Meson パッケージガイドライン

提供: ArchWiki
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Meson 公式サイトより。

Meson はオープンソースのビルドシステムで、非常に高速で、さらに重要なことに、可能な限りユーザーフレンドリーであることを意図しています。

Python で書かれた Meson は、マルチプラットフォームのサポート、複数のプログラミング言語のサポート、クロスコンパイルなどを特徴としています。

Meson はソフトウェアを直接ビルドするのではなく、バックエンドのビルドシステムをセットアップします。一般的には ninja と共に使われますが、他のビルドシステムを使うこともできます。一般的には、GNU ビルドシステム を置き換えるために使われます。

このドキュメントは Meson を使うソフトウェアのための PKGBUILD を書くための標準ガイドラインを扱っています。

Usage

必要条件

mesonPKGBUILDmakedepends の配列に含まれなければなりません。

build()

設定とビルドは通常 meson バイナリを使う ですが、Arch Linux arch-meson ラッパースクリプトを使う ことによっても行うことができます。

mesonarch-meson コマンドはどちらも optionssource directorybuild directory を使用法のシンタックスに含んでいます。

  • オプション:少なくとも --prefix /usr を含める必要がありますが、その他のオプションは meson configure --help で確認してください。また ソフトウェア固有の構築オプション も確認してください。
  • ソースディレクトリ (または "sourcedir"): ソフトウェアのソースコードが格納されている場所です。例えば ., $pkgname または $pkgname-$pkgver などです。
  • 一般的には build または _build という名前ですが、任意で指定できます。
ノート: ソースディレクトリがビルドディレクトリの前に meson に渡される場合と、その逆の場合がありますが、Meson はどちらがどちらかを知っていて適切に環境をセットアップするので問題ありません。

meson バイナリを直接使用する場合

Arch Linux のパッケージはファイルを /usr/local にインストールしてはいけないため、--prefix=/usr は常に meson のバイナリに渡す必要があります、これは Arch パッケージガイドライン#パッケージエチケット に従っています。--buildtype=plain 組み込みのオプションは、あなたが何をしているかを知っていれば、他の値を設定することができます。

arch-meson ラッパースクリプトの使用

arch-mesonmeson パッケージに含まれるラッパースクリプトで、Arch パッケージで使われるであろう Meson 組み込みのオプションのいくつかを設定し、パッケージ製作者の時間と PKGBUILD のコードを節約する利点があります。arch-meson に書かれている説明を引用すると、Highly opinionated wrapper for Arch Linux packaging(Arch Linux のパッケージングのための高度なラッパー)です。

例:

build() {
  arch-meson source build
  meson compile -C build
}

ソフトウェア固有のビルドオプションを設定する

Meson にはいくつかの 組み込みビルドオプション (たとえば --prefix) がありますが、パッケージ化されるソフトウェアには、パッケージャーが考慮すべき、他の ビルドオプション があるかもしれません。有効なソフトウェア固有のビルドオプションは、通常 meson_options.txt という名前のファイルに書かれています。(存在する場合) と meson.build にあります。これらのファイルで option(settings) を探し、settings を読みます。

ソフトウェア固有のビルドオプションを使用するには、-D key=value という記法を使います。ここで key はプロジェクトで設定したビルドオプション名、 value は例えば true などの有効な値です。

例えば、gtranslator は以下のようなビルドオプションを持っています。

meson_options.txt
option('gtk_doc', type: 'boolean', value: false, description: 'use gtk-doc to build documentation')

したがって、そのドキュメントを構築するためには、Meson を実行する必要があります。 -D gtk_doc=true build オプションを指定すると、コマンドラインは次のようになります。

arch-meson $pkgname-$pkgver build -Dgtk_doc=true

check()

パッケージ化されるソフトウェアがテストスイートを提供しているなら、PKGBUILD の check() 関数で実行することを検討してください。これは meson test コマンドで実行することができます。

check() {
  meson test -C build
}

ここで build は、上記の #build() ステップで使用したものと同じビルドディレクトリ名です。

ヒント:
  • 代わりに ninja test -C build を直接使用することができます。
  • 失敗したテストによって生成された出力を、環境変数として他の有用な情報と共に報告するために、 --print-errorlogs パラメータを meson test に追加することができます。

詳細については meson test --helpUnit tests in Meson docs を参照してください。

package()

Packaging normally requires running only meson install, but check if another installation command is required (e.g. an uncommon license). Use the same build directory as above and set the --destdir flag:

package() {
  meson install -C build --destdir "$pkgdir"
}
ノート: Appending DESTDIR="$pkgdir" is also a valid alternative to --destdir.[1]
ヒント: ninja install -C build could be directly used instead.

Template

To sum up the above instructions and to provide a single copy-and-paste point, see the template below:

makedepends=(meson)

build() {
  arch-meson $pkgname-$pkgver build
  meson compile -C build
}

check() {
  meson test -C build
}

package() {
  meson install -C build --destdir "$pkgdir"
}

Example packages

This is a small list of packages that use Meson. See other packages in the list "Required by" in meson.

See also