GNOME

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GNOME (/(ɡ)noʊm/) は、シンプルで使いやすいことを目指した デスクトップ環境 です。GNOME プロジェクト によって設計され、すべてフリーでオープンソースのソフトウェアで構成されています。デフォルトのディスプレイは Xorg の代わりに Wayland であり、利用可能なセッションは以下の通りです。

  • GNOME は、GNOME Shell を Wayland 上で動作させます。伝統的な X アプリケーションは Xwayland を通して実行され、デフォルトの選択です。
  • GNOME Classic は "伝統的なデスクトップ体験" を提供します。(GNOME 2 に似たインターフェイスで) 特定の拡張子や値 を使用します。したがって、これは GNOME Shell をカスタマイズしたものであり、真の意味で別個のモードと言うわけではありません。
  • GNOME on XorgXorg を使って GNOME Shell を実行します。

目次

インストール

GNOME には2つのパッケージグループが存在します:

  • gnome には、ベースの GNOME デスクトップと、統合されたコアアプリケーションが含まれています。
  • gnome-extra には、E メールクライアント、IRC クライアント、GNOME Tweaks、ゲーム集、そして開発ツールを含むその他の GNOME アプリケーションが含まれています。このグループは gnome を必要とすることに注意してください。

ベースのデスクトップは Mutter ウィンドウマネージャのプラグインである GNOME Shell からできています。GNOME Shell は gnome-shell で別個にインストールすることが可能です。

ノート: mutter はデスクトップのコンポジットマネージャとして動作します。ハードウェアグラフィックアクセラレーションを使って画面のちらつきを抑えます。GNOME セッションマネージャはあなたのビデオドライバが GNOME Shell を動かすことができるか自動で検知して、場合によっては llvmpipe によるソフトウェアレンダリングを利用します。

不安定なリリースも使用できます。公式リポジトリ#gnome-unstable を参照してください。

起動

GNOME はディスプレイマネージャを使ってグラフィカルに起動することも、コンソールから手動で起動する (ただし、一部の機能が不足している場合があります) こともできます。gnome に含まれているディスプレイマネージャは GDM です。

ノート: GNOME における画面ロック (など) のサポートは GDM によって提供されています。GNOME を GDM で開始しない場合、他の画面ロッカーを使用できます。アプリケーション一覧/セキュリティ#スクリーンロック を参照してください。

グラフィカル

gnome グループをインストールしていて、次回のブート時に GNOME を自動的に開始させたい場合、gdm.service有効化してください。ディスプレイマネージャのセッションメニューからセッションを選ぶことができます: GNOMEGNOME Classic (gnome-shell-extensions がインストールされている場合にのみ表示されます)、GNOME on Xorg。Wayland セッションは GDM の設定ファイルで有効化/無効化できます。

再起動せずに GNOME をすぐに起動したい場合は、グラフィックに使用されていない tty から前述の gdm.service起動してください。

手動

Xorg セッション

  • GNOME on Xorg セッションの場合は、~/.xinitrc ファイルに以下を追加してください (詳細は [1] を参照してください):
    export XDG_SESSION_TYPE=x11
    export GDK_BACKEND=x11
    exec gnome-session
    
  • GNOME Classic セッションの場合は、~/.xinitrc ファイルに以下を追加してください:
    export XDG_CURRENT_DESKTOP=GNOME-Classic:GNOME
    export GNOME_SHELL_SESSION_MODE=classic
    exec gnome-session
    

~/.xinitrc ファイルを編集した後、startx コマンドで GNOME を起動できます (logind セッションの保持など、その他の詳細については xinitrc を参照してください)。~/.xinitrc ファイルを設定した後、例えば以下を .bash_profile に追加することで tty1 でログイン時に X を起動するように設定することもできます:

if [[ -z $DISPLAY && $(tty) == /dev/tty1 ]]; then
  XDG_SESSION_TYPE=x11 GDK_BACKEND=x11 exec startx
fi

