GNOME
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GNOME (/(ɡ)noʊm/) は、シンプルで使いやすいことを目指した デスクトップ環境 です。GNOME プロジェクト によって設計され、すべてフリーでオープンソースのソフトウェアで構成されています。デフォルトのディスプレイは Xorg の代わりに Wayland であり、利用可能なセッションは以下の通りです。
- GNOME は、GNOME Shell を Wayland 上で動作させます。伝統的な X アプリケーションは Xwayland を通して実行され、デフォルトの選択です。
- GNOME Classic は "伝統的なデスクトップ体験" を提供します。(GNOME 2 に似たインターフェイスで) 特定の拡張子や値 を使用します。したがって、これは GNOME Shell をカスタマイズしたものであり、真の意味で別個のモードと言うわけではありません。
- GNOME on Xorg は Xorg を使って GNOME Shell を実行します。
目次
インストール
GNOME には2つのグループが存在します:
- gnome には GNOME デスクトップのベースと アプリケーション のサブセットが含まれています。
- gnome-extra にはアーカイブマネージャ・ディスクマネージャ・テキストエディタ・ゲームなどの追加の GNOME アプリケーションが含まれています。このグループは gnome グループを必要とします。
ベースのデスクトップは Mutter ウィンドウマネージャのプラグインである GNOME Shell から出来ています。GNOME Shell は gnome-shell で別個にインストールすることが可能です。
追加のパッケージ
上記のグループに含まれていない、他のマイナーな GNOME パッケージ:
- Games — GNOME のシンプルなゲームランチャー。
- GNOME Initial Setup — 新しいシステムを準備するためのシンプルで簡単なプログラム。
- GNOME MultiWriter — 一度に複数の USB デバイスに ISO ファイルを書き出すプログラム。
- GNOME PackageKit — GNOME デスクトップで用いられる PackageKit のグラフィカルツール。
- Nemiver — C/C++ デバッガー。
- Recipes — GNOME のレシピ管理アプリケーション。
- Simple Scan — シンプルなスキャンユーティリティ。
- Software — アプリケーションやシステム拡張のインストール・アップデートを行うためのソフトウェア。
GNOME セッション
GNOME には3つのセッションがあります、どれも GNOME Shell を使用します:
- GNOME は標準のレイアウトです。デフォルトで Wayland を使います。旧式の X アプリケーションは Xwayland 経由で実行されます。
- GNOME Classic はスタンダードの GNOME 3 の技術を使う GNOME2 のユーザーインターフェイスに似た伝統的なデスクトップレイアウトです。あらかじめ有効にされたエクステンションとパラメータを使います [1]。つまり全く中身が異なるモードではなくカスタマイズ済みの GNOME Shell で出来たモードです。
- GNOME on Xorg は Xorg で GNOME Shell を実行します。
カスタム GNOME セッション
GNOME セッションマネージャを使いながら別のコンポーネントを起動するカスタム GNOME セッションを作成することができます (例えば GNOME Panel と Openbox)。カスタム GNOME セッションには2つのファイルが必要です: 起動するコンポーネントを定義するセッションファイル (/usr/share/gnome-session/sessions/
内に配置) とディスプレイマネージャによって読み取られるデスクトップエントリ (/usr/share/xsessions
に配置) です。セッションファイルは以下のようにして作ります:
/usr/share/gnome-session/sessions/gnome-openbox.session
[GNOME Session] Name=GNOME Openbox RequiredComponents=openbox;tint2;gnome-settings-daemon;
デスクトップファイルの例:
/usr/share/xsessions/gnome-openbox.desktop
[Desktop Entry] Name=GNOME Openbox Exec=gnome-session --session=gnome-openbox
GNOME の起動
GNOME はディスプレイマネージャを使ってグラフィカルに起動することも、コンソールから手動で起動することもできます。デスクトップとの統合を高めるために、GDM (GNOME ディスプレイマネージャ) を使うことが推奨されています。
グラフィカル
ディスプレイマネージャのセッションメニューから GNOME, GNOME Classic, GNOME on Xorg のどれかを選択して下さい。
手動
Xorg セッション
- GNOME on Xorg セッションを使う場合、
~/.xinitrc
ファイルに次を追加:exec gnome-session
。 - GNOME Classic セッションを使う場合、
~/.xinitrc
