Rust パッケージガイドライン
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このドキュメントでは Rust の PKGBUILD を書く時の基準とガイドラインを説明しています。
パッケージの命名
Rust のプロジェクトをパッケージングする際は、基本的にパッケージ名は生成されるバイナリの名前と同じにするべきです。これはライブラリクレートをパッケージングする場合には当てはまらず、バイナリのクレートの場合にのみ当てはまることに注意してください。2つ以上のバイナリを生成するクレートの場合、上流のクレート名を使うのが通常適切です。いかなる場合でも、パッケージ名はすべて小文字である必要があります。
ソース
ほとんどの Rust プロジェクトは tarball、ソースアーカイブ(例: GitHub リリースのソースリンク)、その他の公開されているソースからビルドすることができます。あるいは、多くのプロジェクトが、cargo のための安定しているダウンロード URL スキームを提供する crates.io 上に公開されています。お望みならば、PKGBUILD#source で以下のテンプレートを使うことができます:
source=("$pkgname-$pkgver.tar.gz::https://static.crates.io/crates/$pkgname/$pkgname-$pkgver.crate")
ビルド
Rust パッケージのビルド:
build() {
cargo build --release --locked
}
説明:
--releaseで cargo はリリースビルドをコンパイルします。--lockedで cargo はCargo.lockファイルを変更して依存関係を更新しなくなります。再現可能なビルド とするために必要です。
チェック
大抵の Rust プロジェクトではテストスイートを簡単に実行できるようになっています:
check() {
cargo test --release --locked
}
パッケージ
Rust はバイナリを target/release にビルドするので /usr/bin にインストールします:
package() {
install -Dm0755 -t "$pkgdir/usr/bin/" "target/release/$pkgname"
}
パッケージが2つ以上の実行ファイルを /usr/bin に持つ場合、find コマンドを使うことができます:
package() {
find target/release \
-maxdepth 1 \
-executable \
-type f \
-exec install -Dm0755 -t "$pkgdir/usr/bin/" {} +
}
cargo install を使う際の注意点
一部のパッケージは、man ページや他のアセットなどのより多くのファイルをインストールします。そのようなパッケージがそれらのファイルをインストールする方法が他にない場合、cargo install を使うことができます。この場合、cargo build を使ってパッケージがすでにビルドされていたとしても cargo install は再ビルドを強制的に行うので、build() は必須ではありません。prepare() ステージはソースを予めフェッチしておくためにまだ使用できます:
package() {
cd "$pkgname-$pkgver"
export RUSTUP_TOOLCHAIN=stable
cargo install --no-track --frozen --all-features --root "$pkgdir/usr/" --path .
}
--no-track 引数は常に使用する必要があります。さもないと、cargo install は /usr/.crates.toml や /usr/.crates2.json などの不必要なファイルを作成してしまいます。
パッケージの例
パッケージページの パッケージアクション > ソースファイル をクリックして、PKGBUILD を見ることができます。