Wayland セッション

この記事またはセクションの正確性には問題があります。
理由: dbus から gnome-session を実行すると、問題が発生したり、あるいは全く動作しない場合があります。発生する問題としては、Chrome/Chromium を起動できなかったり、サウンドデバイスを利用できなかったりします。gnome-session を直接実行するほうが良く機能するでしょう。議論: en:Talk:GNOME#Manually start a Wayland session (議論: トーク:GNOME#)
ノート: Wayland に移植されていないアプリケーションを実行するには、まだ X サーバが必要です (詳細は Wayland#Xwayland を参照してください)。Qt のような特定のグラフィックライブラリを使用するアプリケーションは、環境変数を設定することで強制的に Wayland を使用させることができます。詳しくは Wayland#GUI ライブラリ をご覧ください。

Wayland セッションを手動で開始するには:

$ XDG_SESSION_TYPE=wayland dbus-run-session gnome-session

gnome-shell --wayland を直接実行することは推奨されていません。セッション管理機能が無いからです。

GNOME を手動で起動する際に gdm は全く 不要 であることに注意してください (つまり、gdm.service も不要です)。なので、個人の好みで gnome グループに含まれる数個のパッケージだけで、アクセス可能な最小限の GNOME 環境を構築することができます。

tty1 へのログイン時にセッションを開始するには、前述のコマンドを .bash_profile に追加してください。Firefox と QT アプリケーションは XDG_SESSION_TYPE の設定を反映しないので、それらのアプリケーションに対しても変数を追加してください:

if [[ -z $DISPLAY && $(tty) == /dev/tty1 && $XDG_SESSION_TYPE == tty ]]; then
  MOZ_ENABLE_WAYLAND=1 QT_QPA_PLATFORM=wayland XDG_SESSION_TYPE=wayland exec dbus-run-session gnome-session
fi

Wayland における GNOME アプリケーション

GNOME セッションを使用すると、GNOME アプリケーションは Wayland を使用して実行されます。デバッグする際には、https://docs.gtk.org/gtk3/running.htmlhttps://docs.gtk.org/gtk4/running.html にオプションと環境変数のリストがあります。

ナビゲーション

GNOME shell の効果的な使い方を学ぶには、GNOME Shell Cheat Sheet を読んでください。GNOME shell の機能とキーボードショートカットを紹介しています。機能にはタスクの切り替え、キーボードの使用、ウィンドウの制御、パネル、概要モードなどが含まれます。ショートカットのいくつかを紹介します:

  • Super+m: 通知リストを表示
  • Super+a: アプリケーションメニューを表示
  • Alt+Tab: アクティブなアプリケーションを循環
  • Alt+`(US キーボードレイアウトなら Tab の上のキー): フォアグラウンドのアプリケーションのウィンドウの循環
  • Alt+F2 を押してから r または restart: シェルに問題が発生した場合にシェルを再起動 (X/レガシーモード限定、Wayland モードでは機能しません)

デフォルトの設定を変更してウィンドウの切り替えを Windows のようにする方法については、GNOME/ヒントとテクニック#ナビゲーション を見てください。

その他のショートカットについては、キーボードナビゲーションを参照してください。

アプリケーションの旧名

ノート: GNOME プログラムの中には名前の変更が行われて、ドキュメントやダイアログでのアプリケーション名は変更されたのに実行可能ファイルの名前は変わっていないものがあります。以下の表ではそのようなアプリケーションを挙げています。
ヒント: アプリケーションの旧名を Shell の検索バーで検索すると探したいアプリケーションが出て来ます。例えば、nautilus を検索すると Files が表示されます。
新名 旧名
Files Nautilus
Web Epiphany
Videos Totem
Main Menu Alacarte
Document Viewer Evince
Disk Usage Analyser Baobab
Image Viewer EoG (Eye of GNOME)
Passwords and Keys Seahorse
GNOME Translation Editor Gtranslator

設定

GNOME 設定 (gnome-control-center) と GNOME アプリケーションは、設定を保存するために dconf 設定システムを使用します。

gsettings(1) コマンドラインツールを使えば dconf データベースに直接アクセスできます。また、ユーザインターフェイスに公開されていない設定項目を設定することもできます。コマンドラインツール dconf(1) は、検証プロセスをスキップしてデータベースを直接変更することができます。gsettings と dconf の設定キーは同じですが、形式が若干異なっています: gsettings での gsettings set mygroup.mysubgroup mysetting myvalue は、dconf では dconf write /mygroup/mysubgroup/mysetting myvalue となります。