ファイルに次を追加:export XDG_CURRENT_DESKTOP=GNOME-Classic:GNOME export GNOME_SHELL_SESSION_MODE=classic exec gnome-session --session=gnome-classic
~/.xinitrc
を編集した後、startx
コマンドを実行すれば GNOME を起動できます (logind セッションの維持などについて、詳しくは xinitrc を見て下さい)。~/.xinitrc
ファイルを設定した後にログイン時に X を起動するように設定することも可能です。
Wayland セッション
XDG_SESSION_TYPE=wayland dbus-run-session gnome-session
コマンドで手動で Wayland セッションを起動できます。
tty1 でログイン時に Wayland セッションを起動するには、以下を .bash_profile
に追加してください:
if [[ -z $DISPLAY ]] && [[ $(tty) = /dev/tty1 ]] && [[ -z $XDG_SESSION_TYPE ]]; then XDG_SESSION_TYPE=wayland exec dbus-run-session gnome-session fi
Wayland における GNOME アプリケーション
GNOME セッションを使用した場合、GNOME アプリケーションは Wayland で実行されます。GNOME アプリケーションに関する Wayland の現状は GNOME Applications under Wayland を見てください。デバッグする場合 GTK+ マニュアル のオプションや環境変数のリストを参照してください。
ナビゲーション
GNOME shell の効果的な使い方を学ぶには、GNOME Shell Cheat Sheet を読んでください。GNOME shell の機能とキーボードショートカットを紹介しています。機能にはタスクの切り替え、キーボードの使用、ウィンドウの制御、パネル、概要モードなどが含まれます。ショートカットのいくつかを紹介します。
Super
+m
: メッセージトレイを表示Super
+a
: アプリケーションメニューを表示Alt-
+Tab
: アクティブなアプリケーションを切り替えAlt-
+`
(US キーボードレイアウトならTab
の上のキー): フォアグラウンドのアプリケーションのウィンドウの切り替えAlt
+F2
を押してからr
またはrestart
: シェルに問題が発生した場合にシェルを再起動 (Wayland モードでは機能しません)
その他のショートカットについては、キーボードナビゲーション を参照してください。
アプリケーションの旧名
新名 | 旧名 |
---|---|
Files | Nautilus |
Web | Epiphany |
Videos | Totem |
Main Menu | Alacarte |
Document Viewer | Evince |
Disk Usage Analyser | Baobab |
Image Viewer | EoG (Eye of GNOME) |
Passwords and Keys | Seahorse |
GNOME Translation Editor | Gtranslator |
設定
GNOME デスクトップは設定データベースバックエンド (DConf) を使ってシステムやアプリケーションの設定を保存しています。デスクトップにはデフォルト設定があり、アプリケーションがインストールされるとデータベースに設定が追加されます。基本的な設定は GNOME のシステム設定パネル (gnome-control-center) や個別のアプリケーションの設定から行うことができます。また、gsettings や dconf コマンドラインツールを使って DConf データベースを直接設定することもできます。コマンドラインツールを使えば、ユーザーインターフェイスからは弄ることができない設定を変えることが可能です。
GNOME 3.24 以前までは設定は GNOME 設定デーモンによって適用されていました。GNOME セッションの外からデーモンを起動することもでき、以下のコマンドを実行することで GNOME 以外の環境でも GNOME の設定を適用することが可能でした:
$ nohup /usr/lib/gnome-settings-daemon/gnome-settings-daemon > /dev/null &
GNOME 3.24 から GNOME 設定デーモンは複数の設定プラグイン (/usr/lib/gnome-settings-daemon/gsd-*
) に置き換わっています。設定プラグインは /etc/xdg/autostart
にあるデスクトップファイルによって制御されます (org.gnome.SettingsDaemon.*.desktop)。GNOME セッション以外でプラグインを実行するには、プラグインのデスクトップエントリを ~/.config/autostart
にコピー・編集してください。
設定は基本的にユーザーごとに行われます。以下のセクションではマルチユーザーシステム用に設定テンプレートを作成する方法については扱っていません。
システム設定
コントロールパネルの設定。
カラー
colord
デーモンはディスプレイの EDID を読み取って適切なカラープロファイルを展開します。大抵のカラープロファイルは正確なので設定は必要ありませんが、場合によっては間違っていることがあり (特にディスプレイが旧型の場合)、その場合カラープロファイルを ~/.local/share/icc/
