオプションが使えない

systemd を使用してサスペンドあるいはハイバネートできるのに、KDE にそれらオプションが表示されない場合、powerdevil をインストールしていることを確認してください。

電源プロファイルオプションが無い

powerdevilpower-profiles-daemonインストールされていることを確認してください。

powerprofilesctl を実行し、ドライバをチェックしてください。intel_pstateamd_pstate が使用されている場合、問題ありません。そうでない場合、これらのドライバを有効化する方法を CPU 周波数スケーリング#スケーリングドライバ で確認してください。

KMail

Akonadi の設定を削除して KMail を修復する

詳細は [12] を見てください。

バックアップを取りたい場合は以下の設定ディレクトリをコピーしてください:

$ cp -a ~/.local/share/akonadi ~/.local/share/akonadi-old
$ cp -a ~/.config/akonadi ~/.config/akonadi-old

KMail の IMAP 受信ボックスが空

一部の IMAP アカウントで KMail はアカウントの他のすべてのフォルダーを内部に入れた状態で IMAP 受信ボックスをトップレベルのコンテナとして表示します(なのでメッセージを読むことができなくなります)[13]。この問題を解決するには、単に KMail のアカウント設定でサーバー側の購読を無効化してください。

KMail で EWS アカウントの認証エラー

KMail で EWS アカウントをセットアップするときに、有効な認証情報であるにも関わらず、認証失敗に関するエラーが発生し続けることがあります。原因は KWallet と KMail との間で通信に失敗しているからである可能性が高いです。この問題の回避策は qdbus を通してパスワードを設定することです:

$ qdbus6 org.freedesktop.Akonadi.Resource.akonadi_ews_resource_0 /Settings org.kde.Akonadi.Ews.Wallet.setPassword "XXX"

Journal に QXcbConnection / kscreen.xcb.helper のログが大量に出力される

Qt#Qt の journal ログの動作を無効化/変更する を参照してください。

i3/fvwm/awesome で KF5/Qt5 アプリケーションのアイコンが表示されない

Qt#KDE Plasma 以外の環境での Qt 5 アプリケーションの設定 を参照してください。

認証情報の保存に関する問題と KWallet ダイアログが何度も開く問題

WiFi のパスフレーズなどの認証情報をユーザごとに暗号化して保存するのに必要なので、ユーザ設定で KWallet のパスワード保存システムをオフにすることは推奨されません。KWallet のダイアログが何度も開くのは KWallet がオフになっているからかもしれません。

アプリケーションがアクセスするたびに KWallet をアンロックするダイアログが表示されるのが鬱陶しい場合、ディスプレイマネージャSDDMLightDM に KWallet をログイン時に自動的にアンロックさせることができます。KDE Wallet#ログイン時に KDE ウォレットを自動的にアンロック を見てください。システムプログラムの認証情報に使用できるように、最初のウォレットは (ユーザではなく) KWallet によって生成される必要があります。

すべてのアプリケーションでウォレットの認証情報をメモリ上で開かないようにしたい場合、KWallet の設定で kwalletmanager を使ってアプリケーションのアクセスを制限することができます。

認証情報の暗号化について全く気にしない場合は、ウォレット作成時に表示される KWallet のパスワード入力欄を空欄にすることができます。この場合、アプリケーションはウォレットをアンロックせずにパスワードにアクセスできます。

Discover がアプリケーションを表示しない

Plasma/Qt のバージョンに応じて packagekit-qt6packagekit-qt5 のどちらかをインストールすれば解決します。

警告: あるパッケージメンテナが GitHub のコメントで説明している通り、packagekit によるシステムパッケージ管理は、メンテナンス頻度の高いローリングリリースのディストリビューションと基本的に互換性がありません。Arch Linux では、ユーザが pacman のログを読んだり、再起動する前に pacnew ファイルをマージしたりすることに注意を払わないと、アップデートによりシステムが起動不能か使用不能な状態になってしまうかもしれないからです。

Discover が Arch のリポジトリのアップデートを表示しなくなった

時々、Discover は PackageKit の aplm のロックを解除しません。ロックを開放するには、/var/lib/PackageKit/alpm/db.lck を削除してください。Discover の "Refresh" を使えば、アップデートが表示されるはずです (もし、アップデートがあれば)。

NVIDIA ドライバ使用時に kscreenlocker_greet の CPU 使用率が高くなる

KDE Bug 347772 で述べられているように、NVIDIA OpenGL ドライバと QML は Qt 5 と相性が悪いです。これにより、セッションをアンロックした後に kscreenlocker_greet の CPU 使用率が高くなります。この問題の回避策は QSG_RENDERER_LOOP 環境変数basic に設定することです。