GNOME 3.24 より前は、設定は GNOME 設定デーモン (/usr/lib/gnome-settings-daemon/gnome-settings-daemon) によって適用されていました。これは、GNOME セッションの外から実行することができました。

しかし、GNOME 2.24 から、GNOME 設定デーモンは複数の設定プラグイン /usr/lib/gnome-settings-daemon/gsd-* に置き換えられました (プラグインは後に /usr/lib/gsd-* に移動されました)。現在、これらのプラグインは /etc/xdg/autostart/ にあるデスクトップファイル (org.gnome.SettingsDaemon.*.desktop でマッチします) で制御されます。これらのプラグインを GNOME セッションの外から実行するには、プラグインのデスクトップエントリ~/.config/autostart にコピー/編集する必要があります。

設定は基本的にユーザーごとに行われます。以下のセクションではマルチユーザーシステム用に設定テンプレートを作成する方法については扱っていません。

システム設定

colord デーモンはディスプレイの EDID を読み取って適切なカラープロファイルを展開します。ほとんどのカラープロファイルは正確で、セットアップは必要ありません。しかし、カラープロファイルが正確でない場合や、ディスプレイが古い場合は、新しいカラープロファイルを ~/.local/share/icc/ に置いて、それを使用することができます。

夜間モード

GNOMEには、Redshift のようなブルーライトフィルタが組み込まれています。ディスプレイ設定メニューから、夜間モードを有効化したり、有効化する時間をカスタマイズしたりできます。さらに、以下の dconf 設定で色温度を調整することができます (例として 5000 に設定しています):

$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.color night-light-temperature 5000
ヒント: Wayland セッションで日中の色温度を変更するには、Night Light Slider 拡張をインストールしてください。
ノート: 現在、NVIDIA カードを使用している場合、夜間モードは Wayland セッションで動作しません。

日付と時刻

システムに Network Time Protocol daemon が設定されている場合、GNOME でも適用されます。必要であれば、メニューから同期を手動に設定することも可能です。

ロケーションサービスが有効化されている場合 (設定の プライバシー セクションを見てください)、GNOME はタイムゾーンの自動選択をサポートします (システム設定の 日付と時刻 セクションで有効化できます)。

上部のバーに日付を表示するには、次を実行してください:

$ gsettings set org.gnome.desktop.interface clock-show-date true

さらに、上部のバーのカレンダーに週番号を表示するには、次を実行してください:

$ gsettings set org.gnome.desktop.calendar show-weekdate true

デフォルトアプリケーション

GNOME を初めてインストールしたとき、特定のプロトコルについて間違ったアプリケーションが開かれてしまうことがあります。例えば、動画を開いた時に VLC ではなく totem が起動してしまう、など。プロトコルによってはアプリケーションの関連付けをシステム設定の Default Apps から設定することができます。

他のプロトコルの設定については デフォルトアプリケーション を見て下さい。

マウスとタッチパッド

タッチパッドの大抵の設定はシステム設定の マウスとタッチパッド から行うことができます。

使用しているデバイスによっては、他の設定が使える場合もありますが、デフォルトの GUI では設定ができません。例えば、タッチパッドに以下のような click-method の設定がある場合:

$ gsettings range org.gnome.desktop.peripherals.touchpad click-method
enum
'default'
'none'
'areas'
'fingers'

手動で設定するには:

$ gsettings set org.gnome.desktop.peripherals.touchpad click-method 'fingers'

または、gnome-tweaks で設定することもできます。

ノート: GNOME は synaptics ドライバーをサポートしていません。代わりに libinput を使う必要があります。こちらのバグレポートを参照。
マウスによるウィンドウサイズの変更

デフォルトでは、Super を押した状態でマウスの左ボタンでウィンドウをドラッグすることで、ウィンドウを移動させることができます。

さらに、Super を押した状態でマウスの右ボタンでウィンドウをドラッグすることで、ウィンドウをリサイズするように設定することもできます:

$ gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences resize-with-right-button true

Super 以外を使いたい場合は、AltCtrl などの他の修飾キーに変更することもできます:

$ gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences mouse-button-modified "'<Alt>'"