に配置して使用することができます。
夜間モード
GNOMEには、Redshift と同様のブルーライトフィルターが組み込まれています。 ディスプレイ設定メニューから、夜間モードを有効にする時間を有効にしてカスタマイズできます。 さらに、次の dconf 設定を使用してケルビン温度を微調整できます。ここで、5000 は値の例です。
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.color night-light-temperature 5000
日付と時刻
システムに Network Time Protocol daemon が設定されている場合、GNOME でも適用されます。必要であれば、メニューから同期を手動に設定することも可能です。
上部のバーに日付を表示するには、次を実行:
$ gsettings set org.gnome.desktop.interface clock-show-date true
さらに、上部のバーのカレンダーに週番号を表示するには、次を実行:
$ gsettings set org.gnome.desktop.calendar show-weekdate true
デフォルトアプリケーション
GNOME を初めてインストールしたとき、特定のプロトコルについて間違ったアプリケーションが開かれてしまうことがあります。例えば、動画を開いた時に VLC ではなく totem が起動してしまう、など。プロトコルによってはアプリケーションの関連付けをシステム設定から設定することができます: System > Details > Default applications。
他のプロトコルの設定についてはデフォルトアプリケーションを見て下さい。
マウスとタッチパッド
gnome-control-center で以下の設定をすることでタッチパッドが邪魔にならないようにできます:
- タイピング中にタッチパッドを無効にする
- スクロールを無効にする
- タップでクリックを無効にする
使用しているデバイスによっては、他の設定が使える場合もありますが、デフォルトの GUI では設定ができません。例えば、タッチパッドに以下のような click-method
の設定がある場合:
$ gsettings range org.gnome.desktop.peripherals.touchpad click-method
enum 'default' 'none' 'areas' 'fingers'
手動で設定するには:
$ gsettings set org.gnome.desktop.peripherals.touchpad click-method 'fingers'
もしくは gnome-tweak-tool を使って設定することも可能です。
ネットワーク
NetworkManager はシェルからネットワークの設定を行える GNOME プロジェクトのネイティブツールです。networkmanager パッケージをインストールして NetworkManager.service
ユニットを有効化してください。
他のネットワークマネージャを使うこともできますが、NetworkManager はシェルのネットワーク設定と完全に統合されており、インジケータアプレット network-manager-applet も存在します (GNOME の必須パッケージではありません)。
オンラインアカウント
GNOME のメッセージアプリケーション empathyAUR のバックエンドとシステム設定パネルの GNOME オンラインアカウントセクションは別のグループに含まれています: telepathy。GNOME/トラブルシューティング#Empathy や GNOME オンラインアカウントにアカウントを追加できないを見て下さい。ownCloud などのオンラインアカウントを GNOME Files や GNOME Documents といった GNOME アプリケーションで使用するには gvfs-goa をインストールする必要があります [2]。
検索
GNOME シェルには検索機能が存在し、Super
キーを押してから入力することですぐにアクセスできます。tracker パッケージは gnome グループの一部としてデフォルトでインストールされ、インデックス作成アプリケーションとメタデータデータベースが含まれています。検索とインデックス生成メニューアイテムから設定することができ、監視ステータスは tracker-control で制御できます。ユーザーがログインしたときに gnome-session によって自動的に起動しますが、tracker-control -s
を実行することで手動でインデックス作成を開始することもできます。検索の設定はシステム設定パネルからも行えます。
Tracker のデータベースは tracker-sparql コマンドを使うことで確認できます。詳しくは tracker-sparql(1) を参照。
高度な設定
GTK+ やウィンドウマネージャのテーマを変更したりする設定オプションは GNOME システム設定パネル (gnome-control-center) には存在しません。それらの設定を変更したいときは GNOME Tweak Tool (gnome-tweak-tool[リンク切れ: 置換パッケージ: gnome-tweaks]) を使うことができます。多くの設定を変更できる便利なグラフィカルツールです。