その後、killall kscreenlocker_greet を実行して前の greeter のインスタンスを kill してください。

ZFS 上で Akonadi を実行中に OS エラー 22

ホームディレクトリが ZFS プール上にある場合、~/.config/akonadi/mysql-local.conf ファイルを以下の内容で作成してください:

[mysqld]
innodb_use_native_aio = 0

MariaDB# ZFS での実行時に OS エラー 22 を見てください。

ウインドウが非アクティブのときにスクロールできないプログラムがある

これは GTK3 のマウススクロールイベントに対する処理に問題があることにより発生します。回避策は環境変数 GDK_CORE_DEVICE_EVENTS=1 を設定することです。しかし、この回避策はタッチパッドの滑らかなスクロールとタッチスクリーンのスクロールの機能を破壊します。

TeamViewer の動作が遅い

TeamViewer の使用時に、滑らかなアニメーション(ウインドウの最小化など)を使用している場合、動作が遅くなることがあります。回避策として #コンポジットの無効化 を見てください。

Kmail、Kontact、そして Wayland

しばしば、最小化して復元したときに KMail が応答しなくなり、黒いメッセージビュアーや似たようなものが表示されることがあります。環境変数 QT_QPA_PLATFORM="xcb;wayland" を設定することでこの問題を回避できるかもしれません。KDE Bug 397825 を見てください。

ウィジェットのアンロック (Plasma ≥ 5.18)

一度ウィジェットをロックすると、再びアンロックできないできないことに気がつくでしょう。 以下のコマンドを実行してください:

$ qdbus6 org.kde.plasmashell /PlasmaShell evaluateScript "lockCorona(false)"

新しい Customize Layout ではロックする必要はありませんが、もししたい場合は:

$ qdbus6 org.kde.plasmashell /PlasmaShell evaluateScript "lockCorona(true)"

KIO が URL を違うプログラムで開いてしまう

HTML や PHP などのファイル関連付けを調べてください。そして、それらをブラウザに関連付けてください。KIO のキャッシュファイルは $HOME/.cache/kioexec にあります。xdg-utils#URL スキームハンドラー も参照してください。

サスペンドやハイバネートする前にスクリーンをロックする

KDE システム設定には、スリープからの復帰後に自動的にスクリーンをロックする設定があります。一部のユーザは、復帰時にスクリーンがロックする前に一瞬表示されると報告しています。サスペンド前に KDE にスクリーンをロックさせるには、以下のファイルを root ユーザとして作成して、systemd(1) にフックを作成してください:

/usr/lib/systemd/system-sleep/lock_before_suspend.sh
#!/bin/bash

case $1/$2 in
    pre/*)
        case $2 in
            suspend|hibernate)
                loginctl lock-session
                sleep 1
                ;;
            esac
        ;;
esac

コード中の sleep は、デバイスがサスペンドに移行する前に lock-session を完了させるために必要です。これより低い値ではいけません。

このファイルを作成した後に、実行可能にしてください

最後に、KDE システム設定 > ワークスペースの挙動 > スクリーンロック を開いて、スリープからの復帰時 というチェックボックスがチェックされていることを確認してください。

Wayland で X11 のショートカットが衝突する

freerdp のような一部の X11 ソフトウェアは、KDE 5.27 からキーボード入力を捕捉できます。VMware のような他のソフトウェアは、正しく捕捉できません。[14]

Xserver やコンポジタで捕捉を強制的に行うのは適切ではありません。[15] 以下のようなエレガントな方法でこれを解決できます:

  • ウィンドウのタイトルバーを右クリックする (例: VMware や Citrix)。
  • その他のアクション > ウィンドウ固有の設定...
  • プロパティを追加... をクリックし、グローバルショートカットを無視 を選択する。
  • 強制はい を選択し、適用する。

システムの設定を変更しても適用されない

これは、"システム設定" がホームディレクトリ内の .config フォルダをアクセス/変更できない場合に発生することがあります。

この問題を解決するには、このフォルダの所有者を変更する必要があります:

# chown user:user /home/user/.config

user は、現在 KDE Plasma にログインしているユーザーの名前です。ホームディレクトリの名前がユーザー名と同じでない場合は、コマンドを適宜変更してください。

これでも解決できない場合は、フォルダのパーミッションも変更する必要があるのかもしれません:

# chmod 755 /home/user/.config

参照

翻訳ステータス: このページは en:KDE の翻訳バージョンです。最後の翻訳日は 2024-04-26 です。もし英語版に 変更 があれば、翻訳の同期を手伝うことができます。