ネットワーク

NetworkManager は GNOME プロジェクトのネイティブなツールであり、GNOME Shell からネットワークの設定を制御することができます。networkmanager パッケージをインストールし、NetworkManager.service systemd ユニットを有効化してください。

他のネットワークマネージャを使うこともできますが、NetworkManager は GNOME Shell のネットワーク設定やステータスインジケータアプレットの network-manager-applet (GNOME の依存パッケージではありません) と完全に統合されています。

ノート: networkmanagernmtui でセットアップされた隠されたワイヤレスネットワークは、自動的に接続されません。そのようなネットワークで自動接続の機能を使うには GNOME コントロールセンターを使って新しいプロファイルを作成する必要があります。

オンラインアカウント

ownCloud などの一部のオンラインアカウントにおいては、GNOME Files や GNOME Documents などの GNOME アプリケーションで完全な機能を使用するために gvfs-goa がインストールされている必要があります [2]

詳細は Online accounts を見てください。

検索

GNOME シェルには検索機能が存在し、Super キーを押してから入力することですぐにアクセスできます。tracker3 パッケージは gnome グループの tracker3-miners の依存パッケージとしてデフォルトでインストールされます。このパッケージは、アプリケーションのインデックス生成とメタデータのデータベースを提供します。検索とインデックス生成 メニューアイテムから設定することができ、ステータスは tracker3 status でクエリできます。ユーザーがログインしたときに gnome-session によって自動的に起動されます。tracker3 daemon -s を実行することで手動でインデックス作成を開始することもできます。検索の設定は 設定 からでも行うことができます。

Tracker のデータベースは tracker3 sparql コマンドを使うことでクエリできます。詳しくは tracker3-sparql(1) を参照。

アクセシビリティ

GNOME には、設定 > アクセシビリティ から利用できるアクセシビリティ設定があります。トップバーアイコンを有効にした後、主な設定を直接切り替えることができますが、eeing, Hearing, Typing, Pointing and clicking, Zoom のサブメニューを介してさらなる設定が利用できることに注意してください。

デバイスのセキュリティ設定

Gnome 43 には、設定に新しい Device Security パネルが付属しています。これを機能させるには fwupd が必要です。[3] を参照してください。

高度な設定

先に述べたように、GTK テーマやウィンドウマネージャのテーマなどの多くの設定オプションが GNOME 設定 (gnome-control-center) に公開されません。それらの設定を変更したい場合は、多くの設定を公開する便利なグラフィカルツールである GNOME Tweaks (gnome-tweaks) を使うことができます。

また、dconf-editor(1) (グラフィカルな DConf 設定ツール) や gsettings コマンドラインツールを使って (DConf データベースに保存されている) GNOME の設定を変更することもできます。GNOME Tweaks には隠された設定は存在しません。しかし、以下のセクションで説明されている設定全てが GNOME Tweaks にあるわけではないことに注意してください。

拡張機能

拡張機能のカタログは https://extensions.gnome.org で見られます。拡張機能は公式リポジトリ (数個だけです) や AURブラウザからインストールできます。

この記事またはセクションの正確性には問題があります。
理由: 以下のノートでは、手動によるユーザファイル管理の方が "簡単" だと言って推奨されていますが、理由が説明されていません。 (議論: トーク:GNOME#)
ノート:
  • ブラウザーから拡張機能をインストールすると、現在のユーザーのみが使用できるようになり、それぞれを手動で更新する必要があります。これが最も簡単な方法です。
    • さらに、ブラウザから拡張機能をインストールする場合は、gnome-browser-connector をインストールする必要があります。公式リポジトリや AUR から拡張機能をインストールする必要はありません。
  • AUR から (または、ある場合は公式リポジトリから) 拡張機能をインストールすると、システム全体で使用できるようになります (AUR ヘルパーを使用している場合は、更新プロセスが自動化されます)。

インストールされた拡張機能は、gnome-extensions-app で GUI から、gnome-extensions(1) でコマンドラインから、またはブラウザから、設定/有効化/無効化することができます。ブラウザからでは、画面右上のスイッチを ON に設定し、ポップアップウィンドウで Install をクリックすることで、拡張機能をインストールしてブラウザで有効にすることができます。インストールされた拡張機能は、https://extensions.gnome.org/local/ に表示され、利用可能な更新を確認できます。

gnome-shell-extensions パッケージは、GNOME プロジェクトの一部としてメンテナンスされている非常に便利な拡張機能のセットを提供します。

extension-managerAUR は、拡張機能のインストールと削除、およびシステム全体とユーザーの両方の拡張機能の有効化と無効化にも使用できるグラフィカルツールです。使用する前に、よく知られている問題のリストを見てください: https://github.com/mjakeman/extension-manager/labels/bug

