IceWM
関連記事
Wikipedia より:
- IceWM は、X Window System のウィンドウマネージャの一つ。Marko Maček によってゼロから C++ で書かれた。ライセンス形態は GNU Lesser General Public License。メモリ使用量と CPU 使用率が比較的低いのが特徴である。テーマをサポートしており、Windows 95、OS/2、Motif などのユーザインタフェースに似せることができる。
その設定能力とシンプルなセッション管理ができることから IceWM はシンプルな DE と機能豊富な WM の中間に位置します。
目次
インストール
開発バージョン は、icewm-gitAUR パッケージをインストールします。
起動
xinit を使用して icewm
を実行するか、icewm-session
を実行して、icewmbg と Icewmtray も実行します。
設定
IceWM の設定は基本的にテキストによって行いますが、GUI によるツールも存在します。特に [community] には icewm-utilsAUR があります。ただし、こうしたツールは比較的古くなっており、多くのユーザーはテキストの設定ファイルを編集する方を好むでしょう。デフォルトからの設定の変更はシステム全体 (/etc/icewm/
) もしくはユーザーごと (~/.icewm/
) に行うことができます。
icewm の設定をデフォルトから変更するには、/usr/share/icewm/
から ~/.icewm/
にデフォルトの設定ファイルをコピーしてください、例えば:
$ cp -r /usr/share/icewm/ ~/.config/icewm/
preferences
IceWM のコアの設定ファイルmenu
IceWM のアプリケーションメニューの中身keys
キーボードショートカットのカスタマイズtoolbar
タスクバーのランチャーアイコンwinoptions
個々のアプリケーションの挙動theme
テーマのパスと名前startup
起動時に実行するスクリプトやコマンド (実行可能である必要があります)shutdown
シャットダウンの場合も同様です
自動起動
startup
スクリプトは icewm パッケージから提供されていませんので、自分で 作成 して、IceWM セッションで起動したいプログラムのコマンドを追加し、executable にする必要があります。
以下は、IceWM セッションで network-manager-applet と XScreenSaver を起動する IceWM スタートアップ・スクリプトの一例です。
~/.config/icewm/startup
#!/bin/sh # start network manager sleep 1 && nm-applet & # enable bluetooth applet sleep 1 && blueman-applet & # enable screensaver xscreensaver -nosplash & # start redshift redshift & # allow notifications /usr/lib/notification-daemon-1.0/notification-daemon & # enable lockscreen exec xautolock -detectsleep -time 15 -locker "i3lock -n -i /home/user/lockscreen.png" -killtime 20 -killer "systemctl suspend" #lock after inactivity and then sleep
メニューエントリの作成
公式リポジトリにある menumaker は、システムにインストールされているものからアプリケーションメニューを自動的に作成する Python スクリプトです。このスクリプトを使うと不必要なアプリケーションでメニューが埋まってしまう可能性もありますが、menu 設定ファイルを手動で編集するよりかは楽だと思われます。MenuMaker を実行するとき、-f フラグを使うと既存のメニューファイルを上書きします:
# mmaker -f icewm
mmaker コマンドで次のスイッチを実行すると、alsamixer などのターミナルベースのアプリケーションがメニューに追加されるのを避けることができます: --no-legacy
および --no-debian
例えば:
$ mmaker -f --no-legacy --no-debian icewm
あるいは、xdg-menu を使用してメニューを生成することもできます。xdg-menu#IceWM セクションを参照してください。
テーマ
icewm パッケージには少数のテーマが含まれています。これらは、icewm-extra-themesAUR パッケージから入手可能なテーマによって補完できます。さらに多くのテーマを [1] からダウンロードできます。
デスクトップアイコン
PCManFM や roxAUR などのファイルマネージャーは、壁紙を管理し、デスクトップ アイコンを追加できます。あるいは、デスクトップにアイコンを追加できる小さなプログラム Idesk をインストールすることもできます。
ヒントとテクニック
コンポジット
IceWM はコンポジットウィンドウマネージャーではありません。IceWM を使用してコンポジットする必要がある場合は、Xcompmgr や Picom などのスタンドアロンのコンポジットマネージャーを使用するオプションがあります。
トラブルシューティング
スタートメニューアイコンが表示されない (Intel graphics)
Intel Graphics を使っている場合、タスクバーのスタートメニューにアイコンが表示されないことがあります。これは最近の xf86-video-intel で新しく不安定な SNA アクセラレーションバックエンドを古くて安定している UXA アクセラレーションバックエンドに代わってデフォルトで使用するように変更がなされたことが原因です。アクセラレーションバックエンドを変更する方法はここに載っています。
PCManFM を使ってデスクトップを管理しているとログアウトできない
PCManFM を使ってデスクトップを管理している場合、IceWM のログアウトボタンが機能しなくなることがあります。回避方法はログアウトコマンドを定義することです。これにより、PCManFM がデスクトップを管理しているときにログアウトできるようになります。これを行うには、LogoutCommand
のコメントを解除します:
~/.config/icewm/preferences
LogoutCommand="pkill -u username"
ログアウトメニューにシャットダウンや再起動のオプションが表示されない
- ログアウトコマンドを定義している:
ログアウトコマンドを定義するとシャットダウンや再起動コマンドが無視されるようになります。ログアウトメニューにシャットダウンや再起動のオプションが必要な場合はログアウトコマンドを定義しないでください。
- ログアウトコマンドを定義していない:
シャットダウンや再起動コマンド (systemctl poweroff や systemctl reboot など) を定義していてログアウトコマンドを定義していないのにログアウトメニューにシャットダウンや再起動のオプションが表示されない場合、IceWM を 1.3.8-2 に更新して下さい。詳細については、FS#37884 を参照してください。
参照
- IceWM 公式ウェブサイト
- IceWM - The Cool Window Manager - Detailed introduction on OSNews
- IceWM - A desktop for Windows emigrants - Overview and tutorial from polishlinux.org