また、dconf-editor (グラフィカルな DConf 設定ツール) や gsettings コマンドラインツールを使って (DConf データベースに保存されている) GNOME の設定を変更することもできます。GNOME Tweak Tool は GUI の設定全てが行えるわけではありません。以下のセクションで説明している設定は GNOME Tweak Tool では行えないことがあります。
外観
テーマ
GNOME はデフォルトで Adwaita を使用します。Adwaita-dark を GTK 2 アプリケーションにのみ適用するには、以下のシンボリックリンクを使用します。
$ ln -s /usr/share/themes/Adwaita-dark ~/.themes/Adwaita
新しいテーマを選択する (適切なディレクトリに移動する) には、以下の GNOME Tweaks または GSettings コマンドを使用してください。
GTK テーマの場合
$ gsettings set org.gnome.desktop.interface gtk-theme theme-name
アイコンテーマの場合
$ gsettings set org.gnome.desktop.interface icon-theme theme-name
ウィンドウマネージャのテーマ
ウィンドウマネージャのテーマは GTK+ のテーマが使われます。org.gnome.desktop.wm.preferences theme
は廃止され、設定されていても無視されます。
タイトルバーの高さ
~/.config/gtk-3.0/gtk.css
headerbar.default-decoration { padding-top: 0px; padding-bottom: 0px; min-height: 0px; font-size: 0.6em; } headerbar.default-decoration button.titlebutton { padding: 0px; min-height: 0px; }
詳しくは [3] を参照。
タイトルバーのボタンの順番
GNOME のウィンドウマネージャ (Mutter, Metacity) の順番を設定するには:
$ gsettings set org.gnome.desktop.wm.preferences button-layout ':minimize,maximize,close'
最大化時にタイトルバーを非表示
- gnome-shell-extension-pixel-saverAUR または gnome-shell-extension-pixel-saver-gitAUR をインストールしてください。最大化されたウィンドウのタイトルバーはアクティビティバーに統合されます。
- mutter-hide-legacy-decorationsAUR をインストールしてください。ウィンドウマネージャのデフォルト設定を変更して、(ヘッダバーがない) レガシーなアプリケーションを最大化したりタイル化させたときに自動的にタイトルバーを非表示にします。
GNOME シェルのテーマ
GNOME Shell 自体のテーマも設定することができます。Shell のテーマを使うには、まず gnome-shell-extensions パッケージをインストールしてください。そして GNOME Tweak Tool か through the GNOME Shell Extensions のウェブページから User Themes 拡張を有効にしてください。シェルのテーマは GNOME Tweak Tool を使ってロード・選択することができます。
GNOME Shell のテーマは AUR に多数存在します。
Shell のテーマは gnome-look.org からダウンロードすることも可能です。
AppIndicators/Top bar アイコン
AppIndicator を有効にするには、バックグラウンドで動作している特定のアプリケーションを制御/監視するのに便利な gnome-shell-extension-appindicator または gnome-shell-extension-appindicator-gitAUR をインストールして restart the GNOME Shell 、次に GNOME Extensions アプリケーションで有効にするか $ gnome-extensions enable $(gnome-extensions list | grep -m 1 appindicatorsupport)
を実行します。
デスクトップ
様々なデスクトップの設定。
デスクトップアイコン
GNOME Files#デスクトップアイコンを見て下さい。
ロック画面と背景
デスクトップやロック画面の背景を設定するときは、Pictures タブには /home/username/Pictures
フォルダ内の画像しか表示されないので注意してください。このフォルダの外にある画像を使いたいときは、以下のコマンドを使用して下さい。
デスクトップの背景:
$ gsettings set org.gnome.desktop.background picture-uri 'file:///path/to/my/picture.jpg'
ロック画面の背景:
$ gsettings set org.gnome.desktop.screensaver picture-uri 'file:///path/to/my/picture.jpg'
左上のホットコーナーを無効にする
GNOME 3.34 から、以下の方法で無効にすることができます。
$ gsettings set org.gnome.desktop.interface enable-hot-corners false
または gnome-tweaks 経由で、トップバー > アクティビティ概要 ホットコーナー の中にあります。