拡張機能の使用を有効にするには (デフォルトでは無効):

$ gsettings set org.gnome.shell disable-user-extensions false

現在有効になっている拡張機能を一覧表示するには:

$ gsettings get org.gnome.shell enabled-extensions

上記のコマンドは、すでに削除された拡張機能を表示する場合があります。有効 かつ インストールされている拡張機能のみを一覧表示するには、代わりに gnome-extensions を使用します:

$ gnome-extensions list --enabled

GNOME シェル拡張機能の詳細については、https://extensions.gnome.org/about/ を参照してください。

外観

テーマ
ノート: Gnome 42 の時点で、多くのデフォルトの GNOME アプリケーションが libadwaita で GTK 4 を使用しています。現在、それらのアプリケーションは gsettings や gnome-tweaks によるテーマの変更をサポートしておらず、唯一のグラフィカルな設定方法は 設定 > 外観 です。Adwaita や Adwaita-dark 以外の GTK テーマを設定する方法については GTK#テーマ を参照してください。

GNOME はデフォルトで Adwaita を使用します。Adwaita-dark を GTK 2 アプリケーションのみに適用するには、以下のシンボリックリンクを使用します:

$ ln -s /usr/share/themes/Adwaita-dark ~/.themes/Adwaita
ノート: Adwaita-dark テーマは gnome-themes-extra によって提供されており、GNOME の最小インストールではインストールされない可能性があります。

新しいテーマを選択するには、(テーマを適切なディレクトリに移動して) GNOME Tweaks を使うか、以下の GSettings コマンドを使用してください。

GTK テーマの場合:

$ gsettings set org.gnome.desktop.interface gtk-theme theme-name

アイコンテーマの場合:

$ gsettings set org.gnome.desktop.interface icon-theme theme-name
ノート: ウィンドウマネージャのテーマは GTK のテーマに従います。org.gnome.desktop.wm.preferences theme を使うことは非推奨で無視されます。

GTK#テーマアイコン#アイコンテーマ を見て下さい。

タイトルバーのボタンの順番

GNOME のウィンドウマネージャ (Mutter、Metacity) でボタンの順番を設定するには:

$ gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences button-layout ':minimize,maximize,close'
ヒント: コロンは、タイトルバーのどちらの側にウィンドウのボタンを表示するかを表しています。
GNOME シェルのテーマ

GNOME Shell 自体のテーマも設定可能です。Shell のテーマを使うには、まず gnome-shell-extensions がインストールされていることを確認してください。そして、GNOME 拡張機能 アプリケーションか GNOME Shell Extensions ウェブページで User Themes 拡張を有効化してください。Shell のテーマは、GNOME 拡張機能 を使ってロードしたり選択したりできます。

多くの GNOME Shell テーマが AUR で利用できます。多くのテーマは同じ形式の名前を使用していないため、AUR でテーマを検索してみてください。Shell のテーマは gnome-look.org からダウンロードすることも可能です。

AppIndicators/Top バーのアイコン

AppIndicators (バックグラウンドで動作する特定のアプリケーションを制御/監視する際に便利です) を有効化するには、gnome-shell-extension-appindicatorgnome-shell-extension-appindicator-gitAUR をインストールし、GNOME Shell を再起動し、GNOME 拡張機能 アプリケーションで AppIndicator を有効化するか以下を実行してください:

$ gnome-extensions enable $(gnome-extensions list | grep -m 1 appindicatorsupport)
アニメーションの速度

GNOME シェルのアニメーションは、速度を上げたり、遅くしたり、無効にしたりできます。GNOME/ヒントとテクニック#アニメーション速度を変更する を参照してください。

Shell のぼかし

Blur my Shell は、概要画面だけでなく、シェル自身や他のアプリにぼかし効果を追加する拡張機能です。gnome-shell-extension-blur-my-shellAURgnome-shell-extension-blur-my-shell-gitAUR (開発アップデート) をインストールしてください。この拡張機能は高度にカスタマイズ可能で、ぼかしをかけるアプリケーションを選択することができます。

