「ウェブアプリケーションパッケージガイドライン」の版間の差分

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このページではウェブアプリケーションをパッケージ化する方法を説明します。
 
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== ユーザの分離 ==
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セキュリティ上の理由により、すべてのウェブアプリケーションは別々の(非特権)ユーザ(つまり、{{ic|''$pkgname''}})として実行されるべきです。
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{{Note|以前は多くのウェブアプリケーションが {{ic|http}} ユーザ/グループとして実行されていました。この場合、アプリケーションが互いのファイルを読むことができるので安全でないと考えられます。}}
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ユーザの作成方法や、パッケージのユーザ用のファイルやフォルダーの所有権をどう扱うかについては、{{man|8|systemd-sysusers}} や {{man|5|sysusers.d}}、{{man|8|systemd-tmpfiles}}、{{man|5|tmpfiles.d}} を参照してください。
   
 
==ディレクトリ構造==
 
==ディレクトリ構造==
レイアウトの例:
 
   
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ディレクトリ構造は [[FHS]] に従います。
* {{Ic|/etc/webapps/''$pkgname''}}
 
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* {{Ic|/usr/share/webapps/''$pkgname''}}
 
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* {{ic|/usr/share/''$pkgname''}}: アプリケーションの''データディレクトリ''にはウェブアプリケーションのファイルが格納されます。ファイルは {{ic|root}} が所有しており、ゆえに {{ic|''$pkgname''}} ユーザと {{ic|''$pkgname''}} グループに対しては読み取り専用となります。
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* {{ic|/etc/''$pkgname''}}: アプリケーションの''設定ディレクトリ''にはウェブアプリケーションの設定ファイルが格納されます(''データディレクトリ''へのシンボリックリンクとなります)。ここに位置するファイルは [[PKGBUILD#backup|backup 配列]] に含まれていなければならず、{{ic|''$pkgname''}} ユーザと {{ic|''$pkgname''}} グループが所有しています。
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:{{Warning| 認証情報を含んでいる可能性のあるファイルは''保護されていなければなりません''!(つまり、システム上のいかなるユーザやグループからも読み取り可能であってはなりません。ただし、{{ic|root}} と {{ic|''$pkgname''}} は例外です。)}}
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* {{ic|/run/''$pkgname''}}: アプリケーションの''ランタイムディレクトリ''です({{ic|''$pkgname''}} ユーザと {{ic|''$pkgname''}} グループが所有しています)。ソケット用に利用可能です(例えば、[[UWSGI#Socket_activation|ソケットアクティベーション]]を容易にするセットアップで)。
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:{{Note| [[Arch_パッケージガイドライン#ディレクトリ|ディレクトリ]]のパッケージガイドラインによれば、{{ic|/run}} はパッケージに含まれていてはいけません。[[tmpfiles]] を使って適切なパーミッションを持つディレクトリを作成してください。}}
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* {{ic|/var/cache/''$pkgname''}}: アプリケーションの''キャッシュディレクトリ''です({{ic|''$pkgname''}} ユーザと {{ic|''$pkgname''}} グループが所有しています)。このフォルダ(あるいは、この中のサブフォルダ)は、書き込み可能なキャッシュディレクトリを必要とするアプリケーション用に''データディレクトリ''へのシンボリックリンクとなります。.
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* {{ic|/var/lib/''$pkgname''}}: アプリケーションの''永続的ストレージ''です({{ic|''$pkgname''}} ユーザと {{ic|''$pkgname''}} グループが所有しています)。このフォルダ(あるいは、この中のサブフォルダ)は、永続的なストレージディレクトリを必要とするアプリケーション用に''データディレクトリ''へのシンボリックリンクとなります。

2022年4月11日 (月) 12:21時点における最新版

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理由: 以下のファイルシステムレイアウトは実際の複数のウェブアプリにおいて不十分です。 (議論: トーク:ウェブアプリケーションパッケージガイドライン#)

このページではウェブアプリケーションをパッケージ化する方法を説明します。

ユーザの分離

セキュリティ上の理由により、すべてのウェブアプリケーションは別々の(非特権)ユーザ(つまり、$pkgname)として実行されるべきです。

ノート: 以前は多くのウェブアプリケーションが http ユーザ/グループとして実行されていました。この場合、アプリケーションが互いのファイルを読むことができるので安全でないと考えられます。

ユーザの作成方法や、パッケージのユーザ用のファイルやフォルダーの所有権をどう扱うかについては、systemd-sysusers(8)sysusers.d(5)systemd-tmpfiles(8)tmpfiles.d(5) を参照してください。

ディレクトリ構造

ディレクトリ構造は FHS に従います。

  • /usr/share/$pkgname: アプリケーションのデータディレクトリにはウェブアプリケーションのファイルが格納されます。ファイルは root が所有しており、ゆえに $pkgname ユーザと $pkgname グループに対しては読み取り専用となります。
  • /etc/$pkgname: アプリケーションの設定ディレクトリにはウェブアプリケーションの設定ファイルが格納されます(データディレクトリへのシンボリックリンクとなります)。ここに位置するファイルは backup 配列 に含まれていなければならず、$pkgname ユーザと $pkgname グループが所有しています。
警告: 認証情報を含んでいる可能性のあるファイルは保護されていなければなりません!(つまり、システム上のいかなるユーザやグループからも読み取り可能であってはなりません。ただし、root$pkgname は例外です。)
  • /run/$pkgname: アプリケーションのランタイムディレクトリです($pkgname ユーザと $pkgname グループが所有しています)。ソケット用に利用可能です(例えば、ソケットアクティベーションを容易にするセットアップで)。
ノート: ディレクトリのパッケージガイドラインによれば、/run はパッケージに含まれていてはいけません。tmpfiles を使って適切なパーミッションを持つディレクトリを作成してください。
  • /var/cache/$pkgname: アプリケーションのキャッシュディレクトリです($pkgname ユーザと $pkgname グループが所有しています)。このフォルダ(あるいは、この中のサブフォルダ)は、書き込み可能なキャッシュディレクトリを必要とするアプリケーション用にデータディレクトリへのシンボリックリンクとなります。.
  • /var/lib/$pkgname: アプリケーションの永続的ストレージです($pkgname ユーザと $pkgname グループが所有しています)。このフォルダ(あるいは、この中のサブフォルダ)は、永続的なストレージディレクトリを必要とするアプリケーション用にデータディレクトリへのシンボリックリンクとなります。