オーバービューモードでの起動
GNOME 40 からは、(以前のバージョンのように) 空のデスクトップではなく、直接オーバービューモードで起動するようになりました。従来の挙動を模倣するには、No overview at start-up という拡張機能をインストールするとよいでしょう。
[4] での議論を参照してください。
拡張
GNOME Shell は拡張を使うことで、ユーザー個別またはシステム全体でカスタマイズすることができます。
拡張のカタログは extensions.gnome.org にあります。画面の左上にあるスイッチを ON に設定して (拡張がインストールされていない場合) ダイアログの Install をクリックすることでブラウザからインストール・有効化することが可能です。インストールした拡張は extensions.gnome.org/local/ タブに表示され、アップデートが存在しないか確認できます。gnome-tweak-tool[リンク切れ: 置換パッケージ: gnome-tweaks] を使ってインストールした拡張を有効化・無効化することもできます。
GNOME シェルの拡張に関する詳細は GNOME Shell Extensions about page を見て下さい。
パッケージで拡張をインストールするとシステムの全てのユーザーから拡張が使えるようになり、自動的にアップデートが行われます。
gnome-shell-extensions パッケージには GNOME プロジェクトの一部としてメンテナンスされている拡張セットが含まれています (含まれている拡張の多くは GNOME Classic セッションによって使われます)。
タスクバーを使いたいが GNOME Classic セッションは使いたくないという場合は Window list 拡張を有効にすると良いでしょう (gnome-shell-extensions パッケージに含まれています)。
現在有効になっている拡張を確認するには:
$ gsettings get org.gnome.shell enabled-extensions
インプットメソッド
Gnome は IBus によってインプットメソッドの統合的なサポートをしており、インストールする必要があるのは ibus と必要なインプットメソッドエンジン (例: KKC の場合 ibus-kkc) だけです。インストール後、GNOME の地域と言語の設定からインプットメソッドエンジンをキーボードレイアウトとして追加できます。
フォント
ウィンドウタイトル、インターフェイス (アプリケーション)、ドキュメントやモノスペースのフォントを設定することができます。Tweak Tool の Fonts タブにあるオプションを見て下さい。
サブピクセルレンダリングについては大抵のモニターに適合する RGBA が良いでしょう。フォントの表示がおかしい場合は Slight や None にまでヒンティングを減らして下さい。
自動起動
GNOME は XDG Autostart を実装しています。
gnome-tweaks で自動起動のエントリを管理することができます。
電源管理
変更する意味がある基本的な電源設定 (ノートパソコンを使っている場合に意味がある設定):
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power sleep-inactive-ac-timeout 3600 $ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power sleep-inactive-ac-type hibernate $ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power sleep-inactive-battery-timeout 1800 $ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power sleep-inactive-battery-type hibernate $ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.power power-button-action suspend $ gsettings set org.gnome.desktop.lockdown disable-lock-screen true
フタを閉じた時でもモニターの電源を切らないようにするには:
$ gsettings set org.gnome.settings-daemon.plugins.xrandr default-monitors-setup do-nothing
GNOME 3.24 では以下の設定が廃止されました:
org.gnome.settings-daemon.plugins.power button-hibernate org.gnome.settings-daemon.plugins.power button-power org.gnome.settings-daemon.plugins.power button-sleep org.gnome.settings-daemon.plugins.power button-suspend org.gnome.settings-daemon.plugins.power critical-battery-action
フタを閉じた時にサスペンド (S3) しないようにする