ウィンドウの角を丸める

ほとんどの GNOME アプリケーションは上部の角だけが丸いですが、レガシーなウィンドウは四隅が尖っています。全てのウィンドウの角を丸くするには、gnome-shell-extension-rounded-window-cornersAUR をインストールしてください。

ヒント: 特定のウィンドウが正しくレンダリングされない場合、この拡張機能の環境設定ダイアログでそのウィンドウをブラックリストに登録できます。
Alt-Tab でカバーフロー

GNOME のデフォルトの Alt-Tab は非常にシンプルで、選択されたウィンドウの概要が表示されることはありません。Coverflow Alt-Tab は Alt-Tab の動作を拡張し、アプリケーション間の切り替えをより簡単にする機能を追加し、さらに見栄えも良くする拡張機能です。gnome-shell-extension-coverflow-alt-tab-gitAUR をインストールすれば、この拡張機能の設定を好みに合わせて変更することができます。

自動起動

GNOME は XDG Autostart を実装しています。

gnome-tweaks で自動起動のエントリを管理することができます。

ヒント: Tweaks の スタートアップアプリケーション セクション内のプラスボタンが反応しない場合、Tweaks を次のコマンドでターミナルから起動してみてください: gnome-tweaksこのフォーラムスレッドを参照してください。
ノート: 非推奨の gnome-session-properties ダイアログは gnome-session-propertiesAUR パッケージをインストールして追加することができます。システム全体で自動起動するアプリを無効にすることもできます (gnome-tweaks にはない機能です)。

デスクトップ

Dash to Dock

ダッシュをオーバービューの外に出して、アプリケーションを簡単に起動・切り替えできるドックにするには、gnome-shell-extension-dash-to-dockAURインストールします。

オーバービューモードでの起動

GNOME 40 からは、(以前のバージョンのように) 空のデスクトップではなく、直接オーバービューモードで起動するようになりました。gnome-shell-extension-no-overviewAURインストールすることで、以前の挙動を模倣させることができます。

または、gnome-shell-extension-dash-to-dockAUR を使用している場合、gsettings を使ってこの挙動を無効化できます:

$ gsettings set org.gnome.shell.extensions.dash-to-dock disable-overview-on-startup true

[4] での議論を参照してください。

クリップボードの履歴

他のデスクトップ環境とは異なり、GNOME にはクリップボードの履歴を管理するためのビルトインツールがありません。しかし、拡張機能の助けを借りて、これを行うことができます。gnome-shell-extension-clipboard-indicatorAUR をインストールして下さい。

天気

選択した場所に基づいて現在の天気情報をトップパネルに表示するには、gnome-shell-extension-openweatherAUR をインストールしてください。天気情報はリアルタイムで更新され、天候、風速、気圧などの有用な情報を表示します。

サウンド入出力デバイスセレクター

この記事またはセクションの正確性には問題があります。
理由: おそらく、GNOME 43 の時点ではもはや必要ありません。 (議論: トーク:GNOME#)

デフォルトでは、サウンドの入出力デバイスを変更したり、マイクの音量を変更したい場合、GNOME Control Center を開いて、そこからこれらの設定を行う必要があります。デバイスセレクターとマイクのボリュームスライダーを統合するには、gnome-shell-extension-sound-output-device-chooserAURgnome-shell-extension-sound-output-device-chooser-gitAUR をインストールしてください。インストール後にさらに設定を行うことができます。

フォント

ヒント: 倍率 を 1.00 より大きい値に設定した場合、アクセシビリティメニューが自動的に有効になります。

ウィンドウタイトル、インターフェイス (アプリケーション)、ドキュメントやモノスペースのフォントを設定することができます。gnome-tweaks の フォント タブにあるオプションを見て下さい。

サブピクセルレンダリングについては大抵のモニターに適合する RGBA が良いでしょう。フォントの表示がおかしい場合は なし にまでヒンティングを減らして下さい。

インプットメソッド

Gnome は IBus によってインプットメソッドの統合的なサポートをしており、インストールする必要があるのは ibus と必要なインプットメソッドエンジン (例: Intelligent Pinyin の場合 ibus-libpinyin) だけです。インストール後、GNOME 設定 (gnome-control-center) の キーボード > 入力ソース からインプットメソッドエンジンをキーボードレイアウトとして追加できます。

キーボード配列の癖

Neo2 のような複数のレイヤー/モディファイアを使う代替キーボードレイアウトを使っている場合、GNOME 設定 (gnome-control-center) の キーボード > 特殊文字の入力代替文字キー右 Alt から変更して、キーボードレイアウトのネイティブモディファイアとして使えるようにしなければならない場合があります。例えば、左 Alt に設定すると、Alt+Tab ができなくなるので、変更する場合は注意が必要です。 この変更をしないと、左の Mod3 キーは動作するかもしれませんが、右のキー (AltGr) は動作しないかもしれません。(2021-05-18現在)

電源

ノート PC を使用している場合、アイドル時や電源ボタンが押された時、蓋が閉じられたときの挙動を制御する以下の設定を変更したい場合があります:

$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power sleep-inactive-ac-timeout 3600
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power sleep-inactive-ac-type hibernate
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power sleep-inactive-battery-timeout 1800
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power sleep-inactive-battery-type hibernate
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power power-button-action suspend
$ gsettings set org.gnome.desktop.lockdown disable-lock-screen true

フタを閉じた時でもモニターの電源を切らないようにするには:

$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.xrandr default-monitors-setup do-nothing

GNOME 3.24 では以下の設定が廃止されました:

org.gnome.settings-daemon.plugins.power button-hibernate
org.gnome.settings-daemon.plugins.power button-power
org.gnome.settings-daemon.plugins.power button-sleep
org.gnome.settings-daemon.plugins.power button-suspend
org.gnome.settings-daemon.plugins.power critical-battery-action
ノートパソコンの蓋が閉まってもサスペンドさせない

GNOME の設定パネルには、ラップトップの蓋が閉じたときに起動する動作をユーザが変更するためのオプションがありません。しかし、gnome-tweakssystemd によって適用される設定を上書きすることができます。全般 タブで、ラップトップの蓋を閉じるとサスペンドする をオフにしてください。そうすると、システムは蓋を閉じたときに Suspend to RAM (S3) をしなくなります。

システム全体で蓋スイッチの動作を変更するには、上記の設定が off でない ことを確認し、/etc/systemd/logind.conf の systemd 設定を編集してください。蓋を閉じた時のサスペンドをオフにするには、電源管理#ACPI イベント で説明されているように HandleLidSwitch=ignore を設定してください。

バッテリーレベルが危険な時のアクションを変更する

設定パネルにはバッテリーが少なくなったときに行うアクションを変更するオプションは存在しません。dconf からも設定は削除されています。現在は upower によって管理されているので、/etc/UPower/UPower.conf で upower の設定を変更してください。以下の設定を適宜修正してください:

/etc/UPower/UPower.conf
PercentageLow=10
PercentageCritical=3
PercentageAction=2
CriticalPowerAction=HybridSleep
電源モード

電源プロファイルをサポートするために、(gnome-control-center の) 任意の依存パッケージである power-profiles-daemon をインストールしてください。gnome-shell と GNOME Settings は両方とも起動時に power-profiles-daemon のアクティブ化をリクエストするので、このサービスを明示的に起動/有効化する必要はありません。

このサービスがアクティブである時、電源プロファイルは GNOME 設定とシステムメニューの 電源 セクションで管理できます。

スクリーンキャスト

組み込みのスクリーンショットツールには、デフォルトではスクリーンキャストオプションがありません。(gnome-shell の) 任意の依存パッケージである gst-plugin-pipewire をインストールすることで、画面の録画が可能になります。

別のウィンドウマネージャを使う

GNOME Shell は別のウィンドウマネージャの使用をサポートしていませんが、GNOME Flashback は Metacity と Compiz のセッションを提供します。さらに、代替のコンポーネントを使用する独自のカスタムの GNOME セッションを定義することができます。

参照

翻訳ステータス: このページは en:GNOME の翻訳バージョンです。最後の翻訳日は 2023-08-01 です。もし英語版に 変更 があれば、翻訳の同期を手伝うことができます。