バージョン 3.17.1 から、GNOME Tweak Tool でフタを閉じた ACPI イベント時の systemd 設定を抑制することができます [6]。設定を抑制するには、Tweak Tool を起動して、電源タブの、Don't suspend on lid close オプションにチェックを入れて下さい。この設定をすることでフタが閉じられたときにサスペンド (デフォルトの挙動) するのではなく何もしないようになります。設定にチェックを入れると ~/.config/autostart/ignore-lid-switch-tweak.desktop
が作成され Tweak Tool の抑制プログラムが自動的に実行されます。
一般的な設定は Systemd レベルで変更します。従って、/etc/systemd/logind.conf
ファイルを編集する必要があります。ノートパソコンのフタを閉じた時にサスペンドしないようにするには HandleLidSwitch を ignore に設定してください:
/etc/systemd/logind.conf
#HandleLidSwitch=suspend HandleLidSwitch=ignore
そして、logind サービスを再起動します:
# systemctl restart systemd-logind
バッテリーレベルが危険な時のアクションを変更する
設定パネルにはバッテリーが少なくなったときに行うアクションを変更するオプションは存在しません。dconf からも設定は削除されています。現在は upower によって管理されているので、/etc/UPower/UPower.conf
で upower の設定を変更してください。以下の設定を適宜修正してください:
/etc/UPower/UPower.conf
PercentageLow=10 PercentageCritical=3 PercentageAction=2 CriticalPowerAction=HybridSleep
電源モード
パワープロファイルをサポートするために、(gnome-control-center の) オプション依存の power-profiles-デーモン をインストールしてください。gnome-shell と GNOME Settings は起動時に起動を要求するので、明示的に power-profiles-daemon
サービスを スタート/有効化 する必要はありません。
このサービスが有効な場合、電源プロファイルは GNOME 設定とシステムメニューの 電源 セクションで管理できます。
アプリケーションをアプリケーション (アプリ) フォルダに分ける
dconf-editor を開いて org.gnome.desktop.app-folders
まで行ってから folder-children
の値を設定してください。フォルダの名前をカンマで区切ります:
['Utilities', 'Sundry']
gsettings
を使ってアプリケーションを追加して下さい:
$ gsettings set org.gnome.desktop.app-folders.folder:/org/gnome/desktop/app-folders/folders/Sundry/ apps "['alacarte.desktop', 'dconf-editor.desktop']"
上記のコマンドでアプリケーション alacarte.desktop
と dconf-editor.desktop
が Sundry フォルダに追加されます。org.gnome.desktop.app-folders.folders.Sundry
というフォルダも作成されます。
フォルダに名前を付けるには (名前が存在しない場合アプリケーションの一番上に表示されます):
$ gsettings set org.gnome.desktop.app-folders.folder:/org/gnome/desktop/app-folders/folders/Sundry/ name "Sundry"
(アプリケーションの .desktop ファイルで指定されている) カテゴリによってアプリケーションを分けることもできます:
$ gsettings set org.gnome.desktop.app-folders.folder:/org/gnome/desktop/app-folders/folders/Sundry/ categories "['Office']"
特定のフォルダでカテゴリに入っている特定のアプリケーションを表示しないようにするには、除外を設定:
$ gsettings set org.gnome.desktop.app-folders.folder:/org/gnome/desktop/app-folders/folders/Sundry/ excluded-apps "['libreoffice-draw.desktop']"
詳しくは app-folders schema を参照してください。
別のウィンドウマネージャを使用する
GNOME Shell は別の ウィンドウマネージャ の使用をサポートしていませんが、GNOME Flashback は Metacity と Compiz のセッションを提供します。 さらに、代替コンポーネントを使用する独自の custom GNOME sessions を定義することもできます。
ヒントとテクニック
GNOME/ヒントとテクニック を参照してください。
トラブルシューティング
GNOME/トラブルシューティングを参照してください。
参照
- 公式ウェブサイト
- GNOME-Shell 拡張
- GNOME Shell チートシート
- カスタマイズ (テーマやアイコン):
- GNOME アプリケーション:
- GNOME ソース/ミラー: